会社見学での質問例40選!好印象を与えるポイントや参加時のマナーを解説

このページのまとめ

  • 会社見学での質問が大事なのは、企業や仕事への理解を深めるため
  • 会社見学での質問は仕事や事業内容、社内環境などを聞くのがおすすめ
  • 会社見学で質問する内容は、調べればわかるものは避けるようにする

会社見学での質問例40選!好印象を与えるポイントや参加時のマナーを解説のイメージ

「会社見学では何を質問すべき?」「質問するときのマナーは?」といった疑問をもつ就活生も多いでしょう。会社見学は担当者に直接質問できる機会のため、Webサイトではわからない内容を聞くのがおすすめです。

この記事では、会社見学でおすすめの質問例をまとめています。また、企業から好印象を与えるポイントや参加したときのマナーも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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目 次

会社見学での質問が大事な理由

新卒の就活生にとって、会社見学は企業を深く知るための貴重な機会です。会社見学で適切な質問をすることは選考を有利に進めるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

インターネットやパンフレットだけではわからない、企業の雰囲気や社員の方々の生の声を聞けるのは、会社見学ならではといえるでしょう。

ここでは、なぜ会社見学での質問が大切な理由を解説するので参考にしてみてください。

企業や仕事への理解を深めるため

会社見学での質問が大切なのは、企業や仕事に対する理解を深めるために役立つからです。実際に働く方から話を聞ける機会は少なく、そのなかでも自分の知りたいことを詳しく教えてもらえる貴重な機会といえるでしょう。

たとえば、実際に働く人の感想や職場の雰囲気など、企業説明会や企業のWebサイトだけではわからない内容もあります。会社見学の場で踏み込んだ質問をすることにより、企業研究だけではわからなかった部分までリアルに把握し、入社後のミスマッチも防げるでしょう。

会社見学については、「職場見学とは?チェックポイントや当日の流れとともに参加時のマナーを解説」の記事も参考にしてください。

エントリーシートや面接の内容に活かすため

エントリーシートや面接の質を高めるために、会社見学では積極的に質問するのが望ましいでしょう。質問を通じて得た情報は、企業への深い理解を示す具体的な根拠となり、ほかの就活生との差別化につなげられます。

たとえば、実際に会社見学に参加して聞いた具体的な内容を面接での回答に盛り込めば、単なる志望度の高さだけでなく、「会社見学に参加するほど志望度の高い学生だ」と認識してもらえます。
同じ程度の評価をもらった学生がいる場合、その企業ならではの課題や魅力に言及できる学生のほうが、「入社意欲や入社後の活躍の可能性が高い」と判断され、優先されやすくなるでしょう。

就活で高い評価を得るためには、ほかの就活生にはない具体的な根拠に基づいたオリジナルのアピール内容が求められます。会社見学で聞いた情報を自分の言葉で選考に反映し、アピールにつなげてください。

就活の軸を見直すきっかけとするため

自分自身の就活の軸を見直す貴重な機会となるため、会社見学で質問することをおすすめします。企業説明会やパンフレットで得た情報だけでは、その企業がもつ本質的な魅力や自身が本当に求める働き方と合致するかどうかは判断しきれません。

社員への具体的な質問を通じて、他社にはない具体的な課題や社員が仕事に懸ける思いを知ることで、自分が設定した企業選びの基準が合っているか確認できます。質問を通じて得たリアルな情報は、今後の企業選びの方向性を微調整し、後悔のない意思決定をするための土台となるでしょう。

会社見学や企業説明会への参加時期

会社見学や企業説明会などの就活イベントに参加する時期を確認してみましょう。内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」によると、約3割の就活生が大学3年生の3月に職場見学や企業説明会に参加しており、ほかの月よりも多い割合になっています。

就活生が会社見学や企業説明会などの就活イベントに参加する時期のイメージ

引用元:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)採用面接の実施時期(p.3)

また、大学3年生の3月には、約8割の就活生が会社見学を実施済みです。3月までにはさまざまな職場についての情報を得て、企業選びに役立てましょう。

就活イベントの活用するポイントは、「就活イベントのメリット・デメリットとは?参加前に知っておくべきこと」の記事をチェックしてみてください。

参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

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会社見学の質問を考えるときの5ステップ

会社見学を最大限に活用し、選考につながるような質の高い質問を準備するためには、計画的な手順を踏むことが大切です。

ここでは、効果的な質問を考えるための5つのステップを紹介します。企業側に「意欲が高い」と好印象を与えられるよう、質問を準備するときの参考にしてみてください。

1.会社見学の目的を明確にする

会社見学の質問を考えるときは、自分が会社見学を通じて「何を知りたいのか」という目的を明確にしましょう。漠然と参加するのではなく、「入社後に自分が活躍できる環境かどうかを確認する」「募集職種の具体的な働き方を理解する」といった、具体的な目標を設定することが重要です。

目的を明確にすることで、質問の方向性が定まり、効率的に情報を集められるメリットがあります。たとえば、働く環境を知りたいなら残業時間や福利厚生について、仕事のやりがいを知りたいなら具体的な業務エピソードについての質問を考えましょう。

2.質問をジャンル分けする

目的が定まったら、質問したい内容をいくつかのジャンルに分類して整理しましょう。主な質問のジャンル分けの例としては、以下のようなものがあります。

ジャンル 具体的な質問例
事業・業界 ・主力事業の将来性はどうか?
・競合他社との差別化ポイントは?
仕事内容 ・一日の流れや主な業務内容は?
・ 仕事のやりがいは何か?
社風・環境 ・社員間の交流は盛んか?
・働く雰囲気を象徴するエピソードは?
キャリア ・入社後の研修内容とキャリアプランは?
・評価制度の特徴は?

質問を整理することで偏りなく必要な情報を集められるようになり、企業理解の抜け漏れを防げるでしょう。

3.企業研究で深い質問にする

質問を考えるときは、企業研究を行い、深い内容にすることを心がけましょう。事前にWebサイトやパンフレットなどで調べられる内容で質問を終わらせてしまうと、「企業研究が不十分だ」と判断され、マイナスな印象を与える可能性があります。

既存の情報に加えて、自分自身の考察を加えた深い質問を用意することが大切です。たとえば、「御社の主力商品△△の市場における立ち位置について、現場で肌で感じる課題があれば教えていただけますか?」といった質問は、企業研究をしっかり行っている証拠になり、企業側から好印象を得られやすくなります。

企業研究を就活に活かすコツは、「企業研究のやり方と就活に活かすコツを解説!効率的な進め方とは?」の記事をチェックしてみてください。

4.調べて解決した質問を除外する

事前に企業研究を行う過程で、Webサイトなどで解決してしまった質問は、会社見学の質問リストから除外しましょう。すでに分かっていることを改めて聞くのは、相手の時間を奪う行為であり、失礼にあたります。

除外する質問は、「会社見学でしか聞けないこと」「社員の生の声を聞かなければわからないこと」に置き換えましょう。

5.質問の優先順位をつける

質問をまとめられたら、優先順位をつけましょう。会社見学で質問できる時間は限られていることがほとんどです。
時間が足りなくなってしまった場合でも、入社意欲に関わることや志望動機を深めることなど、最も聞きたい質問から尋ねられるようにしておきましょう。

優先度の高い質問を確実にできるように、質問リストを「最重要」「重要」「聞けたら」の3段階などに分けて整理するのがおすすめです。質問の数が多い場合は、メモに優先順位を記載しておくなど、当日焦らないように準備しておきましょう。

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会社見学でおすすめの質問例40選

会社見学では、「仕事」「職場」「就活」などについての質問を行うのがおすすめです。ここでは、会社見学でおすすめの質問例を40個紹介します。どのような質問をすれば良いのか迷っている方は、参考にしてみてください。

仕事に関する質問

仕事に関して質問するときは、次のような内容を聞いてみましょう。

・1日のスケジュールを教えてください
・繁忙期や閑散期はありますか
・入社後にまず担当するのはどのような業務ですか
・仕事でやりがいを感じるのはどのようなときですか
・どのようなことに気をつけて仕事をしていますか
・これまでの仕事で大変だったのはどのようなときですか
・仕事での失敗談を教えてください
・今までの成果と目標を教えてください
・仕事のモチベーションは何ですか
・どのような研修が行われていますか

具体的な仕事内容や大変だと感じることなどは、働いてみないとわからない部分です。仕事内容への理解が深まれば、自分が働く姿をイメージしやすくなります。

実際に働いている方の話を聞いて、「自分がチャレンジしたいことを実現できるか」「高いモチベーションで働けるか」などを確認しましょう。

会社の事業や将来に関する質問

会社の事業や将来について気になる場合は、以下のように質問するのがおすすめです。

・今後力を入れていきたい事業は何ですか
・貴社の中長期のビジョンを教えてください
・海外進出の予定はありますか
・競合他社との大きな違いはどこですか
・今後の事業において、課題は何ですか
・新しい技術を活用した事業展開の予定はありますか
・△△事業に興味がありますが、新入社員でも携われますか
・他社との差別化に向け、取り組んでいる事業はありますか
・主力事業に加えて、今後伸ばしていきたい事業はどこですか
・事業リスクの分散や、収益構造をより安定させるための戦略についてお聞かせください

会社の将来を知ることは、自分のキャリアを考えるうえでも欠かせません。会社がどのような方向性で事業を進めようとしているのか確認しておきましょう。

自分のキャリアを考えるコツについては、「キャリアプランの例文18選!面接での答え方や思いつかないときの考え方」の記事を参考にしてください。

社内環境や職場に関する質問

社内環境や職場についても、Webサイトや採用ページではなかなかわからない部分です。実際に職場の雰囲気を体感したり、従業員の方に質問したりすることで、より具体的な企業文化や実際の働き方を深く理解できるでしょう。

たとえば、社内環境や職場については、次のような質問をしてみてください。

・入社前後で職場の印象に変化はありますか
・社内の雰囲気について教えてください
・社員同士の交流はどのくらいありますか
・御社ならではのユニークな文化はありますか
・上司とはどのような関係を築いていますか
・活躍している社員には共通点がありますか
・若手にも大きな仕事が任されますか
・職場の男女比を教えてください
・OJTの仕組みはありますか
・御社ではどのようなキャリアパスがありますか

会社見学によっては、職場環境や社員の様子を十分に確認できない場合もあります。職場についての質問を通して、どのような企業なのかチェックしておきましょう。

就活に関する質問

会社見学では、就活に関する質問をするのもおすすめです。志望する企業で求められる素質や活躍している人の共通点がわかれば、自己PRや志望動機を考えるときに役立ちます。

就活について質問する場合は、次のような内容を聞いてみましょう。

・入社を決めた理由は何ですか
・入社前にチャレンジしたいと思っていたことは何ですか
・就活で悩んだことについて教えてください
・就活のときにやっておいた方がよいことはありますか
・△△部署で働くにはどのような資質が求められますか
・入社前に身につけておくスキルはありますか
・入社前に取得しておきたい資格はありますか
・入社後に必要なスキルがあれば教えてください
・御社の強みと弱みを教えてください
・入社にあたって行動や考え方などで強く意識すべきことはありますか

社員の入社理由を聞いたり、就活について具体的なアドバイスをもらったりできれば、自己PRや志望動機作成のヒントが得られ、必要な準備がより明確になります。

特に質問がない場合は無理に聞かなくても良い

会社見学で聞きたいことがない場合、無理に質問する必要はありません。「質問しないと」と焦り、的外れな質問をするとかえって印象を悪くしてしまいます。

質問したい内容がなければ、「詳しく教えていただいたので、私から質問はありません」と答えれば大丈夫です。質問しなくても評価は下がらないので、安心してください。

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会社見学で避けるべき質問内容の例

会社見学では、なんでも質問すれば良いものではありません。内容によっては、マイナスな印象を与える可能性があるので注意が必要です。

ここでは、会社見学で避けるべき質問内容の例を紹介するので、確認しておきましょう。

調べればわかる質問

企業のWebサイトを見ればわかる内容を質問するのは避けましょう。調べればわかる内容を聞いてしまうと、「事前準備が足りない」「入社意欲が感じられない」などと採用担当者に思われてしまうからです。

次のような内容は、会社見学前に調べることでわかる可能性があります。

・事業内容
・設立年
・代表取締役の氏名、メッセージ
・企業理念
・資本金
・業績
・成長性
・企業が掲げる社風や行動指針
・福利厚生

企業見学では、Webサイトでは伝わりにくい「社内の空気感」「社員間のコミュニケーションの様子」といった、Webサイトでわからない企業や社内の雰囲気の実態を聞くのがポイントです。事前に調べた「企業が掲げる社風」と「実際の雰囲気」を比較することで、より企業への理解が深まるでしょう。

給与など待遇についての質問

給与や勤務条件なども、会社見学で質問しないほうが良いでしょう。条件ばかり質問していると、「自社よりも条件が良いところがあれば早期退職するのでは」「就業意欲が低い」と思われてしまうからです。

給与などの条件面は企業選びで重要なポイントですが、会社見学で質問するのではなく、自分で調べて比較するようにしておきましょう。

企業が答えにくい質問

会社見学の場では、残業や離職率のように企業が答えにくい質問は避けるのがおすすめです。次のような内容は質問を避けるか、聞き方を工夫してください。

・残業時間
・離職率
・昇給
・賞与
・福利厚生
・有給休暇

たとえば、残業時間を知りたい場合なら、「繁忙期はありますか」のように、表現を工夫して聞くのがおすすめ。離職率を知りたい場合は、「入社後、どのような方が長く活躍されていますか?」のように、社員の定着や育成への関心を示す表現に置き換えると良いでしょう。

なお、離職率や福利厚生、有給休暇の取得率などは企業のWebサイトに載っている場合もあるので、事前にチェックしておきましょう。

就活において避けたい質問については、「就活のNG質問って?質問例やマナーをご紹介します!」の記事で紹介しているので確認してください。

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会社見学の質問で企業側に好印象を与える6つのポイント

会社見学は、企業に自身の入社意欲とビジネススキルをアピールできるチャンスです。適切な質問を準備し、マナーを守って実行することで、企業側に好印象を与え、選考を有利に進められるでしょう。

ここでは、新卒の就活生として企業に好印象を与えるために意識したい、会社見学での質問に関する主なポイントを6つ解説するので、参考にしてみてください。

1.質問内容は簡潔に述べる

会社見学で質問する際は、わかりやすく、簡潔に伝えましょう。長い前置きや冗長な説明は、何を聞きたいのかわかりにくくしてしまいます。

質問内容を簡潔に伝えることで、知りたい内容が明確に相手に伝わり、的確な答えを引き出せるでしょう。その結果、「効率的にコミュニケーションがとれる学生だ」と評価され、好印象にもつながります。

2.ほかの参加者と同じ内容を聞かない

質問内容がほかの参加者と重複しないように気をつけてください。ほかの就活生の質問内容もしっかり聞くことは、同じ内容を避けるためのビジネスマナーです。

繰り返し同じ質問をすることで、「話を聞いていなかった」「事前に調べが足りていない」というマイナスな印象を企業側に与えてしまう可能性があります。同じ内容を聞かないためには、ほかの参加者がした質問とその回答内容をしっかりメモしておくのも良いでしょう。

もし、聞きたい内容がほかの就活生とかぶっていた場合は、別の質問に切り替えられるよう、事前に質問をいくつか用意しておくことをおすすめします。

3.オープンクエスチョンを使う

就活に活かせる質問をするために、オープンクエスチョンを使いましょう。オープンクエスチョンとは、「はい」「いいえ」ではなく、長く答えられるような質問のことです。

たとえば、「仕事のやりがいはありますか」と聞いてしまうと「はい」が回答になり、詳しい内容がわかりません。一方で、「仕事のやりがいを教えてください」と質問すると、聞きたい内容が明確であり、担当者も答えやすくなります。

より詳しく教えてもらうために、「なぜ」「どのように」などと聞いてみるのもおすすめです。「はい」「いいえ」で終わらないように、質問の仕方を工夫してみましょう。

4.質問は原則として1回につきひとつにする

会社見学で質問をする際は、「質問は一度にひとつまで」を基本としましょう。進行役の負担を軽減し、好印象につながるポイントの一つです。

立て続けに何度も質問してしまうと、質問時間が長くなり、ほかの就活生のことを考えていない、自己中心的な印象を与えかねません。

どうしても複数の質問をしたい場合は、「恐れ入ります、2点質問してもよろしいですか」と丁寧に前置きするのがマナーです。担当者の了承を得てから、複数の質問を行うようにしてください。

5.回答内容はメモをとっておく

回答してもらった内容は、忘れずにメモをとっておきましょう。メモをとらないと、間違って記憶し内容を勘違いするケースもあります。また、企業研究や選考対策の場合に、せっかく聞いた内容を忘れてしまい、情報を活用できないかもしれません。

メモは必要なときに情報を何度も確認できるだけでなく、内容を振り返り、深掘りしたい点やわからないことを再度質問する際にも役立つでしょう。会社見学で得た回答を後から整理しやすいよう、就活ノートを作っておくのもおすすめです。

就活ノートの作り方を「就活ノートの作り方は?まとめたい内容やポイント・サイズも解説」の記事で紹介しているので参考にしてください。

6.回答をもらったらお礼を述べる

担当者から回答をもらったら、必ずお礼を述べましょう。感謝の意を述べることは、良好なコミュニケーションを築くうえで大切な要素です。

「ありがとうございます。非常に参考になりました。」など、簡単な言葉で問題ありません。無言で質問を終えないように気をつけてください。

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質問以外にも注目!会社見学でチェックしたいこと

質問時間外でも、周囲に気を配り、積極的に情報を収集することが、その企業が自分に合うかどうかを判断するために重要になります。

以下で、質問以外で注目し、チェックしておきたい主なポイントを4つ紹介するので、これらの情報を総合的に判断し、入社後のミスマッチを防ぎましょう。

社風

会社見学では、まず企業の社風を確認しておきましょう。たとえ仕事内容や給与などが魅力的でも、社風が合わなければ、人間関係や職場の雰囲気が自身に合わなければ仕事のモチベーションを維持するのは難しいからです。

たとえば、人との関わりを重視する方であれば、社員同士でコミュニケーションをとりながら仕事をしている職場環境は魅力的に映るでしょう。
一方で、個人の裁量と集中を好む方であれば、「それぞれの社員が黙々と作業を進めている」といった点を会社見学時に確認できれば、入社後の働き方を具体的にイメージするうえで役立ちます。

社風については、「社風とは?具体例で詳しくご紹介」の記事も参考にしてください。

職場環境

社内の職場環境も、会社見学の際にチェックしておきたいポイントの一つです。入社後、長く仕事を続けるためには、自分が気持ち良く働けるかどうかが重要になります。

たとえば、整理・整頓が行き届いている社内なら、ストレスが少なく効率的に仕事ができるでしょう。一方で、安全や衛生面に気を配れていない職場の場合は、不安や不満が募ってやる気がなくなってしまうかもしれません。

会社見学では、「自分が業務に集中できる環境か」「衛生面への配慮があるか」といった点を確認しておく必要があります。

立地環境

会社見学に参加するときは、職場周辺の環境も確認することも大切です。立地環境とは、オフィスがどのエリアにあるか、最寄りの駅からの距離、周辺にどのような施設があるかなどを指します。

会社の立地環境は、毎日の通勤時間や仕事以外のプライベートな時間にも影響を与えるでしょう。たとえば、通勤時間が長すぎると、体力的な負担が増し、仕事以外の活動に充てられる時間が減ってしまいます。

一方で、オフィス周辺に飲食店やコンビニ、銀行などがあると、ランチや急な用事の際に便利です。可能であれば、実際に通勤経路をシミュレーションしてみると、朝夕の混雑状況や所要時間を確認できるでしょう。

社内の様子

社内の様子を観察することは、自身がその会社で長期的に活躍し、居心地良く働けるかを判断するために重要なポイントです。その会社で働く人々の熱量やモチベーション、人間関係の雰囲気を推測することは、自分と企業の価値観や働き方の相性を確認するうえで欠かせません。

社員が生き生きと働いているか、顔に疲れが見えるか、部署間のやり取りがあるかなど、表面的な情報だけではわからない社員の気持ちや職場環境の本質を捉えましょう。たとえば、社員が積極的に意見交換をしている様子が見られれば、風通しの良い社風である可能性が高いです。

また、デスク周りの整理整頓具合は、社員の業務への意識や時間の使い方の余裕の有無を映し出します。整理が行き届いているデスクは、効率的な情報管理への意識や、業務を計画的に進める心身の余裕があると推測できるでしょう。

このように主体的に見学することで、Webでは知り得ないリアルな情報を収集し、入社後のミスマッチを防ぐヒントを得られる可能性があります。

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会社見学に参加するときに押さえたいマナー

会社見学は「選考の一部ではない」と説明されていても、就活生の入社意欲や社会人としての基本マナーがチェックされている可能性があります。そのため、事前にマナーや注意点を確認し、万全の準備をして臨むことがおすすめです。

ここでは、企業側に好印象を与えるために、押さえておきたい会社見学に参加するときのマナーを解説するのでチェックしておきましょう。

指定された時間の10分前に到着する

会社見学の際は、遅刻しないよう時間に余裕をもって出発しましょう。到着が早過ぎると、会社側の準備が整っていないため、かえって迷惑をかける可能性があります。
指定された時間の10分前、遅くても5分前には到着するのが望ましいでしょう。

公共交通機関で向かう場合は、電車やバスの遅延が発生するケースも考えられます。万が一、遅延が発生した際も、出発時間を早めていれば、代替の交通手段を探すなど、落ち着いて対応するための時間を確保することが可能です。時間の余裕があれば、多少の遅れで焦ることがないため、落ち着いて会社見学に参加できるでしょう。

スマートフォンの電源を切る

会社見学の際は、スマートフォンの使用は禁止されているので電源を切っておきましょう。会社見学中にスマートフォンが鳴ると、企業の担当社員だけでなくほかの参加者の妨げになります。マナーモードだと振動の音が響く場合もあるため、電源を切っておくと安心です。

なお、会社見学の開始前・終了後であっても、会社を離れるまでは周囲に配慮しスマートフォンの使用は控えてください。

自分から挨拶する

会社見学では、受付や社員の方と接する機会があった際、自分から目を見て、明るく、はっきりと挨拶することを心がけましょう。仕事をするうえで、「おはようございます」「本日はよろしくお願いいたします」といった挨拶は基本中のマナーです。

挨拶は自分がその企業に関心をもち、社会人としての礼儀をわきまえていることを示せるのでアピールにつながるでしょう。具体例として、受付での挨拶だけでなく、見学中にすれ違う社員の方々にも、会釈したり、「こんにちは」「お疲れさまです」など簡潔な挨拶をするとより好印象を与えられます。

企業を訪問する際の基本的な就活マナーについては、「企業訪問の流れやマナーは?必要な準備や持ち物も合わせて解説!」も参考にしてください。

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会社見学後に意識したいマナー

会社見学では、参加中だけマナーを守れば良いわけではありません。参加後にも意識すべきマナーがあるので、確認しておきましょう。以下で、会社見学後に意識したいマナーを3つ解説します。

終了後は担当者に挨拶をする

会社見学終了後は、必ず担当社員に挨拶をしてから帰りましょう。会社見学の最後に感謝の意を伝えることは、社会人として求められる基本的なマナーです。

単に「ありがとうございました」と伝えるだけでなく、見学を通じて感じたことや、入社したいという意欲を簡潔に付け加えると、より熱意が伝わるでしょう。たとえば、「△△の業務内容に大変興味をもちました。本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました」といった一言を添えてみてください。

終了後は速やかに会社から離れる

見学が終わったら、速やかに参加した企業を離れましょう。見学を終えたあと、会社のロビーや入口付近で友人と立ち話をする、スマートフォンを操作するといった行為は避けるべきです。

社員の方々が忙しく出入りしている場所で立ち止まっていると、通行の邪魔になったり、業務の妨げになったりする可能性があります。会社見学の余韻に浸りたい気持ちはわかりますが、敷地を出てから行うようにしましょう。

当日中にお礼のメールを送付する

会社見学を終えたら、その日のうちにお礼のメールを送りましょう。会社見学は、担当者が通常の業務とは別に実施するものです。貴重な時間を割いてくれたことに対して感謝の気持ちを伝える意味で、以下の内容を伝えると良いでしょう。

・担当者への感謝
・会社見学中に得た気づきや印象
・今後のキャリアについての意気込み

お礼メールを送ることで、より丁寧な印象を与えられます。会社見学後のお礼メールの送り方は、「会社見学後のお礼の伝え方は?マナー・タイミング・例文を紹介」の記事を参考にしてください。

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会社見学の質問で周りと差をつけたいあなたへ

会社見学にあたって「質問を通してより有益な時間にしたい」「周りの参加者と差をつけたい」と考える就活生も多いでしょう。会社見学は実際に働く社員に質問できる貴重な機会であると同時に、志望度の高さや興味・関心の度合いを採用担当者にアピールできるチャンスでもあります。

会社見学を含め就活を進めるにあたって「就活をよく知る人からアドバイスをもらいたい」「自分一人で情報収集するのが不安」という場合は、就職エージェントへの相談がおすすめです。

新卒者を対象に就活支援をしているキャリアチケットは、アドバイザーによるカウンセリングで適性を把握し、一人ひとりにぴったりの求人を紹介しています。また、実際に取材した企業情報をもとに求人を取り扱っているため、仕事内容の詳細や社風を事前に知ることも可能です。

面接対策や応募書類の添削もマンツーマン体制で行っているので、就活に不安がある方はぜひご相談ください。

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会社見学での質問に関する疑問

ここでは、会社見学での質問に関する疑問をQ&A形式で解決します。

Q.会社見学ではどんな質問をしたら良いですか?

A.会社見学では、入社後の働き方や社風がイメージできる質問をしましょう。たとえば、1日の仕事の流れや部署間との連携頻度、職場の雰囲気などが具体的な質問として適しています。
企業への関心度を示すためにも、事前に調べても分からない、踏み込んだ内容を選ぶことが重要です。

Q.会社見学での質問は何個用意すべきですか?

A.会社見学に参加するにあたって、質問は3〜5個用意しておくのが目安です。質問が少なすぎるとほかの就活生と内容が重複した際に、質問する機会を逃す可能性があります。
用意した質問のすべてを尋ねる必要はありませんが、見学中に疑問が生じた場合に備え、優先度の高い質問をいくつかリストアップしておくと安心です。質問を通して入社意欲と事前準備の丁寧さを伝えましょう。

Q.会社見学で企業側から質問されることはありますか?

A.あります。見学の最後に、企業側から今日の見学で印象に残ったことや入社意欲、逆質問などを聞かれることがあるでしょう。見学中に感じたことを整理し、前向きな姿勢で簡潔に答えられるように準備しておきましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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