このページのまとめ
- Webテストは、基本的に企業が応募者数を絞り込むために実施される
- Webテストは、「SPI」「玉手箱」「GAB」「CAB」などが有名
- Webテストの形式は、テストセンター受験と自宅受験の2種類
「Webテストの受験を控えているけど、どうやって対策したら良いのか分からない」と悩んでいませんか?Webテストの対策をするためには、テストごとの特徴を押さえ、出題内容を把握する必要があります。このコラムでは、Webテストの種類やテストごとの特徴、突破のコツなどについてご紹介。Webテストの概要を知り、本番までにしっかりと準備しておきましょう。
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企業がWebテストを行う理由
企業がWebテストを行う主な目的としては、「応募者の基礎能力の確認」と「人柄や人となりの把握」が挙げられます。基本的に企業の採用担当者数は限られているため、応募人数によっては全員と面接できないことも。しかし、Webテストを行えば、応募者全員の基礎能力や人柄、仕事への適性を診断できます。「企業は、応募者をある程度絞り込むためにWebテストを実施している」と認識しておきましょう。
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Webテストの主な6つの種類
企業が実施するWebテストは、主に「SPI」「ENG」「玉手箱」「GAB」「CAB」「TG-WEB」の6種類のうちのどれか。この項目で、テストごとの特徴を押さえましょう。
1.SPI
SPIとは、総合適性検査のこと。年間1万人以上の企業で導入されており、180万人程が受験すると言われており、自宅のパソコンで受験するものやテストセンターで受験するものが一般的となります。SPIは、能力検査(約35分)と性格検査(約30分)で構成されています。
能力検査の出題分野は、「言語(国語)」と「非言語(算数や数学)」の2つ。それぞれの特徴は以下のとおりです。
・言語分野:「何を問われているか」を正しく理解できるか測定
・非言語分野:数的な処理能力や倫理的思考力を測定
言語分野では、事前に語彙力や文法力や読解力を勉強することが必要です。非言語分野では、計算式の復習や過去に出された問題を予習しなければ、簡単に高得点が得られないようになっています。
また、企業によっては足切りの点数が設定されていたり、英語の検査を実施したりするところもあるようです。
性格検査では、日ごろの行動や考え方などについての質問が出題されます。性格検査は、物事や人、目標などに対する考え方を図る2択問題が提示され、どちらが自分に当てはまるかを「はい・いいえ」で選択する形式が一般的です。
2.ENG
ENGは、SPIの英語科目として実施されます。SPIを実施している企業や、英語を重視する企業で実施されることが多く、難易度は高校1~2年生レベルです。出題分野は、主に「語彙力」「文法」「長文読解」の3つ。計40問を制限時間30分以内に解きます。
3.玉手箱
玉手箱は、能力検査と性格検査で構成されています。1問あたりにかけられる時間が短いということ、同じ問題形式において1種類の問題のみが出続けるということが特徴です。
能力検査の出題分野は、主に「計数理解」「言語理解」「英語」の3つ。それぞれの出題数と制限時間は以下のとおりです。
計数理解
係数問題は、空欄のある計算式を正しく埋める「四則逆算」は9分で50問、「図表の読み取り」は15分で29問、「表の空欄推測」は20分で20問出題されます。正確かつ素早く図表を読み取るには、参考書を繰り返し解き、解き方と出題形式を覚えることが大切です。
言語理解
言語理解での出題は、設問文の正誤を論理的に判断する「論理的読解」が15分で32問、設問文の趣旨を判断する「趣旨判定」が10分で32問、「趣旨把握」が12分で10問出題です。つまり言語理解テストは提示されている情報を素早く、正しく読み取ることが対策のコツ。提示されている情報を紙に図式化することや、キーワードを書き出すことで正しく情報を読み解くことができます。
英語
英語分野では、「論理的読解」が10分で24問、「長文読解」が10分で24問出題されます。
また、性格検査では、性格や物事への意欲を測る68個の質問を20分で回答します。
4.Web-GAB
Web-GABは、新卒の総合職に対する適性を診断するテスト。もともとはコンサル業界を中心に採用されていた適性試験ですが、近年は総合商社や証券・投資銀行などで実施されることが多いようです。
テストの結果によって、職務適性や性格の傾向などを予測します。また、職務適性の診断だけでなく、バイタリティやストレス耐性などの特性を同時に測定するのもWeb-GABの特徴です。
Web-GABの、能力検査の出題分野は、計数と言語の2つ。計数は、図表やグラフを読み取り、設問に答えます。全40問で、制限時間は35分です。言語は、長文が13文あり、それぞれの長文から4問ずつ出題されます。出題数は計52問で、制限時間は25分です。
性格テストの出題は、68問。制限時間は20分に設定されています。
5.Web-CAB
Web-CABは、SEやプログラマーなどのコンピュータ職における適性があるかどうかを判断するテストのこと。主に、IT企業の新卒採用において実施されます。コンピュータ職への適性だけでなく、バイタリティやストレス耐性なども同時に測定するのが、Web-CABの特徴です。
Web-CABの出題分野は、「四則逆算」「法則性」「命令表」「暗号」の4つ。それぞれの問題数と回答時間は以下のとおりです。
・四則逆算:50問、9分
・法則性:30問、12分
・命令表:15問、36分
・暗号:30問、16分
性格検査は、68問を30分で回答します。
6.TG-WEB
TG-WEBは、自宅受検型の適性検査です。能力検査と性格検査で構成されており、難解であまり馴染みのない問題が出題されます。実施している業界は不特定ですが、主に人気企業などで、応募者のふるい落としをするために実施されているようです。
TG-WEBの能力検査における出題分野は、「非言語(計数)」「言語」「英語」の3つ。制限時間は、非言語(計数)が18分、言語が12分、英語が15分です。
言語と計数の分野には、「従来型」と「新型」があります。
従来型における言語の出題分野は、「空欄補充」「並べ替え」「長文読解」の3つ。計数の出題分野は、「暗号」と「展開図」の2つです。新型よりも難易度が高いとされています。
新型における言語の出題分野は、「同義語」「対義語」「ことわざ」の3つ。計数の出題分野は、「方程式」と「図表」の2つです。従来型よりも難易度が低いですが、短時間で多くの問題を解く必要があります。
また、性格テストは数種類あり、その中から1つもしくは複数を受けるという形式が一般的です。
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Webテストの受験形式
Webテストの受験形式は、テストセンターで受ける場合と自宅で受ける場合の2種類です。
それぞれの特徴について以下で解説します。
テストセンター受験
テストセンターとは、Webテストを受験するための会場です。会場のパソコンを利用して、Webテストを受験します。
テストセンターでの出題内容は、基本的に言語と非言語の2つ。性格検査は、事前に自宅で受けておく必要があります。
また、テストセンターで受験する場合は、事前予約が必要です。応募企業から、テストセンターに関するメールが届いたら、サイトにアクセスし、自分の都合が良い日時に予約を入れましょう。
自宅受験
自宅受験の場合は、自身のパソコンでWebテストを受けます。全体の制限時間に加え、問題ごとに制限時間があり、時間が過ぎると次の問題に進んでしまう仕組みもテストセンターと同じです。エントリー後に企業から送られてくるURLにアクセスし、各自のパソコンで受験できるので都合のいい場所、時間を選ぶことができます。ただし、パソコンの通信環境が不安定だったり、アクセスが集中していたりすると、スムーズに受験できないことも。そのため、自宅で受験する場合は、事前にパソコンの動作環境を整え、時間に余裕を持って取り組むことをおすすめします。
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Webテストを突破するための3つのコツ
Webテストを突破するために重要なポイントは、主に「時間配分」「慣れ」「諦め」の3つです。それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。
1.時間配分を考える
Webテストを受けるうえで、時間の感覚を身につけておくことはとても重要なポイント。
Webテストは、分野ごとに所要時間が決められています。そのため、1問あたりにかけられる時間を事前に算出しておくと、本番で多くの問題に手を付けられるでしょう。
ただし、難易度は問題によって異なるため、簡単な問題には時間をかけ過ぎないのがポイントです。
2.問題をくり返し解いて慣れる
Webテストを突破するために、練習問題はくり返し解いておきましょう。
Webテストでは、新規の問題だけでなく、パターンが決まっている問題も多く出題されます。そのため、市販の問題集やWebサイトに掲載されている問題をひたすら解き、さまざまな出題パターンに慣れておけば、本番も焦らずに対応できるでしょう。
3.分からないときは潔くあきらめる
答えが分からないときは、手が止まってしまう前に、潔くあきらめましょう。Webテストでは、問題を速く正確に解くことが重要です。苦手な問題に時間をかけ過ぎてしまうと、本来解けるはずの問題に手を付けられなくなってしまうことも。決められた時間の中で、より多くの点数を稼ぐためには、分かる問題から解いていくことが重要です。
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Webテストに関するよくある質問
この項目では、Webテストに関するよくある質問について解説しています。Webテストの受験において疑問が浮かんだときは、下記を参考にしてみてください。
Webテストのあとにもテストを実施する企業はある?
Webテスト後に別のテストを実施する企業も存在します。
1回目のWebテストは、企業が大量の応募者を絞り込むために行われることが多く、2回目のテストは、学力を正確に測定する目的で行われることが多いようです。
性格検査は企業ごとに回答を変えるべき?
性格検査の回答を企業ごとに変える必要はありません。性格検査では、同じ内容の質問が、違う言葉で何度も出題されます。回答の一貫性を調べることで、「応募者がうそをついていないか」を診断しているのです。
仮に検査を通過できても、面接でうそが見抜かれることもあるので、注意してください。
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本記事の執筆者
飯田有香(いいだ ゆうか)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、「キャリアチケット」でキャリアカウンセラーをしながら、今までに200人以上の学生の就職先を支援。最近は、YouTubeチャンネル「就活トーク」の企画・出演などをしている。
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