自己PRで積極性を印象良く伝えるコツとは?例文や注意点も紹介

このページのまとめ

  • 自己PRに積極性を取り入れるなら行動のきっかけや成果まで具体的に伝える
  • 自己PRで積極性について話す際は抽象的な表現や独善的な言い回しに注意する
  • 積極性をアピールするなら面接でも主体性のある発言や態度で自己PRとの整合性を示す

自己PRで積極性を印象良く伝えるコツとは?例文や注意点も紹介のイメージ

自己PRで積極性をどのようにアピールすれば良いか悩んでいる就活生も多いでしょう。自ら考えて積極的に行動できるという特徴は、チームや会社にプラスの影響をもたらすため、アピール材料にしやすい強みといえます。

この記事では、積極性を軸とした自己PRの作り方や注意点、企業側が求める視点などを解説。例文も掲載しているので、自己PRに悩む方はぜひ参考にしてください。

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目 次

自己PRで伝えたい積極性の種類を知ろう

積極性を自己PRでアピールするには、まずその種類を理解しておくことが大切です。積極性と聞くと、リーダーシップを発揮して周りを引っ張るイメージを持つ人が多いかもしれませんが、目立つ言動だけが評価されるわけではありません。

本来、積極性とは「自ら進んで行動する姿勢」のこと。たとえ小さなことでも、自分から考えて動いた経験があれば、それは立派な積極性といえるでしょう。

ここでは、仕事や就活で評価されやすい積極性を5つのタイプに分けてご紹介します。あなたの経験がどのタイプに当てはまるかを確認しながら、自己PRづくりに役立ててください。

未知のことに挑戦する

初めてのことに果敢にチャレンジした経験は、積極性や挑戦する姿勢をアピールするのに適しています。誰もやったことがないことや成功するかわからないことに挑むのは、不安やリスクがつきものです。それでも、自ら一歩踏み出せた経験があるなら、それは前向きな行動力の表れです。

たとえば、ゼミの発表で誰も扱っていないテーマに挑戦したり、経験のないイベント運営に手を挙げたりといったエピソードは効果的といえます。このタイプの自己PRでは、なぜチャレンジしようと思ったのか、その結果どうなったのかをセットで伝えるのがポイントです。

たとえ結果がうまくいかなかったとしても、挑戦の中で得た学びや改善点を語れば、粘り強さや成長意欲などもアピールできます。チャレンジ経験は、自分の前向きな姿勢を伝えられるチャンスです。結果よりも、取り組み方にフォーカスして伝えていきましょう。

周囲を巻き込み成果を出す

チームメンバーを巻き込みながら物事を前に進めた経験は、積極性だけでなく協調性やリーダーシップも伝えられる自己PRになります。一人で頑張るのではなく、周囲に働きかけて成果を追求できる力は、社会人になってからも活かせる強みです。

たとえば、文化祭やゼミ、サークル活動でメンバーの役割分担を提案してチームの進行をスムーズにしたといった経験は、アピール材料になるでしょう。

このような自己PRをする際は、自分のどのような働きかけが周囲に影響を与えたか、結果としてどう前に進んだか、などを具体的に伝えるのがポイントです。

自分で立てた目標に向かって努力する

自分で立てた目標に向かい、計画を立てて行動した経験をアピールすることは、積極性のある人物だと伝えるうえで有効といえます。なぜなら、目標達成には、自分で考えて動く力が欠かせないからです。

たとえば、TOEICで△点を取るために毎日1時間の勉強を継続した、ゼミでの研究発表に向けて自ら資料集めやリハーサルを計画した、など主体的に動いたエピソードがあれば、それが積極性を裏づける実例になります。

ここで大切なのは、結果だけでなくどのような過程を踏んだか、自分で何を工夫したかなどを伝えることです。そうすることで、計画性や継続力、ポジティブ思考など、ほかの強みも一緒に印象づけられるでしょう。

企業は、目標に向かって前向きに取り組める人材を求めています。自ら考え行動した経験を、自信をもってアピールしましょう。

チーム全体を考えて行動する

積極性とは、自分のためだけでなく、チーム全体のために行動できる姿勢にも表れます。就活では、協調性や周囲への配慮なども重要な評価ポイントです。その中で、自ら動いて貢献した経験は、積極性の高さを伝える効果的なエピソードになります。

たとえば、グループワークで意見が出にくいメンバーに声をかけてまとめ役に徹したなどの経験は、十分なアピール材料になるでしょう。

ここで大切なのは、率先して積極的に動いたのが自分だと分かるように伝えることです。ただ与えられた仕事をこなしたのではなく、誰かが動かなければいけない状況を察して動いたことを明確にしましょう。

このような行動は、積極性だけでなくチーム意識や思いやり、主体性など複数の長所を伝えることにつながります。目立たない役回りでも、自発的に動いた経験は、就活において十分評価されるポイントです。

人が敬遠する仕事にも自分から取り組む

人がやりたがらないような仕事に自分から進んで取り組んだ経験は、良い自己PRになります。

清掃や書類整理など、手間のかかる仕事は多くの人が後回しにしがちです。しかし、こうした仕事を「誰かがやらなければ」と前向きに捉え、自分から動いた経験は、社会に出てからも高く評価されます。

たとえば、部活やアルバイト先で「ゴミ捨てや掃除などの裏方業務を率先して行った」という経験も立派な自己PRに。ただし、「指示されたからやった」だけでは積極性としては伝わらない可能性があります。自己PRにするには、自分の意志で動いたという事実を明確に伝えることが必要です。

進んで行動した事実は、積極的だけでなくあなたの「責任感」や「周囲を支える姿勢」も同時に伝えられます。目立つ経験がなくても、自分の行動の意味をしっかりと伝えることで、好印象につながるでしょう。

自己PRが思い浮かばなくて悩んでいる就活生は「面接で何をアピールする?自己PRのコツ」もあわせてチェックして、自己PR作成のコツをつかんでください。

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「積極性」の自己PRで押さえるべき4つのポイント

自己PRで積極性を取り上げる場合、気をつけたいポイントについて以下で解説します。

1.積極性を活かした具体的なエピソードが入っている

自己PRは、具体的なエピソードを用いながら話すのがおすすめです。「積極性があります」や「主体性を持って行動できます」などの一文で済ませてしまうと、積極性の良さが想像しにくく、効果が半減してしまいます。

積極性を発揮して行動に移したエピソードや、積極性を身につけるまでの経緯などを具体的に伝えてみましょう。あなただけのオリジナルエピソードを話すことで、ほかの就活生と差別化でき、面接官の印象に残りやすくなります。

2.積極的な行動を起こした動機が明確になっている

積極性を発揮したエピソードについて話す際、なぜその行動を起こしたのか、その動機も詳しく話すようにしましょう。たとえば、運動部に所属する方が積極的に練習し、結果を残したとします。その動機は、「入賞したかったから」や「仲間と思い出を残したかったから」など、さまざまなことが考えられるでしょう。

動機の内容によって、面接官が受ける印象は異なる場合があります。また、話の構成によっては、あなたの向上心や誠実さなどもあわせて伝えられるので、動機は明確にしておくと良いでしょう。

3.積極性がもたらした成果について触れている

積極的に行動したことによって、どのような良い効果があったのかを忘れずに伝えましょう。これが抜けてしまうと、アピールするにあたっての根拠が抜けてしまいます。

行動を起こす理由となった目標が、達成できていなかったとしても問題ありません。副産物として別の成果が生まれていた可能性もあります。内容を問わず、「良い効果があった」ことは話の構成に含めておきましょう。

4.積極性を仕事にどう活かすかが考慮されている

エピソードのまとめとして、積極性を仕事にどう活かしていくかを話します。自己PRは、自分が会社に利益を与えられる人材である、ということをアピールする場です。自分の積極性がどう仕事に活かせるかを、最後にまとめとして話しましょう。

自己PRとは?企業が求める理由や回答のポイント・例文を紹介」のコラムでも、自己PRを作成する際に役立つ情報を掲載しているため、あわせて参考にしてください。

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「積極性」の自己PRで気をつけるべき注意点

積極性に関するエピソードを話す際、面接官により効果的に伝えるための注意点について解説していきます。

表現が抽象的になっていないか?

エピソードを話すときは、具体的な表現を心掛けると良いでしょう。特に、数字を用いて話すのは効果的です。「部活動で好成績を納めました」よりも「部活動でベスト3に入賞しました」のほうが、より具体的なイメージが湧きやすくなります。

エピソードがひとりよがりになっていないか?

あなたの行動が一方的なものになっていないかどうか、話すエピソードをよく分析しておきましょう。周囲の理解や協力を得ながら起こした行動でなければ、独善的な印象になってしまいます。ほかの人の意見を聞いたことや取り入れたこと、また、一緒に行動してより良い結果になったことなどを話の中に取り入れられると良いでしょう。積極性とあわせて、協調性やコミュニケーション能力もアピールできます。

自己PRと志望動機にズレはないか?

自己PRと志望動機に一貫性がないと、説得力がなくなるため注意しましょう。

たとえば、真面目さや慎重さを活かしたいと伝える志望動機を作成したのにも関わらず、自己PRでは積極性を強みとしてアピールしてしまうと、面接官は「どちらが本当なのだろう?」と疑問を抱きます。

就職活動では、自分の魅力をいくつも伝えたい気持ちになるかもしれません。しかし、面接は限られた時間の中で印象を残す場です。一貫性のない主張は、言っていることがバラバラ、深く考えられていない、といったマイナス評価を受ける可能性があります。

そのため、積極性を強みとして伝えるなら、志望動機もその強みが発揮できる環境や職種と結びつけることが大切です。アピールする要素を絞り込み、志望動機と自己PRを軸でつなぐことで、より信頼感ある人物として評価されるでしょう。

自己PR作成時の注意点は「自己PRは書き出しが重要!書き方のコツ・注意点や例文を紹介」のコラムでも紹介しているため、あわせて確認し、好印象を与えられる自己PRを作成してください。

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積極性のある人材を求める企業の特徴

企業が積極性を重視するのは、組織の成長を促すためです。現代のビジネス環境では、社員が自ら考えて行動できることが、企業の成長スピードに直結します。そのため、採用活動でも「指示待ちではなく、自発的に動ける人材」を求める傾向が強くなっていると考えられるでしょう。

実際、優れた戦略や制度があっても、社員一人ひとりが受け身でいては、組織全体としての成果にはつながりません。逆に、社員が主体的に課題を見つけ、改善に動いたり、新しいことに挑戦したりできれば、企業はより柔軟かつ迅速に成長していけるでしょう。

ここでは、積極性のある人材を求める企業の特徴を具体的に紹介します。

売上目標を重視している

売上目標を重視する企業では、積極性が成果に直結するため、採用でも重視されます。こうした企業は、収益を通じて組織を成長させることに重きを置いており、ライバル企業に打ち勝つためには、社員一人ひとりが主体的に目標へ挑む姿勢が欠かせません。

特に営業職や販売職など、売上に直接関わるポジションでは、自ら目標を意識し、達成のために工夫や努力を重ねる積極性が強く求められます。上司からの指示を待つのではなく、自分の成績や成果に責任を持って動ける人材が、高く評価されやすいのです。

売上目標にコミットする企業で評価される積極性とは、数字への責任感やチャレンジ意欲です。就活で自己PRする際には、目標に向けて行動したエピソードや、困難を乗り越えた工夫などをセットで伝えると説得力が増します。

チームワークを重視している

チームでの協働が重視される企業では、他者と連携して動く積極性が求められます。このタイプの企業では、一人で成果を出すこと以上に、チームの一員として周囲と協力しながら仕事を進める姿勢が重視されるでしょう。そのため、積極的にコミュニケーションをとる力や、周囲の状況を見て行動する力が必要です。

たとえば、リモートワークが多い企業や、プロジェクト単位で複数部署が連携する業務が多い企業では、物理的な距離や役割の違いを超えて連携できる人材が重宝されます。その際、自分から情報共有を促す、困っている人に先回りして声を掛ける、といった主体的な行動が積極性として評価されるのです。

こうした企業における積極性とは、自分のためだけでなくチームの成果のために動ける力。就活の自己PRでは、チームの成功に向けて自ら動いた経験や、他人を巻き込んで行動したエピソードを盛り込むと効果的です。

企業が求める人材については「内定が取れない原因と対策!企業が求める人材の特徴と気持ちの切り替え方」のコラムでも紹介しているため、応募企業にあわせた自己PRを作成する際の参考にしてください。

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自己PRで積極性をアピールできる例文

ここで、自己PRの例文を紹介します。長過ぎると良さが伝わりにくいので、1分程度で話し切ることを目標にすると良いでしょう。文字数にすると300字程度が目安です。ESにも書きやすい文字数なので、ぜひ参考にしてみてください。

ボランティアの体験談を軸にした例文

「私の強みは、積極性です。大学時代、地域の清掃ボランティアに参加していました。従来のやり方は、拠点から近い場所を順に掃除していくというものでしたが、私は、本当に困っている地域を優先的に掃除したほうが良いのではないかと考えました。そこで、まず町内でアンケートの実施を提案しました。アンケートの結果、ゴミが多い地域を先行して発見でき、効率的に仕事に取り組むことが可能になりました。町内の方には大変喜んでもらえ、仲間にもやりがいを強く感じてもらえたこの経験によって、自分自身の積極性に自信を持っています。御社でも持ち前の積極性を活かして、顧客の問題解決に注力していきたいです。」

ボランティアでのエピソードを活かした例文です。効率的に仕事ができたことに加え、町内の人に喜んでもらえたこと、仲間にやりがいを感じてもらえたことなど、積極性がもたらした効果を複数盛り込み、説得力のある自己PRを目指しましょう。

アルバイトの体験談を軸にした例文

「私の強みは、状況をよりよくするための積極的な行動を取れることです。学生時代、アルバイトでカフェの店員をしていました。若い客層が伸びないことで悩む社員さんをみて、なにか力になれることはないかと考え、同僚の友人と一緒にSNSの運用の見直しを提案したことがあります。その後友人とともに運用を任され、試行錯誤した結果、フォロワーが2倍になり、以前よりも昼間の集客は10%上昇しました。このことから、積極的に行動すれば状況は変えられることを学びました。御社でも持ち前の積極性を活かして、状況をより良くするための提案や行動を重ね、貢献していきたいと考えています。」

アルバイトでのエピソードを元にした例文です。具体的な数字を示し、読んだ人がより想像しやすくなるよう工夫をしましょう。

多くの例文を参考にして、自分オリジナルの自己PRを作成したいと考えている方は「就活に役立つ自己PR例文25選!書き方や高評価につながるコツも解説」もあわせて参考にしてください。

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面接でも積極的な姿勢を見せて整合性を図ろう

自己PRで積極性をアピールする場合、面接中は一貫して積極的な姿勢をとると、説得力が増すのでおすすめです。挙手を求められた場面では1番に手を挙げてみたり、自分が質問できるターンでは積極的に質問したりするなど、積極性をアピールしましょう。

「質問はありますか?」と聞かれて「ありません」と答えてしまっては、消極的とみなされ、自己PRと矛盾してしまいます。発言との整合性に注意して面接に臨みましょう。

自分に合った企業で積極性を活かしたい方は、プロのアドバイザーが面接対策から企業紹介までサポートする「キャリアチケット」の活用もおすすめです。一人での就活が不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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