ESが通らないのはなぜ?12の理由と改善ポイントを就活のプロが解説

このページのまとめ

  • ESは応募者の人柄や熱意をチェックするためのもので、企業との相性が判断される
  • ESを書く際は企業の採用担当者を意識して、相手目線でまとめるのがポイント
  • ESの作成後は、第三者に添削を依頼したり日を空けて読み直したりすると磨きがかかる

ESが通らないのはなぜ?12の理由と改善ポイントを就活のプロが解説のイメージ

就活のファーストステップであるESは、自分では納得いく仕上がりでも通らないケースが多いものです。作成にも時間がかかるため、ESに通らなくてイライラしたり落ち込んだりする人もいるでしょう。

この記事では、ESが通らない理由や改善ポイントをプロの就活アドバイザーが解説しています。

ESのクオリティをさらに高める方法や魅力的なESの共通点も紹介しているので、ESがなかなか通らない人はぜひ参考にしてください。

エントリーシートについて詳しく知りたい方は、「エントリーシートの書き方は?基本のマナーから選考突破のポイントがすべてわかる!」も参考にしてください。

書類通過するESの書き方について相談したい

   
目 次

ESが通らない根本的な理由

ESがなかなか通らない際、最も見直してほしいことが「主観的に書かれていないか」という点です。

応募する就活生としては、これで伝わると思って熱心に書いたとしても、採用担当目線では「自社とマッチしていない」と判断されて不合格になるケースは多いものです。

エントリーシートの選考を突破するためにも、読み手の立場を意識しましょう。企業の採用担当者は、1日に100通単位のESを確認することもあります。

そもそも、エントリーシートのチェックは採用活動におけるほんの一部です。面接準備や各種連絡対応などの業務をこなしながら膨大な数をチェックする背景を踏まえると、就活生が書いたESはサッと流し読みされることが多く、じっくり読んでもらえる機会はほぼないでしょう。

エントリーシートの選考をクリアするには、一目見ただけで内容が頭に入り、自社にマッチしていそうだと思われる内容に仕上げる必要があるのです。

企業の採用担当者が就活生のエントリーシートから判断していることは以下が挙げられます。

・応募者に熱意はあるか
・自社のことを理解しているか
・アピールポイントが明確になっているか

エントリーシートの選考は、就活生をざっくりとふるいにかける役割が大きいです。そのため、面接に呼んで詳しく話を聞きたいと思わせられるかがポイントになります。

企業としては効率よく採用活動を進めたいのと同時に、就活生とのミスマッチを避けたいと考えています。

企業側の意図や判断するポイントを踏まえて、エントリーシートの記載内容をブラッシュアップさせることが大切です。

好印象を与えるESの書き方は「エントリーシート(ES)添削のプロが教えます!好印象を与える書き方のコツ」をご覧ください。

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ESの提出数と面接などの選考を受けた数

ESが思うように通らなくて悩む人は多いですが、100%の確率で次の選考に進めるものではなく、程度の問題はあれ、落ちることはあります。

公益社団法人全国求人情報協会がまとめた「2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査(16p)」によると、書類選考を受けた企業数は平均11.4社で、対面式の面接などの選考を受けた企業数は平均4.8社でした。

2023年卒学生の書類選考を受けた企業数の表のイメージ

引用元:公益社団法人全国求人情報協会「2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査(16p)

書類選考を受けた数に対する対面の面接などの選考を受けた企業数の割合は約40%という結果です。Web面接の場合は7.1社となっており、いずれにしても、エントリーシートを提出すれば必ず次の選考に進めているわけではありません。

書類選考に通らないからといって極度に落ち込む必要はなく、理由や原因に仮説を立てて改善を繰り返せば、ESの通過率を高められるでしょう。

エントリーシートのクオリティを高めるコツは「ESの自己PRで高評価を得るための3つのコツ|注意点と実例も解説」でも詳しく解説しています。

参照元
公益社団法人全国求人情報協会
2023年卒学生の就職活動の実態に関する調査

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ESが通らない具体的な理由9選

ESが通らない具体的な理由を9つ紹介します。

以下の内容は、いずれもエントリーシートの書き方に関する内容です。いずれも対策しやすい内容なので、自身が作成したESを思い出しながら当てはまっていないか確認してみてください。

1.自己PRが企業の求める人物とマッチしていない

ESに記載する自己PRの内容と企業が求める人物像がマッチしていないと、選考においては思うような評価を受けられません。

たとえば、積極的に行動できる人材を求める企業に対して「慎重に行動できることが強み」というアピールは、効果的とはいえないでしょう。また、ほかの就活生と自己PRが被ることを恐れて、企業が求める人物像とは関係のない強みをアピールしてしまう人も多い傾向です。

エントリーシートの選考に突破するためには、採用担当者から「話を詳しく聞いてみたい」と思ってもらう必要があります。

企業にとって、自分を採用するメリットがどれほどあるか伝えられるかがポイントです。

2.最初の一文にインパクトがない

エントリーシートの各設問について、最初の一文にインパクトがなく、印象に残らない場合も通過しづらいでしょう。

企業の採用担当者は、一文目の内容次第で二行目以降の内容を読むか判断しているといっても過言ではありません。結論がハッキリと書かれた内容でないと、「結局何が言いたいかわからない」となってしまうため注意が必要です。

エントリーシートの設問に答える際は、以下を参考に具体性を持たせながらインパクトを出しましょう。

【一文目のインパクトがない例】

私は、責任感があります。大学時代は~

【一文目のインパクトがある例】

私は、大勢の人を巻き込みながら物事を成し遂げる責任感があります。大学時代は~

「責任感があります」だけでは抽象度が高く、ありきたりです。一方、責任感について具体的に言及することで、就活生の姿をよりイメージしやすくなります。

一文目に印象的なキャッチコピーを載せるつもりで、掴みを意識しましょう。

3.質問に正しく答えられていない

ESの質問に対し、意図を汲み取って正しく答えられていない場合も、通過できない確率が上がってしまいます。

エントリーシートの選考では、就活生の価値観や仕事への適性だけでなく、文章の読解力やテキストでのコミュニケーション能力といった基礎的なスキルもチェックしています。

的を得ていない回答をしてしまうと、採用担当としては「報連相すら難しいかもしれない」などの印象を与えかねません。

ESを書き終えたら、「質問に対する回答としてズレがないか」という視点で読み返しましょう。

4.抽象的な言葉が多く内容が浅い

エントリーシートの回答内容は、抽象的な言葉が多くなるほど浅くなり、通過率も下がる傾向です。

採用担当者はESの内容から自社にマッチしているか判断しているため、抽象的な内容では就活生のイメージを掴みづらく、人物像の判断が難しくなってしまいます。

抽象度の高い言葉はさらに掘り下げて、具体的な表現に変えられないか考えてみましょう。

5.説明が不足している

抽象的な言葉が多くなることに関連して、そもそも設問に対する回答内容に説明が足りていないため、ESのクオリティが低いケースも考えられます。

たとえば、「サークルの中心メンバーとして100人を束ねてきた経験から、リーダーシップ能力が身についた」という経験があったとしても、リーダーシップ能力が身についた背景(具体例)がなければ、説得力のない説明になってしまいます。

論理的で説得力のある文章を書く際に用いられる手法に「PREP法」があり、エントリーシートに通過しない場合にありがちなのが、具体例を飛ばしてしまうケースです。

・Point(結論)
・Reason(理由)
・Example(具体例)
・Point(結論)

上記の頭文字をとった文章構成の型ですが、エントリーシートに回答する際は、結論と理由だけでなく、「具体例」を追加して説明が不足しないようにしましょう。

6.志望動機に納得感がない

ESのなかで最頻出とされる志望動機について、納得感がない場合は選考に通過できないかもしれません。

志望動機を書く際もPREP法に倣った論理展開がおすすめで、具体的には以下の内容を盛り込むと納得感が増すでしょう。

・働くうえで大事にしたいこと(就活の軸)
・なぜ大事にしたいのか(理由)
・企業に惹かれた点(就活の軸が叶えられると思った要素)
・どのように活躍・貢献したいか(入社意欲)

なお、志望動機にありがちなのが、「企業の魅力」ばかりを並べてしまうパターンです。企業の魅力はほかの就活生も似たような内容を書くため、差別化できていません。

エントリーシートに志望動機を書く際は、上記のポイントを踏まえつつ、書類全体を通じて自分らしさが伝わるようにまとめましょう。

志望動機の書き方は「エントリーシートに熱意の伝わる志望動機を書く方法!業界別の例文を紹介」もご覧ください。

7.回答に一貫性がない

エントリーシートの各設問において、回答に一貫性がない場合も通過率が下がってしまいかねないため注意が必要です。

・志望動機
・自己PR
・長所と短所
・ガクチカ

企業によってESの内容は異なりますが、上記のような項目に記載した内容がチグハグになっていると、説得力に欠けてしまいます。

書き上げたエントリーシートについて、「書類全体で見たときに一貫性があるか」という視点でも内容を確認しましょう。

8.空欄がある

大前提として、企業に提出するエントリーシートに空欄があるのはNGです。

「すべての項目を埋められない=入社の熱意が低い」などと捉えられる可能性もあるため、空欄のまま提出するのは避けてください。

ESを通して自分の強みや企業でどれほど活躍できるかをアピールするためにも、質問に対してはすべて回答しましょう。

9.誤字脱字がある

エントリーシートに限った話ではありませんが、応募書類の誤字脱字は採用担当者の評価が下がるため気をつけてください。

書類で選考を受ける以上、内容に不備があると「いい加減な人かもしれない」「本気で志望していないかもしれない」などと認識される可能性もあります。

ESが出来上がったら、何度も確認したり第三者に添削してもらったりしましょう。

エントリーシートの書き方についておさらいしたい方は、「履歴書と違うの?エントリーシートの書き方を知ろう」をご覧ください。

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文章の書き方以外でESが通らない3つの理由

ESが通らない理由について、文章の書き方以外に考えられることを3つ紹介します。

以下の内容も踏まえて、ESの通過率を上げるためにできることを考えていきましょう。

1.倍率が高い企業に出しすぎている

ESが通らない理由として、選考を受けている企業が大手や有名企業ばかりになっていないか確認してみてください。

当然ですが、知名度のある企業は応募が殺到するため、エントリーシートの選考も突破しにくくなります。より優秀な学生と比較される可能性が高まるため、書類選考の通過率が下がってしまうのは無理もありません。

企業を選ぶ軸を見直したり、視野を広げたりして、ほかの就活生があまり注目していない企業にも応募してみましょう。

2.学歴で絞られていることも

場合によっては、学歴によって形式的にESで落とされている可能性も考えられます。

エントリーシートやWebテストを使った選考初期の段階は、足切りをして効率性を重視しがちです。

特に、大企業や伝統を重んじる企業などの場合は、学歴で形式的に判断している可能性もあります。

学歴に自信がない場合は、実力主義や成果報酬を取り入れる企業への応募もおすすめです。学歴ではなく、就活生の強みや伸び代を評価してくれる企業を探し、自分らしさを伝えて内定獲得を目指しましょう。

3.自分の適性に合っていない企業を受けている

自分の強みと企業の相性が合っていないことが原因でESに通らない可能性もあります。

就職活動は、企業と就活生がマッチングする機会です。自分の適性に合っていない企業にアプローチしても内定獲得には至らないため、就活の進め方を今一度見直してみてください。

自己分析を再度行い、企業分析をして求める人物像を理解したうえで、その企業にふさわしい人物であることを伝えられるエピソードをESに盛り込みましょう。

エントリーシートを通過するためのコツは、「選考通過するエントリーシートのコツ!内定につながる書き方を一から解説」でも詳しく解説しています。

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「ESが通らない」を乗り越えるための12のポイント

ESが通らない理由の対策をそれぞれ紹介します。

書類選考に通過できないことには必ず原因があるため、以下の内容を踏まえて作成したエントリーシートを見直してみてください。

1.企業や業界の研究を入念に行う

エントリーシートの通過率を高めるためには、入念な企業・業界研究が欠かせません。

ESは企業目線で内容をまとめる必要があり、求める人物像にマッチする人材であることを魅力的に伝えられるかどうかがポイントです。

企業研究するほどアピールすべきポイントが見つかりやすく、志望動機や自己PRをより魅力的な内容にまとめられるでしょう。

応募するすべての企業を入念にリサーチするのは大変な作業ですが、選考が進んで面接を受ける際にも役立つため、時間をかけて損することはないはずです。

2.結論から述べる

読み手に伝わる文章にするために、結論から書くことは徹底しましょう。

質問に対する答えを最初に提示することで、採用担当者のスムーズな理解を促せます。そして、結論を補足するように理由や具体例を展開することで、内容に説得力が増すでしょう。

なお、応募書類における文章構成は、起承転結のような結論が最後にくるものは向いていません。

最初の一文で採用担当者の印象に残るように、結論から書きましょう。

3.他社にも言えることは書かない

エントリーシートに記載する内容は、他社にも当てはまるものではなく、応募企業だからこそといえる差別化を意識するのがポイントです。

企業の採用担当者としては、競合他社ではなく、自社を志望する理由を知りたいと考えるのが一般的です。

差別化できていない場合、内容はどうしても抽象的で、表面をなぞったような誰でも書ける浅いものになってしまいます。

その企業だからこそ書ける内容を盛り込むためにも、企業研究は欠かせないといえるでしょう。

4.具体的なエピソードを取り入れる

自己PRやガクチカだけでなく、設問の回答すべてに対して具体的なエピソードを盛り込むようにしてください。

エントリーシートの内容を差別化させる最も手早い方法が、自分のエピソードを取り入れることです。エピソードを紹介する際は、以下の点を意識しましょう。

・その行動や考え方の裏側や背景にフォーカスする
・結果ではなく過程を伝える
・エピソードから学んだことを盛り込む
・優れたエピソードである必要はない

要するに、エピソードは「何を目標に、どのような対策をしたことで結果が生まれ、どのようなことを学んだのか」という流れで文章を構成するのがおすすめです。

採用担当者はエントリーシートを通して就活生の人間性を見ているため、自分の価値観や考え方が伝わるようなオリジナルエピソードを取り入れましょう。

自己PRの考え方に関しては、「自己PRをESに書く際のポイントは?13の例文もあわせてご紹介します」をご覧ください。

5.文章構成の型を使う

エントリーシートの設問に回答する際は、文章構成の型どおりにまとめるのがおすすめです。

論理的で説得力のある文章構成にはPREP法が効果的であることは、さきほど紹介したとおりです。

PREP法を使えば結論ファーストで具体例を交えた文章を構成できるので、完成したESのクオリティは安定するでしょう。また、型に当てはめて回答を作成するため、エントリーシートの作成時間も短縮化できるはずです。

慣れるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、文章構成の型は積極的に活用しましょう。

6.活かせる能力に言及する

ESで自分の強みを回答する際は、「強みを活かしてどのように貢献していくか」についても触れるようにしてください。

自分の強みや長所を羅列するだけでは入社後の活躍をイメージしづらく、採用担当者の印象にも残らない可能性があります。

企業が新卒採用の就活生に期待するのは、長期間にわたって自社に貢献してくれるかどうかです。

企業側が一緒に働くイメージを抱きやすくなり、より好印象を残せるよう、活かせる能力を踏み込んで言及しましょう。

7.ES全体に一貫性を持たせる

エントリーシートには複数の質問項目があるため、全体を通して一貫した主張ができているかも大切です。

質問項目によって異なるアピールポイントが書かれていた場合、強みの訴求がぼやけてしまい、読み手が戸惑ってしまう可能性もあります。

たとえば、志望動機で「コミュニケーション能力を活かして営業職として活躍したい」とアピールした一方、自己RRで「寡黙にコツコツ努力できる」という内容を書いたとします。このESを読むと、果たしてどちらが強みなのか、一読して判断するのは難しいといえるでしょう。

アピールポイントは1つに絞り、エントリーシートのなかで一貫した主張を展開できているかチェックしてみてください。

8.回答は9割以上埋める

エントリーシートを評価してもらうためにも、設問に対する回答のボリュームは、記入枠に対して9割以上を目指しましょう。

・空欄で提出するのはもってのほか
・文字の大きさで記入枠を埋めようとしない
・読み手を意識した文字の大きさと改行などでバランスをとる

特に、手書きの場合は自分の裁量で記入できます。記入枠に対して収まりのよさそうな文字数を先に計算すれば、回答のボリュームが足りない事態に陥ることはないでしょう。

9.第三者に添削を依頼する

ESの通過率を上げたいなら、第三者に添削を依頼するのがおすすめです。

自分で見直しても客観的になりきれず、気づきが甘い部分も出てきます。そのため、第三者にエントリーシートを読んでもらい、文章構成がおかしくないか、質問の意図を汲み取れているかなどを指摘してもらいましょう。

・家族や友人
・OB・OG訪問でつながった志望企業で働いている人
・就活エージェント
・大学のキャリアセンター

周りにはESの添削を依頼できる人がたくさんいます。エントリーシートの通過率を上げたい人は、スケジュールに余裕を持たせたうえで添削を依頼しましょう。

ESの添削先に関しては「ES添削は誰にお願いすべき?おすすめの依頼先や選び方・注意点も解説」でも詳しく解説しています。

10.大手企業や知名度の高い企業に絞らない

就活の進め方として、大手企業や知名度の高い人気企業以外も幅広く見ることをおすすめします。

就職後にやりたいことや実現したいキャリアが、大手企業や知名度の高い企業でしか叶わないわけではないはずです。

国内には中小企業やBtoB企業など、ありとあらゆる企業が存在しています。そして、これらの企業は慢性的な人材不足に悩んでいるケースが多い傾向です。

ほかの就活生との戦い方を少し変えるだけでも、書類選考を通過する確率は改善されるでしょう。知っている企業だけに焦点を絞らず、広い視野で選択肢をもつことが大切です。

11.通ったESを参考にする

ESがなかなか通らないときは、過去に書類選考を通過したESや、インターネット上などで公開されている先輩が作成したものなども参考にしましょう。

書類選考を通過したESは要するに成功事例であり、現在作成しているものと何が違うのか、客観的に分析できます。

・企業理解が甘い
・エピソードが弱い
・強みとエピソードとの関連性がない
・抽象的な内容で頭に入ってこない

成功事例との差分を埋めるように修正していけば、エントリーシートのクオリティを高められるはずです。

12.なんとなく選考を受けることをやめる

具体的な理由もなく、なんとなくエントリーして選考を受けている企業がある場合は、考え方を改めたほうがよいかもしれません。

・企業研究には時間がかかる
・企業への思い入れがないためESの作成にも力が入らない
・中途半端な仕上がりになった結果、書類選考に通過できない

選考に進むとなれば相応に時間がかかるものの、特別な思い入れのない状態では面接でうまく答えられず、不採用となる可能性は高いでしょう。

場慣れや持ち駒を増やすためになんとなく選考を受ける就活生もいますが、仮に内定を獲得できても辞退する可能性があるなら、最初からエントリーせずに興味のある企業に時間をかけることをおすすめします。

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書けたESのクオリティをさらに高める3つの方法

エントリーシートのクオリティをさらに高めるための方法を3つ紹介します。

いずれも簡単に取り入れられるので、ぜひ参考にしてください。

1.日を空けて読み直す

完成したESは、少なくとも1日は空けた状態で読み直しましょう。

書き終えてすぐに見直すとどうしても主観的になってしまい、文章の違和感や間違いに気づきにくくなります。

作成した翌日以降にあらためて見直せば、スッキリした頭の状態で客観的に文章を確認できるはずです。

書いて終わりではなく、日にちを空けて見直すところまでをワンセットにしましょう。

2.声に出して読む

作成したESは、目視でチェックするのではなく、声に出して読むのがおすすめです。

・誤字脱字を見つけやすくなる
・言葉選びがイマイチでリズム感の悪い場所が見つかる
・一文が長く、読みづらい箇所がある
・文章構成を逆にしたほうが分かりやすい

実際に発声することで、呼吸のタイミングと文章のまとまりが合っていない箇所を見つけやすくなります。

スムーズに読み進められる文章は理解しやすさの証なので、完成したESは声に出して確認しましょう。

3.複数の視点で添削してもらう

ESを添削してもらう場合は、複数のサービス・人に依頼するのがおすすめです。

複数サービスを併用することで、読み手目線の違いも踏まえて添削できます。言い換えると、特定のサービスのみを利用すると、添削者のスキルや考え方によって添削の方向性や質が左右されます。

添削された内容が必ずしも正しいわけではないため、複数の視点から添削をしてもらうと、エントリーシートのクオリティはより高まるでしょう。

ESの設問別の回答例は「ES(エントリーシート)の書き方は?5つのコツや設問別の回答例を紹介」をご覧ください。

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魅力的なESの共通点

魅力的なESには共通点があります。

ここでは、特に顕著な2点について解説するので、作成したESが以下の共通点と一致するか確かめてみてください。

企業が求める人物像に合わせてアピールできている

魅力的なESに共通しているのが、企業が求める人物像を的確に捉えている点です。

・相手目線を徹底した文章構成になっている
・企業が求める人物像を満たす強みを備えていることをアピールできている
・自分を採用するメリットを提示できている

企業が求めるのは、長期間にわたって自社で活躍してくれる人材であることに変わりありません。

そのなかで、各企業が打ち出す採用方針をリサーチして自分の魅せ方を合わせられる就活生は、ESの通過率が高い傾向です。

自分がアピールしたいポイントを書くのではなく、企業目線で求められる内容を盛り込む意識を持ちましょう。

自分らしさが伝わるオリジナリティがある

エントリーシートには、自分らしさが伝わるオリジナリティが必要です。

ESが通らない理由で解説したように、具体性がなく抽象的で浅い内容では採用担当者の印象に残りません。

ほかの就活生と差別化し、好印象を残すためにも、自分らしさの演出・オリジナリティが欠かせないのです。

ESにオリジナリティを出すには、過去の経験・エピソードを盛り込むのが最も手軽かつ誰でも実践できるため、ほかの就活生でも書ける内容になっていないかあらためて確認しましょう。

ESの例文は「エントリーシートとは?選考を突破する書き方のコツを例文付きで解説」を参考にしてください。

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高学歴なのにESが通らない場合の対策3選

最後に、高学歴に該当するのに思うようにESが通らない場合の対策を3つ紹介します。

思いがけないところでつまづいている可能性もあるため、各項目について思い当たる節がないか確認してみてください。

1.自己分析を再度行う

ESがなかなか通らない場合は、あらためて自己分析を行いましょう。

高学歴であろうと、就職活動への向き合い方は同じです。企業理解を深めるのはもちろん、自分を正しく理解して魅力的にアピールできなければ、書類選考は突破できません。

高学歴な就活生の場合、学業で優秀な成績を収めてきた側面で、強みや長所を深掘りできるはずです。

過去の経験を振り返ってほかの就活生との差別化を図るためにも、自己分析は再度行いましょう。

2.通らなかった理由と対策を考える

ESが通らなかった場合は、必ずその理由・原因と対策を考えるようにしてみてください。

頭の回転が早いからこそESをサクッと書けてしまうかもしれませんが、企業側の意図や魅力的なアピールの観点で不足している点があるかもしれません。

ESが通らなかったのには必ず理由があるため、原因と対策を考えて次のESに活かす姿勢が重要です。

やみくもにESを提出し続けるのは改善する機会を失ってしまうため、仮説検証を繰り返すつもりで内容をブラッシュアップさせましょう。

3.文章や言葉の言い回しを見直す

作成したESについて、文章構成に違和感がないか、難解な言葉選びをしていないかも確認してください。

高学歴な就活生の場合、頭がよいからこそ、難しく専門的な言葉を使ってしまうケースがあります。

・英語の表現やカタカナの専門用語は日本語に言い換える
・ゼミや研究内容は初心者向けに噛み砕いて説明する
・日常会話で使う文章に置き換えてみる

読みやすさと分かりやすさを意識して、文章や言い回しを見直してみましょう。

人事側の目線を知ると解決の糸口が見つかる可能性もあるため、「【就活基礎講座 #4】人事と学生で認識のずれ?面接に受からない就活生の特徴」も参考にしてみてください。

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ESが通らなくて悩んでいるあなたへ

ESの通過率を高めるにあたっては、自己分析で自分の強みを明確にし、企業分析で求める人材を理解したうえで、採用担当者が興味を抱くような内容に仕上げる必要があります。

実際、納得のいくESを書き上げたとしても、本当にこれでよいか不安な人は多いでしょう。就活にまつわる悩みごとは、第三者からサポートを受けるとスムーズに解消できるケースが多いです。

大学の就活サポートなどを利用する手段もありますが、もっと専門的なアドバイスを受けたい方は、就活のプロである就活エージェントの利用もおすすめです。

なかでもキャリアチケットでは、ESの添削はもちろん、あなたに合った企業の紹介や自己分析の深掘りといった選考対策を実施しています。就活で抱く不安を解消しながら進められるため、後悔しない就活をしたい方はぜひ利用してみてください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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