人事の心を掴む自己PRの作成方法は?アピールのコツや自己分析方法を解説

このページのまとめ

  • 人事は自己PRで、論理的思考力や自社との相性、真剣な応募か否かをみている
  • 自己分析だけでなく、他己分析も大切
  • 人事への自己PRでは、アピールポイント1つを結論から伝えることが大切

人事の心を掴む自己PRの作成方法は?アピールのコツや自己分析方法を解説のイメージ

人事が自己PRで重要視しているポイントを知りたい」と思う方は多いようです。自己PRで人事の心を掴むためには、インパクトのある経歴や実績だけが重要なのではありません。

この記事は、人事の心を掴む自己PRを書くコツや注意するポイント、自己分析の方法を解説しました。また、自己PRの例文も紹介しています。自己PRの作成でお悩みの方は、参考にしてみてください。

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目 次

人事の心を掴む自己PRを作るには自己分析が重要!

自己PRには「表彰されたなどの特別な体験、実績が必要」と考える人もいるでしょう。履歴書やESに書ける経歴がないと思い込み、自己PRを書き進められない場合もあります。

自己PRは、人から賞賛されるような華やかな体験・実績でなくても充分アピールになります。数年に渡って継続していることや、日常生活を通してのエピソード、昔と今でどのように成長したかといったことで大丈夫です。

その理由は、自己PRは「実績そのもの」よりも「物事に対してどう取り組める人物なのか(意欲や実現能力)」「どんな価値観を持っているのか(考え方)」を把握するために設けられているからです。

華やかな経歴は、それを実現するための努力があったと証明できるものではありますが、アピールの仕方次第では充分に効果を発揮しないこともあります。実績ばかりを伝えてしまい、自分がどう思ってそれを行ったのか、どんな取り組みをして実現できたのかを伝えていない、というケースです。

これらを踏まえて、もう一度自分のアピールポイントは何なのか考えてみましょう。探しても見つからない場合は、自己分析が足りていない可能性もあるので、もう一度行ってみてください。

自己PRの作り方やポイントについては、「就職活動の自己PRはどうやって書く?書き方の3ステップや例文を紹介」も参考にしてください。

自己分析の方法

自己分析は、自分がやりたいことや向いていること、将来どうなりたいかを深く知るために行います。就活では企業や職種を選ぶ際の軸となる重要な作業です。

まずは、小学校、中学校、高校、大学それぞれで印象に残っている出来事をすべて書き出してみましょう。出来事だけではなく、その経験によって学んだことまで面接官に伝えることがポイントです。

・印象に残っている出来事
・やりはじめた経緯と自分の想い
・具体的なエピソード
・どんな問題があったか
・問題に対してどのような想いで取り組み続けたのか
・問題解決に向けた具体的な実施内容
・その時のポジション
・結果
・過程と結果を通して学んだこと

人事が自己PRから知りたいのは、印象に残った出来事だけではなく、問題が起きた時の取り組み姿勢やその経験から学んだことです。

これまで経験した出来事を一通り書き出し、自己PRとして伝えられそうな内容をピックアップしてみましょう。

自己分析が終わったら他己分析を行う

自己分析が終わったら、友人や先輩からの意見が聞ける「他己分析」も行っておくといいでしょう。自己分析は主観的なものですから、自分から見て短所と思う部分が、他人からすると長所の場合もあります。

分析の結果から共通する部分がないかをチェックし、自分の強みと弱み、興味のあることなどを整理してください。実際にどれを自己PRの材料にするかは、整理したものの中から企業の求める人物像にマッチする部分を選ぶといいでしょう。

自己PRのまとめ方については「受かる自己PRのまとめ方と分かりやすく伝えるポイントを解説【例文付き】」も参考にしてください。

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人事は自己PRのここを見ている!

人事が就活生の自己PRで見ているのは、論理的思考力や自社との相性です。人事が採用したいと思わせるために、自己PRでしっかりとアピールしましょう。

論理的思考力はあるか

論理的思考力とは、物事の因果関係を整理して考える力を指します。自己PRで論理的思考力をアピールする際には、自分の言葉で的確に、伝えたいことを話せるかが重要です。長々と伝えずに、簡潔な文章を構成して人事の採用担当者に伝える必要があります。

何を伝えたいかが分からない自己PRは、マイナス評価になりかねません。しかし、面接など緊張する場面では、思考が混乱し、何から伝えたらいいか分からなくなることがあります。

まず結論から伝え、具体例は最後に持っていきましょう。文字数でいうと400~600字でまとめることをおすすめします。

自社との相性が合うか

人事が自己PRでみているポイントは、自社との相性です。いくら自己PRの出来がよかったとしても、社風に合わないとみなされてしまうと採用につながりません。

長く働いてもらいたい人事からすると、「自社で働く適性はあるか」が重要なポイントです。自己PRを偽る必要はありませんが、企業研究から分かる社風と、自分の経験を織り交ぜて伝えてみましょう。

真剣な応募であるか

人事は、就活生の真剣さや熱量を確認しています。自社からの内定が出た場合、実際に入社してくれるかを見極めるためです。

人事は優秀な人材を確保するために時間を使います。滑り止めで選考に進む就活生を採用するより、本気で入社希望がある人を採用したいでしょう。

企業研究を行い、応募する企業の情報をしっかりと頭に入れ、本気であることをアピールすることが大切です。

人事に響くエントリーシートの書き方は、「ES(エントリーシート)の書き方は?5つのコツや設問別の回答例を紹介」も参考にしてください。

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人事に響く自己PR作成のポイント

人事に響く自己PRを作成する際のポイントは、PRする強みを裏付ける具体的な体験談を交えて、企業で貢献できそうな人材だ、採用したいと思わせることです。

コツコツと続けられた経験を書く

コツコツと続けられた経験は、継続力や忍耐力をアピールできるエピソードトークにつながります。人事の採用担当者が想像しやすく、共感してくれそうな話題であるとなおいいでしょう。

例えば、「毎朝1時間の読書時間を確保するために、3年間早起きを習慣付けた」など。人事からの質問を広げやすく、採用担当者とのコミュニケーションができるエピソードがおすすめです。

困難な状況を改善した経験を書く

人事や採用担当は、就活生が社員として自社で働く際に、困難な状況を乗り越える力があるかをみています。トラブルに際して会社に対する文句や愚痴を吐くのではなく、工夫して解決していく力が大切だからです。

該当する経験がいくつかある場合は、社風に合いそうなアピールのできるエピソードを一つに絞りましょう。「あれもこれも」と盛り込むと、結局何を伝えたいのか分からなくなり、採用担当者の印象に残りづらくなります。

一つもない場合は難しい目標を立てた過程を取り入れることもいいでしょう。簡単な目標ではなく、努力が必要な状況を乗り越えたエピソードが効果的です。

どのように企業へ貢献できるかを書く

煌びやかな実績だけを語るのではなく、その実績を培うに至った経験や過程が、どのように企業へ貢献できるかを書きましょう。ただ経験や結果を伝えるだけでは、うまく自身の強みをアピールできません。

「〇〇を達成するために△△を行いました。御社ではこの△△を活かして、~~を行います」などと順序立てて伝えましょう。

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自己PR作成時の注意点

アピールポイントを盛り込みすぎたり、信憑性に欠けるエピソードを取り入れたりすることは避けましょう。自己PRでそのまま自分の経験やアピールポイントを伝えても、やや弱く感じられたり要点がわかりづらかったりすると、それほど高い評価を得られないこともあります。自己PRを作成する際の注意点は以下の通りです。

・アピールポイントは1つに絞る
・結論から伝える
・裏付けとなるエピソードを盛り込む
・入社したらどのように活かせるかでまとめる

こちらのポイントを見ただけでは、少しイメージしづらいかもしれません。次項で紹介する例文を参考に、自分だけの自己PRを作成してみてください。

また、人事に伝わるエントリーシートの書き方については、「【人事のホンネ #1 】わかりにくいと落とされる?伝わるESを書こう」も参考にしてください。

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人事の心を掴む自己PRの例文

自己分析が終わったら、次は自己PRの作成です。例文を参考にして自己PRする時のポイントを押さえておきましょう。

例文「諦めない力」

私には、困難な状況でも諦めずに目標を達成する力があります。大学1年時に簿記検定2級を受けましたが、落ちてしまいました。点数を確認すると、あと2問ほど力が及ばなかったことがわかり、悔しかったです。部活動の試合が控えていたため、「必須の資格ではない。知識は充分身についているので、受け直さなくてもいいのでは」という周りの意見に一度は賛同しました。しかし「ここで諦めたら、妥協してしまったと後悔するかもしれない。」と思ってしまったのです。

その後、朝5~6時、夜22~23時までは試験勉強をすることを徹底。練習で著しく疲れた日は、1問解いたらストレッチを挟むなど無理のないよう勉強を続けられるよう工夫しました。
ハードな練習と並行しての試験勉強は大変でしたが、約半年後に実施された試験に無事合格することができました。

入社後はこの経験を活かし、困難な状況であっても打開策を模索し、目標を達成するための行動をし続けていこうと思っております。

例文「柔軟性がある」

私の強みは相手の言葉を素直に受け入れられるところです。

料理が趣味なので、大学時代は和食レストランでアルバイトをしていました。お客様から、料理の提供が遅いなど、アルバイト先のお店に対するクレームをいただいたことがありました。私はそのご意見を真摯に受け止めたうえで、「もしかしたら他のお客様も不満を抱いているかもしれない」と思い、お客様へ向けたアンケートを作成・実施することを店長に提案しました。

提案を採用していただき、実際に行われたアンケートには、料理の提供以外にもお店に対する不満が書かれていることがありました。私はサービスを見直す必要があると感じ、従業員同士で話し合いの場を設けました。スタッフ全員でサービスの品質向上に努めた結果、アンケート用紙には感謝の言葉が並ぶことが増えました。お客様の言葉に耳を傾けることで、問題が解決しました。

入社後も傾聴する姿勢を持って業務に取り組みたいと考えています。自分の考えに縛られず、お客様や一緒に働く仲間の言葉を尊重し、より良いサービスを提案していきたいです。

例文「責任感が強い」

​​私には責任を持って自分の役割をやり遂げる力があります。また、与えられた役割をこなすだけでなく、常により良くするためにはどうすればよいか考えてみることを心がけております。

サッカー部のマネージャーをしていたときは、どのように働きかければ部員に最善のパフォーマンスをしてもらえるのかを考え、常に試行錯誤していました。特に力を入れたのは、テーピングです。

テーピングのあらゆる巻き方を習得することで、部員の症状に合った処置を瞬時に行えました。その結果、部員は常に本来の力を発揮でき、引退試合ではチーム最高の準優勝を果たすという大きな成果を得られました。

御社に入社いたしましたら、マネージャーとして育んだ責任感を発揮し、常により良い解決策を考えて実行します。

例文「自主性がある」

私の強みは、主体性です。学生時代のゼミ活動では、毎年冬休みに研究発表会が行われており、そこに向けてチームごとに日々研究活動を続けていました。

しかし、私のチームメンバーは部活動に入部している人が多く、思うようにスケジュールが合わずに研究が進みませんでした。

そこで私は、スケジュール共有と進捗管理のできるツールの導入を提案し、研究スケジュールを作成しメンバーに都度進捗を共有してもらうようにしました。

そうすることで、目標のためにやるべきことが明確になり、メンバーの研究へのモチベーションも高まり、研究発表会を成功させることができました。

御社に入社した際には、主体性を活かして会社の発展に貢献します。

例文「計画性がある」

私の長所は計画性があることです。大学で所属していた文芸サークルで、2年生のときに文化祭担当を務めました。文化祭では来場した方と手話を交えて歌を歌い、簡単な手話を覚えてもらうというイベントを企画しました。数ヶ月で何を準備すればいいかリストアップし、計画的にイベントの準備を行いました。

前年の文化祭では、椅子を借りすぎて来場された方が待つスペースが足りなくなってしまったり、手話を教える部員の交代時間が定まっていなかったため人手が足りない時間帯があるという問題が起こっていました。

そこで私は、部員数や借りる場所の広さを把握して必要な椅子の数を申請し、前年に来場者が多かった時間帯をリストアップしました。リストをもとに部員のシフトを作成し、担当の時間に必ず部員が来るように連絡をしておいたので、イベント会場の人手が足りないという状況を避けることができました。

この経験を活かし、就職後も計画的に物事に対処することで業務上で起こる問題解決に役立てたいです。

自己PRで使える内容は、サークルやアルバイト、勉強、私生活など派手な経験でなくても大丈夫です。まずは気を楽にして作成してみてください。

自己PRを考えるコツについては、「自己PRをESに書く際のポイントは?13の例文もあわせてご紹介します」も参考にしてください。

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人事の心を掴む自己PRを作成したいあなたへ

人事の心を掴む自己PRを作成し、面接突破して採用につなげたい就活生の中には、自己PRの作成の仕方で悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そのような場合にはキャリアチケットがおすすめです。

キャリアチケットでは自己分析やアピールポイントを見つけるお手伝い、自己PRの作成指導・添削などさまざまなサポートを行っています。

「どうしても自分のアピールポイントが見つからない」という場合はもちろん、「このエピソードは使っても大丈夫?」といったちょっとした疑問もお気軽にお問い合わせください。

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人事の心を掴む自己PRについてよくある質問

ここからは、人事の心を掴む自己PRについてのよくある質問を紹介します。

Q. 自己PRに書けるようなエピソードがない場合はどうしたらいい?

A. 自己PRに書けるエピソードがないと思ってしまう場合、自己分析がしっかりとできていない可能性があります。

対人関係を築いたり、アルバイトや部活を頑張ったりした経験を振り返ってみましょう。
自己分析の詳しいやり方は、「【就活生向け】自己分析のやり方を解説!内定に近づく活用方法とは」も参考にしてください。

Q. エントリーシートと面接時の自己PRが変わっていたらおかしい?

A. エントリーシートの自己PRが面接時に変わっていると、面接官に不信感を抱かせてしまう可能性があります。履歴書やエントリーシート、面接での言動は統一しましょう。

面接と履歴書における自己PRの作り方は、「面接で伝える自己PRは、履歴書と同じ内容でいい?ベストな伝え方と注意点」も参考にしてください。

Q. 人事との面接で自己PRと志望動機以外に聞かれることは?

A.学生時代に力を入れたこと「ガクチカ」や、面接官に対する「逆質問」などが挙げられます。「ガクチカ」では学生の人間性や価値観を、「逆質問」では入社意欲の高さやコミュニケーション力を判断しています。

人事が担当する一次や二次面接は、就活生の基本的な能力をアピールできる場です。予測される質問に対する答えをあらかじめ用意し、面接対策をしっかりと行いましょう。

一次面接で面接官がみていることについては「一次面接の頻出質問7選!企業の評価項目と回答例・落ちる人の特徴を解説」も参考にしてください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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