外食産業とは?市場規模・売上ランキング・課題と解決策・仕事内容を解説

このページのまとめ

  • 外食産業は家庭外で食事を提供する飲食業のことで、中食・外食に分類できる
  • 外食産業には居酒屋やレストランだけでなく、学校や病院給食なども該当する
  • 外食産業の需要は維持されるが、時代の変化に対応できないと生き残りは難しい

外食産業とは?市場規模・売上ランキング・課題と解決策・仕事内容を解説のイメージ

「外食産業はどのような業界?」「コロナ禍を経てどのような変化があったの?」など、外食産業に興味がある人もいるでしょう。後悔しない就活のためには、外食産業を含む各業界のリサーチが欠かせません。

この記事では、外食産業への理解を深めたい就活生に向けて、業界の特徴と現状、市場規模などをまとめました。外食産業に就職するメリット・デメリットや職種、キャリアプランも解説しているので、業界研究の参考にしてください。

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目 次

外食産業とは?食品を提供する業種の分類を解説

外食産業とは、ファミリーレストランや居酒屋などのように、家庭外で食事を提供する飲食業のことです。

一口に外食産業といっても該当する業種はさまざまで、「食事」については以下の3つに分類できます。

・内食:家庭内で調理をして食べること
・中食:外部で調理された弁当や惣菜などを家庭内で食べること
・外食:家庭の外で食事をとること

なかでも、食事・食品を提供する業種として分類されているのが「外食産業」と「中食産業」です。

外食産業

外食産業に該当する施設をまとめました。

・レストラン
・カフェ
・ファミリーレストラン
・ファストフード
・居酒屋
・料亭
・旅館
・機内食など
・学校(給食がある場合)
・病院(給食がある場合)

外食産業に該当する施設は多岐にわたり、学校や病院で給食を提供している場合や、会社の社員食堂における食事の提供も外食産業に含まれます。

なお、一般社団法人日本フードサービス協会によると、外食産業は以下の3部門に分類されています。

・給食主体部門(飲食店や学校・事業所・病院などにおける食事提供)
・料飲主体部門(喫茶店や居酒屋、料亭、バーなど)
・料理品小売業(テイクアウトの弁当店や惣菜屋など)

一般的にイメージする「外食」よりも、外食産業に該当する施設やサービスは幅が広いことを覚えておきましょう。

中食産業

中食産業に該当する業態は以下のとおりです。

・持ち帰り専門のお弁当店
・テイクアウト専門店
・宅配専門店
・スーパーマーケットの惣菜コーナー
・コンビニエンスストア

中食にもさまざまな形態があり、特徴としてはコロナウイルス蔓延に伴ってサービスが拡大した点が挙げられます。

店内で食事をとることに抵抗を抱く人が増えた一方、日々の仕事や家事・育児で忙しく、料理をする時間がないなどのニーズも相まって、中食の需要は高まっている状況です。

外食産業と飲食店の違い

外食産業と飲食店は、業態の分類・セグメント上の違いといえます。

・外食産業:中食・外食を含む食事の提供を広く網羅する言葉
・飲食店:内食・外食を提供する施設のうち、個人向けに食事や飲み物の提供を主とする店舗

つまり、外食産業の一部に飲食店が含まれ、外食産業をよりミクロな視点で切り取ったものを飲食店と区別するのが一般的です。

外食産業について詳しく知りたい場合は、業界研究を行いましょう。「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」を参考に、外食産業をより詳細に調べてみてください。

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外食産業を取り巻く環境や現状

外食産業と聞くと、コロナ禍における大打撃を受けたイメージが強い人も多いでしょう。

ここでは、外食産業を取り巻く環境や現状について、3つの視点で解説します。

外食産業の市場規模や抱える課題を理解するための前提として、外的な環境を理解しておきましょう。

物価上昇により実質賃金は低下

日常生活で実感しやすい点として、物価上昇が挙げられます。物価が上がっている一方、給与所得者の賃金はほぼ横ばいのため、実質賃金は低下している状況です。

その結果、外食にかけられる費用は抑えられ、次に解説する中食需要の増加につながっています。

物価の上昇が止まったとしても、元の水準に戻るとは考えにくく、賃金が上昇するかどうかは企業の業績や方針次第です。

家計の支出が圧迫される以上、節約志向が高まるのはやむを得ず、外食の機会は限定的になると見込まれています。

ライフスタイルの多様化による中食需要の増加

コロナ禍を通して食事の取り方は多様化しており、ニーズの高まりを見せたのが中食です。

・テイクアウト専門店の増加
・既存の飲食店におけるテイクアウトサービスの開始
・居酒屋によるランチ営業や弁当販売の開始

以前にはあまり見られなかったサービスの提供方法が増えており、「お店の味を自宅で食べられる」という楽しみ方をする人も多いでしょう。

ほかにも、フードデリバリーサービスの普及も顕著です。

アプリで食事を注文できる手軽さも相まって、今後も中食の需要は高い水準を維持するものと見込まれます。

体験価値やコト消費・イミ消費へのシフト

食事の提供方法や意識にも変化の兆しがあり、純粋に美味しい食事を楽しむ「モノ消費」ではなく、食事を一種のエンタメや体験として「コト消費」する傾向にあります。

・Instagramへの投稿を前提とした「映える」メニューの提供
・和食の飲食店が着付け体験をセットにして提供
・地産地消をウリにした料理の提供

上記は一例ですが、ひとりご飯をしやすい店舗設計や環境保全・保護と連動する取り組みを実施する飲食店など、利用者の価値観にマッチする「イミ消費」を考慮した店舗も増えている状況です。

顧客への新たな価値提供の在り方として、単なる食事だけではないサービス提供が増えている点も覚えておきましょう。

外食産業に関連する業界に食品業界があります。食品業界の詳細は「食品業界の特徴をチェック!仕事内容や将来性とは」で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

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外食産業の市場規模

一般社団法人日本フードサービス協会がまとめた「令和3年(令和3年1月〜令和3年12月)外食産業市場規模推計について(1p)」によると、外食産業の市場規模は16兆9494億円と推計されています。

なお、令和3年を含む過去3年間の市場規模は以下のとおりでした。

給食主体部門(億円) 料飲主体部門(億円) 外食産業計(億円) 料理品小売業(億円)
令和3年(2021年) 149,048 20,446 169,494 75,357
令和2年(2020年) 155,455 26,667 182,122 75,023
令和元年(2019年) 212,538 50,149 262,687 77,594

引用元:一般社団法人日本フードサービス協会「令和3年(令和3年1月〜令和3年12月)外食産業市場規模推計について(4p)

推移を見てもわかるように、コロナウイルス蔓延による打撃の大きさが顕著に表れています。特に、居酒屋やバーなどを含む料飲主体部門の売上は3年間で半減以下になっており、経営の難しさを物語る結果でした。

参照元
一般社団法人日本フードサービス協会
データからみる外食産業

外食産業の売上高ランキング

外食産業にもさまざまな企業があり、大手の上場企業は買収を繰り返すなどしてさらに規模を拡大しています。

外食産業に該当する企業のなかで、売上の上位5社とその売上高は以下のとおりでした。

順位 企業 売上高(百万円)
1位 株式会社ゼンショーホールディングス 779,964 2023年3月期決算
2位 日本マクドナルドホールディングス株式会社 352,300 2022年12月期決算
3位 株式会社すかいらーくホールディングス 303,705 2022年12月期決算
4位 株式会社FOOD & LIFE COMPANIES 301,747 2023年9月期決算
5位 株式会社コロワイド 220,830 2023年3月期決算

売上高が最も高いゼンショーホールディングスは、すき家やなか卯、はま寿司など、日頃から目にするさまざまな飲食店を運営する企業です。

すかいらーくホールディングスは、ファミリーレストランのガストやバーミヤン、ジョナサンなどを運営しています。FOOD & LIFE COMPANIESは、回転寿司のスシローを運営する企業です。

コロワイドは、回転寿司のかっぱ寿司や居酒屋の甘太郎、焼肉の牛角など、さまざまな飲食店を運営しています。

売上上位にランクインする企業は、いずれも全国展開している飲食店を運営しており、マクドナルドホールディングスを除いて回転寿司屋を展開している点が特徴的です。

企業の探し方のコツとしては、「意外と知らない隠れ優良企業の探し方」も参考にしてみてください。

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外食産業が抱える課題

外食産業では、業界特有のさまざまな課題を抱えています。

ここでは、特に押さえておきたい3つの課題について解説します。

慢性的な人手不足

外食産業では、慢性的な人材不足の解消が大きな課題の一つです。

慢性的な人材不足に陥る原因として、以下が挙げられます。

・他業界に比べて労働量が多い
・給与が低い傾向にある
・汚れたり臭いがついたりすることを避けたい

労働環境が整備されず、賃金が低い状態のままでは、募集しても人材は集まりません。その結果、現在働いている人にさらなる負荷がかかるという悪循環に陥っている状況です。

外食産業では、人材不足を解消するための対策への重要さが増しています。

市場規模の縮小

先ほど解説した外食産業の市場規模を見てもわかるように、コロナウイルス蔓延によって市場規模は縮小している状況です。

節約志向の高まりによって外食をする機会が減少するのは無理もなく、国全体として人口が減少している点も踏まえると、産業全体の規模が縮小してしまうのは理解できるでしょう。

しかし、「食」に対する需要がなくなるわけではないため、限られた市場のパイを外食産業に参入する企業で奪い合う構図がより鮮明になっていくことが予想されます。

海外に目を向ければ規模拡大は可能

国内における外食産業は縮小傾向にありますが、海外に目を向ければ規模拡大は十分可能です。

世界規模で見ると人口は増え続けており、将来的に世界人口は100億人を超えると言われています。つまり、今後はさらに食への需要が高まる見込みとなっており、売上上位に位置する大企業は海外進出を積極的に進めている状況です。

日本食が世界的に人気である背景を踏まえると、縮小していく国内市場に目を向けるより拡大が見込まれる海外市場に注目したほうが、さらなる成長が見込まれるでしょう。

コストの増加

外食産業そのものが物価上昇の影響をダイレクトに受けており、食事を提供するために必要な食品の調達コストが増加している点も課題の一つとして挙げられます。

食材は気候の影響を受けやすく、安定した価格で調達するのは難しいうえに、世界情勢が不安定な背景と円安により、海外からの調達コストは割高な状況です。

提供する料理の原価が上がった分を価格に反映させたいものの、値上げによって客足が遠のいてしまう可能性も否めません。その結果、売上が減少するという悪循環に陥ってしまいます。

外食産業は利益率が低く、薄利多売の商売をするのが一般的となっているため、コストの増加は経営の継続に大きな足かせとなるでしょう。

フードロスへの対応

調理した食品が食べられないまま捨てられてしまう「フードロス」も、大きな社会問題の一つになっています。

近年ではSDGsに注目が集まり、無駄をなくして持続可能な社会につなげる動きは、今後さらに活発化していくでしょう。

現在では、フードロスを削減するために、廃棄直前の料理や食品を安価に購入してデリバリーしてもらえるサービスなども登場しています。

さまざまな課題に対する解決策は新しいビジネスが生まれるチャンスと言い換えられるため、外食産業に限らず、各業界の課題についてはチェックしておくとよいでしょう。

なお、外食産業や飲食業界について詳しく知るためには、業界研究セミナーへの参加がおすすめです。「業界研究セミナーとは?気になる内容と参加するメリットを解説!」で業界研究セミナーについて詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

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外食産業が人手不足解消に向けて実施する取り組み

外食産業最大の課題である人手不足について、解消に向けて行われている取り組みを3つの観点で紹介します。

働き方の整備

人手不足の解消に向けて、働き方の見直しが急ピッチで進められています。

たとえば、通勤できる地域内の店舗のみに限定し、勤務時間を柔軟に調整できる「限定社員制度」を導入している企業もあります。限定社員の場合は時短勤務が可能で、労働時間が週に20時間以上になれば正社員として働ける点もメリットです。

柔軟な働き方が実現すれば、採用できる人が増えたり離職する人が減ったりして、働き手の増加が期待できます。

福利厚生の充実

働き方の整備に加えて、福利厚生の充実による働きやすさ・魅力度のアップを目指す動きも活発です。

福利厚生が充実すれば、待遇面に魅力を感じた就業希望者の増加が期待できるのはもちろん、従業員の就労継続にもつながるでしょう。

たとえば、従業員が働きやすいように休暇を取りやすくする企業もあります。また、退職金制度や住宅手当などの支給を行い、福利厚生の整備を進める企業もある状況です。

実際、福利厚生の内容は企業によって異なります。ユニークな制度を導入する企業もあるため、「独特な制度もある!ベンチャー企業の福利厚生事情とは」も参考にしてみてください。

ITの活用

人材不足を根本から解消するために力を入れているのが、ITの活用です。

そもそも、アナログでの業務は従業員の負担が大きく、人為的なミスは防げません。

・顧客情報の管理
・クレジットカード決済の導入
・会計システムの導入

上記のような業務効率化を目的としたサービスの導入が増えていたり、配膳用ロボットの導入やQRコードを読み込んで料理を注文するモバイルオーダー形式も増えています。

従来は人が行っていた作業を機械が行うようになっているため、ITの積極的な活用により、慢性的な人手不足の解消が期待されます。

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外食産業に就職するメリット・デメリット

外食産業に就職するメリットとデメリットをまとめました。

コロナ禍の影響により、外食産業に対してネガティブなイメージを持っている人がいるかもしれませんが、就職先を検討する際は、さまざまな角度から業界を見て、客観的に判断することが大切です。

外食産業に就職するメリット

外食産業で働くメリットには、次のようなものが挙げられます。

・人材を積極的に募集しており比較的採用されやすい
・シフト制の店舗は自分の都合に合わせて勤務を調整しやすい
・資格がなくても採用されやすい
・努力次第で昇格できるチャンスがある
・料理やお酒などの知識を深められる
・テーブルマナーや接客スキルが身につく
・本部機能に異動すれば商品企画やマーケティングなどの業務に携われる

勤務する店舗や就職先にもよりますが、料理の知識や接客術などのスキルを身につけられる点がメリットです。また、将来的に独立してお店を出したいと考えている場合は、店舗で働くとスキルアップにつながるでしょう。

起業を考えている方は、「起業したい大学生が押さえるべきポイントは?」も参考にしてみてください。

外食産業に就職するデメリット

外食産業で勤務する場合、次のような点をデメリットに感じるケースもあるでしょう。

・土日祝日が忙しく、友人や家族と時間を合わせづらい
・店舗での勤務は体力が必要になる
・人と接する仕事であり、会話が苦手な人にはハードルが高い
・他業界と比較すると休日が少ない傾向にある
・人手不足によって長時間労働になる場合がある
・スタッフの急な休みに対応しなければならない

飲食店や居酒屋で働く場合、土日祝日や金曜日の夜などは忙しくなりがちで、アルバイトなどで欠員が出れば社員が対応するケースも珍しくありません。

お客さまと直接コミュニケーションをとる仕事である以上、クレーム対応を求められることもあるでしょう。労働環境は店舗によって異なりますが、いずれにせよ、体力が必要な仕事に変わりなく、タフさが欠かせません。

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外食産業で求められるスキル

外食産業で活躍するにあたって求められるスキルをまとめました。

・コミュニケーション能力
・臨機応変な対応力
・精神的・肉体的な体力
・英会話ができる程度の語学力

外食産業は対人コミュニケーションが必ず発生するため、接客時はもちろん、店舗内のメンバー間における適切なコミュニケーションスキルが欠かせません。

また、一定のマニュアルはあるものの、その場に合わせて臨機応変な対応が求められる機会も多いです。そのため、お客さまにとって最善な行動をとっさにできるかどうかも重要といえるでしょう。

ほかにも、心身ともに健康で、長きにわたって働き続けられる体力や、外国人観光客などへの接客対応を含めた語学力があると重宝される傾向です。

外食産業に向いている人の特徴

外食産業に向いている人の特徴は以下が挙げられます。

・「食」が好きな人
・誰かの喜ぶ顔を見たい人
・会話が好きな人
・探究心が強い人
・感謝の言葉をかけられる仕事をしたい人

毎日の生活に欠かせない「食」に携わる以上、好きな気持ちを持っている人は外食産業がぴったりです。

また、記事の前半にも解説したように、食事の提供に体験や意味を持たせて、新たな価値を届ける機会も増えています。創意工夫を凝らしてお客さまに喜んでもらえるのは、外食産業の大きなやりがいの一つといえるでしょう。

飲食店にアピールする際の自己PRの書き方は「自己PR|飲食店にアピールする書き方を解説!評価されやすい強みや例文も」に詳しくまとめてあるので、あわせて参考にしてみてください。

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外食産業の主な職種

外食産業の主な職種を紹介します。

外食産業や飲食業界に就職するとどのような働き方ができるのか、読み進めながらイメージしてみてください。

ホールスタッフ

ホールスタッフは、飲食店の店舗でお客さまを接客する業務を担当します。

・お客さまの案内
・オーダーの確認
・メニューの紹介と配膳
・レジ業務

上記のような業務を担当しながら、お客さまと直接関わる点が大きな特徴です。

ホールスタッフの働き方は、ファミリーレストランや居酒屋などを思い浮かべるとイメージしやすいでしょう。

キッチンスタッフ

キッチンスタッフは、提供する料理を作る職種です。

・料理の下ごしらえ
・料理の盛りつけ
・ホールスタッフへの提供
・調理器具の清掃
・食材の仕入れ

飲食店にもよりますが、調理全般を担当するだけでなく、仕入れを含めた幅広い業務を担う場合もあります。

研究開発

研究開発とは、店舗で提供するメニューやレシピの開発を行う職種を指します。予算やお客さまの満足度をもとに、新しいメニューを考案するクリエイティブな仕事です。

「どのような料理が流行っているか」「子どもからお年寄りまで、幅広い年代に好まれるメニューは何か」など、さまざまな視点からメニューを開発するのが特徴です。

就職先によって研究開発を担う部署は異なり、店舗の現場で行うこともあれば、本社機能の中にある専門部署が担当する場合もあります。

販売促進

販売促進は、店舗の売上向上のために、店舗業務のマネジメントを行います。キャンペーンの企画やポスターの作成なども販売促進の仕事です。

エリアマネージャーと呼ばれる場合もあり、店舗の予算管理や店長の育成、調理指導なども行います。

飲食業界の中でも組織体制が異なるため、総合職として採用された際に目指せるのか、店長として現場経験を積んだ後になれるものなのか、各社の採用サイトから確認してみてください。

店舗開発

店舗開発は、新しい店舗を立ち上げるために仕事をする職種です。

・市場調査
・店舗物件の発掘
・競合他社の調査

上記などを実施して入念にリサーチすることが多い一方で、会社の計画をもとに、新店舗の立ち上げに携わる場合もあります。

バイヤー

バイヤーは、メニューの原材料である食材を仕入れる職種です。

バイヤーを配置しているのは大手のチェーン店を運営する企業に多く、原価をいかに抑えられるかが利益率アップの鍵を握ります。

安さはもちろん、安定した量を含めた継続的な仕入れが求められ、仕入れ先との信頼関係の構築や、店舗全体の必要量を把握するマネジメント力も欠かせません。そのため、バイヤーは特に責任のある職種の一つといえるでしょう。

なお、企業やフードビジネスの形態によって、どのような職種があるかは異なるため注意が必要です。興味のある企業は入念に企業研究を行い、志望企業で行っている仕事を把握しておきましょう。

企業研究の方法は、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」をご覧ください。

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外食産業で実現できるキャリアステップ

最後に、外食産業や飲食業界に勤務した後のキャリアプランについて解説します。

自分の将来像をイメージするためにも、どのようなキャリアがあるか参考にしてみてください。

管理責任者

管理責任者とは、店長や副店長など、店舗のトップになる役職です。

店舗の売上目標を立てたり、売上管理を行ったりします。店舗の長期的な経営を行うためには欠かせないポジションです。

ほかにも、以下のような業務を管理責任者が担当しています。

・食材の仕入れ
・衛生管理
・アルバイトなどの面接
・クレーム対応

業務内容は多岐にわたりますが、働きながら経営のノウハウを学べるだけでなく、多くの人との人脈を広げられる役職です。

マネージャー

マネージャーは、店舗の経営を行います。

管理責任者よりも上位のポジションになるケースが多いですが、企業によってはマネージャーと管理責任者を兼任する場合もあるので覚えておきましょう。

マネージャーは、売上アップに向けた対策を考えたりマーケティング施策を検討したりします。

本社と現場の間に入って業務を行うことが多く、コミュニケーション能力や調整力が求められる仕事です。

企画

企画には、「営業企画」「商品企画」「販促企画」などの種類があります。

・営業企画:営業活動を行うための広告を検討
・商品企画:新メニューの考案や既存メニューの見直しなど
・販促企画:メニュー表やチラシ、ポスターの作成などを担当

企画職は店舗運営の裏方に回る業務のため、店舗ではない部分で飲食業に関わりたい方に向いているでしょう。

店舗の独立

自分の店舗を持ちたい人は、独立する選択肢もあります。外食産業や飲食業界に就職して経営ノウハウを学び、開業資金を貯めれば、独立しやすくなるでしょう。

ただし、独立を前提に就職活動を進めると、「ノウハウを学んだら早期離職するのではないか」などと採用を渋られる可能性もあります。明確な目的意識は大切ですが、就職先で貢献する気持ちは前提として持っておきましょう。

面接では、自身のキャリアについて聞かれる場合もあるため、就活の段階から意識しておくのがおすすめです。キャリアの考え方については、「『入社後したいこと』はどう答えたら良い?キャリアプランを聞く理由と答え方を解説!」をご覧ください。

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外食産業への就職を目指すあなたへ

外食産業に興味があり、就職を目指している人もいるでしょう。飲食業界は身近な業界であり、志望する人も多い傾向です。しかし、内定を獲得するためには、企業研究や面接対策などの準備が欠かせません。

外食産業への就職を目指す場合は、ぜひキャリアチケットに相談してください。

キャリアチケットでは、面接対策やエントリーシートの添削など、内定獲得に必要な準備をサポートしています。外食産業だけでなく、希望に合わせた求人の紹介もしているので、お気軽にご相談ください。就活エージェントを活用して、納得のいく就活ができるように準備しましょう。

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