履歴書に「卒業見込み」と書けるのはいつ?在学中との使い分けも解説

このページのまとめ

  • 履歴書での「卒業見込み」は入社日までに卒業ができる場合に使う
  • 履歴書には「卒業見込」ではなく、「卒業見込み」と書くのが正解
  • 大学3年生以降の場合、「在学中」や「卒業予定」は使わないようにする

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「履歴書には卒業見込みと在学中のどちらを書けばいい?」「卒業見込みはどうやって書くのが正解?」などと悩む就活生もいるでしょう。履歴書に卒業見込みが書けるようになるのは、入社までに卒業できる条件を満たしている場合のみです。

この記事では、履歴書に卒業見込みと書けるタイミングや、正しい書き方を紹介します。最後まで読めば卒業見込みの書き方が理解でき、自信をもって履歴書を書けるようになるはずです。

履歴書の書き方とポイントを相談したい

   
目 次

履歴書に「卒業見込み」が書ける条件

「卒業見込み」と記載できるのは、「卒業できるための単位が取得可能であること」「入社日までに卒業できること」という2つの条件をクリアすることが必要です。「卒業見込み」とは、卒業できるための単位がすべて取得でき、その年度に卒業可能な状態である(=卒業が見込める)ことを指す言葉。それぞれの条件について詳しく紹介します。

卒業に必要な単位が取得できている

卒業見込みと書くためには、卒業に必要な単位が取得できていることが条件です。すべての単位を取得できていない状態でも、大学3年生、または4年生の時点で卒業への必須単位を取得していれば「卒業見込み」で問題ありません。

一方で、大学4年生であっても必修科目の単位を落としており、来年度に卒業できない場合は卒業見込みを使用できません。また、大学1年生、2年生も卒業までの単位がまだまだ足りない状態なので、卒業見込みを使うのは避けましょう。

就活に安心して取り組むためには、卒業に必要な単位を取得しておくことが大切です。取得単位に不安がある就活生は、「卒業できないと内定は取り消し?単位不足を防ぐには」の記事で紹介する内容をご覧ください。

入社日までに卒業できる確証がある

現時点では卒業に必要な単位がなくても、卒業までに取得できるのであれば「卒業見込」を使用できます。新卒の就職活動は大学在学中に選考が行われるため、応募者の最終学歴はまだ決定していません。しかし、卒業が確定するのを待っていては次年度の入社が遅れてしまうため、多くの企業では選考の応募条件として「学校を卒業する見込みがある者」と定めています。

日本の就活は4月に入社式を行うケースが一般的なため、それまでに単位を取得して卒業できれば問題ありません。たとえば、大学4年生の4月に卒業に必要な単位が取得できない状態で就職活動を行っていても、卒業までの3月時点に必要な単位が取得できる見込みがあれば、記載して問題ないとされています。

しかし、企業によっては海外に合わせて9月や10月に入社式を実施する企業もあります。内定を得ている企業の入社日までに卒業できるか、事前にチェックしておきましょう。

卒業見込みと卒業予定の違い

卒業予定とは、大学1年生や大学2年生のように、まだ卒業できるかどうかが未確定の時に記載する言葉です。大学1年生は卒業できるほどの単位を取得しておらず、必ず卒業できるとはまだ言いにくいでしょう。

そのため、大学3年生や大学4年生になって「卒業予定」と書いてしまうと、「本当に卒業できるのだろうか」と採用担当者を不安にさせてしまう可能性があります。大学3年生以降の就活では、卒業予定は使わず、「卒業見込み」と記載してください。

卒業見込みと在学中の違い

在学中とは、まだ大学に在籍していることを指す言葉です。在学中は大学に在籍している状態であり、卒業できるかどうかには関係ありません。そのため、就活で在学中と書いてしまうと、「卒業できるか確認しないといけない」と思われてしまいます。

履歴書に在学中と書くケースは、アルバイトに応募するときや、インターンシップに応募するときです。「就活では在学中を使わない」と覚えておくと、就活をスムーズに進められるでしょう。

履歴書に在学中と書くケースについては、「最終学歴は「在学中」と書いてOK?履歴書の正しい書き方と注意点を解説」の記事で詳しく紹介しています。

履歴書の書き方とポイントを相談したい

   

履歴書の「卒業見込み」の書き方

履歴書の学歴欄に卒業見込みと書く場合は、以下のように記載しましょう。

「2026年3月 △△大学△△学部△△学科 卒業見込み」

「日付」「大学名」「学部」「学科」のあとに、「卒業見込み」と記載します。

卒業見込みの日付は卒業予定日を書く

卒業見込みと書く際の日付は、卒業予定日を記載しましょう。たとえば、2026年に卒業する就活生であれば、「2026年3月 卒業見込み」と記載します。

履歴書を作成している段階からすると未来の話ですが、卒業見込みなので問題ありません。卒業する年度だけ間違えないようにしてください。

「卒業見込み」の表記が正しい

「卒業見込」ではなく「卒業見込み」が正しい表記です。記載を間違えただけで不採用にはなりませんが、マナーなので正しい書き方を意識しましょう。

また、大学院生の場合は、「修了見込み」が正しい表記になるので気を付けてください。

「現在に至る」は使用しない

「現在に至る」の表記は、大学生の就活では使用しません。「現在に至る」とは、「今もその状態にある」という意味です。一般的には、「今のその会社で働いている」ことを伝えるために記載します。社会人が転職活動を行う際の表記であり学校に在籍していることを伝える言葉ではないので、注意しましょう。

就活における履歴書の学歴欄の基本的な書き方については、「新卒就活用の履歴書の正しい書き方は?必要な準備や提出時のポイントも解説」の記事で詳しく紹介しています。

履歴書の書き方とポイントを相談したい

   

履歴書に学歴を記入するときの5つのポイント

履歴書は卒業見込みの書き方以外にも、守るべきマナーやポイントがあります。より良い評価を得るために、書き方のポイントを押さえておきましょう。

1.一行目中央に「学歴」と書く

学歴欄は職歴と同じになっているため、一行目の中央に「学歴」と書いてから詳細を記載します。
「学歴」と記載せずに学校名を書いてしまう失敗が多いため気をつけましょう。

学歴

2020 3 △△市立 △△中学校 卒業
2020 4 △△私立 △△高等学校 入学

また、予備校は正規の学校機関ではないため学歴に含みません。もし、高校卒業から大学入学までの期間があいていることを質問されたら「浪人していた」「予備校に通って志望校を目指していた」などと素直に答えてください。

2.書き始めは「中学校卒業」から

新卒採用の場合、学歴は中学校卒業から記載します。中学校入学以前の学歴は義務教育のため必要ありません。

中学校や高校の名称を記入する際は、学校名の前に公立もしくは私立を記載しましょう。公立の場合は、該当の都道府県や市区町村も記載してください。

3.学校名は略さず書く

学校はもちろん、学部や学科、コースなどの名称は、略さずに正式名称で書きましょう。たとえば、高校ではなく「高等学校」、△△大ではなく、「△△大学」と記載します。また、大学院に進学している場合は、修士課程・博士課程まで記入してください。

4.西暦・和暦は履歴書全体でそろえる

日付については、西暦と和暦のどちらでも問題ありません。ただし、履歴書全体でどちらかに統一しておきましょう。1枚の履歴書に西暦と和暦が混在していると、採用担当者が時系列を把握しづらくなります。

学歴欄だけではなく、履歴書の「右上に記入する日付」「生年月日」「資格・免許欄」などに日付を記載するので、統一しておいてください。

西暦か和暦か迷う就活生は、「履歴書の生年月日は西暦?和暦?正しい書き方と注意点を解説」の記事で紹介しています。どちらに書くかを決めておくと、履歴書を書く度に迷う必要がないのでおすすめです。

5.「卒業見込み」の書き忘れに注意する

卒業見込みを書き忘れてしまうと、卒業できるのかどうかがわからなくなります。採用担当者に「本当に卒業できるのか?」と心配されてしまうので、忘れないように書きましょう。

卒業できるかどうかはっきりしない人は、採用が難しいと判断され、合否に関わる可能性もあります。履歴書の見直しは念入りに行いましょう。

履歴書が必要になるタイミングは「就活におけるエントリーとは?開始時期や応募数などを解説」の記事をご覧ください。また、全体像については「就活のやり方を徹底解説!基本的な進め方やスケジュールをご紹介」の記事でまとめています。

履歴書の書き方とポイントを相談したい

   

履歴書と共に提出を求められる可能性のある書類

就職活動では履歴書以外に、「卒業見込証明書」と「成績証明書」の提出を求められるケースもあります。企業ごとに提出が必要な書類は異なるので、忘れないためにも事前に何が必要なのかを把握し、必要な枚数を用意しておきましょう。

卒業見込証明書

卒業見込証明書とは、学生が卒業見込みであることを証明するために大学が発行する書類です。多くの大学では、4年生から卒業見込証明書の発行依頼が可能になります。

取得単位数や必修単位取得の有無など、証明書が発行できる条件は大学によって違うので覚えておきましょう。就職活動で必要な場合に備えて、発行条件や発行にかかる日数などを事前に確認しておくと安心です。

成績証明書

成績証明書とは、取得単位数や履修した講義、科目ごとの評価が記載されている書類です。成績証明書を利用し、卒業できそうかどうかの判断に使われる場合もあります。

また、履修してきた項目を見て、応募者がどのような勉強をしてきたのか、どのような科目に興味があったのかを見ることもあるでしょう。そして、真面目に学業に励んでいるのかを成績から判断していることもあります。

特に、3年生の時点では卒業見込証明書の代替書類として企業から提出を求められやすいので覚えておきましょう。成績証明書も大学が発行するものなので、必要な場合は早めに大学に問い合わせてください。

成績証明書の発行には数日かかることもあるため、企業に提出する書類は事前に確認しておきましょう。成績証明書については、「成績証明書は就活で使う?必要なケースや提出方法を紹介」の記事でも紹介しています。

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インターンの履歴書における「卒業見込み」の書き方

インターンシップに参加する場合でも、履歴書を求められるケースがあります。時期によって「卒業見込み」と書くかどうかが変わるので、確認しておきましょう。

大学1・2年生の場合

大学1年生・2年生の場合は、前述した通り卒業見込みではなく「在学中」と記入します。卒業するために必要な単位の取得の見通しが立っていないためです。

大学1年生や2年生の場合、卒業までにはまだ期間があります。留学や病気などの理由で、残りの期間で単位を取得できない場合もあるでしょう。確実に卒業するための単位取得の見通しが立っていない場合は、卒業見込みとは記入できないので注意してください。

大学3・4年生の場合

内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」によると、インターンシップの参加者は大学3年生の7月以降に多くなり、半数以上の人が参加しています。サマーインターンシップに向けて、準備を進めている就活生もいるでしょう。

また、少数ながら「就職活動を早い段階から始めたい」「アルバイトするならインターンで興味のある企業で働いてみたい」と考える大学1・2年生もいるようです。そのような場合は、履歴書には「在学中」と書きましょう。

学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)のイメージ

引用元:「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)

大学3年生や4年生であれば、卒業に必要な単位がそろっているケースも多いでしょう。単位が取れているのであれば、「卒業見込み」と書いてください。卒業見込みと書いておけば、卒業後すぐに働けることを伝えられます。

インターンシップへの参加を目指す場合は、学歴欄だけではなく履歴書全体の書き方を学ぶことも大切です。キャリアチケット就職エージェントでは、履歴書の添削や作成のサポートも行っています。「履歴書やESなど応募書類を誰かに見てほしい」という学生も多いのではないでしょうか。より評価される履歴書作成に向けて、ぜひお気軽にご相談ください。

参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

履歴書の書き方とポイントを相談したい

   

履歴書の職歴欄を書く場合のポイント

履歴書では学歴欄と合わせて職歴を書く必要があります。職歴にも書き方があるので、ポイントを押さえておきましょう。

1.基本は「なし」と記載する

新卒が就職活動を行う場合、職歴欄は「なし」と記載します。職歴は社会人経験のことであり、大学生は社会人経験がないケースが一般的だからです。

ただし、社会人になってから大学に入学した場合には、職歴があります。正社員として働いていた場合は、職歴に会社名や年数を記載しましょう。

2.アルバイト経験は職歴に含まない

アルバイト経験は職歴に含まれないため、記載しないでください。職歴とは、「正社員として雇用された経験」を指すためです。アルバイトはどれだけ長く働いていても、どれだけ成果を残していたとしても、職歴には含まれません。

また、インターンシップの経験も、職歴に含まれないので気をつけましょう。アルバイトやインターンシップの経験をアピールしたい場合は、自己PRや志望動機などでアピールしてください。

3.最後に「以上」と書く

職歴欄の最後には、「以上」と書きましょう。最終職歴の次に、右寄せで記載します。

職歴

なし

以上

この際、「なし」は左寄せ、「以上」は右寄せになることを覚えておきましょう。「以上」と書くのは、これ以上の学歴または職歴がありませんと示すためです。

4.空欄で提出しない

職歴がないからといって、空欄で提出するのはやめましょう。空欄のまま提出してしまうと、記載忘れだと判断される可能性があります。新卒の就活生は職歴がないのが当たり前なので、「なし」と書いても問題ありません。

また、職歴だけでなく他の欄も空白で提出するのは避けましょう。空欄が目立つ履歴書やESには「入社意欲が感じられない」と考える採用担当者もいます。どうしても書くことがない場合は「△△の経験はありません」など丁寧に書きましょう。

職歴欄の書き方については、「新卒の履歴書の「職歴」はどう書くのが正解?」でも紹介しています。

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「卒業見込み」の使い方など履歴書の書き方に不安のある方へ

卒業見込みをはじめとする履歴書の書き方は、就職活動で悩みやすいポイントの一つです。書き方やマナーを一つずつ確認し、より印象の良い履歴書が作成できるよう、事前にしっかり準備しておきましょう。

とはいえ、履歴書は確認すべき内容が多く、何に重点を置けば良いのか迷ってしまうこともあるかと思います。「正しい履歴書の書き方ができているか不安」「書き方はわかっても、内容が思い浮かばない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひキャリアチケットにご相談ください。

キャリアチケット就職エージェントでは、履歴書の書き方のアドバイスやESの添削、さらに面接対策までを通じて、あなたが納得のいく企業から内定を獲得できるよう全力でサポートいたします。無料で利用できるサービスですので、就職活動に関するお悩みや不安があれば、ぜひ私たちにご相談ください。

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