このページのまとめ
- IT業界には「ソフトウェア」「ハードウェア」「Web制作」などの分野がある
- エンジニアには「Webエンジニア」「インフラエンジニア」などの種類がある
- 志望動機を書く際は、なぜIT業界のエンジニアを志望するのか説明することが大切
- ほかにも、志望動機ではIT業界のなかでどうしてその企業なのか示すことが重要
- 具体的なエピソードを盛り込んだ志望動機は評価されやすいとされている
IT業界を目指す方のなかには、志望動機で悩んでいる人も多いのではないでしょうか。志望動機では、まずIT業界について知ることが大切です。1990年代から急速に発展を遂げたといわれるIT業界。現在も就活生に人気の同業界ですが、どんな産業かと聞かれると説明できない…という人もいるでしょう。このコラムを読んで、IT業界に関する知識を得るとともに、志望動機の書き方についても学んでいきましょう。
IT業界とは
IT業界とは、情報技術を活かした産業のことです。経済産業省による分類では、ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業、インターネット付随サービス業などを含む情報サービス業に相当します。
IT業界の特徴
IT業界には、「ニーズの変化の激しさ」「社会貢献ができる」といった特徴があります。
ニーズの変化が激しい
日々発展を遂げ続けるIT業界では、ニーズの変化も早く、仕事でのやりがいや刺激を感じられる魅力があるでしょう。ただし、ニーズが流動的なIT業界で働き続けるには、技術や機器の目覚ましい進歩に併せ、常に最新技術に順応し情報収集を続けていく姿勢や熱意が求められるともいえます。
社会に貢献できる
IT業界は、社会貢献を実感できる仕事が多いといえるでしょう。IT関連の技術は、家電製品や自動車、教育分野にも多く取り入れられており、社会にとって必要不可欠なものとなっています。そのため、IT業界に携わるということは、人々の暮らしを支えたり、ポジティブに変えていったりすることをリアルに実感できるメリットがあるといえるでしょう。
つまりIT業界で働くことにより、流動的なニーズの変化に順応し刺激的に仕事を行え人々の暮らしを支えている実感が得られる反面、変化し続けるIT技術に対応していく熱意が求められるといえます。
文系でもIT業界を目指せる?
エンジニアを目指す人の中には、「文系よりも理系の方が有利になりそう…」と不安に思う方もいるでしょう。確かに理系の学生は、在学中にすでにシステム開発に携わったり、専門用語に慣れていたりと文系の学生に比べて経験や知識が上回ることも。入社間もないころは理系が有利と感じる場合も多いでしょう。しかし、経験を重ねるごとに文系・理系の差は減少するといわれています。表現力や文章力に長けた文系の能力が顧客とのやり取りで必要とされる場面も増え、勤務期間が長くなれば長くなるほど文系と理系の差は縮まっていく傾向にあるのです。
▼関連記事
就職のメリットは何?IT系ベンチャー企業について解説
IT業界の種類
IT業界には「ソフトウェア」「ハードウェア」「インターネット・Web業界」などの種類があります。具体的には次のような業界に細分化されているので、参考にしてください。ソフトウェア業界
ソフトウェアとは、ハードウェアを稼働させるために作成されたプログラムのことをいいます。スマートフォンだけでなく、PCの分野でも広くカバーできる多様なオペレーティング・システムの需要が高まっており、新しいアプリケーションが日々開発され生み出されているのが特徴です。ハードウェア業界
PCやPCの周辺機器だけでなく、スマートフォンやタブレットに代表されるモバイル端末もハードウェアの一種です。ハードウェア業界でも、スマートフォンの普及によりモバイル端末に関する業務量は増加し、人材の需要は拡大傾向にあります。インターネット・Web業界
この業界では、企業の公式サイトの制作や運営、また他企業からの発注によるWeb制作を行っています。同業界で成功するには、Webサイトを構築するスキルを身につけることは当然のこと、日々アップデートされる最新スキルを習得することも求められます。情報処理サービス業界
対企業の情報システムや、Webサイト上で利用するサービスを開発・運用する企業を総称して情報処理サービス業界といいます。システムインテグレータとも呼ばれ、顧客企業が求めるコンピュータシステムの開発などを行うのが主な業務です。具体的には、クレジットカードやネットショッピングの決済システム、市場調査などに活用されています。システム開発だけではなく、顧客企業の組織や仕事の進め方を助言するコンサルティングサービスを提供している企業があることも特筆すべき点といえるでしょう。IT業界は、個人のWebサイト制作のようなものからコンピューターシステムなど社会の生活基盤に関わるものまで、幅広い業務を含んでいることが分かります。
▼関連記事
就活生必見!IT業界で内定をゲットするためには
IT業界の志望動機の作り方3ステップ
志望動機には、「結論(志望理由)」「具体的エピソード」「入社後の目標」の順に述べることで伝わりやすい効果的な内容となります。ステップごとに確認しておきましょう。
1.結論(志望理由)
相手に自分の気持ちや考えを述べる際、まず結論から述べることで伝わりやすくなります。志望動機の場合、はじめに「IT業界・エンジニアという職種・応募先企業を選んだ理由」といった結論を述べましょう。自分がIT業界やエンジニア職を選んだ理由は、志望動機の核になる部分なので、企業の特徴と結びつけながら伝えることが大切です。
2.具体的なエピソード
次に、IT業界や応募企業を選んだ理由を具体的なエピソードを用いて説明しましょう。大学のゼミでの経験や部活動、アルバイトで得た価値観などを述べるのが一般的です。自分のリアルな体験を述べることで、採用担当者の納得感も深まり、自身の人柄もアピールできます。
3.入社後会社に貢献できること
最後に、入社後自分がどのように会社に貢献できるかを、キャリアプランを踏まえて示しましょう。採用担当者に入社後の活躍を想起してもらえるよう、具体的かつ現実的な内容を心掛けます。
▼関連記事
IT業界の志望動機はどう書く?企業が評価するポイント
未経験向けも!IT業界の志望動機の例文
ここでは、効果的な志望動機の例文をご紹介します。IT業界に進みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。AI関連サービスに注力するIT企業の場合
私が貴社を志望した理由は、貴社のAIを活用したサービスに興味があるからです。学生時代のサークルで、商店街活性化プロジェクトという企画を立ち上げ、チームで市場調査を行い前年比30%のプラスの売上を上げたことがあり、コミュニケーション力と分析力には自信があります。貴社の発表で、今後10年間でAI事業を拡大する計画があると知り、他社と比較しても同事業に大きく力を入れているところに注目しています。現在はプログラミングの習得に努めながら、AIビジネスや関連企業について勉強しているところです。貴社でぜひ、サービス拡大に貢献する一員として活躍したいと思っています。BtoB向けシステム開発を行う企業の場合
私は、ITサービスの提供に網羅的に関わっていきたいと思い、IT業界を志望しました。私とITとの出会いは学生時代です。Webサイト制作から始まり、最近はスマートフォンのアプリを開発してサイトに上げるようになりました。ただ、Web制作のみ、ソフトウェアの開発だけということよりも、一貫したサービス提供に携わりたいのが私の希望です。貴社は、上流フェーズに強く、システム開発だけでなく企画・提案にも優れていると高く評価されているため、ぜひ貴社で働かせていただきたいと考えております。現在は◯◯の資格取得のため学習中です。今後も勉強を重ね、システムエンジニアとして1日も早く貢献できるよう努力してまいります。IT未経験向けの例文
私は、IT技術で人々の暮らしを支え、より生活が豊かになるよう貢献したいと考えIT業界を志望しました。私の出身地は小さな集落で、ネットが普及していない場所もあります。大学進学を機に都会に出たことにより、ネットやIT技術の進歩と、ITによっていかに生活が豊かになるか身を持って知りました。そして、自分の出身地の集落のようにネットが普及していない場所でもIT技術を活用できないかと考えるようになりました。貴社は数あるIT企業のなかでも、特に事業規模が大きく、全国に支店を展開しているので、田舎町にもIT技術を提供できるような仕組みが作れるのではないかと思い志望させていただきました。入社後は、田舎・都会双方で暮らした経験を活かし、日本全国でIT技術を満遍なく普及できるよう尽力していきたいと思います。▼関連記事
目指すはIT業界!エンジニアの志望動機のポイント
ITエンジニアの4つの種類
IT系の代業的な職種の一つにエンジニアが挙げられますが、その種類には「Webエンジニア」「ハードウェアエンジニア」「インフラエンジニア」などさまざまな種類があります。
1.Webエンジニア
Webアプリケーションの開発を行うのがWebエンジニアの仕事です。スマホアプリに代表されるインターネット上のサービス提供なども行います。
2.ハードウェアエンジニア
ハードウェアエンジニアは、パソコンや周辺機器などの開発・設計が主な業務ですが、昨今ではエンベデッドエンジニアと呼ばれる組み込み型のシステム開発を行う職種も増えてきているようです。スマートフォンや家電、自動車などにシステムを組み込むなど、コンピューター制御化されたさまざまな製品作りに携わっているのが特徴といえます。
3.インフラエンジニア
インフラエンジニアはネットワークを含むサーバーなど、ハードウェア全体の設計や運用、メンテナンスなどを行います。クラウドやビックデータ、インフラ設備といったシステムの土台づくりを行う同職種には高い技術が必要とされるため、IT業界でのニーズが高いことも注目すべき点です。
4.セールスエンジニア
エンジニアとして営業と同行し顧客に対する技術的なフォローをするのが、この職種の主な業務です。専門的な知識が豊富であること、人とのコミュニケーションを取ることが好きな人に向いている仕事だといえます。
セールスエンジニアのように人と接する機会が多い職種もあれば、黙々と作業をする職種もあり、エンジニアが携わる業務は多彩です。
▼関連記事
システムエンジニア志望の方必見。内定に近づく志望動機
ITエンジニアの仕事の流れ
ITエンジニアの仕事は、「要求分析」「要求定義」「設計」「プログラミング」「チェック」といった5つの過程に分類されることが多いです。・要求分析…顧客がどのようなシステムの構築を求めているかを調査
・要求定義…打ち合わせなどを通してシステムのおおまかな構想をまとめる
・設計…基本設計・詳細設計に沿ってシステムの構成を考え、設計書の作成を行う
・プログラミング…上記の過程を終えプログラムを作成、プログラマーが担当する
・チェック…プログラミング終了後、システムが問題なく動作するかチェック
このような過程を経て、テスト合格後に製品やサービスがリリースされます。
▼関連記事
システムエンジニアとは?志望動機の書き方