このページのまとめ
- 最終学歴は最も教育水準が高い学校のことで、最後に卒業した学校ではない
- 大学や短大などに在学中の場合は、「卒業見込み」と書くのが履歴書のマナー
- 中退した場合は、中退した学校を除いて最も教育水準が高い学校が最終学歴となる
新卒の就活では、大学や短大などに在学中の状態で選考を進めるケースがほとんどです。その際、履歴書の最終学歴をどのように書けばよいか、書き方が誤っていないか不安な人もいるでしょう。
この記事では、在学中の学生における最終学歴の書き方を具体的に解説しています。最終学歴を書く際の注意点や好印象を残すポイント、応募書類作成のためにやるべきこともまとめたので、履歴書の記載方法が不安な人はぜひ参考にしてください。
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- 履歴書の最終学歴の定義
- 最終学歴を判断する基準
- 中退は最終学歴に含まれない
- 学歴の証明書が必要になったら申請しよう
- 履歴書における学歴の書き方
- 在学中の場合は「卒業見込み」と書く
- 高校の卒業年月から時系列で記入する
- 学校名は略語を使わず正式名称で記入する
- 大学院は修了と記入する
- 西暦か和暦で統一する
- 履歴書の最終学歴の書き方を5パターンで解説
- 高校を卒業して大学在学中の場合
- 大学院在学中の場合
- 大学を中退した場合
- 大学を転部した場合
- 大学在学中に1年以上の海外留学をした場合
- 履歴書の書き方で好印象を残すポイント
- 履歴書や応募書類を作成するためにやるべきこと
- 自己分析をする
- 自分のアピールポイントを整理する
- 業界研究をする
- 企業研究をする
- 質問項目ごとの回答例をまとめる
- 在学中の最終学歴といった履歴書の書き方に悩むあなたへ
履歴書の最終学歴の定義
就活のために履歴書を作成していると、学歴欄で最終学歴の書き方に悩み手が止まってしまう人もいるでしょう。
「最終学歴=最後に卒業した学校」と捉える人も多いですが、最終学歴は「これまでに通ったなかで最も教育水準が高い学校」が当てはまります。
たとえば、高校を卒業して大学に進学し、卒業見込みとして就活を行えば、最終学歴は大学卒業です。
高校を卒業した後大学に進学して卒業し、専門学校に進学して専門学校卒業見込みとして就活を行う場合も、最終学歴は大学卒業になります。専門学校より大学のほうが教育水準が高いためです。
同じように、大学を卒業して大学院を修了したあと、ほかの大学に入学した場合の最終学歴は大学院修了となります。
最後に卒業した学校が最終学歴ではなく、教育水準が高い学校になることを必ず覚えておいてください。
最終学歴を判断する基準
最終学歴はこれまで通ったなかで最も教育水準が高い学校であるため、進学した学校を比べる必要があります。教育水準の高さは、以下の順で高いとされているので覚えておきましょう。
・大学
・高等専門学校、専門学校、短期大学
・高校
高等専門学校(高専)と専門学校、短期大学は同等の教育水準と捉えることが多いため、学歴にこれらの学校が複数ある場合は、「直近に卒業した学校」を最終学歴として扱います。
履歴書の学歴欄を書くときは「就活における履歴書の学歴欄の書き方とは?例文と一緒にご紹介!」も参考にしてください。
中退は最終学歴に含まれない
大学や高校を中退した場合は、その学校を卒業していないため最終学歴には含みません。
たとえば、高校を卒業して大学に進学したものの大学3年生で中退した場合、最終学歴は高校卒業になります。
ただし、履歴書に中退した旨の記入がないと、空白期間が生まれて企業の採用担当者が経歴を正確に理解できないため、大学入学と中退した年月は記入しましょう。
なお、中退した理由までは記入する必要がないため、「△△大学△△学部△△学科 中途退学」のように書けば問題ありません。
留学経験を学歴に記入できる場合もある
在学中に留学した場合、1年以上の留学または学位を取得していれば履歴書に学歴として記入することが可能です。
短期間の留学や語学の勉強には、学位取得の選択肢は含まれておらず、そのため正式な学歴として記入することができません。半年ほどの短期留学を経験した場合は、学歴欄ではなく自己PRや特技欄などに記入しましょう。
留学経験のアピールの仕方については、「自己PRで留学経験をアピールするには?評価される強みや構成を解説」をご覧ください。
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学歴の証明書が必要になったら申請しよう
各企業の選考が進み始めると、学歴の証明書を提出するようにアナウンスされる場合があります。
企業によって卒業証明書や成績証明書など必要な書類は異なり、大学によって申請の方法も変わります。学歴の証明書の提出を求められたら、何をいつまでに提出しなければならないのかを必ず確認してください。
学歴の証明書は、大学のキャリアセンターにある機械で自分で発行する場合と、窓口で大学職員に申請することで受け取れる場合があります。それぞれの大学によって、発行の仕方や発行にかかる日数が違うので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
提出物一つをとっても、期限までに提出できないと企業の採用担当者からの評価を下げる原因になり得ます。「まだ間に合うから後でいいや」などと考えず、余裕があるうちにキャリアセンターで証明書を発行する方法の確認だけでもしておきましょう。
成績証明書に関しては「成績証明書は就活で使う?必要なケースや提出方法を紹介」で詳しく解説しています。
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履歴書における学歴の書き方
履歴書の学歴欄の基本的な書き方を紹介します。履歴書を初めて作成する人はもちろん、書き方が不安な人も参考にしてください。
在学中の場合は「卒業見込み」と書く
大学や短大に在学中の場合は、履歴書の学歴欄に「△△大学△△学部△△学科 卒業見込み」と記入するのがマナーです。
「卒業見込み」というのは、卒業のために定められた単位を取得し、問題なければ卒業できる状態をいいます。
最終学歴に「在学中」と記入すると、卒業年月が明確にならないため気をつけましょう。就職活動では在学中と記入せず、卒業見込みとするのが一般的です。
高校の卒業年月から時系列で記入する
就活の履歴書には、高校を卒業した年月から時系列で記入しましょう。小学校と中学校は義務教育なので記入は不要です。
なお、以後で紹介する内容に共通することですが、履歴書は「自分がどのような経歴を歩んできたか」という点を、誰が見ても正確に理解できる内容が求められます。
相手目線で履歴書を見たときに、「この期間は何をしていたのだろう」などと疑問を抱く内容では、記入が不足しているはず。自分のことを正しく理解してもらうつもりで学歴欄を書くように意識しましょう。
学歴に記入できない学校もある
在学している、または卒業した学校のなかには、学歴に記入できない場合もあるため気をつけてください。
履歴書の学歴欄に正式に記入できるのは、文部科学省から認可を受けた学校法人に限られます。
国公立の学校や学校法人が運営する私立校であれば問題ありませんが、私立の専門学校の場合は注意が必要です。
専門学校は学校法人として認められている「専修学校」と、認可を受けていない学校が混在しています。学校名が「△△専門学校」となっていても認可を受けていない場合は、学歴として記入できないだけでなく、最終学歴が高校卒業になる可能性が高いです。
履歴書に学歴を記入する際には、自分の在学または卒業した学校が、文部科学省から認可を受けているかも確認しましょう。
学校名は略語を使わず正式名称で記入する
高校や大学名は、略語を使わず正式名称で記入するのが履歴書のマナーです。履歴書に記入する際は、下表を参考に正式名称に書き換えをしましょう。
略語 | 正式名称 |
都立・県立 | 東京都立・△△県立 |
高校 | 高等学校 |
中退 | 中途退学 |
転部 | 転学部 |
履歴書は採用後も企業で保存される公的な書類になるため、正式名称で記入するようにしてください。
学科や専攻まで書く
学校名を記入する際は、学部や学科・専攻まで正式に書きましょう。
ただし、学部や学科名が長く枠内に収まらない場合には、適宜省略して1行に収まるように記入して問題ありません。
大学院は修了と記入する
大学院の単位をすべて取得できた場合は、「卒業」ではなく「修了」と記入します。卒業はその学校の全課程を学び終えること、修了は学業などの一定の課程を終えることを表します。
卒業と修了には全課程と一定の課程という違いがあり、修士課程と博士課程に別れる大学院の場合は、「修了」を使うのが正しい書き方。大学院に在学中の人が就活を進める際は、卒業と修了の書き分けに注意しましょう。
西暦か和暦で統一する
履歴書の学歴欄を書く際は、西暦と和暦のどちらかに統一してください。統一する際の基準として、履歴書にあらかじめ印字されている年月日の記入欄に合わせるのがおすすめです。
履歴書の冒頭にある提出日を記入する欄が「令和 年 月 日」であれば、学歴も和暦で記入しましょう。「 年 月 日」のように西暦と和暦の記入がない場合は、履歴書全体で和暦か西暦かのどちらかに合わせれば問題ありません。
なお、和暦で記入する場合は「H」「R」などの略称は使わず、「平成」「令和」などの正式名称で書くのがマナーです。細かな内容ですが、少しの違和感が採用担当者のマイナス評価につながる可能性もあるため、基本を押さえて丁寧に学歴欄を記入しましょう。
履歴書の書き方に関しては「就活生が知っておきたい履歴書の書き方のルールを解説」も参考にしてください。
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履歴書の最終学歴の書き方を5パターンで解説
履歴書の最終学歴の書き方について、5つのパターンで具体的に解説します。当てはまる可能性の高いシチュエーションをピックアップしているので、学歴の書き方に不安がある人は以下の内容を参考にしてください。
高校を卒業して大学在学中の場合
高校を卒業して大学に在学している場合の学歴欄は、以下のように記入しましょう。
・令和3年4月 △△大学△△学部△△学科 入学
・令和7年3月 △△大学△△学部△△学科 卒業見込み
大学院在学中の場合
現在、大学院に在学している場合は、以下のように記入しましょう。
・平成31年4月 △△大学△△学部△△学科 入学
・令和5年3月 △△大学△△学部△△学科 卒業
・令和5年4月 △△大学 △△学研究科△△専攻 修士課程入学
・令和7年3月 △△大学 △△学研究科△△専攻 修士課程修了
修士課程を修了して博士課程に進学した場合は、行を追加して学歴を正確に記入してください。
大学までは「卒業」と記入し、大学院は「修了」とする点も忘れないようにしましょう。
大学を中退した場合
高校を卒業して大学を中退した場合は、以下のように記入します。
・平成31年4月 △△大学△△学部△△学科 入学
・令和4年7月 △△大学△△学部△△学科 中途退学
中退ではなく正式名称の「中途退学」と書きましょう。理由を記入する必要はありませんが、面接で質問される可能性は高いため、自分の言葉で中退理由や中退後の心境、行動などをまとめておくことをおすすめします。
大学を転部した場合
大学在学中に学部を変更した場合の記入方法は以下のとおりです。
・平成30年4月 △△大学△△学部△△学科 入学
・令和2年4月 △△大学△△学部△△学科△△専攻 転学部
・令和4年3月 △△大学△△学部△△学科△△専攻 卒業
学部を移った場合においても、中退と同様に理由を記入する必要はありません。ただし、面接で転部した理由を聞かれた場合に備えて、回答例を用意しておきましょう。
大学在学中に1年以上の海外留学をした場合
在学中に1年以上の海外留学を経験している場合は、以下の記入を参考にしてください。
・令和2年4月 △△大学△△学部△△学科 入学
・令和3年4月から令和4年7月まで △△国△△大学△△学部△△学科 留学
・令和7年3月 △△大学△△学部△△学科 卒業見込み
留学期間や留学先については企業の採用担当者が理解できれば問題ないため、必ずしも正式名称である必要はありません。
学歴のパターン別の書き方は「履歴書に「卒業見込み」と書けるのはいつ?在学中との使い分けも解説」も参考にしてください。
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履歴書の書き方で好印象を残すポイント
履歴書の学歴欄については以下のポイントも押さえておきましょう。
・企業にアピールできる場合は、学歴として認められない学校も盛り込む
・中退や休学、転部などをした際は理由を補足する
いずれも前提になるのが、「志望企業や希望する仕事内容と関連性がある場合」という点です。
履歴書やエントリーシートなどの書類選考では、特定の質問に対して限られたスペースで自分をいかに魅力的にアピールできるかが問われます。
学歴は自身の歩みを正確に伝えることがメインですが、その進路選択にもこだわりがあるはずです。
志望企業に対して、熱意や学業に対する向き合い方をアピールできる場合は、上記のポイントも踏まえて履歴書の記入内容を推敲してみてください。
少しでも印象に残る内容を記入できれば、面接に進める確率も高まるでしょう。
学歴の書き方については「新卒の履歴書の書き方は?学歴、職歴はどうする?」でも詳しく解説しています。
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履歴書や応募書類を作成するためにやるべきこと
履歴書には学歴欄だけではなく、さまざまな項目が用意されています。それぞれの項目について入念に用意して内容を作り込めると、面接で詳しく話を聞いてみたいと思ってもらいやすくなるでしょう。
ここでは、履歴書やエントリーシートなどの応募書類を作成するためにやるべきことをまとめました。以下の内容も参考にしながら、面接に呼ばれる応募書類を作成しましょう。
自己分析をする
満足いく就活を進めるために最も欠かせないのが自己分析です。
理想的な企業と巡り合うためには、自分を知る作業が欠かせません。どのようなライフスタイルやキャリアを描きたいかが明確になると、企業選びがしやすくなるのはもちろん、応募書類の質問にも軸のブレない回答ができるようになるでしょう。
もちろん、面接でも自己分析ができていれば自信を持って質問に答えられるようになります。
自己分析をする際は、自分年表を作るつもりで過去の出来事を振り返ることから始めてみてください。印象に残っている経験から「なぜ」を深掘りしていくと、自分の性格や特徴などを言語化できるようになるでしょう。
自己分析は「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」の記事も参考に行ってください。
自分のアピールポイントを整理する
自分のことを客観的に分析できたら、就活で何をアピールできるか考えることも大切です。長所と強みは厳密にいうと異なるため、それぞれどのような軸で企業にアピールできるか、自分なりのパターンをいくつか考えましょう。
このとき、伝えたい長所や強みに対して、それぞれ理由や背景にあるエピソードもセットでまとめるのがおすすめです。
長所や強み別に説明パターンを用意できると、応募する企業に応じて使い分けられるようになります。企業によって求める人物像が異なるため、後述する業界・企業研究の内容を踏まえて、より適したアピールをするのが書類選考を突破して面接に進むためのカギです。
自己PRについては、「自己PRってなに?答え方のコツや注意点を例文付きで解説」でも解説しています。
業界研究をする
履歴書や応募書類を作成するにあたって、業界研究も欠かせません。どの企業にエントリーした場合も自己PRや志望動機の記入は必須で、さまざまある業界のなかで「なぜその企業が所属する業界を志望しているのか」という理由を明確にしておく必要があります。
志望先の選択肢や可能性を広げるのはもちろん、他業界と比べた結果としてその業界で働きたい理由を話せるようにするためにも、興味関心のあるなしに限らず満遍なく業界研究をしましょう。
応募書類において業界を志望する理由を問われるケースは少ないですが、面接では業界を選んだ理由を聞かれることもあるため、前もって対策しておいてください。
業界研究のやり方は、「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」を参考にしてください。
企業研究をする
業界研究とセットで進めたいのが、企業研究です。企業研究をすることで、志望動機に具体性や説得力を持たせられます。また、企業が求める人物像をもとに、魅力的な自己PRが書けるようになるでしょう。
就職活動を成功させるためには、自己理解と企業理解が欠かせません。企業のことを知らない限り、自分の魅力を効果的にアピールするのは難しく、企業理解が足りていないと的外れな回答をしてしまう可能性もあります。
企業研究は面接の際にも役立つため、就活を始めた初期の段階で入念に行うことが大切です。企業研究のやり方は、「就活を円滑に進める「企業研究」って?ポイントを解説!」も参考にしてください。
質問項目ごとの回答例をまとめる
自己分析と企業研究ができたら、質問項目ごとの回答例をまとめましょう。企業によって細かい内容の調整は必要ですが、面接や書類でよくある質問は共通しているため、大まかな回答例を作成できるはずです。
回答例をあらかじめ作成しておくと、エントリーした企業が増えた際もスムーズに応募書類を作成できるでしょう。
回答のひな型は面接でもそのまま活かせるため、「結論、根拠となるエピソード、入社後にどのように活かせるか」という要素を盛り込む形でまとめてみてください。
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在学中の最終学歴といった履歴書の書き方に悩むあなたへ
履歴書やエントリーシートなど、就活で提出する応募書類はすべて正しく記入する必要があります。
自己分析や企業研究を通じて入念な準備ができていても、応募書類にミスがあると面接に進めなくなってしまうかもしれません。
「履歴書の書き方が合っているか不安」「誰かに応募書類を確認してほしい」という就活生は、キャリアチケットをご利用ください。
キャリアチケットでは、専門のキャリアアドバイザーがあなたの履歴書を確認するだけでなく、長所や短所、性格、強みなどをヒアリングして、効果的な自己PRが書けているかなど、総合的なアドバイスをご提供します。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。