このページのまとめ
- 「辞退させていただきます」は、面接や内定を断るときに使える正しい表現
- 「辞退させていただきたくご連絡いたしました」といった、より丁寧な表現が理想
- 選考や内定を辞退したい場合は、なるべく早くメールや電話で企業に伝える

面接や内定を断る際に使われる「辞退させていただきます」について、「就活に適した正しい表現?」と悩むこともあるでしょう。「辞退させていただきます」は、断りの意思を丁寧に示す正しい表現です。
この記事では、「辞退させていただきます」の意味や言い換え表現を解説。また、辞退を伝えるときのマナーやメール・電話の例文も紹介します。マナーを守って企業に連絡できるよう、正しい伝え方を押さえておきましょう。
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「辞退させていただきます」は就活に適した表現
就活において、選考や内定を辞退する場面は珍しくありません。このような場面で、「辞退させていただきます」は頻繁に使われている正しい表現です。相手への配慮を示しながら、断りの意思を丁寧に伝えたいときに適しています。
ビジネスで使われる敬語
「辞退させていただきます」は、「辞退」という言葉に「させていただく」を組み合わせた謙譲語です。「させていただく」には相手の許可を得て行うというニュアンスがあり、敬意や配慮を示すことができるため、就活を含むビジネスシーンで使われています。
就活で企業側に連絡する際は、適切な言葉遣いが必要です。「メールでは御社と貴社のどちらを使う?例文や間違いやすい敬語も紹介」の記事では、就活の際に押さえておきたい言葉や敬語表現を解説しているので、ぜひご覧ください。
より丁寧で柔らかい表現が理想
「辞退させていただきます」は正しい敬語ですが、やや一方的な印象を与えてしまう恐れもあります。そのため、就活ではより相手に配慮した丁寧で柔らかい印象を与える表現を心掛けるのが望ましいでしょう。たとえば、以下のような表現が用いられます。
・辞退させていただきたく、ご連絡いたしました
・大変恐縮ですが、今回は辞退させていただきたいと思います
就活においては、企業との関係性を最後まで良好に保つのが理想です。丁寧で柔らかい表現を意識することで、心のこもった印象を与えられるでしょう。
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「辞退させていただきます」を正しく使うための基礎知識
「辞退させていただきます」は、就活でよく使われるフレーズなので、正しい使い方を知っておく必要があります。ここで、言葉の基本的な意味や言い換え例を押さえておきましょう。
「辞退させていただきます」の意味
先述したように、「辞退させていただきます」は、「辞退する」という自分の行動に相手への配慮や許可を求める気持ちを含めた表現です。
「辞退」の意味は、申し出や依頼を断ること。つまり、「辞退させていただきます」には、「あなたからのご厚意を私の都合でお断りします」という意思を丁寧に伝える意味があります。
「辞退させていただきます」の言い換え
「辞退させていただきます」は、以下のような表現に言い換えが可能です。
・辞退申し上げます
・見送らせていただきます
・辞退いたします
「辞退申し上げます」や「見送らせていただきます」は、「辞退させていただきます」より丁寧な印象を与えるフレーズ。また、「辞退いたします」は、「辞退させていただきます」と同じように使われる謙譲語です。
なお、「遠慮させていただきます」は、断りの意思を表す表現ですが、主に食事や飲み会など私的な場面で使われる傾向にあります。就活では、正式な場面で使われることの多い「辞退させていただきます」が適しているといえるでしょう。
就活で内定を辞退するときに送るメールは、「逆お祈りメール」と呼ばれることがあります。「逆お祈りメールとは?内定辞退メールの書き方を例文ありで解説」の記事では、逆お祈りメールの書き方やマナーを紹介しているので、ぜひご覧ください。
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「辞退させていただきます」を就活で使う場面
就活中は、やむを得ず選考への参加をキャンセルしたり、内定を断ったりすることもあるでしょう。その場合は、丁寧に辞退を申し出ることで、企業と良好な関係を保つことにつながります。
ここでは、就活で「辞退させていただきます」という言葉を使う場面をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
インターンへの参加を取りやめる
就活で、複数のインターンに応募することは珍しくありません。しかし、スケジュールが重複したり、志望度の高い企業のインターンの選考に合格したりすると、参加を予定していたプログラムを断る必要が出てきます。
この場合、「スケジュールの都合により、インターンへの参加を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました」のように伝えると、丁寧な印象を与えられるでしょう。
面接をキャンセルする
就活では、「他社の選考と重なった」「志望企業から内定が出た」などの理由で面接をキャンセルすることもあり得ます。面接をキャンセルする場合も、「辞退させていただきます」を使って丁寧に断りの連絡を入れましょう。
面接にあたって、採用担当者は時間を確保したり、会場や面接官を手配したりと手間を掛けてくれています。キャンセルする場合は、相手に失礼がないように丁寧な対応が必要です。
なお、面接を受ける際は、徹底的に準備を行いましょう。「就活の面接対策は何をする?具体的な方法とよく聞かれる質問50選」の記事を参考に、マナーを確認したり、頻出の質問の答えを考えたりしてみてください。
内定を辞退する
就活で複数の企業から内定をもらったら、1社に絞って残りに辞退の連絡をしなければいけません。キャリアチケットが25卒の新卒学生を対象に実施したアンケートでは、「入社予定企業を辞退する可能性はあるか」という質問に対し、以下の結果が出ました。

調査によると、入社予定企業を辞退する可能性がある人は7.9%です。「わからない」と答えた人も9.4%いました。合わせて17%以上の人が、内定を辞退する可能性があると考えられます。
内定辞退の際は、「辞退させていただきます」という言葉を使うのが適切です。企業側は、就活生に対して大きな期待をかけて内定を出しています。入社を断る場合は、これまでの感謝の気持ちを込めて丁寧に辞退の意思を伝えましょう。
「就活のやり方と流れを解説!準備から内定までのポイントと相談先も紹介」の記事では、就活のやり方や相談先を紹介しています。企業への連絡や内定辞退などについて悩んでいる人は、ぜひご確認ください。
参照元
キャリアチケット
2025年卒の内定承諾・辞退に関する実態調査(前編)
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就活で選考を辞退するときのマナーと注意点
企業側は採用活動にコストや時間を掛けているため、選考を辞退するときは適切なマナーを守る必要があります。以下を参考に、社会人としてマナーを守った対応を心掛けましょう。
できるだけ早く伝える
選考辞退を決めたら、なるべく早く意思を伝える必要があります。連絡が遅れるほど、企業の採用活動への影響が大きくなるからです。
特に、面接前後は、採用担当者が次の選考や内定のために着々と準備を進めています。相手の負担を最小限に抑えるためにも、辞退すると決めたらすぐに連絡しましょう。
理由を簡潔に説明する
選考辞退の際は、「ほかの企業への入社を決めたため」といった理由を手短に伝えます。詳しく伝える必要はありませんが、企業側が納得できる理由が望ましいでしょう。理由を伝えることで、企業側は採用活動に活かせます。
なお、理由を述べる際に企業や採用担当者を批判するのは避けてください。
感謝の気持ちを添える
選考辞退の連絡をする際には、企業への感謝の気持ちを添えましょう。たとえば、以下のような言葉で感謝を伝えられます。
・選考にお時間をいただき、誠にありがとうございました。
・貴重な機会をいただき、心より感謝申し上げます。
・内定をいただき、大変光栄に思っております。
選考に時間を割いてくれたことや、内定を出してくれたことに対する感謝の気持ちを伝えることで、企業側も決断を尊重してくれるでしょう。
無断欠席をしない
「辞退の連絡をするのは気まずい…」と思う人もいるかもしれませんが、無断欠席は控えてください。企業側は面接を行うつもりでスケジュールを組んでいるため、何も連絡せずに欠席すると迷惑を掛けることになります。
社会人としての信用にも関わるため、辞退の連絡は必ず行いましょう。
選考や内定を辞退するときの連絡手段
選考や内定を辞退するときの連絡手段は、電話またはメールが一般的です。
面接やグループディスカッションなどの選考を辞退する場合は、当日まで日にちがあればメールで問題ないとされています。ただし、やむを得ず前日・当日にキャンセルする場合は、確実に伝わる電話で連絡してください。
また、内定辞退の際は、電話で丁寧に伝えるのが基本。担当者が不在の場合は、メールで伝えます。詳しくは、「新卒の内定辞退の伝え方!メール・電話の例文や気を付けたいマナーを解説」の記事をご覧ください。
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「辞退させていただきます」の使い方の例文
ここでは、メールや電話での辞退の連絡をするときの伝え方と例文を紹介します。状況に合わせ、適切な伝え方を考えてみましょう。
メールの例文
メールで選考や内定の辞退を伝える際は、以下のマナーを押さえておいてください。
・メールの件名には、用件と大学名、氏名を記載する
・本文には辞退する旨だけでなく、お詫びの言葉も入れる
・メールの最後に署名を入れる
・メールは企業の営業時間内に送る
就活生の場合、署名には氏名、大学名・学部名、電話番号、メールアドレスを記載しましょう。署名の上下に「ー」で線を引くと本文と区別しやすくなります。
選考辞退の連絡
件名:面接辞退のご連絡(△△大学 就活太郎)
(本文)
△△株式会社
人事部 △△様
お世話になっております。△△大学の就活太郎です。
4月1日(月)の10時より面接のお約束をいただいておりましたが、慎重に検討した結果、辞退させていただきたくご連絡いたしました。
せっかく面接の機会をいただいたのにも関わらず、このようなご連絡となってしまい申し訳ございません。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
------------------
就活太郎
△△大学△△学部
電話番号:△△
メールアドレス:△△
------------------
内定辞退の連絡
件名:内定辞退のご連絡(△△大学 就活太郎)
(本文)
株式会社△△
人事部 △△様
お世話になっております。
内定のご連絡をいただきました、△△大学の就活太郎です。
大変恐縮ですが、熟考の末、貴社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
内定という大変光栄な評価をいただいたにも関わらず、誠に申し訳ございません。
選考を通じて貴社で働くイメージを持つことができましたが、自身のキャリアを総合的に検討した結果、ほかの道に進むことを決意いたしました。
選考に貴重なお時間を割いていただき、また温かいご配慮をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
本来であればお電話にてお伝えすべきところ、まずはメールでのご連絡となりましたことを重ねてお詫び申し上げます。
末筆ではございますが、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
------------------
就活太郎
△△大学△△学部
電話番号:△△
メールアドレス:△△
------------------
就活で送るメールの書き方は、「誰も教えてくれない就活メールの基本!そのまま使えるパターン別例文をご紹介!」の記事で紹介しているので、ぜひご参照ください。
電話の例文
電話で選考や内定を辞退するときは、以下のマナーを押さえた対応を意識しましょう。
・静かな場所で電話を掛ける
・始業直後や退社間際、お昼休憩の時間帯を避ける
・採用担当者に電話を代わってもらったら、改めて名乗る
・辞退する旨を伝えたら、お詫びの言葉を述べる
・電話に対応してくれたことへのお礼も伝える
・相手が電話を切ってから通話を終了する
企業との電話のやりとりがスムーズに進むよう、聞きとりやすい声の大きさを意識して話すことが大切。そのほか、忙しいなか電話に対応してくれているということを念頭に置き、要点をまとめて簡潔に話すことを心掛けてください。
選考辞退の連絡
自分:△△大学の就活太郎と申します。面接の件でお電話したのですが、人事部の△△様はいらっしゃいますでしょうか。
窓口:少々お待ちください。
採用担当者:お電話代わりました。人事部の△△です。
自分:お世話になっております。私、4月1日10時に二次面接のお約束をいただいている、△△大学の就活太郎と申します。先日は一次面接通過のご連絡をくださり、ありがとうございました。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、慎重に検討した結果、面接を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
採用担当者:そうですか。残念ですが、辞退するとのこと、承知しました。
自分:せっかく面接の機会をいただいたのにもかかわらず、申し訳ございません。本日はお忙しいところありがとうございました。それでは失礼いたします。
内定辞退の連絡
自分: お忙しいところ失礼いたします。5月1日付で内定をいただきました、△△大学の就活太郎と申します。採用ご担当の△△様はいらっしゃいますでしょうか。
採用担当者: はい、△△です。
自分: △△様、お忙しいなか、お時間をいただきありがとうございます。実は、内定をいただいた件でご連絡いたしました。誠に申し上げにくいのですが、貴社の内定を辞退させていただきたいと思います。
採用担当者: そうでしたか。差し支えなければ、辞退の理由をお聞かせいただけますか。
就活生: はい。内定のご連絡をいただいてから、改めて自身の適性や将来のキャリアについて深く熟考いたしました結果、最終的には別の企業にご縁を感じ、そちらへの入社を決断いたしました。
担当者: 承知いたしました。残念ですが、他社でのご活躍をお祈り申し上げます。
就活生: 内定という大変光栄な評価をいただいたにもかかわらず、ご期待に沿えず申し訳ございません。選考では温かいご対応をいただき、心より感謝申し上げます。失礼いたします。
「内定辞退の電話は怖い?伝え方のポイントや例文を解説」の記事では、内定辞退の電話の掛け方について解説しているので、あわせてご一読ください。
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選考や内定を辞退するときのマナーが不安な就活生へ
「選考や内定の断り方に自信がない」「企業とのやりとりが大変…」と悩んでいる人もいるでしょう。就活で選考や内定を辞退する際は、企業側への配慮を示し、丁寧な言葉で連絡することが大切です。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。