コンサルとは?就活に向けて知っておきたい業務内容や扱う分野を解説

このページのまとめ

  • コンサルとは、企業の抱える悩みや経営課題を解決する仕事
  • コンサルとは「コンサルタント」「コンサルティング」を略した言葉
  • コンサルの職種には「アナリスト」「マネージャー」などがある

コンサルとは?就活に向けて知っておきたい業務内容や扱う分野を解説のイメージ

「コンサルとはどんな仕事?」「どのような分野があるの?」などと悩みを抱える就活生もいるでしょう。コンサルとは企業の課題を解決する仕事であり、幅広い分野で顧客を支援しています。コンサルを目指すなら、どのような支援を行っているのか知っておきましょう。

この記事では、コンサルの種類や業務内容について解説。コンサルに向いている人の特徴についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

業界ごとの特徴と対策を相談したい

   
目 次

コンサルとは企業の経営課題を解決する仕事

コンサルとは、コンサルティングを略した言葉。企業の経営課題を解決する仕事です。また、コンサルは、「コンサルティングファーム」「コンサルタント」を略した言葉になることも。それぞれの意味は、以下のとおりです。

・コンサルティング:企業の抱える課題に対して相談・解決を行うこと
・コンサルティングファーム:コンサルティングを行う企業
・コンサルタント:コンサルティング業務を行う人

コンサルの目的は、戦略を立てたり、支援を行ったりして顧客の利益を出すことです。顧客に対していかに適切な助言をできるかどうかが、コンサルタントの使命といえるでしょう。

コンサルティング業界については、「コンサルティング業界について研究しよう!仕事内容や働く魅力を解説」の記事も参考にしてください。

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外資系コンサルと日系コンサルの違い

コンサルには、外資系と日系があります。外資系は外国の資本によって成り立っている企業のことであり、海外企業が日本へと進出してくるパターンです。日系コンサルは、日本の資本によって成り立っている企業のこと。日本で生まれた企業は、日系企業に該当するケースが一般的です。

外資系コンサルと日系コンサルの大きな違いは、「成果主義」や「年功序列」といった制度の有無。外資系コンサルの場合は成果主義が多く、仕事ができればできるぶんだけ評価される形式です。

主に、生産性の高さが評価基準とされるため、効率よく仕事を進めるための方法を常に試行錯誤する必要があります。外資系コンサルについては、「外資系コンサルはどんな会社?仕事内容や求められる人物像などを紹介」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

日系コンサルの場合は、年功序列の傾向にあります。年功序列は、勤続年数が長く、長期間働く人ほど評価されていく方法です。長期的な人材育成のための戦略をとっており、しっかりとした研修制度を持つ企業が多くあります。

同じコンサル業界の会社でも、企業風土によって評価基準や戦略は大きく変わってくるので、しっかりと調べておきましょう。

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コンサルティングファームの主な種類

コンサルティングファームの主な種類としては、「戦略系」「人事系」「シンクタンク系」など8つの種類があります。それぞれの特徴を解説するので、企業選びの参考にしてください。

1.戦略系コンサルティングファーム

戦略系コンサルティングファームは、顧客の経営における課題を発見し、解決方法を提案します。
欧米の戦略知識を取り入れるだけでなく、各地域に応じたサービス提供に力を入れているのが特徴です。

戦略系コンサルティングファームは、海外を拠点に大規模な展開をしている場合が多いため、高い英語力があると就活で有利になる可能性があります。

2.人事系コンサルティングファーム

人事系コンサルティングファームは、人材の能力開発や給与制度の改革など、人材分野の幅広い領域においてコンサルティングを行います。

人事系コンサルティングファームのコンサルティング領域は、大きく分けて「組織・人事」「教育・研修」「人事システム」の3つ。領域ごとの業務内容は、以下のとおりです。

・組織、人事領域:人事の各種制度や福利厚生の設計
・教育、研修領域:新人の教育や経営層への研修
・人事システム領域:企業の海外進出や組織の再整備における人事システムの改善

企業の変革期に携わる場合が多く、大きなやりがいを得やすいのが特徴といえます。

3.シンクタンク系コンサルティングファーム

シンクタンク系コンサルティングファームは、政府や地方自治体などの公共機関に対してコンサルティングを行います。情報収集やデータ分析を行い、その結果をもとに支援することが主な仕事内容です。

シンクタンク系コンサルティングファームは、グループ全体で高い知識を持っているのが特徴で、物事の本質を鋭い判断力で捉えるのが得意です。

また、金融機関や大手企業との繋がりが密接なため、若いコンサルタントでも関心がある分野の案件を受けられる可能性があります。

4.IT系コンサルティングファーム

IT系コンサルティングファームは、顧客企業の課題を見つけ、その問題を解決するためのシステム設計を行います。ファームによっては、システムの構築や運用の指導などを行う場合もあるようです。

IT系コンサルティングファームでは、コンサルティングの知識だけでなく、プログラミングの知識も必要となります。IT技術は常に進化し続けているため、入社後も勉強し続けることが重要です。

5.総合系コンサルティングファーム

総合系コンサルティングファームでは、トップマネジメント層から一般社員層まで、企業全体の課題に対する支援や戦略の提案を行っています。

具体的な仕事内容は、業務上の課題発見や顧客の階層に合わせた戦略の策定、サポートなどです。ときには、問題解決のためにシステムを導入する場合もあります。

総合系コンサルティングファームには、顧客企業の業界ごとに部門が設けられているため、自分のスキルを活かせる分野が探しやすいでしょう。

6.医療系コンサルティングファーム

医療系コンサルティングファームとは、病院や診療所、介護施設などの医療・ヘルスケア領域においてコンサルティングを行う会社です。

業務プロセスの改善や施設建て替え時の支援、電子カルテなどのIT化支援など、医療・ヘルスケア領域の経営基盤を強化するための助言を行っています。

高齢化が進んで行くなかで、医療やヘルスケア領域をサポートする医療系コンサルティングファームの必要性は、さらに高まっていくといえるでしょう。

7.FAS系コンサルティングファーム

FAS系コンサルティングファームとは、顧客の財務面に関して支援や戦略策定を行うコンサルです。「ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス」を略した名前になります。

企業が運営を行うためには、財務面のリスクや問題の予防、対処が欠かせません。また、近年ではM&Aを実行する企業も増えてきており、その支援を行うのもFAS系コンサルティングファームです。

8.事業再生系コンサルティングファーム

低迷している企業か会社が再興するための支援を行うのが、事業再生系コンサルティングファームです。事業計画や経営戦略の支援を行い、企業が売り上げを出せるようにサポートを行います。

コンサルによっては、支援する企業の内部に入り、一緒になって戦略を実行する場合も。企業内部に入り支援する形を、ハンズオン型支援と呼ぶので覚えておくとよいでしょう。

コンサルは支援する分野や方法が幅広いため、自分がどの分野を目指すのか十分に考えておくことが大切です。キャリアについて考えるための業界研究の方法を、「業界研究、おすすめの方法は?これから就活を始める人へ」の記事で解説しているので参考にしてください。

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コンサルティング業界の主な4つの職種

コンサルティング業界には、コンサルタント以外にもアナリストやマネージャー、パートナーなどの職種があります。この項目では、職種ごとの主な仕事内容を紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

1.アナリスト

アナリストは、情報収集や分析、資料の作成などを担当します。入社して最初に就くポジションです。

初めは上司の指示どおりに調査を行いますが、最終的には自分で判断しながら市場の調査や分析を行わなければなりません。そのため、アナリストとして働くうえでは、自分の担当分野に関する幅広い知識が必要といえます。

2.コンサルタント

コンサルタントは、顧客に対して直接、経営に関するアドバイスをしたり、プロジェクトの指導をしたりします。入社して3〜5年以上経過したときに就く場合が多いようです。市場の調査・分析に加えて、自分から意見を発信することが求められます。

3.マネージャー

マネージャーは、チーム全体を取りまとめるのが主な役割です。具体的には、アナリストやコンサルタントに指示を出したり、社内環境の整備などを行ったりすることで、プロジェクトが円滑に進められるようにします。予算の管理を行うのもマネージャーの仕事です。

入社して10年以内の社員に与えられるポジションとされており、チームを統括する立場として、強いリーダーシップや幅広い知識が求められます。

4.パートナー

パートナーとは、プロジェクトに対する責任の大部分を担う役職です。経営方針や会社の重大な意思決定にも関与しており、パートナーになるためには、10年以上の実務経験が必要とされています。

パートナーには、新たな顧客を開拓することが求められるため、高い業務スキルだけでなく顧客の心を動かす人間力が必要だといえるでしょう。

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コンサルタントを目指すための就活対策

コンサルタントを目指す場合は、企業研究や就活イベントへの参加など、万全の準備を行うのが大切です。ここでは、内定獲得に向けて実施したい就活対策について解説します。

企業ごとの違いを調べておく

コンサルタントの支援範囲は幅広いため、企業ごとの違いを調べておきましょう。自分が支援したい分野を考え、その分野を実行できるか考えることが大切です。

幅広い分野に対応しているコンサルもあれば、一つの分野に特化しているコンサルもあります。企業研究を行い、どのような業務を実施しているのか調べておきましょう。

企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事を参考にしてください。

インターンシップに参加する

コンサルへの理解を深めるために、インターンシップに参加してみましょう。企業の雰囲気を感じたり、実際の業務内容を体験できたりします。

キャリアチケットの「2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識に関する調査」によると、約9割の就活生がサマーインターンへの参加を希望しています。参加した内容は履歴書や面接でのアピールにも使えるので、参加を検討してみてください。

参照元
キャリアチケット
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就活イベントで話を聞いておく

就活イベントに参加し、企業の話を聞いてみるのもおすすめです。合同企業説明会や、企業説明会に参加してみましょう。

合同企業説明会は、複数企業が1つの会場に集まり、説明会を行うイベントです。会社情報や事業内容などを教えてもらえるので、企業選びの参考にしましょう。1日に複数の会社の話を聞けるメリットがあります。

合同企業説明会で興味の湧いた企業があれば、企業説明会で個別に話を聞くのがおすすめです。合同企業説明会よりも詳しい話しが聞け、企業研究にも役立ちます。

企業説明会については、「就活の会社説明会とは?開催される種類や参加方法を解説」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

就活エージェントを活用する

万全の選考対策を行いたいのであれば、就活エージェントの活用がおすすめです。業界研究や企業研究のサポートはもちろん、エントリーシートや面接など選考に向けてのアドバイスももらえます。

就活は初めての経験であり、「何をしたらいいかわからない」「この方法で合っているか不安」など悩む就活生も多いでしょう。就活のプロのサポートを受けることで、自信を持って就活と向き合うことができます。

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コンサルタントに向いている人の特徴

コンサルに向いている人の特徴には、「コミュニケーション能力が高い」「論理的思考ができる」などがあげられます。企業に向けてアピールできる特徴を紹介するので参考にしてください。

コミュニケーション能力の高い人

コンサルタントは顧客に的確な支援を行うため、コミュニケーション能力が必要です。相手の話しを聞く能力、話をうまく伝える能力、ニーズを引き出す能力などが求められます。

また、戦略を進めていくためには、メンバーとの意思疎通も欠かせません。顧客への支援を成功させるために、コミュニケーション能力は必要となります。

肉体的・精神的にタフな人

コンサルは忙しい時期も多く、肉体面と精神面のタフさが必要です。企業によっては支援を成功させるために、朝から夜まで働き続ける場合もあります。

コンサルタントは、限られた時間の中で最善の成果を出さなければなりません。たとえ、「プロジェクトの期限が近づいているのに、仕事が思うように進まない」といった状況でも、顧客を相手にしている以上手を抜くことは許されないでしょう。

そのため、体力的にも精神的にもタフな人でなければ、コンサルタントの仕事は務まらない可能性があります。

傾聴力のある人

顧客への支援を実現するためには、傾聴力も求められます。顧客の話を聞き、ニーズに対して支援を行わなければ、的確な支援とはいえないからです。

企業ごとに抱えている悩みや課題は違い、同じ方法や戦略で支援しても解決できません。コンサルがやりたいことをただ押し付けるだけでは、支援はうまくいかないでしょう。

まずは顧客の話を聞き、どのようなニーズを持っているか引き出す必要があります。コンサルには話す能力だけではなく、聞く能力も欠かせません。

向上心を持っている人

コンサルは知識が必要な仕事のため、新しいことを覚える向上心が欠かせません。自分で知識を得るために学び、スキルアップをすることで成果がついてきます。

顧客を前にして、「経験不足なのでわかりません」は通用しない業界です。向上心をもって、自分から学んでいく姿勢が重要となります。

クライアント目線で考えられる人

自分本位ではなく、顧客目線で考えられる人もコンサルに向いています。コンサルの目的は「顧客を支援すること」であり、自分のやりたいことを押し付ける仕事ではありません。

顧客の意思を無視して支援しようとしても、納得感がなく、受け入れてもらえないでしょう。優れた戦略も顧客のモチベーションが低ければ効果を発揮しません。

相手の立場になって考え、寄り添って支援できる人がコンサルに向いています。

語学力がある人

コンサルによっては海外企業と接する場合もあり、語学力は必要です。外資系企業はもちろん、日系企業でも語学力が必要になるケースがあります。

英語はもちろん、中国語やスペイン語などの語学力も仕事に活かせるでしょう。「就活ではどのくらいの英語力が必要か?」については、「就活に必要な英語レベルは?評価される職種やアピールのコツを解説!」の記事で解説しているので参考にしてください。

論理的思考能力がある人

戦略を考えたり、課題を分析したりするため、論理的思考は重要です。問題の原因を冷静に突き止め、的確に対処する能力が求められます。

顧客に説明する際も、理由や原因が明確であり、論理的に説明するからこそ納得してもらえるでしょう。普段から論理的に考える癖のある方は、コンサルに向いています。

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コンサルへの就職を目指しているあなたへ

コンサルは有名な仕事であり、就活生の注目を集める業界でもあります。ライバルが多い場合もあるので、どのような業界なのかは入念に調べてから選考に参加しましょう。

志望企業の内定獲得に向けて必要なのが、就活対策です。自己分析や企業研究などの準備はもちろん、エントリーシートや面接などの選考対策までやるべきことが多くあります。

就活が大変だなと感じたら、就活エージェントのサポートを受けてみましょう。あなたに必要なことを分析し、効果的なアドバイスがもらえます。

就活エージェントのなかでもおすすめなのがキャリアチケット。マンツーマンでアドバイスを実施するので、一人ひとりにあわせたサポートが可能です。

キャリアチケットは利用料無料。就活についてわからないことや不安があれば、なんでも相談してください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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