大学生活や就活に関するモラトリアムの意味とは

このページのまとめ

  • モラトリアムは元々「猶予期間」「支払い猶予」という意味で使われていた
  • 大学生活や就職におけるモラトリアムは「準備期間」という意味で認識されている
  • モラトリアム期間を理由に、いつまでも働かないモラトリアム人間が増加している
  • 社会に出ても許される時期に何もしないようになるのは周辺環境が影響しているかも
  • モラトリアム期間を有意義に過ごすとメリットだらけ

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「モラトリアム」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。モラトリアムにはさまざまな定義があり、聞いたことがある人でも本当の意味を理解していない場合があるようです。
モラトリアムそのものの単語には「支払猶予令」や「猶予期間」という意味があります。
多くの人に認識されているのは、天災あるいは恐慌が起きた際の手形決済や現金引き落としなどの一時猶予のことでしょう。
この意味から派生し、心理学用語としてもうひとつの意味があるようです。
今回はその、モラトリアムについて詳しく解説していきます。

 

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「モラトリアム」ってなに?

「払猶予令」や「猶予期間」といった意味合いを持っているモラトリアム。ここでは「大学」や「就活」におけるモラトリアムという言葉は、どういった意味で使われているのでしょうか。

大学生活や就活におけるモラトリアムの認識

人が一人前の大人として社会に出ていくために必要な準備期間」という位置づけで認識されています。将来自分がどのようになりたいか、自分とは何なのかを発見することがアイデンティティの確立。アイデンティティを確立していくための期間をモラトリアム期間と言います。
大学を卒業し、就活期間になっても動かない人がモラトリアム人間。モラトリアム人間の多くは、モラトリアム期間(自分探し)という言い訳で「社会的には許された猶予期間なのに、いつまでも猶予を求めて大人になろうとしない」「社会的な義務を果たそうとしない」など、意欲に欠けています。
また、親に頼って今の自分の生活を当たり前だと考える人が多いでしょう。だからこそ、いつまでも自分に与えられた義務を果たそうとしないのかもしれません。

 

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モラトリアム人間の特徴とは

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有意義なモラトリアム期間を過ごしている人がいる一方、モラトリアム期間を理由に遊び回ってばかりで何も得られない人がいます。
いつまでもモラトリアム期間から卒業できないモラトリアム人間には、どのような特徴があるのでしょうか。

モラトリアム人間に共通する特徴

就職意欲がない

そもそも、就職に向けて準備している姿勢が見られない人が多いでしょう。就活時期や卒業後にものんびりしており、社会に出る時期になっても就職しようとしない傾向にあります。

自己分析ができていない

自分の現状に満足しており、客観的に見ることができない人でしょう。評価されないのは、周りの環境が悪いなど、他責の考えを持っている人が多いようです。

選択力や決断力に欠ける

基本的に自分をしっかり持っていないという人は、選択力や決断力に乏しいようです。
就活においてもしっかりとした決断力を持つことができず、いつまでもモラトリアム期間を卒業できないといった結果になってしまいがちです。

 

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モラトリアム人間から卒業するには?

何もしないモラトリアム期間を過ごす人も、いつかは「就職しないと」という気持ちが芽生えるでしょう。
しかし、今まで自由に過ごし何も就活の準備をしていなかったため、実際に何から始めたら良いのか分からないという人は多いもの。
「そろそろ就活を始めないと」と思い始めた人がモラトリアム人間を卒業するためにはどんなことを始めたら良いのでしょうか?

現実を見る

まずは今自分がいる現状を見つめてみることが大切です。
自分は社会的に見てどんな立ち位置か、自分が持っている能力、人間関係はうまく築いているか、などノートに書きだしてみるのもいいかもしれません。

フリーターであれば

フリーターで生活を繋げている人は、今の仕事をこの先もずっと続けていきたいのか、もしくは正社員として働きたいのかを考えてみましょう。
続ける場合、10年後「もしも続けられなくなったら」を想定してその時どうするのか今のうちに計画を立てることが大切です。

現実を受け入れる

自分を見つめ直したら、そのままの自分をまず認め「この先どうするか」を考えるステップに入ります。
焦って手当たり次第に就活を始めてもうまくいく可能性は低いでしょう。また、就活が決まったとしても、しっかりリサーチしていないと現実とのギャップについていけず、すぐに退職するということにもなり兼ねません。そうなってしまえば自分に自信が持てず、やる気を失ってしまい、前に進めなくなります。
自分の環境を受け入れた上で、次に進むための対策をしていくことが重要です。

就活を始める

就活を始めるために大切なこと7つを実践してみましょう。

・自己分析
・何をしたいか洗い出す
・希望に近い求人を絞る
・企業をリサーチする(理念やビジョン、社風など)

応募企業が決まったら次のステップに進みます。

・書類対策(履歴書、職務経歴書作成)
・面接対策
・ビジネスマナー対策

就活準備は、ひとりでするとなかなか大変なため、第三者の意見を必要とする場合があります。
その際に役立つのがセミナーやハローワーク支援など。就活に向けたサービスを利用することで、着実に前に進むことができるでしょう。
上記の流れで、就活準備を始めるとスムーズに進む傾向があります。
自分のしたいことを洗い出す作業工程で、新たなビジョンを発見することができるかもしれません。
また、多くの求人を探していく中でも、企業を見極める力が養われていくでしょう。
焦らず確実に情報収集をして、自分に合った企業探しをすることが大切です。

 

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モラトリアム人間になってしまう理由とは

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モラトリアム期間に何もせず、いつまでも社会に出られないモラトリアム人間は、どうしてそのようになってしまったのでしょうか。
本人だけの問題だけでなく、周りの環境も関係しているかもしれません。

家庭環境

過干渉

親が過干渉で何かと縛られている環境。就活に関して、あれこれ口を出してくる人もいるかもしれません。それにストレスを感じる人は、その反動から遊び回ってしまうことがあります。
同時に、就活に対しても前向きになれなくなり、モラトリアム期間を大切に過ごすことができなくなる傾向があるようです。

過保護

親が子どもを甘やかしすぎる家庭環境で育った人は「自分が働かなければいけない」という意識が低下していくことがあります。
また、いつまでも親のお金に頼ってばかりいると、それが当たり前になってしまい、大変な思いをして働きたくないなど甘えた考えが定着することも。
社会に出ることが許された時期になっても、親が何もかも身の回りをことをしてしまうと、緊張感がなくなり、モラトリアム期間にだらけてしまうといったことが起きてしまうようです。

周辺環境

指導者との関係が合わない

大学生活の指導者や各サービス機関の担当の人との相性が悪かったり、合わなかったりすると納得できる就活ができないでしょう。
しかし、ひとりでするのも不安という人は、モラトリアム期間を理由に、準備をしなくなるといった状況になることも。
就活を全力で指導し、なおかつ自分の気持ちに寄り添いながらサポートしてくれる人に出会えていれば、就活に対して前向きになれたかもしれません。

モラトリアム人間の友人

同じような立場あるいは、同じような理由でモラトリアム期間を過ごしている友人がいると、「自分もこのままでいいや」「自分だけ働いていないわけじゃないから」と働く気持ちが低下していくでしょう。
友人は友人、自分は自分と、しっかり志を持つことが大切です。

モラトリアム人間になってしまうのには、さまざまな原因があるようです。
しかし、いつまでも周りの環境に囚われていては前に進めません。また、いつまでも決断できず、後々後悔することになるでしょう。

 

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モラトリアム期間は大切

大学生活や就活における「モラトリアム」という意味としては「準備期間」「自分探しの期間」という意味で使われており、この期間は実際に大切です。
しかし、このモラトリアム期間が必要以上に長引いてしまったり、何も得られない生活を過ごしてしまうと将来的に生活面の不安が出てくるでしょう。

モラトリアム期間を有意義に過ごす

人により、モラトリアム期間を過ごす時間は異なりますが、まずは事前に就活準備期間を設定しておくことから試してみると効果的でしょう。
「いつまでに志望企業を見つける」「いつまでに働けるようにする」など計画しておくと、段取りがスムーズになるかもしれません。
そして、自分がやるべきことを実践していくことが大切です。

意味のあるモラトリアム期間を過ごした人は

自分の現状を理解し、受け入れた上で準備をしてきた、という有意義なモラトリアム期間を過ごした人には、たくさんのメリットがあります。

・希望の企業と出会えた
・将来のキャリアパスが明確になった
・しっかりと情報収集したため「理想と違った」ということが少ない
・意欲的に仕事ができる

など、将来の明るい光が見えてくるようになります。モラトリアム期間を有意義に過ごすことは良いことなのです。
モラトリアム期間に、悩んだり迷ったりすることがあれば、納得いくまで解決できる方法を見つけていきましょう。
将来を見据えて、今できることから着実に取り組んでいく姿勢が大切です。

 

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モラトリアム期間は就活エージェントを利用

モラトリアム期間は就活エージェントを利用の画像

就活エージェントの「キャリアチケット」は、専任のアドバイザーがついているので、就活をゼロから始める人にも心強いです。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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