適性検査にはどんな種類がある?内容から対策方法まで詳しく解説

このページのまとめ

  • 適性検査は、学生の資質や企業との相性をはかるために行われる検査
  • 適性検査の種類は豊富で、選考では企業ごとの目的に沿った内容のものが導入される
  • 適性検査は、種類ごとに検査内容や特徴が異なる

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多くの企業が選考序盤で行う適性検査。その種類は豊富で、それぞれに検査内容や特徴が異なります。

企業としては自社の目的に合った要素を含む検査を選び、実施できるメリットがありますが、受検する就活生としてはその対策は悩みどころ。

この記事では、25種類の適性検査の内容や特徴について解説します。さらに、対策法についても紹介。ぜひ参考にして、万全の準備をして検査に臨みましょう!

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目 次

適性検査とは?定義や能力検査との違いを解説

適性検査は一言でいえば、仕事や企業との適性をはかる検査のことです。企業は、種類豊富な適性検査の中から、目的に沿った要素を含む検査を選んで実施します。

適性検査にはたくさんの種類がありますが、その多くは性格検査と能力検査で構成されていることがほとんどです。

性格検査と能力検査の違い

性格検査と能力検査は、どちらもいくつかの選択肢から答えを選ぶパターンが主流ですが、検査目的や内容は異なります。それぞれの検査の違いについて理解しておきましょう。

性格検査

性格検査は、その人の思考や行動の特徴を明らかにする検査。結果は、企業との相性や活躍できる人材であるかなどを評価するための参考とされます。基本的に特別な対策は必要ありませんが、自分に正直に、直感で回答することが大切です。

能力検査

能力検査は、仕事をするうえで必要となる学力や思考力をはかる検査です。出題されるのは、基本的な学力を問う問題で、適性検査の種類にもよりますが、難易度はそれほど高くないものが大半。

しかし、時間制限が設けられていることが多いため、スムーズに正しく解答するには事前の対策が必須でしょう。

性格検査の対策は「性格検査で落ちることはある?対策のコツとは」の記事でも紹介しています。

スクリーニングをかける

応募した学生全員と直接面接をして選考を進めるとなると、時間や人員の面でコストがかかります。そのため、初期段階で適性検査を行い、一定以上の成績をあげた学生のみに絞って、自社で選考を行う企業が多いようです。

また、大手企業や有名企業などでは学生の応募が殺到するため、あらかじめ適性検査を行い、応募者をふるいにかけたうえで効率的に選考を行う、という目的もあります。

客観的な指標として参考にする

適性検査は各企業がオリジナルでつくるのではなく、外部の企業が開発したものを用いるのが一般的です。そのため、企業にとっては自社の考え方や慣習に捉われない、第三者の客観的な基準で学生を評価できるメリットがあります。

また面接でも、面接官個人の価値観や評価基準が働くこともありますが、適性検査の結果を参考にすることで、より公正で客観的な選考を行うことができるのです。

学生の本質と企業との相性を知る

学生の資質や本質を見誤ってしまうと、就職後、仕事でうまく成果を出すことができなかったり、早期退職につながってしまったりすることも。そういった事態を防ぐためにも、適性検査で学生の本質を知り、自社との相性を見極めることはとても大切なのです。

社会人としての基本的知識があるかを知る

仕事をするうえで、社会人としての基本的な知識は必須です。また企業側としては、職種や業務内容ごとに必要とされる基礎的な学力が学生に備わっているか、という点も選考の重要なポイントになります。

そのため、社会人としての基本的知識や学力を知ることができる適性検査を行う企業が多いようです。

入社後の配属・マネジメントに活用する

仕事でよい結果を出すためには、人材を見極めたうえでの適材適所の配置が大切。また、適切なマネジメントは、働く側のモチベーションにもつながります。

そのため、学生の本質や資質を知ることができる適性検査の結果は、入社後の配属先やマネジメントの参考として活用されることが多いようです。

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適性検査で落ちることはある

適性検査での測定は、入社後のミスマッチを防ぐことを目的に採用選考で導入している企業もたくさんあります。

言語試験や非言語試験は知的基礎学力を問う問題ですが、性格適性検査については自社との相性を図るものであるため、適性検査であまりよい結果が出なかったとしても必ずしも採用選考で落ちるというものでもありません。

しかし、適性検査が問題なく答えられたとしても、求めている人物像との乖離がある場合は適性検査で落ちることもあるでしょう。採用選考の一部として落ちることもありますが、あくまで採用選考時の参考資料として利用している企業や、配属先の適性を知るための測定材料に実施している企業も多く、適性検査を実施している企業にはさまざまな目的があります。

落ちてしまった場合でも、諦めずに他の企業への応募や自己分析を行い、 スキルや経験の向上を図ることで積極的にチャレンジしていきましょう。

適性検査について「就活の適性検査の評価実態やコツを解説!何気なく回答はもうおしまい!」の記事でも詳しく解説しているので参考にしてみてください。

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適性検査の受検方式

適性検査には、主に以下のような受検形式があります。各形式について把握しておきましょう。

テストセンター

適性検査を開発した企業が用意する会場に出向き、パソコンで受検する形式。会場は全国都道府県に設置されており、あらかじめ日程と会場を予約したうえで、当日、試験会場に向かいます。

Webテストやテストセンターでは、正答率に応じて出題される問題が変化することがあり、受検者によって問題内容が異なるのが特徴です。

Webテスティング

自宅や大学のパソコンで受検する形式。会場に行かなくてよいので、自分の都合のよい時間に受検できるのがメリットです。必要があれば電卓や辞書の使用も可能。

ただし、試験中は安定したネット環境が保てるように気を配る必要があります。自宅で受検する場合は、玄関のチャイムを切ったり、家族に受検時間を知らせたりして、集中できる環境を準備しましょう。

ペーパーテスティング

企業の用意した会場に行って、主にマークシートで受検します。塗りつぶしに時間をとられないために、芯が細いシャープペンシルではなく、鉛筆を何本か用意しましょう。検査によってはボールペンの使用を指示される場合もあるので、会場には鉛筆とボールペンなど、複数の筆記具を用意して行くと安心です。

テストセンターについては「企業によって異なる適性検査!テストセンターって何?」の記事でも詳しく解説しています。

また、WEB適性検査については「Web適性検査とは?問題の種類と対策方法を就活生の疑問に合わせて解説!」の記事も読んでみてください。

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就活で用いられる25種類の適性検査

企業が就活に用いる適性検査は目的により多種多様。ここでは、数ある中から25種類の適性検査について説明します。

種類ごとに異なる内容や特徴について把握し、それぞれにあった対策をしましょう。

1.SPI3

就活で出会う検査の中で最もメジャーなものです。検査内容は約30分の性格検査と約35分の能力検査から成り、能力検査はさらに「言語分野」と「非言語分野」にわかれています。「言語分野」は国語的な力、「非言語分野」は数学的な力を試すものです。

これらに加えて、企業によっては、「ENG」と呼ばれる英語科目が実施されることもあります。能力検査の難易度はそれほど高くないとされていますが、独特な出題パターンに慣れて素早く回答する練習や、基礎学力の復習などの対策が必要でしょう。

2.玉手箱

玉手箱も、数ある適性検査の中では比較的企業の導入頻度が高い検査です。SPI3と同じく能力検査と性格検査で構成され、能力検査の出題内容は「言語」と「計数」です。企業によっては能力検査に「英語」科目が含まれます。

玉手箱は、1問あたりにかけられる時間が短く設定されており、また、同じ形式の問題が出題され続けることが特徴。たとえば、「計数」には四則逆算、図表の読み取り、表の空欄の推測という3つの分野がありますが、1問目の出題が四則逆算だった場合は、その回の「計数」では最後の問題まで四則逆算が出題されます。

苦手な形式にあたると正答率が伸びづらいので、事前に苦手な形式を把握し慣れておくことが大切です。

3.GAB

GABは総合商社や証券、総研などの業界で、総合職用の検査として採用されることが多いようです。検査内容は性格検査と能力検査で構成されており、能力検査は「言語」と「計数」の2科目。

受検形式により、検査の呼び方が異なり、GAB・GAB Compactはペーパーテスティング、WebGABはWebテスティング、C-GABはテストセンターとなります。また、検査内容や制限時間にも違いがあるため注意が必要です。

GABはほかの検査と比べても難易度が高く、中でもGAB Compactは最難関レベルと言われています。初見では解くことができない問題も多いため入念な対策が必須です。

4.CAB

SEやプログラマーなどの専門職としての適性や、バイタリティ、ストレス耐性をはかる検査で、IT企業で多く採用されています。検査内容は、コンピューター関連の専門職に必要な知的能力を試すための「暗算」「法則性」「命令表」「暗号」の4科目からなる能力検査と性格検査。

WebCABと呼ばれるWebテスティングとペーパーテスティングの2種類の受検方式がありますが、近年はWebCABが主流のようです。比較的難易度が高く、制限時間も短いため、問題集を活用して、スピーディーに回答する練習をしておくとよいでしょう。

5.TG-WEB

TG-WEBは、SPI3や玉手箱に比べると多くはありませんが、大手金融や外資系企業などでは実施されることがある検査。ほかの多くの適性検査と同様に、性格検査と能力検査で構成され、能力検査は「言語」と「計数」の2科目です。さらに企業によっては「英語」も加わることがあります。

注意すべきは「従来型」と「新型」の2パターンがあり、それぞれに難易度や出題される問題数が異なる点です。特に、主流とされる「従来型」の問題は馴染みのない難解なものが多いと言われています。

応募先企業がTG-WEBを実施する場合は、受検する前にそれぞれの形式を把握し、しっかりと対策をしておきましょう。

6.SCOA

SCOAを採用試験に取り入れている企業はそれほど多くはありませんが、地方公共団体などで、従来の公務員試験の代わりに使用することがあるようです。性格検査と能力検査で構成され、能力検査には基礎能力をみるものや事務能力をみるものなど、いくつかの種類があります。

企業により、実施する能力検査の内容は異なりますが、主流なのは基礎能力をみるもので、内容は「言語」「数理」「論理」「英語」「常識」の5科目。いずれも中学~高校レベルの知識を問うものではありますが、SCOAは、ほかの適性検査と比べて学力を重視する傾向があり、高得点を取るためには、各科目の基礎知識を復習しておく必要があります。

7.CUBIC

CUBICは知名度はそれほど高くありませんが、近年、実施する企業も増加傾向にあります。検査内容はSPI3などと同様に性格検査と能力検査ですが、特徴的なのは能力検査の出題範囲の広さ。「言語」「数理」「論理」「図形」「英語」の5科目があり、難易度としては基本的な学力があれば対応できるレベルではありますが、満遍なく対策するためには時間がかかるため注意が必要です。

また、性格検査にも特徴があり、嘘を見抜く「信頼係数」という指標が採用されています。受検の際には、企業が望むであろう答えを推測して自分を取り繕わず素直に回答するようにしましょう。

8.tanθ

tanθは、CUBICを制作している会社がCUBICを基に制作した適性検査で、内容もCUBICに近いと言われています。検査項目は性格検査と能力検査に分かれ、能力検査はCUBICの「数理」「論理」「図形」に相当する「非言語」と「言語」「英語」の3科目で構成されています。

基本的にはCUBIC用の問題集を利用して対策をするのがおすすめ。ただし、tanθの非言語で頻出される、水溶液の濃度の計算と展開図の組み立てに関する問題は、CUBICではほとんど見られないものなので、対策の際には注意しましょう。

9.Compass

Compassを採用している企業はそれほど多くないため、就活を進める中で受検する機会はあまりないかもしれません。Compassは、多くの適性検査と同じように、性格検査と能力検査で構成されており、制限時間は性格検査が20分、能力検査が65分です。

さらに能力検査は、「言語」「数的」「英語」から成る基礎学力と、「図形認知」「論理類推」から成る知的能力の2分野に分かれます。内容はCUBICに近いともいわれており、基本的な学力を広く復習するなどの対策をしておくとよいでしょう。

10.eF-1G

eF-1GもISP3や玉手箱と比べるとマイナーな検査ではありますが、幅広い業界の有名企業で実施されるケースも増えてきており、数ある適性検査の中でも難易度が高い検査として知られています。性格検査と能力検査で構成されている点はほかの多くの試験と同じです。

しかし、能力検査の内容には癖があり、記号を数え上げるような問題や連想ゲームのような問題などが出題されます。さらに、1問あたりの制限時間も短いため、回答するためには柔軟な思考力や発想力が必要となるでしょう。

11.3E-IP

3E-IPを実施する企業はそれほど多くはなく、比較的マイナーな適性検査といえるでしょう。検査内容は、ほかの多くの適性検査と同様に、性格検査(3E-p)と能力検査(3E-i)で構成されています。特徴的なのは、検査時間が短いこと。

性格検査は約15分、能力検査は約20分で、検査全体の所要時間は計35分程度です。能力検査には、「規則性」「文字の並べ替え」「足し算」「穴埋め」などの7種類の問題があり、いずれも高い知識が求められるような問題ではありません。

問題のルールを発見し、素早く解答していくことがポイントとなります。

12.TAP

TAPの出題タイプは、性格検査と能力検査から構成される総合タイプ(約60分)のほかに、総合タイプと同じ構成ですが時間が短くなる短縮タイプ(約30分)、性格検査のみ行われる性格タイプ(約15分)と全部で3パターンあり、主流なのは総合タイプ。さらに、企業の目的に合わせて、「英語」「事務適性」「情報処理」など特定の分野に特化した科目が追加されることもあるようです。

能力検査の科目は「言語」「数理」「倫理」ですが、出題の中心になるのは「数理」。TAPははかの適性検査と比べても数学色が強いのが大きな特徴で、「数理」の難易度は大学レベルとも言われています。

問題には数式を覚えていないと解けないものや数学的な思考力を必要とするものが多いので、数学を中心とした事前の対策は必須です。

13.BRIDGE

BRIDGEはそれほどメジャーな適性検査ではありませんが、近年は有名企業が採用しているケースもあるようです。性格検査と能力検査で構成されているのは、ほかの多くの適性検査と同じですが、特徴的なのは、性格検査が約30分の「性格A」と約20分の「性格B」に分かれていること。

「性格A」は一般的な性格検査と同様の内容、「性格B」は、特定の環境下での長文を読み、自分の心境や取るであろう行動に当てはまるものを選択するといった内容です。また、能力検査の「計数A」では図表の読み取りと表の空欄推測、「計数B」では推論と集合の問題が、それぞれ制限時間約15分で出題されます。

能力検査の対策は、出題範囲が似ている玉手箱やTG-WEBの問題集を活用するとよいでしょう。

14.内田クレペリン検査

内田クレペリン検査は、90年近くにわたり就職選考だけでなく、教育や医療の現場でも広く使用されてきた信頼性の高い検査。検査は、一列に並んだ1桁の数字の足し算を、1分ごとに行を変えながら行う、といった内容です。休憩をはさんで前半15分・後半15分で実施され、その検査内容の特性からペーパーテスティング形式で行われるのが一般的。

検査結果は、コンピューター解析によって、作業能率から能力面の特徴を、作業をするときの癖から性格面の特徴を明らかにします。どのような結果を理想とするかは企業によって異なりますが、誤答が多く1分間の作業量の増減が激しい結果は不採用となる傾向があるようです。

一見単純な計算テストにも思えますが、同じ作業を正確にムラなく繰り返すには、集中力が必要。対策のためのアプリなども活用し、検査に慣れておくことをおすすめします。

15.V-CAT

V-CATは、クレペリン検査の応用系と言われる検査。隣り合う1桁の数字を足し算して、その答えの一の位を用紙に記入することを繰り返す内容で、作業能率から能力面と性格面の特徴を明らかにするものです。クレペリンとの大きな違いは、検査時間が50分と長時間におよぶ点と、筆跡や筆圧、訂正箇所などを人の目で評価する点です。

簡単な作業を繰り返すのは想像以上に疲れますが、一定の集中力を長時間保ち、作業結果にむらが出ないようにすることが大切になります。また、評価項目には計算結果の正確性も含まれるので、事前に暗算力を高める練習をしておくとよいでしょう。

16.TAL

TALは、受検者のメンタル疾患発症リスク、情報漏洩の傾向、離職傾向などを見極めることを目的とした適性検査で、近年は、SPI3などに加えて導入する企業が増えつつあります。検査内容は、「性格診断」と「図形配置問題」の2種類。

「性格診断」は約30分で、質問に対して7つの選択肢から1~2つの答えを選ぶといった内容が出題されます。「図形配置問題」の出題内容は18個ある画像の中から10~15個選んで自由に配置するもので、時間は15分程度です。

TALには最新の脳科学の成果が問題に盛り込まれており、明確な正答はなく、正直に答えるしか選択肢がない、というような内容になっているため事前に対策をするのは難しいでしょう。

17.ProViT

ProViTは、ストレス耐性や情報漏洩、金銭トラブル発生のリスクなどをみるための適性検査。TALと同じように、脳科学・統計学に基づいて制作されているため、対策が立てづらいと言われています。ProViTは、ほかの性格検査と比べると、質問文から設問意図を汲み取るのが難しいのが特徴です。

回答信頼度も測定されており、意図的に回答をコントロールした場合や回答漏れがあった場合、採用NGの判断が出てしまうこともあるので、受検の際には注意しましょう。なお、ProViTでは質問文や選択肢をダウンロードしてから回答するオフラインシステムが採用されているため、通信環境の影響を受けることなく受験が可能です。

18.GROW360

GROW360はAIを活用し、他者評価を行うことで学生の行動特性を360度評価する、という適性検査。まだ知名度は低いようですが、近年、大手企業が続々と導入しています。実施方法や内容が独特で、検査用のアプリをダウンロードした学生が、別の学生に対して他者評価を行い、その結果から学生の潜在的な気質や行動特性、企業との相性が評価されます。

GROW360は、所要時間が1時間程度で、スマホで何度も診断を行うことができます。診断のデータをもとに改善をしていけば、自己理解が深まり、よりよい結果が得られるでしょう。また、診断の際には、自分が将来ありたい姿を想像しながら回答するのもポイントです。

19.PETⅡ

PETⅡは、ストレス耐性や組織適応度、対人トラブルの可能性などを総合的に評価する適性検査です。Webテスティング形式が主流で、スマホなどのモバイル端末からも受検することができるようです。検査時間は15分程度。

企業によっては、さらに「言語」「非言語」「国語」「算数」といった学力をはかるための能力検査が加わることもあるので、基礎学力を復習するなどの対策をしておくと安心でしょう。

20.YG性格検査

YG性格検査は、アメリカの心理学者が開発した性格検査を日本用にアレンジしたもので、情緒安定性、社会適応性、活動性、主導性などをみる検査です。特徴的なのは、人の性格に関する質問が一定の間隔で読み上げられ、回答者は次の質問までに、「はい」「いいえ」「どちらでもない」の三択から答えを選ぶという実施方法。

質問を読み上げる人がいない場合は、読み上げCDが利用されることもあります。質問は120問で、時間は約30分。鉛筆またはボールペンを使って回答しますが、消しゴムは使えないので注意が必要です。

また結果は、「はい」は2点、「どちらでもない」は1点、「いいえ」は0点で集計されます。質問内容が自分の性格と少しでも違うと感じる場合は、1点加算される「どちらでもない」ではなく「いいえ」を選択するとよいでしょう。

21.HCi-ab

HCi-abは、ヒューマンキャピタル社が制作した適性検査で、就活の中で出会う頻度は少ないかもしれません。基礎能力をはかる能力検査で、内容には「言語」「数理」「時事社会」の3分野が含まれます。制限時間は3分野合計で45分。

問われるのは基礎的な知識なので、難易度はそれほど高くないと言えます。適性検査の中でも多くの企業が採用するSPI3や玉手箱の対策を行うことで、HCi-abにも対応できるでしょう。

22.HCi-AS

HCi-ASも、HCi-abと同様にヒューマンキャピタル社が制作した適性検査。ストレス耐性やどのような場面でストレスを感じやすいのか、といった点をみる性格検査です。問題数は30問で、シンプルな設問を10以内に回答します。

企業へ送られるHCi-AS検査結果には、面接でみるべきポイントもまとめられているようです。面接へ進む際、検査結果とは異なるちぐはぐな印象を与えることのないよう、検査では素直な回答を心掛けましょう。

23.DPI

DPIは、有名経済誌を出版する会社が、大手企業とのネットワークを活用して制作した適性検査です。内容には積極性や協調性、慎重性、責任感の項目が含まれ、対人関係処理能力や意欲、職業適応性を評価する性格検査です。

検査形式は、ペーパーテストで行うDPIとWebテスティングで行うWeb-DPIの2種類。DPIは132問、Web-DPIは145問と問題数に違いはありますが、どちらも制限時間は20分です。

24.DIST

DISTも、DPIと同じ出版社が制作した適性検査で、それほどメジャーではありませんが、有名企業の選考に導入されることもあるようです。内容は対人能力や対課題能力、ストレス耐性を測る性格検査になります。

検査形式もDPIと同様に2種類ありどちらも制限時間は10分です。ペーパーテスト形式のDPIは100問、Webテスティング形式のWeb-DISTは110問で問題数が異なる点に注意しましょう。

25.DBIT

DBITは、作業を効率的行うための基礎能力を診断する能力検査で、DPIやDISTと同じ出版社が制作した適性検査です。ペーパーテスト形式のDBITとWebテスティング形式のWeb-DBITがあり、どちらも問題数は160問で時間は20分。

DBITの出題範囲は「文意把握」「四則演算」「言語推論」「数列」の4分野にわたり、問題の難易度は大学入試と同等程度と言われています。受検前に中学~高校レベルの基本的な知識を見直しておく必要があるでしょう。

SPI試験の対策を知りたい方は「【SPI試験】テストの特徴と時間切れを防ぐための解答のコツ」も参考にしてみてください。

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企業で多く取り入れている適性検査とは

適性検査には多くの種類のテストがあります。 どの企業でどのテストが行われているのかはそれぞれですが、最も多くの企業が取り入れているのは 「SPI3」 です。

続いて、 玉手箱、 TG-WEB CAB GABの順となっております。

全ての適性検査の対策を行うことはできないので、まずはSPI3の対策を 行っておくとよいでしょう。

SPI試験の通過方法が気になる方は「SPIでなぜ落ちる?原因と対策、SPIで能力や性格はどこまでわかるかを解説」も読んで対策を検討してみてください。

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適性検査の対策法

適性検査は選考初期の足きりに使われることが多く、よい検査結果を出すためにも事前の対策は必須です。ここでは、性格検査と能力検査それぞれの具体的な対策方法を紹介します。

性格検査の対策法

性格検査は、企業と学生の相性をみることが目的のひとつであるため、対策法として、事前に企業が求める人物像をリサーチし、それを意識しながら回答するのもおすすめです。ただし、性格検査には嘘を見破るための設問も設けられています。

また、面接に進めたとしても、検査結果との矛盾が明らかになるリスクもあります。基本的には自分を偽らず、素直に直感で回答するのがよいでしょう。

能力検査の対策法

能力検査の内容は独特なものが多く、ある程度問題に慣れておくことが大切です。効果的な対策法を知り、しっかりと準備をして検査に臨みましょう。

問題集を繰り返し解いてパターンに慣れる

能力検査の多くは、中学・高校レベルでそれほど難易度は高くないようです。ですが、出題のパターンには特徴があり、慣れていないと効率的に回答できません。

対策には市販の問題集があるので、自分に合ったものを1冊購入し、繰り返し解くようにするとよいでしょう。

苦手分野を把握する

就職活動に忙しい学生には、適性検査の対策ばかりに時間をかける余裕はありません。限りある時間で効率よく効果的な対策をするためにも、まずは一通り問題集を解いて苦手分野を把握し、重点的に復習していくようにしましょう。

スピードを意識する

どの種類の能力検査でも共通して言えるのは、時間がタイトであるということ。特にパソコンで行う適性検査は1問ごとに制限時間があり、早く確実に解答しなければなりません。

そのため、事前対策の段階で時間を意識して解答するのが重要なポイントとなります。繰り返し練習して問題形式に慣れ、解答スピードを早めていきましょう。

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適性検査を受ける時の注意点

適性検査を受ける際の注意点ですが、不正受験はしないようにしましょう。特に、自宅で行うWEBテストやテストセンターで行う適性検査では、替え玉での受験もできてしまうのも事実です。

また、誰も見ていない環境なので、ネットで答えを調べたり、電卓で計算するということも可能です。しかし、そのような不正をして適性検査を受けてしまうと、正しい測定結果が出なくなってしまうため、自分自身が不利になることもあり得るでしょう。

また、適性検査の回答内容を後で行われる面接でも確認するという企業もよくあります。大学受験のように、 高得点を取った人が合格をするというテストではありません。 少しでも自分を良く見せたいという気持ちも分かりますが、 それでは正しい測定結果が出ないので、不正行為はしないように注意しましょう。

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就活で適性検査を乗り切りたい方へ

就活において、適性検査は避けては通れない道です。 そのため、しっかりとテスト対策を行うことが必要となってきます。 性格適性のテストではなかなか対策を行うことは難しいでしょう。

しかし、数理問題や言語問題などの知的能力を問うテストは事前に対策を行うことができます。また、この記事でもご紹介した通り、適性検査は数多く存在していますが、実施される可能性が高いSPI3の対策でしたら書店で対策本なども売っているので購入してみるのもよいでしょう。

実際にどのような試験が実施されるのかを事前に把握しておくだけでも、採用選考の当日は落ち着いて受験することができます。また、どの企業の選考でどのテストが行われるのか事前に把握しておくと適性テストの対策ができるでしょう。

どの企業でどのテストが実施されているのかは、就活エージェントに 相談してみましょう。 就活エージェントでは、全ての企業のデータがあるというわけでは ありませんが、過去に選考を受けられた方のデータを保有している企業もあります。

キャリアチケットは、無料で就活の相談ができるサービスです。また、どのように適性検査に対して対策を行った方がよいのか アドバイスをもらえますので、まずは一度相談してみましょう。

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キャリアチケットについて

キャリアチケットは、就活生の最高のキャリアスタートを支援するサービスです。