【新卒】SEの志望動機作成ポイントを紹介!例文付きで1からわかりやすく解説

このページのまとめ

  • SEの志望動機では、エピソードを根拠に仕事への興味や意欲をアピールしよう
  • どこの企業にも当てはまる内容や「手に職」のような内容はNG
  • 志望動機を書く前に、自己分析や企業分析をして内容に深みをもたせよう

【新卒】SEの志望動機作成ポイントを紹介!例文付きで1からわかりやすく解説のイメージ

生活の多くの部分にITが利用されるようになり、SE(システムエンジニア)の活躍の幅が広がっています。

新卒でSEを増やす就活生も増えており、第一志望から内定を勝ち取るためには魅力的な志望動機を書き上げる必要があります。

この記事では、SEの志望動機を書く際のポイントや注意点を例文付きで紹介します。

何から手をつければいいか分からない人は、ぜひ最後までお読みください。

SEの志望動機について相談したい

   
目 次

SEとはソフトウェアの開発をする仕事

具体的な志望動機を作成するために、SE(システムエンジニア)とは何か押さえておきましょう。
SE(システムエンジニア)とはソフトウェアの開発・設計・マネジメントまで担当する仕事です。

具体的には、顧客の悩みをヒアリングし、課題を解決するためのソフトウェアの仕様を決めます。決定した仕様に基づき最終的なテストをしたり、運用後のマネジメントをしたりするのがSEの業務です。

ソフトウェアに関するスキルはもちろんのこと、課題解決能力やチームの管理、作業の効率化といった能力も必要になります。

SEの詳しい仕事内容を知りたい方は、「SEの仕事内容をわかりやすく解説!必要な能力やキャリアパス例もご紹介」も参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEの志望動機に盛り込むべき5つのポイント

新卒や未経験でSEを目指す場合には、志望動機は「興味や関心」「適性」をアピールすることが重要です。

ここでは、より説得力のある志望動機にするために、盛り込むべき5つのポイントを解説します。

1.SEへの興味や意欲

SEとしての仕事の遂行には、ITに関する興味関心や長期的に学習する姿勢が求められるため、IT分野に対して強い興味や関心があることが望ましいです。IT業界は常に変化しているため、最新の情報を常に把握し、アンテナを貼っておくことができる意欲が重要です。

大学で文系の学部や学科に所属している場合でも、「パソコンを触るのが好き」「IT関連のニュースをいつもチェックしている」といった具体的な意欲や関心を伝えれば、伸び代があると捉えてもらえるでしょう。

「最新技術に携われる」「システムを通じた社会貢献」など、なぜSEに憧れているのか魅力を感じたポイントを考えてみてください。この段階ではしっかりとした文章を書こうとせず、素直な自分の気持ちにフォーカスすることが大切です。

また、IT系の資格をもっていれば、専門知識や学習意欲を伝えられます。SE職にオススメの資格については、後ほど紹介するので参考にしてください。

2.SEに向いている点のアピール

次に、SE職への適性があることをアピールしましょう。SEといえば、パソコンを使って黙々と作業をする職人的なイメージがあるかもしれません。

実際には、クライアントからのヒアリングやソフトウェア開発の上流工程をすべて行います。上流工程とは顧客が求めている要望を理解し、システム要件としてまとめるフェーズのことです。そのため、SEにはコミュニケーション・マネジメントを含む、総合的なスキルが必要になります。

また、ITの最新技術を持っていかにクライアントの要望に応えられるかどうかも、SEにとって重要な業務の一環です。クライアントが抱えている問題を把握し、それに対する的確な解決策を提案するには、論理的思考力の高さも求められます。

ITの技術は知識は入社後に習得することも可能ですが、適性を後から身につけるのは困難でしょう。このような理由から、SEの適性を志望動機でアピールすれば好印象を与えられるのです。

SE職の適性(向いている人)については後ほど紹介するので、参考にしてください。

3.根拠となるエピソード

選ばれる志望動機というのは、具体的なエピソードで説得力を与えているものです。「仕事内容や商品・サービスが好きだから」にとどまらず、オリジナリティのある志望理由にすることができます。

たとえば、「システムの開発を通して社会貢献できる」という点に魅力を感じたのなら、次の例のようなエピソードを盛り込むと良いでしょう。

「大学2年次から履修科目の選択システムがリニューアルされ、カリキュラムを理解しやすくなった経験から、システム開発により世の中が便利になることを実感した」

このように、自分自身の経験を交えることで、志望動機に説得力が加わります。

4.企業に魅力を感じているポイント

志望動機にはSE職自体の魅力だけでなく「なぜその企業を選んだか」という理由も盛り込みましょう。よくある失敗は、どの企業に対しても使えるテンプレートのような志望動機になってしまうことです。

SEといっても、老舗企業とベンチャー企業では、企業の雰囲気や仕事内容は大きく違います。また、社内SEとSIer(エスアイヤー:システムインテグレーター)でも、対象となるシステムや業務内容は異なるでしょう。

SIerの中でも、特定の企業や業種に特化した開発会社もあれば、幅広くさまざまな業界のシステムに携わる会社もあり、その特徴は千差万別です。

「なぜその企業でなければいけないのか」「魅力を感じたのはどの点か」を明確にすることが大切です。自分がやりたいことと企業の特徴が一致している点について伝えれば、入社への熱意が伝わるでしょう。

5.入社後のビジョン

志望動機は、入社後の展望でまとめると良いでしょう。「◯◯を実現するシステムを作りたい」といった熱意を伝えると、企業側もあなたを採用した後のイメージを持ちやすくなります。

入社後に「どんな仕事をしたいか」「どんな貢献ができるか」を伝えるためには、SEの仕事内容を具体的に把握しておかなければなりません。

SEの仕事内容を理解した上で、自分のスキルや経験をどう活かせるのかを具体的に志望動機の中に書き込めるようにしましょう。

SIerなどIT業界の基礎知識をさらに学びたい人は「【IT業界徹底解説Part1】IT業界で働くための基礎知識」も参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEの志望動機のNGポイント3つ

SEの志望動機を書く際に、注意しなければいけない点が複数あります。

ここでは、内定が遠ざかってしまいかねない主なNGポイントを3つ紹介します。

1.どこの企業にも通用する中身

多くの応募者が犯しがちな間違いの一つに、どの企業にも当てはまるような一般的な内容の志望動機を書くことがあります。

例えば、「最先端の技術に触れたい」や「ITスキルを磨きたい」といった動機は、SE以外の職種にも当てはまる可能性のある動機です。このような志望動機では、あなたがその企業特有の価値やビジョンを理解しているとは思われないでしょう。

業界研究などを通じてその企業の独自性や強みを理解し、その企業のためだけに志望動機を作成するのがベストです。

2.転職前提の書き方

特に新卒の場合、将来的に転職を考えているかのような志望動機は避けるべきです。例えば、「数年間経験を積んでから起業したい」や「将来はより大きな企業で働きたい」といった目標は向上心のアピールにつながる反面、現在応募している企業に対して短期間で去る意図があると思われかねません。

企業としては長期的に貢献してくれる人材を求めていますので、評価が下がってしまう可能性があります。あくまでも、現在応募している企業での成長や貢献に重点を置いた志望動機を作成しましょう。

3.「手に職」のような消極的な理由

「手に職をつけたい」という志望動機も、極力避けたいNGワードです。

このような志望動機は、確かに現実的で理解しやすいものでしょう。しかし、これだけではあなたがSEという職業に対して情熱を持っているか、その職で何を成し遂げたいかが伝わりません。

就活のように自分をアピールしなければいけない場面では、仕事を安定的な収入源として見るのではなく、技術を使ってどのような問題を解決したいのか、どのような価値を提供したいのかという前向きな志望動機を示すことが重要です。

あなたの情熱や将来のビジョンを伝えることで、採用担当者に強い印象を残しましょう。

SEに限らず、志望動機には使ってはいけない「NGワード」が存在します。詳しく知りたい方は「志望動機のNGワード使っていない?ダメな例文と改善例を解説」を参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEの志望動機例文3選

SE向け志望動機の例文を3つ紹介します。

ソフトウェア系を専攻していた理系の学生向け、ソフトウェア系以外を専攻していた理系学生向け、未経験の文系向け3つの例文です。

例文1:理系・ソフトウェア専攻の志望動機

私は大学でSwiftを使ったアプリケーション開発の経験があります。アプリケーションを開発することで学んだ経験を今後に生かしたいと考え、貴社を志望しております。

私はもともと人見知りで、あまり自信がないタイプでしたが、大学1年のときに初めてゲームアプリを自作したことにより、自信を持って意見を言えるようになりました。そのことが世の中をもっと面白くするために、自分にも何かできることがあるのではと考え始めたきっかけです。

貴社はベンチャー企業でありながら、多くの独創的なゲームアプリケーションを開発しています。貴社のチャレンジできる環境で、新たなアプリケーションを開発し、誰かにわくわくする体験を届けたいと考えております。

志望動機で伝えたい「具体的なエピソード」「自己PR」「入社後にやりたいこと」などの要素を盛り込んだ志望動機です。

最初の段落で端的にアプリ開発の経験と、それに結びつく志望動機を述べた後、二段落目で具体的なエピソードでアプリ開発で得た自分の長所をアピールしています。

最終段落では、企業の開発しているアプリへの理解もアピールできており、きちんと企業分析ができていることが読み取れるようになっているため、さまざまな点で好印象の志望動機です。

例文2:新卒・理系の志望動機例

私は、より便利な家電製品を開発したいと考え、貴社のSE職を志望しております。

私の専攻は機械工学であり、ハードウェアに興味をもって入学しました。しかし、実際に勉強してみると、機械の品質にはマイコンや組込みシステムなど、ソフトウェア面も重要なのだと学びました。

また、母が手を怪我したとき、「自動掃除ロボットのおかげで、家がきれいに保てるからよかった」と言っていたのが印象に残っています。IoTの開発が、困っている人の役に立っているのを実感した瞬間です。

貴社では常にユーザーの使いやすさを追求した家電の開発に取り組んでいらっしゃいます。ぜひ、私も貴社で使いやすい家電の開発に携わり、多くの人の悩みを解消したいと考えています。

自身の学部・専攻と、志望している業種のギャップをうまく説明できている志望動機の例です。

機械工学のような、本来ならSE以外の職を考えても良さそうな学部の就活生でも、SEを志望することはよくあります。この例文のように、「なぜ自分の専攻分野ではなく、SEなのか」といった点をきちんと説明できれば、採用担当者に違和感を与えることはないでしょう。

例文3.新卒・文系の志望動機例

私は、システム開発を通して福祉の現場に貢献したいと考えています。

数あるSIerの中でも、医療・介護分野に特化したシステム開発を行っている貴社に魅力を感じ、志望いたしました。

高校生のころから福祉業界で働きたいと考え、福祉系の大学に進学しました。しかし、施設での実習経験で知ったのは、施設の勤務には事務的な作業が多く、施設利用者のサポートをする時間が限られているという実情です。

貴社は、医療や介護の現場で求められているシステムを開発し、現場の作業効率化に貢献されています。私も御社の理念に共感し、システム開発から福祉の現場を支える存在になりたいと考えるようになりました。

システム開発やプログラミングは未経験ですが、貴社は教育制度も充実していると聞いております。私も勉強や経験を重ねてエンジニアとして活躍したいと考えております。

文系大学生がSEを志望するケースも増えています。この場合、理系の学生以上に、自身が学んだことと、志望しているSEという職とのギャップをうまく説明できなければいけません。

この例文では、自身が元々興味を持っていた福祉という分野について、システムの面から参加したくなったと説明しています。近年は、どのような業界にもIT技術が導入されているため、同じような論理展開を応用することも可能でしょう。

その際には、自分が過去に経験した具体的なエピソードも添えることを忘れないようにしてください。

さらに多くの志望動機を読みたい方は「IT業界の志望動機の書き方は?アピールのコツや例文11選を紹介」を参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEの志望動機を書く際に知っておきたい知識

SEの志望動機を書く際には、SEの仕事内容やSEに向いている人、SEで働くメリットを理解しておきましょう。

それぞれの知識を持っておくことで、採用担当者にとってより魅力的な志望動機を書きやすくなります。それぞれの点について、詳しく説明していきます。

SEの仕事内容

SEの仕事内容を理解することは、自分がSEのどういった点を魅力に感じるのかを考える手がかりになります。

SEの仕事内容について、4段階に分けて紹介します。

1. 要求分析・要検定義

システム開発の際に、SEがまず行うのは「要求分析」と「要件定義」です。

「要求分析」とはクライアントからヒアリングして、どのようなシステムが求められているのか方針を定める作業をいいます。

「要件定義」とは要求分析で定めた方針をもとに、システムの概要や修正・変更を定めることです。開発期間や費用を考慮しつつ、実現できる範囲を絞ることもあります。

2. 基本設計・詳細設計

要件定義で「どのようなシステムを作るか」が決まったら、いよいよシステムの設計段階です。設計のフェーズ(段階)には「基本設計」と「詳細設計」があります。

「基本設計」では構造的なシステムの概要を定めます。つまり「どのような機能を持たせるのか」「どのように表示・操作するのか」といった仕様の大枠を決定するのです。

基本設計で決定したことをベースにして「詳細設計」でより具体的な設計をします。詳細が決まったら、プログラミングするために必要な設計書を作成。その設計書をもとにプログラミングを行うのが、プログラマーの役割です。

この「要求分析」から「詳細設計」までの一連の流れを、システム開発の「上流工程」と呼びます。

3. テスト

プログラミングが完了しシステムが形になったら、プログラムが想定どおりに動作するかテストします。ミスがあったりセキュリティに問題があったりしないか、入念にチェックしなければなりません。

主に3種類のテストがあり、それぞれ次のような目的で行われます。

・単体テスト:詳細設計の動作チェック
・結合テスト:基本設計の動作チェック
・結合テスト:要件定義の目的達成度チェック

各テストは、以下の流れで行うのが一般的です。

1.テスト仕様書作成
2.テスト実施
3.テスト報告書作成

テストをして問題がなければ、システムは完成となりクライアントへ納品できます。

4. 運用後の管理・マネジメント

システム運用後のトラブル対応やメンテナンスもSEの大切な仕事です。また、運用に必要な予算や人員管理なども行います。

システムのマネジメントでは「トラブルを未然に防ぐこと」が最も重要です。定期的なマネジメントはもちろんのこと、トラブルが発生時にいかに素早く対応できるかもSEの腕の見せどころと言えるでしょう。

SEに向いている人

SEに向いている人の人物像をつかんでおくことで、自分のどのような側面をPRすれば採用担当者に響くのかが考えやすくなります。

主な特徴を3つ紹介します。

ITに興味・関心がある

IT業界では、日々新たな技術が開発されています。新しい技術を積極的に知ろうとする意欲は、IT業界で長く働くためにも大切な要素と言えるでしょう。

また、プログラミングはPG(プログラマー)の役割ですが、指示を出す立場であるSEにも基本的なプログラミング言語の知識は必要です。

上記のような理由から、ITへの興味関心や学習意欲はSEへの適性を判断する良い材料となるでしょう。

コミュニケーション能力が高い

要件定義や基本設計などの上流工程では、クライアントとのコミュニケーションが不可欠です。満足のいくシステムを開発するためには、顧客との対話を重ね真のニーズを把握する必要があります。

ITの知識に乏しいクライアントから要望を聞き出すには、専門的な言葉を使わず相手の意図を汲みとる力も必要になるでしょう。

また、ほとんどのプロジェクトは個人ではなくチームで行います。メンバーと意思疎通を図り、円滑に業務を進める上でも、コミュニケーション能力は重要です。

論理的に思考できる

続いて「論理的な思考」も、SEの業務では不可欠です。「論理的な思考」とは、複雑な問題を要素に分解して考え、結論を導き出す思考法です。

システムエンジニアはクライアントの課題を解決するために「どんなシステムが必要か」「どんな実行フローを構築すれば良いか」を掘り下げて考えなければなりません。

物事を細かく考えることが好きな人に向いている職業と言えるでしょう。

SEのメリット

SEとして働くメリットを整理しておけば、自分の中でコアになっている志望動機がつかみやすくなるはずです。

ここでは、主なメリットを3つ紹介します。

1.将来性がある

IT化が進んでいる現代において、どんな老舗の企業でもITシステムを導入しています。今や、どの企業もシステムの開発や管理に迫られており、SEの存在が必要不可欠です。

常にSEは人手不足のため、多くの企業が未経験であっても素質さえあれば採用し、人材育成に力を入れています。

つまり、SEとしての専門技術を身につけさえすれば、転職や独立の際に仕事がなくて困ることは少ないでしょう。

2.高収入が見込める

厚生労働省が発表している「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、SE仕事の平均年収は約660万円となっています。日本の平均年収と比べると、やや高い傾向にあります。

扱う案件や社内でのポジションなどによって年収の幅はありますが、SEはIT業界でも人手不足のため、今後ますます需要の高まりが予測できます。

専門知識やスキルが必要なSE職へのハードルは低くありませんが、給与も高い水準をキープしていくでしょう。企業側も優秀な人材を獲得・確保したいため、給与相場自体が上がり続ける可能性もあります。

参照元
厚生労働省
令和4年賃金構造基本統計調査

3.手に職がつく

SEの仕事内容は、システムを開発する上流工程から運用、マネジメントまでの一切です。

日々の業務の中で、プログラミングやシステム設計などコンピュータ全般に関わる知識を習得できます。また、クライアントやPGとの関係の中で、コミュニケーション能力やマネジメント能力も磨かれていくでしょう。

SE職で習得したスキルは、他の業界でも重宝されます。将来、転職を考えた際にも、比較的スムーズに次の仕事が見つかるでしょう。

また、独立して起業したり、フリーランスになるSEエンジニアも珍しくありません。手に職がつくことで、働き方の選択肢が広がることもSE職の大きなメリットです。

フリーランスや起業家として仕事を受注するには、それまで培ってきた人脈と繋がりから仕事を請け負うことも可能です。

IT業界に関わる職種についてさらに詳しく知りたい人は「【IT業界徹底解説Part4】IT業界に関わる職種やキャリアについて」を参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEの志望動機を書く前にやっておきたい対策

SEの志望動機を書き始める前に、基本的な就活対策を進めておく必要があります。就活対策の中でも、志望動機を考える際に重要な4つの対策を紹介します。

自己分析

自己分析は、志望動機だけではなく、就活対策のすべてのプロセスで重要な対策です。

自己分析を行うことで、自分の強みや弱み、価値観やキャリアの目標を理解できるようになります。どのような環境で活躍できるか、どのような技術やプロジェクトに情熱を感じるかを深堀りし、SEとして働くことに魅力を感じるか考えてみましょう。

また、過去の経験から学んだことや、特定の問題を解決した具体的な例を挙げることができれば、志望動機に具体性と説得力を加えることができます。他の就活生と差別化を図るためには、志望動機の具体性と説得力は必須です。

何からやればいいか分からない人は、まず自己分析から取り組んでみましょう。

「他己分析」を並行して行うのもおすすめです。他己分析とは、家族や友人などの第三者に自分のことをインタビューして、自己を客観視する方法です。自分では気付かなかった視点や長所に気付くことができ、自己分析の深掘りができます。

自己分析のやり方が分からない方は「「自己分析のやり方がわからない」と悩む人へ」を参考にしてください。

他己分析については「他己分析とは?有意義かつ効率的なやり方のポイントや質問例30選を紹介」の記事も参考にしてください。

業界研究・企業分析

業界研究とは、ある業界の現状、トレンド、将来性などを調べることです。特に、注目すべき技術動向、業界の課題、市場のニーズを理解し、SEとして働く将来像を具体的に描いておくようにしましょう。

一方、企業分析とは、志望する企業の文化、価値観、事業内容、技術力、市場での位置づけなどを調べることです。企業が直面している課題や、その業界内での競争状況を理解することで、なぜその企業で働きたいのか、どのように貢献できるのかを明確に示せるようになります。

業界研究と企業分析を組み合わせて行うことで、1社と競合他社の関係や、志望先の強み・弱みを整理できます。バランスよく進めていくようにしましょう。業界分析のやり方を詳しく知りたい方は「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」を参考にしてください。

インターンへの参加

インターンシップ(インターン)は、実際の職場環境を体験し、SEとしての仕事に対する理解を深める絶好の機会です。実際に手を動かし、プロジェクトに参加することを経験し、職務への適性や興味を確かめることができます。

また、実務経験を通じて得た具体的な感覚を志望動機に盛り込むことで、より説得力のある志望動機を書けるようになるでしょう。

なお、2025年卒以降の就活生に対しては、インターン参加時の実績や評価が選考や内定に関連する内定直結型のインターンが解禁されました。人気の高い企業や大企業では、これまで以上にインターンの重要性が高まることが予想できます。

第一志望がインターンを実施している場合は、積極的に参加するようにしましょう。

インターンシップと内定との関係性や、参加経験を就活に活かす方法について詳しく知りたい方は「​インターンシップは内定に直結する?参加経験を活かす7つのポイントを解説」を参考にしてください。

OB・OG訪問

OB・OG訪問は、実際に業界や企業で経験を積み、働いている人から直接話を聞くことができる貴重な機会です。

年齢の近いOB・OGに訪問できれば、入社後のあなたがどのような経験を得られるのかを具体的につかめるでしょう。選考に向けてどのような対策をしていたのかなどを聞くのもオススメです。

OB・OG訪問を行うこと自体、その企業に対する熱意を表す証拠にもなるため、志望度の高い企業のOB・OG訪問は積極的に行うようにしましょう。大学やゼミによっては、卒業生へのOB・OG訪問を仲介してくれるところもあるようです。

OB・OG訪問の方法やお礼メールのマナーについては「OB・OG訪問のやり方を解説!質問例とお礼メールの書き方もご紹介」を参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEの志望動機でアピールになる資格3選

SE職に就くために、特定の資格は必要ありません。しかし、新卒での就活では経験がない分、SEに関係する資格を勉強しておくと志望動機でアピールできるでしょう。

SE向けの資格には、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する「国家試験」と、民間企業が認定する「ベンダー試験」の2種類があります。

就活では、勉強中の資格も履歴書に書くことが可能です。SEを目指す人は、就活と並行して学習してみてください。

ITパスポート

ITパスポートとは、ITを利用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

試験はCBT(Computer Based Testing)方式で年間を通して受験できます。問題形式は四肢択一式で、次のような問題構成です。

・経営全般(約35問)
・IT管理(約20問)
・IT技術(約45問)

受験料は7,500円で、SEを目指すなら最低限知っておくべき知識が網羅できるので、おすすめの資格です。

参照元
ITパスポート試験
ITパスポート試験

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験(FE)は、ITエンジニアの登竜門ともいわれる国家試験です。ITエンジニアとしての基礎知識に関して幅広く出題されます。

ITパスポートと同じCBT方式で、随時試験を受けられます。

試験は90分で60問の選択式設問に回答する「科目A」と、100分で20問の選択式設問に回答する「科目B」の2科目で、受験料は7,500円です。

SEとして就職すると、基本情報技術者の資格を取得を推奨されることもあります。SEとして働くならいずれぶつかる壁になる可能性もあるため、学生のうちから取得を目指してみるのも良いでしょう。

参照元
IPA情報処理推進機構
基本情報技術者試験

オラクルマスター

オラクルマスターはオラクル社の「Oracle Database」の管理スキルを証明するベンダー資格です。Silver以上は世界共通の資格となるため、取得すれば海外でのSE業務も可能です。

オラクルマスターには4つのレベルがあり、それぞれ問われる内容は次の通りです。

Bronze:データベース技術者に必要な基礎知識
Silver:大規模データベース管理者に必要なスキル
Gold:チューニング等の状況判断スキル

受験料は3万4300円です。SE向けベンダー資格の中でも初心者レベルのため、最初のチャレンジにおすすめの資格です。グローバルで活躍するSEを目指す人は、ぜひ勉強して取得を目指しましょう。

参照元
Oracle University Japan
ORACLE MASTER Portal

就職に有利な資格については「就職に有利な資格11選!取得するときの注意点も解説」でも詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

SEの志望動機について相談したい

 

SEで選ばれる志望動機を作成したいあなたへ

専門的な知識を必要とするSE職ですが、説得力のある志望動機を作成できれば内定獲得も可能です。

「SE職への適性」や「具体的なエピソード」を盛り込むのが志望動機作成のポイントですが、なかなか難しいと感じるかもしれません。

そんなときは、就活エージェントである「キャリアチケット」を活用してみてください。

キャリアチケットはあなたの自己分析をもとに、マンツーマンで魅力的な志望動機を作成するお手伝いをしています。他にも、自己分析の深掘りや面接対策、あなたの価値観にあった企業の紹介といった、内定獲得までのあらゆる段階であなたをサポートしています。

就活に関して不安や疑問がある人は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

SEの志望動機について相談したい

   

本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

キャリアチケットについて

キャリアチケットは、就活生の最高のキャリアスタートを支援するサービスです。