内定取り消しは違法?正当とされる7つのパターンを紹介

このページのまとめ

  • 内定取り消しとは、内定が出た後に採用予定を白紙にされること
  • 妥当な理由がない限り、企業が一方的に内定取り消しをすることは違法
  • 取り消しの理由が内定の時点で明らかだった場合も、違法となる
  • 学生が大学を卒業できない場合や、罪を犯した場合などの内定取り消しは正当
  • 内定取り消しに違法性がある場合は、採用や損害賠償を求めることができる

内定取り消しは違法?正当とされる7つのパターンを紹介のイメージ

内定をもらったあとに、企業から内定取り消しを言い渡される場合があります。そのような事態に遭遇した場合、「これって違法じゃないの?」と納得できない学生もいるでしょう。
このコラムでは、内定取り消しが違法になる場合と正当に認められる場合の両方のパターンを紹介。また、内定取り消しになってしまった場合の対処法にも触れています。万が一の場合に備えて知識を蓄えておきましょう。

内定取り消しは違法なのか?

内定の取り消しは、違法になる場合と、正当になる場合の両方があるでしょう。
企業が内定を通知した時点で、学生と企業の間に雇用契約が成り立っている状態となります。内定取り消しは「解雇」に当たるため、法律によっていくつか制限があり、妥当性が認められなければ解雇はできないといえるでしょう。
ただし、解雇に当たる妥当な理由があれば、企業が契約を解除しても違法ではありません。社会通念上正当であれば、法に触れることはないでしょう。

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内定が正当に取り消される7つのパターン

内定取り消しが正当とされるパターンはいくつかあります。ただし、それぞれの事情によって結果が異なる場合もあるため、お悩みの方は専門家や信頼できる第三者に相談するのがおすすめです。以下の事例は参考程度に留めておきましょう。
なお、内定者側からの内定辞退は基本的に問題ないとされています。とはいえ、企業に少なからず迷惑が掛かることなので、内定辞退を決めたらできるだけ早く連絡するようにしましょう。

1.企業側に経営上の問題があるとき

企業は、業績悪化により新たな人件費負担が見通せなくなった場合、内定の取り消しを行えます。
しかし、これには以下の4つの条件を満たすことが必要です。

・人員削減が必要である
・人員削減を回避するための努力がされている
・削減される人員選出の理由が合理的である
・対象者に十分な説明がなされ、協議したこと

4つの条件のどれか1つでも不足している場合、内定の取り消しは認められません。
反対に、これら条件を満たしていれば、内定取り消しが法に触れることはないでしょう。学生の立場から見ると、不本意ながら受け入れるしかないともいえます。

2.内定者が大学を卒業できないとき

4月入社予定の内定者が、大学卒業できなかったことを理由に内定を取り消されてしまう場合も、正当なものとされています。これは、留年でも中退でも同じです。企業は大学卒業を前提として採用を内定しているため、内定取り消しの正当な理由であるといえます。
内定者は、留年が決まった時点で速やかに会社へ伝えましょう。大半は内定取り消しになりますが、なかには大学に在学しながら会社勤務することを許可したり、秋採用へと変更したりする企業もあります。

3.内定者が重大な虚偽の申告をしていたとき

内定者が虚偽の申告をしていたことが発覚した場合や、それが原因で応募者が仕事に従事できない場合は、内定が取り消されることもあります。
具体的には、学歴や取得資格、職歴の有無などに関してです。また、資格が必要な業務を無資格のまま行っていた場合には、企業から損害賠償請求をされる恐れもあります。

4.内定者が罪を犯したとき

犯罪に手を染めている場合や、反社会的団体との関係があることで内定が取り消されることもあります。そのような人材を雇うことは、企業側にとって大きなリスクがあるからです。学生はアルバイトの内容や学外での交友関係、団体への勧誘などに十分気をつけましょう。

5.SNSなどにおける素行不良の発覚

SNSが原因で内定取り消しになることもあります。また、それは正当な理由として認識される傾向にあるのが現状です。
近年、仲間内で過度にふざけている動画をSNSに掲載し、その内容について世間から非難されるといった事案が目立っています。そこで、企業のなかには、内定者のSNSをチェックしているところもあるようです。動画に限らず、発している言葉やフォローしている相手などまで見られることも。
自分のSNSを限られた範囲の人にしか公開していなくても、それを閲覧できる人が拡散する恐れもあることを念頭においておきましょう。何よりも、情報を発信する以上、自分の言動に責任を持つことが大切です。

6.内定者が傷病により働けなくなったとき

内定者に業務へ重大な支障をきたす健康上の問題が見つかった場合も、内定取り消しが正当に認められます。ただし、業務に支障がない場合の病気や怪我で内定を取り消すのは違法です。

7.契約書に記載の内定取り消し事由に該当するとき

契約書や内定通知書に内定取り消し事由が記載されており、それに該当することが生じた場合の内定取り消しは、違法ではないとされています。ただし、その理由が不合理なものではないことが重要です。

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取り消しが違法となる場合

基本的に合理的な理由がない限り、企業が一方的に内定を取り消すことは不可能です。
この項目では、取り消しが違法となる場合について解説します。ぜひ参考にしてみてください。

取り消しの理由が内定の時点で明らかだった場合

持病や怪我による何らかの不自由を選考時に伝えていた場合、そのことを理由に内定を取り消すのは違法に該当します。
たとえば、車椅子ユーザーであることを伝えたうえで内定を獲得したにもかかわらず、「通路やトイレの整備が不十分とのことで内定を取り消された」といった場合は違法です。

社会通念上妥当性が認められない場合

「社会通念上妥当性が認められない場合」は、「一般的に納得しがたい感覚」と捉えると分かりやすいでしょう。
たとえば、入社の3日前に企業の都合(業績不振、倒産など)で内定が取り消されたとします。この場合、3日で別の就職先が決まる可能性は低く、大学は卒業したものの無職となってしまうでしょう。当面の生活の心配もあります。
このように、普通の感覚では納得できないと考えられる場合、違法とみなされることもあるようです。

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内定取り消しになってしまったときの3つの対処法

内定が取り消しになってしまった場合は、企業に対処を求めるか、もしくは次の就職先を探すことになるでしょう。
取り消し理由に納得がいかない場合や、違法性があると感じている場合、しかるべき機関へ相談および対処を願うことが大切です。在籍する大学の就職支援課や自治体の相談機関、弁護士会などに相談しに行きましょう。その際、内定通知書や内定承諾書、メールの記録などが有効な資料となります。就活中は念のため、これらの資料を保管しておきましょう。

1.内定取り消しの撤回を求める

違法な内定取り消しがされたとしても、同企業への就職意欲がある場合は、内定取り消しを撤回すべく企業へ要求できます。個人レベルで話し合うのは難しいので、上記に挙げた相談先へ行くのが良いでしょう。
交渉で状況が変わらない場合は、裁判所の手続きで争う方法も。弁護士を立てて裁判所で争う場合の期間は、3ヶ月から2年程度掛かる見込みです。費用は少なくとも60万円程度掛かるとされています。
弁護士以外では、労働局に相談するのも一つの手です。労働局では専門の相談員が企業と内定者の間に立ち、双方の問題点を指摘し、解決の方法を助言します。これにより、場合によっては内定取り消しが撤回される可能性もあるでしょう。

2.損害賠償請求をする

内定取り消しにより大きな損失を被った場合、損害賠償を請求することもできます。
学生側に非がないにも関わらず就職できなかったという精神的苦痛、もらえるはずだった給与、これからの生活費や就職活動費などを考慮して請求することが多いようです。

3.次の就職先を探す

気持ちを切り替えて、次の就職先を探す選択肢もあります。
一方的に内定取り消しを言い渡された場合、企業への印象が下がってしまうことは否めません。「そのような信頼の置けない企業では働かない」と判断し、新たな就職先を探す方もいるでしょう。

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