就活でボランティア経験は有利?アピール方法と書き方を紹介【例文も】

このページのまとめ

  • ボランティアは多くの学生が経験しており、就活のアピールとしては凡庸になりがち
  • ボランティアから得た経験や価値観など、「過程」を伝えられればアピールになる
  • 就活におけるボランティアの評価ポイントは「人柄」「主体性」「社交性」
  • 就活の軸と関係のない経験や、就活のために参加した活動を述べるのは控える
  • ボランティア経験を述べる際は、志望企業の仕事内容と繋げることを意識する

ボランティア経験を就活でアピールしたい学生の方も多いのではないでしょうか。ボランティア経験は、内容よりも過程や活動により得た価値観を伝えることが大切。伝え方によっては大きな評価ポイントとなるので、効果的なアピール方法を理解しましょう。このコラムでは、就活でボランティア経験を伝える際の注意点やポイント、書き方を例文をふまえて紹介します。ボランティア経験のある就活生の方は、ぜひご参考にしてください。

 

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ボランティア経験は就活で有利にはたらくか?

結論から述べると、ボランティア経験が必ずしも就活に有利とは限りません。というのも、ボランティア経験をしている学生は多く、エピソードが凡庸になりがちだからです。また、ボランティアを仕事に活かすイメージが付きづらく、場合よっては企業へのアピールにならない可能性もあります。
では、ボランティア経験を効果的にアピールしたい場合、どのような工夫が必要なのでしょうか。以下で詳しくみていきましょう。

過程を伝えるのが大切

ボランティア経験は、活動内容や経験のみではなく、どんな過程をふまえ、何を得たか伝えることが大切です。基本的に採用担当者は、その学生の経歴や受賞歴ではなく、経験を経て何を得たか、その後自身の価値観にどういう影響を与えたかというプロセスを重視します。
そのため、ボランティア経験でも同様に、経験の過程や得た価値観を述べるよう意識しましょう。

つまり、就活でのボランティア経験は、伝え方次第では大きなアピールになると考えられます。

 

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ボランティア経験における企業の評価ポイント

では、ボランティア経験において企業が見ている評価ポイントとはどのような部分でしょうか。以下、詳しく見ていきましょう。

人柄

ボランティアは、自発的に行う慈善活動です。企業は、あなたがなぜ自発的に誰かのためになろうとしたか、その理由から垣間見れる人柄に注目しています。それは使命感だったり、周囲への思いやりだったりとさまざまでしょうが、はじめたきっかけを自分の性格と紐付けて語ることで、企業からの評価の対象となるでしょう。

主体性

ボランティアは、大学の講義やゼミ・生活費を稼ぐためのアルバイトと違い、自らの意志のもと無償で行うものです。参加する際も、方針やポリシーを調べたうえで、自分の思想やスタンスに近い団体やイベントを選択するでしょう。そういった、自分自身が納得したうえで自発的に活動に参加するという主体性は、採用の際にも大きな評価ポイントとなります。

社交性

ボランティアの種類は、町おこしや学童での教育支援・オリエンテーション、発展途上国での環境保護支援などさまざですが、多くが人との交流のうえで成り立つものです。そのため、団体やイベントのなかで人間関係を築ける社交性・コミュニケーション能力を評価される可能性も高いでしょう。

 

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ボランティア経験を伝える際の3つの注意点

ボランティア経験を伝える際、気をつけるべき注意点を知っておかないと逆効果になってしまう恐れがあります。以下、注意すべきポイントを挙げたので、アピール文を考える前に確認しておきましょう。

1.就活のためのボランティア活動は逆効果

就活で有利になることを見越したボランティア活動の場合、目的や意志のない行動と見なされてしまう可能性があります。先述のとおり、企業側の評価ポイントは、結果ではなくプロセス。参加した経緯や、活動の結果得た価値観などを自分の言葉で伝えられない場合、ボランティア経験をアピールポイントにすること自体が正しいことなのか、今一度考え直しましょう。

2.就活の軸と関係ない活動は述べない

就活をする際は、「将来こういう人間になっていたい」「入社後はこういったキャリアプランで働きたい」という軸を持って選考を進めます。自分の持っている就活の軸と、ボランティア活動自体の関連性が薄い場合、アピールポイントとして述べるのは賢明といえません。自分の将来の目標や志望企業でしたいことをふまえ、それに繋がる活動や経験を伝えましょう。

3.ビジネスは慈善活動ではないことを理解する

ボランティア活動をアピールする前に、ボランティアとビジネスの違いを知っておきましょう。ボランティアは無償の慈善活動であり、非営利団体です。比べてビジネスは、利益を生むことが目的の営利活動なので、性質が大きく違います。
そのため、ボランティア活動を通して生まれた慈善・奉仕の気持ちは、こと就活においてはアピールポイントとならない可能性も高いでしょう。

 

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ボランティア経験をアピールする効果的な書き方4ステップ

ボランティア経験の評価ポイントや注意点を知れたところで、実際に企業へアピールする文章を考えてみましょう。ボランティア経験を伝える効果的な書き方を、下記4ステップでまとめました。

1.ボランティアをはじめたきっかけを伝える

まずは、自身のボランティア活動の経歴と、はじめたきっかけを伝えましょう。先述したように、ボランティアをはじめた経緯は、人柄や主体性をアピールするうえで重要な要素です。目的意識を持ったきっかけを述べることで、採用担当者の心を掴めるでしょう。

2.具体的なエピソードでオリジナリティをアピール

次に、ボランティアで行った活動を、具体的なエピソード交えて述べましょう。経験を具体的に述べることで、嘘をついていないことの証明にもなりますし、聞き手に活動内容を想像しやすくさせる効果もあります。他学生との差別化を図るためにも、自分にしか伝えられないオリジナリティ溢れるエピソードを盛り込みましょう。

3.活動で得た経験や価値観を述べる

エピソードとして述べた活動に対し、どのような経験や気付き・価値観を得られたのか述べます。ここは、企業の評価ポイントでもあるプロセスの部分にあたるので、「自分が採用担当者にどう見られたいか」を念頭に置き、より効果的なアピールができるよう工夫しましょう。

4.ボランティア経験と仕事の結びつきを提示する

最後に、ボランティアの活動から得た経験が、入社後仕事でどう活かせるか提示します。ここでは、志望企業の業務内容や風土を理解したうえで、入社後の活躍を想起させる内容を示しましょう。

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ボランティア経験をアピールする例文

これまで、就活におけるボランティア経験の評価ポイントやアピール方法をお伝えしました。それをふまえ、効果的にアピールするボランティア経験の例文をご紹介します。ぜひ例文を参考に、自分自身の経験になぞらえたアピール文を作成してみてください。

海外ボランティアの例文

私は大学2年生のとき、カンボジアの子どもたちに教育支援をするボランティアに参加しました。教育支援のボランティアをはじめたきっかけは、自分の「人間の感受性は幼い頃の学びによって育まれる」という考えを実践したかったからです。教育を満足に受けられない異国の子どもたちにも感受性を養ってもらいたいという一心で、カンボジアへ向かいました。
現地で行ったことは、主に絵本の読み聞かせです。オオカミとヤギの友情を描いた日本の絵本を翻訳し、子どもたちに「境遇や生まれた場所が違っても心を通じ合わせることができる」ことを伝えました。
私は、この経験を通し、「伝えたい」という気持ちの強さが言語の壁や境遇の違いに勝ることを知りました。
入社後は、外国人社員の多い貴社で、一つの事業目標を境遇や言語の違う多くの社員と共有し、ともに達成していくやりがいをモチベーションに経歴を積んでいきたいです。

地域活動の例文

私は去年、地元の町おこしの一環として、地域イベントの企画に携わりました。このボランティアに携わった経緯は、過疎化が進む地元を若い層の力で繁栄させたかったからです。
私の地元では、毎年「納涼祭」という、地元の飲食店による出店イベントを開催しています。しかし、年々集客が減っていく一方でした。そのため、去年は私の提案で、若い客層を取り入れるため、出店の通りを「マルシェ」と名付け、従来の出店に加えジビエ料理や冷製パスタ、モヒートを売る出店を増やしました。その結果、目論みどおり若い客層が増え、集客率は例年の5倍に上がりました。
私は、この経験を通し、既存のものを変化させ、時代の流れに対応していく大切さを学びました。
貴社に入社した暁には、伝統を重んじる社風を一新させ、時流に対応した企画を立案し、競合他社を上回る利益を出していきたいです。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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