自己PRで向上心を伝えたい人へ|構成・例文・アピールのコツを解説

このページのまとめ

  • 向上心をアピールできるエピソードを自己PRに盛り込む
  • 具体性のないものや当たり前なことは、向上心をアピールする材料として向かない
  • 企業が求める向上心を自己PRに書くことで、良い結果につながる可能性が高まる

自己PRで向上心を伝えたい人へ|構成・例文・アピールのコツを解説のイメージ

自己PRで向上心をどのようにアピールすればよいか悩んでいる就活生は多いでしょう。ただ向上心があると伝えても、採用担当者の印象には残りません。自己PRの際は、具体的なエピソードを交えることが大切です。

この記事では、向上心を自己PRに取り入れる際の構成の組み立て方から避けるべき注意点、実際の例文までを解説します。就活の成功につながる自己PRの書き方を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目 次

なぜ自己PRを聞かれるのか?

自己PRとは、自分の長所や強みをアピールすることで、その人の人柄やパーソナルな部分を伝えるものです。

企業からの質問のみでは、回答できる内容や数も限られてしまいます。しかし、自己PRでは自分で話す内容を決められるので、より印象に残る話を採用担当者に伝えられるのです。

企業へ自分を売り込むための宣伝と捉え、自己PRで自分の特徴や雇用するメリットをしっかり伝えましょう。

自己PRの書き方が分からず悩んでいる方は、「就活に役立つ自己PR例文25選!書き方や高評価につながるコツも解説」のコラムで例文を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

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自己PRで向上心を伝える際の基本的な文章構成

向上心を自己PRで効果的に伝えるには、4つのステップを押さえることが大切です。ただ「向上心があります」と言うだけでは、採用担当者にはなかなか響きません。具体的なエピソードや成果、そして入社後の活かし方を示すことで、あなたの魅力がしっかり伝わります。

ここでは、4ステップの具体的な作り方を順に解説していきますので、自分だけの向上心アピールを作りたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.どのような向上心であるかを端的に伝える

自己PRの最初に伝えるべきは、「自分の向上心がどのような特徴を持っているか」です。単に「向上心があります」ではなく、具体的にどのような向上心を持っているのかを言葉で説明しましょう。

向上心を表すには、以下のような表現があります。

・物事を深く追求する向上心
・コツコツと努力を続ける向上心
・結果が出るまであきらめない向上心
・課題に前向きに取り組む向上心

どのような性質の向上心を持っているかを明確にすることで、採用担当者に強い印象を与えられるでしょう。性格や経験に合った言葉で表現するのがおすすめです。

2.向上心の根拠となるエピソードを伝える

向上心をアピールするには、具体的なエピソードを使って、なぜ向上心があるといえるのかを示すことが重要です。採用担当者は単に「向上心があります」という言葉よりも、実際の行動や経験を通じてその強みが裏付けられているかを重視します。具体的なエピソードがあると、あなたの考え方や価値観が伝わりやすくなるでしょう。

エピソードに盛り込みたいポイントは、以下のとおりです。

・どのような目標を立てたか
・その目標に向かってどのような努力をしたか
・努力する中でどのような工夫をしたか
・なぜその行動を選んだのか

たとえば、「アルバイトで販売成績を上げるために、商品の知識を自主的に勉強し、お客さまへの提案力を高めた」といった具体的な行動を説明します。ただ行動を述べるだけでなく、なぜその行動を選んだか、どのような工夫をしたかなどを含めることで、あなたの向上心の根拠を強くアピールできるでしょう。

3.行動の結果や得た学びを伝える

エピソードの後には、行動の結果やそこから得た学びを具体的に伝えましょう。採用担当者は、結果がどうだったかだけではなく、その経験から何を学び、どのように成長したか、を知りたいと考えています。そのため、たとえ結果が目標達成でなくても、そこから得た成長や姿勢を伝えれば評価されやすいでしょう。

たとえば、目標達成できなくても、挑戦を通じて粘り強さを身につけた、課題解決のために自ら改善策を考え実行した、など成長したポイントを伝えます。成果が出た場合は、具体的な数字や成果を入れることが説得力を増すためのポイントです。結果の良し悪しよりも、その経験を通じて自分がどう変わり、今後にどう活かすかを伝えましょう。

4.向上心を入社後にどう活かしていくか伝える

自己PRの締めくくりには、これまでの経験や学びを「入社後にどう活かすか」を具体的に伝えましょう。企業は、即戦力になるか、入社後の成長が期待できるかなどを重視しています。入社後のイメージが具体的だと、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。

たとえば、「向上心を持ち続け、チーム全体の目標達成に貢献します」など、志望職種や業界に合わせて話すと効果的です。

経験から得た向上心を、会社の成長や自分のキャリアアップにどうつなげるかを示すことが、印象に残る自己PRのポイントといえます。

自己PR作成時のステップや構成方法を詳しく知りたい方は「自己PRとは?企業が求める理由や回答のポイント・例文を紹介」もあわせてチェックしてみてください。

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自己PRで向上心を伝えるときの5つのポイント

ここでは、魅力的な自己PRを書くための5つのポイントを紹介します。向上心をしっかり伝え、採用担当者の印象に残る文章を目指しましょう。

1.印象に残るキャッチフレーズを作る

自己PRの冒頭には、以下のような自分の強みや個性が伝わるキャッチフレーズを入れると効果的です。

・私はすべてをやり抜く人間です(目標達成を実現させるスキルがある)
・私はスケジュール帳が親友です(常に計画的な行動ができる)
・私は緩衝材のような人間です(穏やかな人間関係やチームワークを築き上げるのが上手い)

印象に残るようなフレーズは採用担当者の目にとまりやすいほか、「その他」に含まれない確立された自分の特徴をアピールできます。自分だけのオリジナルフレーズを考えてみましょう。

2.言葉を言い換える

「向上心があります」だけではほかの学生と差別化できないため、似た意味を持ちながらも印象に残りやすい表現に言い換えてみましょう。

・現状に満足せず、常に成長を目指す姿勢がある
・自分の課題を分析し、粘り強く克服する努力を続けてきた

自分らしい言葉で伝えることで、向上心がより深く、リアルに伝わります。表現の工夫が、相手に与える印象を大きく左右するといえるでしょう。

3.「なぜ努力できたのか」を伝える

努力の過程を語るだけでなく、なぜその努力を続けられたのかを明確に伝えることで、自分の人間性や価値観が際立ちます。

たとえば、以下のような内容は人となりが伝わりやすいでしょう。

「悔しい思いをバネに、次こそは結果を出したいという気持ちが原動力でした」
「将来、△△の分野で活躍したいという目標があったため、毎日の学習に妥協せず取り組めました」

上記のように、努力の背景にある想いや目標を添えることで、あなたの向上心が一過性のものではなく、本質的な強みであることをアピールできます。

4.得られたすべての結果を伝える

向上心をアピールするには、努力の結果をしっかり伝えることが大切です。企業が知りたいのは、「この人を採用したら、どのような成果を出してくれるか」という点。どのような努力をして、どのような結果が得られたのかを具体的に伝えることで、あなたの行動力と成果を裏付けられます。

「学習時間を週20時間に増やした結果、TOEICのスコアを半年で200点上げることができました」
「部活動で後輩指導に尽力した結果、チームの年間成績が過去最高を更新しました」

上記のようにできるだけ数値や実績を用いて説明すると、説得力が増すでしょう。また、複数の事例を挙げることで、継続的な向上心の持ち主であることを印象づけられます。

5.将来のビジョンについて話す

向上心を発揮しながら、将来どのように活躍していきたいのかを伝えましょう。目先の努力だけでなく、将来のビジョンを描けている人は、企業から見ても「長期的に活躍してくれそうだ」と高く評価されます。

「まずは営業職として実績を積み、将来的にはチームリーダーとして新人育成にも貢献したいです」
「ITエンジニアとして技術力を磨き、いずれはプロジェクト全体を設計・管理できる存在になりたいです」

上記のように志望先の企業で何をしたいのか、どのような立場を目指しているのかなど、具体的な内容を伝えてください。向上心によって企業に利益をもたらしてくれる人材は、どの企業でも重宝されます。

自己PRに使える強みと例文を知りたい方は「受かる自己PR作成のポイント|構成や注意点などを例文とともに解説」のコラムでも紹介しているため、あわせてご覧ください。

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向上心をアピールするときに避けるべき3つの内容

自己PRで向上心をアピールする際は、「ただやる気を見せる」だけでは採用にはなかなかつながりません。採用担当者に刺さるアピールをするためには、避けるべきNGポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、就活生が向上心をアピールする際に避けるべき3つの内容を紹介します。

1.具体性がないもの

「向上心を持っています」といったひと言で終わらせる文章は、相手に伝わりにくいため避けましょう。企業は「なぜそう言えるのか」「どのような経験を通じてそう思ったのか」を知りたいと考えています。

そのためには、次のようなことを意識して書いてみましょう。

・どのような目標に向かって努力したのか
・そのためにどのような工夫や行動をしたのか
・どのような結果につながったのか

自分のエピソードを具体的に伝えることで、自分の強みがより伝わりやすくなります。企業の採用担当者が「この人と一緒に働いてみたい」と思えるような内容を意識してみてください。

2.企業が求める向上心とズレている

企業が提示するビジョンや理念に沿わない内容は避けましょう。自己PRを書くときは、自分の強みだけをアピールするのではなく、「企業がどんな人材を求めているか」も意識することが大切です。

たとえば、企業が「チームワークを大切にし、向上心をもって働く人」を求めている場合、自己PRで「一人でコツコツ作業するのが得意」とだけ書いてしまうと、企業の考え方とズレてしまう可能性があります。せっかくのアピールも、企業の求める人物像と合っていなければ伝わりにくくなってしまうでしょう。

自己PRを書く前に、企業のホームページや募集要項をよく読み、「どんな人が活躍しているのか」「どんな価値観を大切にしているのか」を理解することが大切です。そのうえで、自分の経験の中から、企業の考え方に合ったエピソードを選びましょう。

3.当たり前のこと

自己PRでは、社会人として「できて当然」と思われることを強みにしないよう注意しましょう。たとえば、「毎日遅刻をしなかった」「授業にきちんと出席した」といった内容です。基本的なことであり多くの人は実行できているため、採用担当者に「この人を採用したい」と思ってもらえる自己PRとはいえません。

大きな成果や目立つ実績が必要というわけではなく、大切なのは「自分なりに工夫したこと」「成長のために努力したこと」「その経験を通して何を学んだか」といった、自分らしさが伝わるエピソードを選ぶことです。

向上心をもって取り組んだ経験があるなら、それを軸に、自分だけの強みをアピールしましょう。

自己PRは書き出しも大切です。「自己PRは書き出しが重要!書き方のコツ・注意点や例文を紹介」のコラムでは、印象に残りやすい書き出しのコツを紹介しているため、あわせて参考にしてください。

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2つのテーマに沿った自己PR例文

最後に、「向上心」を使用した例文を2つご紹介します。

1.サークル活動に関する自己PR

「私は、高い目標への努力を惜しまない向上心があります。
サークル勧誘で先輩から約30名の勧誘を依頼されましたが、何か工夫をすることでさらに人数が見込めるのではと考え、自分で目標値を20名増やし、50名に設定しました。
私は、それまで誰もやったことがなかったキャッチコピーやイラストを用いたフライヤーを作成し、毎朝大学の校門前で配布したところ、1週間で合計1,500枚を配布しました。
ほかにも、放課後や休み時間に学生と会話をしながら説得を試み、目標の50名勧誘を達成することができました。
この経験から、目標値を高く設定しても地道な努力や工夫を重ねることで、本来の目標を超えた結果を残せることを体感しました。
この達成感を忘れず、貴社でも目標を大きく持って貢献していきたいと思います。」

いつ、何があって、どんなことをしたかといった内容を、数字とともに具体的に書くと説得力のある自己PRとなります。相手に熱意も伝わりやすいでしょう。

2.継続している物事に関する自己PR

「私は、自分の好きなことや、やり遂げたいことへの向上心を強く持っています。
身体が弱かったことから、祖母の勧めで3歳から日本舞踊を始めました。物心ついたときには舞台に立っていたため、好きなことをしているというより、義務的に稽古をしていた時期もあります。
しかし、名取の話を聞いた際、県内での舞台のみならず、東京の大舞台で踊ってみたいと思うようになりました。
名取を取得してからは東京と地元を往復しながら練習を続けていますが、大変だと感じたころはありません。自分の好きなことに心から取り組めていることにやりがいを感じながら、『必ず大舞台に立つ』という姿勢で努力を続けています。」

やり遂げたい目標のために努力できた経験がある人は、継続したエピソードとあわせて向上心をアピールすると良いでしょう。継続期間が短い場合でも、目標に向かって努力した経験であればアピール可能です。

大学生必見!自己PRの書き方を経験別の例文と合わせて解説」のコラムでは、経験別に自己PRの例文を紹介しているため、あわせてご参照ください。

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自己PRで向上心のアピール方法に悩んでいるあなたへ

自己PRで「向上心」をどう表現すればよいか、悩んでしまう就活生は少なくありません。ただ「向上心があります」と書くだけでは不十分で、具体的なエピソードや将来のビジョンと結びつけることが大切です。大切なのは、あなたらしい経験や価値観の中から、向上心が自然とにじみ出るような伝え方を見つけること。

とはいえ、自分一人で納得のいく自己PRを完成させるのは難しいものです。「これで良いのか?」「企業に伝わるか?」と迷ったときは、就活のプロに相談してみましょう。

キャリアチケットでは、自己分析から自己PRの添削、面接対策まで、就活生一人ひとりに寄り添ったサポートを無料で提供。あなたの強みを一緒に見つけて、伝わる形に仕上げるお手伝いができます。向上心をしっかりアピールし、納得のいく内定をつかむためにも、まずはキャリアチケットで一歩を踏み出してみませんか。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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