このページのまとめ
- 就活偏差値とは、企業の入社難易度と人気度を数値化してランク付けしたもの
- 就活偏差値は公的なデータによる数値ではないため、参考程度に留めておくのが無難
- 大切なのは就活偏差値の数値による評価ではなく、企業と応募者のマッチ度
「就活偏差値ってなんだろう?」「就活偏差値はどうやって活用するの?」などと気になる就活生も多いでしょう。就活偏差値は企業の人気や就職難易度をランク化したものであり、参考にする就活生もいます。
この記事では、就活偏差値の内容や信ぴょう性、就活での活かし方を解説。最後まで読めば就活偏差値をどのように就活の参考にするか理解でき、企業選びをよりスムーズに進められるはずです。
- 就活偏差値とは企業の人気や難易度を示したもの
- 企業がランク付けされている
- 大学の偏差値とは関係ない
- 就活偏差値を構成する4つの要素
- 優良企業か
- 人気のある業界か
- 就職難易度はどうか
- 業績はいいか
- 就活偏差値に信ぴょう性はない
- 就活偏差値だけを参考にするリスク
- 就活偏差値の低い企業の選考対策を行わない
- 自分に合っているかどうかで選ばない
- ランク外や下位の企業の採用試験を受けない
- 就活偏差値の高い企業で内定を獲得する5つのコツ
- 1.自己分析で志望理由を明確にする
- 2.入念な企業研究を行う
- 3.エントリーシートや適性検査の対策を行う
- 4.OB・OG訪問をする
- 5.働いている未来の自分を想像する
- 就活偏差値に関係なく自分に合う企業を目指したいあなたへ
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就活偏差値とは企業の人気や難易度を示したもの
就活偏差値とは、就活市場における企業の人気や入社難易度を示したものです。就職偏差値と呼ばれる場合もあります。
就活偏差値の基準は、内定者の学歴や保有資格、応募倍率、企業の知名度、社員の定着率などによって決められているようです。
ただし、就活偏差値を決めているのは、Web状の就活掲示板によるもの。一般人が主観で決め、発信した内容です。対象企業は日本国内でもほんの一握りでしかなく、主観に偏った情報で作成されています。
公的なデータではないので、信頼できる情報とはいえません。参考にするにしても、信用しすぎないほうがよいでしょう。
企業がランク付けされている
就活偏差値はSS~Bの値で企業がランク付けされています。ランクと偏差値の状況は以下のとおりです。
・SSランク…偏差値70代
・Sランク…偏差値60代後半
・Aランク…偏差値60代前半
・Bランク…偏差値50代
就活偏差値のランキングには、文系・理系、業界別、地域別など幅広いジャンルが存在しています。ただし、どのランキングも信ぴょう性には欠ける点は覚えておいてください。
大学の偏差値とは関係ない
就活偏差値と大学偏差値に関連性はないので気をつけましょう。就活偏差値は統計データではなく、情報源は一般人によるものです。一方で、学力偏差値は、個人のテストや能力から根拠となるデータを数値化したものになります。
たとえば、「自分の大学の偏差値が60だから、就職偏差値60前後の企業がいい」のような選び方はありません。企業を選ぶ際に自身の学力偏差値と就活偏差値を合わせる必要はないことを覚えておきましょう。
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就活偏差値を構成する4つの要素
就活偏差値の基準は、優良企業かや入社難易度は高いかなどで決められています。就活偏差値を決めている4つの要素を紹介するので参考にしてください。
優良企業か
就活偏差値を決める基準の1つが、優良企業にあてはまるかどうかです。優良企業の基準は、「ホワイト企業か」「福利厚生は充実しているか」「残業は少ないか」などで決められています。
優良企業は就活生からの人気も高く、業績も安定している傾向です。業績が安定しているからこそ従業員への還元も積極的に実施でき、福利厚生や労働環境面を整えることができます。
人気のある業界か
人気のある業界も、就活偏差値が上がりやすくなります。就活偏差値は就活生からの人気で偏差値が決まってくるからです。
キャリアチケットの「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」によると、25卒学生が就職したい業界の1位はメーカー、2位はサービス業でした。メーカーのように就活生からの人気が高い業界は、就活偏差値も上がる傾向にあります。
参照元
キャリアチケット
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就職難易度はどうか
就職難易度の高さも、就活偏差値を高める要因です。就職難易度には、「応募者の数が多いか」「選考率は高いか」「採用枠は多いか」などが影響しています。
たとえば、採用枠が少ない企業は、倍率が高くなるため就活偏差値は上がります。また、採用枠が少ない状態で就活生が集まると、倍率はさらに上がり、就活偏差値も上がるでしょう。
就職が難しい企業になればなるほど、就活偏差値も高くなります。
業績はいいか
業績がよい企業も、就活偏差値が高くなりがちです。業績がよい企業は設備や社内環境、福利厚生などに投資しやすく、就活生からの人気が高まるからです。
また、業績が安定している企業は環境がよく、退職者が少ないこともあります。新規採用する枠が少なくなり、就活偏差値が上がる場合もあるのです。
志望企業が優良企業か見分けるには、就活偏差値だけではなく企業研究を行うことが大切です。企業研究の方法を「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事で解説しているので参考にしてください。
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就活偏差値に信ぴょう性はない
就活偏差値の情報源は一般の人であり、信ぴょう性は低いといえます。公的なデータを使っておらず、企業が作成したランキングでもありません。
ランクを参考にする場合、根拠となる明確な数値や調査が必要です。しかし、就活偏差値は個人の口コミを集めて分類しているため、根拠は乏しいといえるでしょう。
また、そもそも就活で大切なのは、人気の企業や就職難易度の高い企業に入社することではありません。自分に合う企業を見つけ、内定をもらうことが大切です。
就活偏差値を見る場合は、あくまでも参考程度に使うのが大事でしょう。「就活生から人気があるな」「倍率が高そうだな」のような方向性であれば、就活偏差値のランクも活用できるはずです。
就活における口コミは、完全に信用するのがよいとはいえません。口コミの内容を見極めるコツは、「就活で口コミを信用してはダメ?口コミの見極め方とは」の記事で紹介しているので参考にしてください。
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就活偏差値だけを参考にするリスク
就活偏差値だけを参考に就活を進めてしまうと、自分に合う企業を見つけられないリスクが出てきます。ここでは、就活偏差値がもたらす問題について解説するので参考にしてください。
就活偏差値の低い企業の選考対策を行わない
就活偏差値を参考にしすぎて、偏差値の低い企業の対策を行わない学生もいます。「就活偏差値が低いから、対策しなくても簡単に入社できる」と勘違いしてしまうからです。
しかし、就活偏差値が低いからといって、誰でも入社できるわけではありません。どの企業においても、「企業の求める人材かどうか」「自分の強みや能力をアピールできているか」は重要です。志望企業が求めているものを考え、アピールしなければ採用してもらえないでしょう。
自分に合っているかどうかで選ばない
就活偏差値の数値だけを気にして、自分に合わない企業を選ぶ学生もいます。就活偏差値の高い企業が、自分にとっていい企業だと勘違いしているからです。
就活偏差値が高いからといって、自分に合うかどうかは別問題。「社風が合わない」「業務内容が合わない」などの問題も発生するため、偏差値だけで企業を選ぶのは危険です。
就活偏差値の高い企業に入社できても、自分に合わず早期退職すればまた就活のやり直し。大事なのは偏差値の高さではなく、自分に合うかどうかであることを覚えておきましょう。
ランク外や下位の企業の採用試験を受けない
就活偏差値を気にしすぎて、ランク外やランク下位の試験を受けない就活生もいます。自分に合う企業を見落としてしまうことにつながるでしょう。
統計局の「我が国の事業所・企業の経済活動の状況」によると、日本には368万社あるとされています。そのうち、就活偏差値にランクインしている企業は、日本全国のうち数百社だけです。
そもそもランクに入っていない企業も多く、ランク外にも自分に合う企業は数多くあるでしょう。「就活偏差値に入っていないから」と選択肢から消してしまうことで、自分に合う企業を見逃してしまうことは問題です。
就活で大切なことは、「自分に合う企業を見つけられるかどうか」。まずは自分なりの軸を考えてみましょう。就活の軸の見つけ方を「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
参照元
統計局
令和3年経済センサス‐活動調査
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就活偏差値の高い企業で内定を獲得する5つのコツ
この項目では、就活偏差値の高い企業で内定獲得をするにはどうすればよいのかを詳しく紹介します。就活偏差値が高い企業であれば、少なからずほかの企業よりも難易度・人気度は高い傾向にあるはず。倍率が高く選考が厳しめであることは事実でしょう。以下を参考に対策を行ってみてください。
1.自己分析で志望理由を明確にする
自己分析をしっかり行ったうえで、志望理由を明確にしておきましょう。自己分析は就活において重要な対策の一つで、自分の強みや長所を深堀りし、自身のアピール効果をより高めるための手段です。
自身の魅力と企業とのマッチ度が高ければ、「どうして志望するのか」「自分の能力で企業にどう貢献したいか」といった理由もハッキリ見えてくるはずです。
志望理由を明確にするためにも、自己分析で自分自身を理解し、企業との相性を測ることは重要なステップといえるでしょう。
2.入念な企業研究を行う
自己分析で企業とのマッチ度を測るためには入念な企業研究が功を奏します。同じランキング上位の企業であっても、特色や求める人物像は異なるでしょう。
どのような学歴・資格・経験・能力を持っている人が入社しているのか、どんな選考が行われているのか、企業を理解するうえでより詳しく研究することが大切です。
また、しっかり研究を行うことで、面接の際に企業から質問が出されても余裕を持って答えられ、志望度の高さもアピールできるでしょう。
3.エントリーシートや適性検査の対策を行う
ランキング上位の企業では、エントリーシートといった応募書類や適性検査などの対策を入念に行うべきです。「ランクが高い=倍率が高い」ということは、書類選考止まりという残念な結果で終わる可能性も。
必要最低限のスキルを持っていることを証明するだけでなく、ほかの応募者と差をつけたり、印象を残したりできるよう、志望動機や自己PRなどにもひと工夫が必要でしょう。
書類選考や適性検査、一次面接などの選考を確実に突破できるよう対策をしてみてください。
4.OB・OG訪問をする
入社を希望する企業にOB・OGがいる場合は、積極的に訪問しましょう。企業研究の際、企業のWebサイトや会社説明会だけでは本当に知りたい情報が十分に得られない場合もあります。そのようなときに強い味方となるのが、OB・OGです。先輩後輩という立場から、会社についての深堀りした質問や待遇面などの質問がしやすいという利点があり、企業をさらに追求した研究ができるでしょう。
また企業研究だけでなく、面接や応募書類のアドバイスを聞いて、対策に役立てられることも。
そのためOB・OG訪問は積極的に行って、生の声を聞くことをおすすめします。
OB・OG訪問の進め方については、「OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!」の記事を参考にしてください。
5.働いている未来の自分を想像する
志望する企業に入社し、働いている未来の自分を想像してみましょう。企業研究を行った際に得た情報をもとに、「なぜ就活偏差値の高い企業を志望しているのか」「なぜその企業で仕事がしたいのか」といった疑問を自分に投げ掛けてみます。
そうすることで、「どうしてその企業で働きたいか」「自分の能力をどう活かしたいか」といった志望理由が明確になり、仕事で活躍している自分をイメージしやすくなるでしょう。志望する企業でどのような仕事をして活躍したいかを明確に想像できていれば、入社意欲も伝わりやすく、アピールの効果も高められるはずです。
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就活偏差値に関係なく自分に合う企業を目指したいあなたへ
就活偏差値は企業の人気や難易度を示したものであり、企業を選ぶ際の参考にする学生も多くいます。しかし、誰かわからないユーザーが作成しているものであり、信ぴょう性に欠けることは覚えておきましょう。
本来、就活で大切なことは「自分に合う企業を選べるか」どうかです。「大企業だから」「人気だから」だけで選んでいては、ミスマッチを引き起こしやすくなります。
就活偏差値に関係なく、自分に合う企業を探す場合は、就職エージェントに相談しましょう。あなたの希望ややりたい仕事に応じて、適切な企業を紹介するサービスです。
就職エージェントのなかでもおすすめはキャリアチケット。マンツーマンであなたに合う企業を見つけ出すので、ぜひご相談ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。