テストセンターの英語問題の特徴とは?勉強法や高得点のコツなどを解説

このページのまとめ

  • テストセンターの英語問題は、業務で英語を使う企業で実施されやすい
  • テストセンター英語は出題形式・難易度・業界ごとの合格ラインを把握しておくと良い
  • テストセンター英語では時間配分を意識し、確実に取れる問題を落とさないようにする

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テストセンターの英語問題は、多くの就活生が「どんな問題が出るのか」「時間内に解ききれるか」と不安を抱える検査です。出題形式は単語・文法・長文読解など多岐にわたり、外資系や英語を使う企業では必須の試験として実施されます。

この記事では、テストセンターの英語問題の特徴や効率的な勉強方法、受験時の注意事項などを解説。テストセンターの英語問題について知り、自信をもって本番に臨みましょう。

テストセンター英語を対策したい

   
目 次

SPIとは

まずは就活でよく聞く「SPI」について解説します。リクルートが開発したSPIは多くの企業が新卒採用に導入する適性検査で、検査を通して仕事に必要な基本的な能力や、組織・職種との相性を明らかにするものです。

SPIは「能力検査」と「性格検査」で構成され、能力検査では国語・数学的な能力、性格検査では考え方や価値観、行動の特徴が明らかになります。
SPIには4つの受検形式があり、テストセンターはそのうちの1つです。

テストセンター

リクルートが用意した会場に出向いて、パソコンで試験を受けます。会場は全国都道府県にあり、企業が指定する期間内であれば自分の希望する会場と日付で受検が可能です

テストセンター受検時の問題内容について知りたい方は「テストセンターではどんな問題が出る?SPI対策を紹介」もあわせて参考にしてください。

Webテスティング

Webテスティングは、自宅や大学のパソコンを使って受検する形式です。会場や時間に縛られないのがメリットですが、検査中にネット接続が切れないよう、安定した環境を整える必要があります。

インハウスCBT

インハウスCBTは、企業が用意した会場で、企業のパソコンを使って受検する形式です。パソコンの設置や監督者が必要になり負担が大きいため、この形式を採用している企業は極めて少ないといえます。

ペーパーテスティング

企業が用意した会場で、マークシートを使って受検する形式です。どの形式で検査を受けるかは、応募先の企業によって異なります。

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テストセンター英語の特徴

ここでは、テストセンター英語の主な特徴を解説します。

外資や英語を使用する企業で実施される

テストセンターの「英語能力検査」は、外資系企業や総合商社、メーカーなど、業務で英語を使うことが多い企業で実施されます。結果次第では不採用になるため、充分な対策が必要です。

試験時間は20分

英語能力検査の試験時間は20分です。出題範囲は広く、1つの問題にかけられる時間が限られるので、素早く正確に解答する必要があります。

難易度は中学~高校レベル

テストセンター英語の問題は、中学~高校レベルであるため、難易度としてはそれほど高いわけではありません。SPIのテストセンターで使用されている文法や英単語は、高校卒業レベルが多いです。

正解すればするほど難易度は上がる

テストセンターは解答の正解、不正解によって次に出題される問題の難易度が変化していき、出題内容が人によって異なるのが特徴です。正解すればするほど難易度は高くなります。文章の量が多くなっていったり、長文問題が連続して出題されたりする場合は高得点の可能性が高いでしょう。

英語の合格ラインは業界ごとに違う

テストセンター英語の合格ラインは一律ではなく、業界や企業ごとに異なります。そのため、満点を狙うより「求められるレベルを把握して効率的に得点すること」が大切です。求められる正答率は企業や業界によって異なるので、事前にチェックしておきましょう。

テストセンター英語は「業界ごとに求められる基準を知り、時間内で確実に点を取る戦略を立てる」ことが効率的な突破法です。

英語力が評価される職種を知りたい方は「就活に必要な英語レベルは?評価される職種やアピールのコツを解説!」をご参照ください。

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英語能力検査の出題内容と解法のコツ

英語能力検査では、以下のような問題が出題されます。

同意語・反意語

同意語・反意語問題は、複数の選択肢から同意語・反意語を選ぶ問題です。単語の意味を正確に知っていないと解けないため、語彙力強化がポイント。

この形式は文脈の手がかりがなく、単語の知識がそのまま得点につながります。逆に意味を知らない単語が出た場合は、深く悩んでも正解できる可能性は低く、時間のロスになる可能性が高いでしょう。

そのため、知らない単語に時間をかけるよりも、すぐに回答を選んで長文読解などの問題に時間を残すほうが得策です。対策としては、参考書や問題集の例題で見た「知らない単語」をノートに書き出し、声に出して覚えるトレーニングなどがあります。

同意語・反意語問題は「語彙力の差が得点に直結するパート」。知らない単語にこだわらず、学習段階で語彙を増やす努力を続けることが合格ライン突破の近道です。

空欄補充

空欄補充は英文の空欄にあてはまる単語を選び、正しい文章にする問題。空欄補充問題は、文章の文脈を理解しつつ語彙力を活用して解く形式です。基礎単語をしっかり覚えることで得点しやすい問題といえます。

一方で、同意語・反意語問題と同様に単語力がないと解答できません。空欄補充は、語彙と文法の両方を正しく理解しているかどうかが試されます。対策としては、基本単語の意味だけでなく、品詞や使い方もセットで覚えることが効果的です。

誤文訂正

誤文訂正は文法の誤りを選択肢から選ぶ問題です。動詞の活用や人称の一致といった基本ルールを押さえることで、正答率を上げられます。

SPI英語の誤文訂正では、動詞の時制・三人称単数のs・単数と複数の不一致など、初歩的な文法の誤りが多く出題される傾向があり、単語の意味よりも、文法知識が得点を左右するでしょう。出題パターンがある程度決まっているため、過去問や練習問題を繰り返すことで素早く判断できるようになります。

誤文訂正問題は「文法ルールを覚えて慣れること」が攻略のカギ。英単語を覚えるのと同じくらい、文法問題を繰り返し解いて慣れることがスコアアップにつながります。

語彙

語彙問題は英単語の意味の理解を問う問題です。類義語を知っていれば、知らない単語でも正解できる場合があります。出題形式は「問題文や説明文の中の語句と意味が近い単語を選ぶ」というものです。単語の意味だけでなく、文全体のニュアンスを捉える力も求められます。

対策としては、単語を覚える際に類義語も同時にチェックして、ニュアンスごとに理解する習慣をつけると効果的です。日ごろから類義語も含めて覚える学習を取り入れると、得点力アップにつながります。

和文英訳

和文英訳問題は、日本語の意味を正確に理解し、最も近い英語表現を選ぶ問題。日本語のニュアンスを英語に置き換える力が重要です。

この形式では単語の意味だけでなく、文全体の構造や文法も理解していないと正解できません。単語力に加え、英語の文章構造を理解しているかが問われます。対策としては、短文レベルの日本語文を英語に訳す練習を繰り返すことが有効です。

長文読解

長文読解は英文の要旨に合った選択肢を選ぶ問題です。英文の要旨を素早く理解し、設問に正確に答える力が求められるパートといえます。

問題文は200〜300語程度の長文で、空欄補充や内容理解に関する設問が出題。高校卒業レベルの英文が中心ですが、時折ネイティブレベルの難しい表現も登場するため、慣れておく必要があります。

さらに英語対策のポイントを知りたい方は「SPIの英語対策はもう終わった?問題内容と攻略方法」もあわせてチェックしてみてください。

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テストセンター英語の勉強方法

大学受験の時は「英語は得意科目だった」という人も、今も当時の英語力が維持されているとは限りません。特に大学で英語の授業がない人、最近英語に触れていないという人は事前の対策が必須です。

教科書を見返す

久しぶりに英語を勉強する場合は、いきなり長文を読むのではなく、中学・高校レベルの文法や英単語を押さえて基礎づくりから始めましょう。
もし手元にあるなら、中学・高校時代の教科書を使って復習することもできます。教科書を使うと、自分が現在どの程度のレベルなのかを把握しやすいでしょう。

TOEIC学習でSPI英語対策も兼ねる

SPI英語は空欄補充や長文読解などの形式があり、マークシート形式もTOEICと似ているため、TOEICの勉強をすることで効率的に対策できます。

TOEIC学習を通じて語彙力・文法力・読解力を高めることができ、SPI英語の問題形式にもそのまま応用可能です。また、マークシート形式に慣れることで、テスト本番でのスピード感を養えるでしょう。

語彙力を伸ばす

英語能力検査には空欄補充や長文といった多数の問題形式がありますが、すべてにおいて有効な対策の1つが、「語彙力」を伸ばすことです。できれば単語集を購入したり、自分で分からない単語をまとめたカードを作成したりして、確実に語彙を増やしましょう。

英文は音読して英語の順序に慣れる

英語の文章を速く正確に読むためには、音読で英文の語順に慣れることが効果的です。英語は日本語と異なり「主語→述語→目的語」の順で進むため、頭の中で逐一和訳すると読解スピードが落ちます。

音読を繰り返すことで、英文を英語の順番のまま理解する習慣が身につき、長文読解のスピードを上げられるでしょう。結果として、長文を読むときも右から左への逐次和訳をせずに理解できるようになります。

長文に慣れておく

長文読解問題を攻略する秘訣は、いかに素早く正確に読み進められるかです。問題自体はそれほど難しくないため、ゆっくりと時間をかければ正解を導き出せる場合もあります。しかし、それではテストセンターで高得点を狙えないので、長文を素早く読める練習をしておくと良いでしょう。

1日30分継続的に学ぶ

英語学習で大事なのが、間をあけずに勉強を続けることです。語学は毎日触れないとすぐに忘れてしまうので、1日30分でも学習することが必要。忙しいときはちょっとした隙間時間でも良いので、勉強のタイミングを見つけてください。通学の電車内や授業と授業の間、寝る前の30分など、探してみると有効に使える時間が見つかります。

テストセンターの英語は高校卒業程度の難易度なので、それ以上の範囲を対策する必要はありません。就活中は応募書類を書いたり面接対策をしたりとほかにやらなければならないことがたくさんあるので、テストセンターのレベルに合わせて効率的に勉強を進めましょう。

就活全般の流れや対策については、「就活のやり方と流れを解説!準備から内定までのポイントと相談先も紹介」の記事で解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。

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テストセンター英語で高得点を狙うためのポイント

テストセンター英語は、就活で多くの企業が導入するSPIの英語能力検査です。限られた20分という短時間で、語彙・文法・長文読解など複数の問題を解く必要があり、時間配分や解き方の工夫が得点のカギとなります。

時間配分に気を付ける

テストセンター英語で高得点を狙うには、限られた20分の時間を効率的に使うことが重要です。特に単語・文法問題と長文問題の時間配分を意識しましょう。

試験は6つの大問で構成されており、長文問題はじっくり読まないと解けない一方で、単語・文法問題は短時間で解答可能です。そのため、時間配分を誤ると長文問題に十分な時間が取れず、得点が伸び悩むリスクがあります。

最初の語彙・文法問題は1問あたり1分ペースで素早く解き、分からない問題に時間をかけ過ぎないことがポイントです。長文問題は内容を正確に把握する必要があるため、後半に時間を残して集中して解答します。この戦略を意識すると、全体の得点を効率よく伸ばせるでしょう。

確実に解ける問題を落とさない

単語や文法の問題は配点が低くても、確実に正解して得点を積み上げることが、高得点への近道です。単語・文法問題は1問あたり1分ペースで解く必要があります。

最初の語彙・文法問題では、悩まず確実に正解できるものから順番に解答しましょう。たとえば、基本単語やよく出る文法問題は迷わず答え、時間をかけ過ぎずにクリアすることで、長文問題に集中する時間を確保できます。

単語・文法問題は、限られた時間で確実に正解する戦略を意識すると、高得点を効率よく狙えるでしょう。

長文読解は先に問題文を読む

長文読解ではまず問題文を先に読み、問われている内容を把握してから本文を読むことで、効率良く解答できます。英文全体を最初から順番に読むと時間がかかり過ぎるため、必要な部分に集中する戦略が大切です。問題文を先に読むと、答えが書かれていそうな段落を予測でき、時間を短縮できるでしょう。

長文問題は通常2〜3問出題され、本文の順に沿って設問が作られています。問題文のキーワードをメモしておくと、本文を読んでいる途中でもすぐに該当箇所が判断できるのでおすすめです。答えにならない部分はさらっと読むだけで問題ありません。焦らず精読が必要な段落だけに時間を使うことで、解答の精度とスピードを両立できます。

長文読解では「問題文を先に読む+キーワードメモ」で効率的に解くことが高得点につながるポイントです。慣れることで、限られた時間でもすべての設問を正確に解答しやすくなります。

分からない単語は文脈から推測する

長文読解で知らない単語が出てきても、文脈や文章の論理関係から意味を推測することで解答に対応できます。長文には知らない単語が含まれる場合があるでしょう。単語を逐一辞書で調べる時間はないため、文全体の流れや論理関係から意味を推測する力が求められます。

たとえば、文脈から「原因と結果」や「対比関係」を把握することで、わからない単語があっても空欄補充や設問の答えの推測が可能です。文法問題の穴埋め感覚で読むと、理解がスムーズになります。日ごろの訓練として、長文で出会った未知の単語をすぐに調べるのではなく、まず推測するクセをつけると、実際のテストでスピードを落とさずに対応できるでしょう。

SPIを含む適性検査を受ける際のポイントは、「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」の記事もご覧ください。

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テストセンターで受ける際の注意事項

ここでは、テストセンターで受ける際に予約~当日まで気をつけることをまとめています。

早めに予約をする

テストセンターでSPIを受ける際は、企業から受検の依頼メールが届くので、案内にしたがって手続きを行いましょう。企業が指定する期間内であれば自分で受検日を選べるので、都合の良い日程を選びます。

席が空いていれば当日でも予約可能ですが、混雑する時期は希望どおりにいかないこともあるので、早めに予約すると良いでしょう。常設会場は全国7都市(東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡)にあり、就活のピーク時にはさらに臨時会場が設置されるので、自宅から近い会場を選べます。

事前に性格検査の受検をする

テストセンターの場合、まずは自宅のパソコンやスマートフォンで性格検査を受検し、テストセンター当日は能力検査のみを受検します。

当日は顔つき身分証と受験票を持参

当日の持ち物は、「顔写真付き本人確認書類」と「受検票」の2つです。受検票は性格検査が終わった際に画面に表示されたものを印刷します。

なお、SPIは無料なので受検料はいりません。検査中は私物は使えず、筆記用具とメモ用紙は会場で借ります。

当日は私服でOK

テストセンター会場には企業の担当者はいないので、当日の服装は私服でも構いません。自分にとってテストに集中しやすく、快適に過ごせる服装を選びましょう。

当日は時間に余裕をもって会場に到着する

検査開始間際は受付が混むので、なるべく時間に余裕をもって到着しましょう。
受付を済ませたら荷物をロッカーにしまって待合室で待機し、時間になったら試験会場に入ります。検査開始の前にパソコン画面に操作方法の説明が表示されるので、必ず確認しましょう。
なお、当日検査を受けられなくなった場合は、検査開始の1時間前までなら予約変更が可能です。1時間前を過ぎてしまった時は、会場に直接電話をしてください。

テストセンターで受検する際の流れや注意事項をチェックしておきたい方は「SPIテストセンターを初めて受ける人必見!受検の流れや注意点を解説」をご覧ください。

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テストセンターの英語対策をしているあなたへ

テストセンター英語は、出題形式や難易度、業界ごとの合格ラインを把握し、時間配分や解き方の戦略を意識することが高得点のカギです。語彙力や文法の基礎、長文読解のスピードを日々少しずつ積み上げることで、効率的に得点力を伸ばせます。基礎から応用まで、計画的に学習を進め、自信をもって本番に臨みましょう。

SPIやテストセンター英語の対策に不安がある方は、就活のプロがサポートするキャリアチケットを活用するのもおすすめです。面接対策やES添削だけでなく、英語試験の効率的な学習法や戦略的な勉強プランも個別にアドバイスしてもらえるので、短期間で自信をつけて内定獲得を目指せます。まずは無料で相談して、自分に合った学習プランを確認してみましょう。

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本記事の執筆者

梶川沙綺(かじかわさき)

新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。

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