グルディスの通過率をあげるためのコツを紹介!基本的な流れや役割の解説も


このページのまとめ

  • グルディスはグループディスカッションの略で、複数人のチームで行う選考方法
  • 面接官は「協調性」「コミュニケーション力」「傾聴力」「論理性」を見ている
  • 制限時間内に結論を出せるよう、グルディス開始後にタイムスケジュールを組む
  • リーダーや書記などの役割を決め、それぞれの役回りをよく考えて行動する
  • グルディスの事前対策として有効なのは「自分の意見を持つこと」や「場数を踏むこと」

グループディスカッションは、就活の序盤に行われる選考方法です。「グルディス」「GD」と略されることもあります。グルディスはテーマが当日に発表されることが多く、初対面の人と議論するので、対策が難しいと感じている方も多いのではないでしょうか?このコラムでは、グルディスの基本情報から通過率を上げるコツまでをご紹介。本番で適切に立ち回れるよう、ぜひ参考にしてみてください。
 

 

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グルディスとはなにか?

グルディス(GD)の正式名称は、グループディスカッション。書類選考後や面接後など就活の序盤に実施される選考方法です。課題に対して複数人のチームで議論をし、解決策や答えを導き出します。チームの人数や制限時間は企業によって異なりますが、一般的な形式は4~6名程度で、30分前後です。企業がグルディスを実施する理由は、「大勢の就活生を一度に評価したい」「集団の中(ビジネスシーン)でどのような行動を取るか確認したい」などが一般的。面接では正確に汲み取れない、「集団での思考・行動」「事前の準備ができない課題への取り組み方」をチェックする意図で実施されます。

グルディスの種類

グルディスは課題が多種多様であることのほか、ディスカッションスタイルに種類があることも特徴的です。下記で、その代表的な4つのスタイルを紹介します。

抽象的テーマ型

「幸福とはなにか」や「立派な大人とはどんな人か」など、と抽象的なテーマに沿って答えを導くグルディス。はっきりとした正解はないので、答えを絞るのが難しいといわれています。

課題解決型

「○○店の売上を20%上げるには」といった具体的な課題解決を求める内容です。具体的で、実現可能なアイディアを求められます。

資料読み取り型

グルディス開始時に資料とそれを読み込む時間が与えられ、解決策を考えるものです。資料を根拠に議論をすすめるので、読み取る力が重視されます。明確な正解がある場合が多いです。

ディベート型

テーマに関して「賛成派・反対派」に分かれてディベートするというスタイルです。ヒートアップしやすいので、喧嘩腰にならないよう注意が必要になります。

基本的なグルディスの流れ

1.企業から課題やルールの発表
2.チーム内でアイスブレイク
3.役割・タイムスケジュール決め
4.議論するテーマ・方向性を設定
5.ディスカッション
6.結論をまとめる
7.リハーサル・ブラッシュアップ
8.プレゼンテーション

1と8以外の作業は、制限時間内で行います。最初から時間配分を気にせず着手してしまったり、あらかじめ決めたタイムスケジュールを無視して進めてしまったりすると、良い成果を挙げられないことも。
ディスカッションを始める前にまず、タイムスケジュールを決めましょう。制限時間を30分と仮定すると、2・3・4を各2分、5・6が10分、7を4分程度に設定するのがベター。グルディスのメインであるディスカッションとまとめ作業に、十分な時間が割けるスケジュールを組みましょう。

GDについては「GDのメリットは?議論のコツや選考への対策を解説!」も参考にしてください。

 

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グルディスにおける主な5つの役割

話し合いをスムーズに進行させるには、1人ひとり役割を決めるのが定石。グルディスでは、以下のような役割が必要です。選考に有利な役割は特になく、それぞれが大切なポジションです。自分のスキルが活かせる立ち位置を考え、チームに貢献しましょう。

1.リーダー(司会・進行役)

発言の少ないメンバーに意見を求めたり、要所で論点・認識をまとめたりして、議論を前に進めていくのが具体的な役割。一見、発言力のある人が適正と思われますが、それよりもメンバー間の意見交換を円滑にするための橋渡し役のような力が求められるといって良いでしょう。

2.書記

出された意見をメモしてまとめ、程よいタイミングでチーム全体に現在の議論の状況を伝えます。相反する意見や、数多くの提案があると、人は選択に迷ってしまうもの。結論が導けるよう情報を整理し、簡潔に伝えなければならない、大切なポジションです。

3.タイムキーパー

タイムスケジュールに沿って時間の管理をするのがタイムキーパーの役割です。ディスカッション中は、つい意見交換に集中し、時間を忘れてしまいます。議論の進捗状況を確認しながら、時間配分を確認する必要があるので、計画性のある人が適任です。

4.プレゼンター

ディスカッションで導き出された結論を要約し、全体に向けて発表するポジションです。一斉に注目を浴びるので、花形でありながらプレッシャーも大きい役割でしょう。論理的にわかりやすく話すスキルが求められます。

5.そのほかの参加者

最良の結論に向けて、積極的にアイディアを出していきます。自分の意見に固執しない、柔軟な考え方は必須。ほかの人の意見と自分の意見を組み合わせたり、議題を別の視点から見てみたりしながら、議論を活性化させていきます。

グループディスカッションのコツについては「グループディスカッションの役割と向いている人の特徴は?評価されるコツも」も参考にしてください。

 

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企業がチェックしている4つの項目

企業は、グループが導き出した結論だけでなく、その結果に至るまでの過程もチェックしています。下記に、評価されやすい4つのポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

1.協調性

協調性とは、他者と考え方や価値観、行動傾向などに違いがあっても、目標に向けて協力し合える力のこと。ビジネスシーンでは、異なる多くの意見の中から、課題に対して最適と思われる答えを出さなければなりません。協調性がなければ、どれだけ個々のスペックが高くても十分な活躍が見込めないでしょう。

2コミュニケーション力

コミュニケーション力は、自分の考えを正確に伝え、相手の意見も理解する力。他者と良好な関係を築ける能力ともいえるでしょう。協調性は「別の意見をすり合わせる・歩み寄る力」ですが、コミュニケーション力は「伝達力」「受け取る力」「人を巻き込む力」です。

3.傾聴力

人の意見にも耳を傾け、相手の考えを十分に引き出せる力があるかどうかも見極められています。
グルディスでは、面接官の目に止まるよう、目立った発言や行動をすることが重要と考える人もいるようです。しかし、グルディスで重要視されるのはチーム内での活躍の仕方。傾聴力は、円滑に議論をすすめるための大きなポイントなので、当然評価の対象となるでしょう。

4.論理性

ビジネスでは、相手に商品やサービスの魅力について納得してもらえなければ購入・契約などに繋がりません。企画などを起ち上げたり進めたりする際も同様です。論理的な思考を持ち、根拠に基づいた說明を展開できる力が求められます。

グループディスカッションの評価基準については「グループディスカッションの4つの評価基準とは?重要なのは絶対評価」も参考にしてください。

 

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グルディスを円滑に進める4つのコツ

グルディスをスムーズに進めるためのコツをまとめました。就活はライバルと戦う場ですが、グルディスにおいて、同じチームのメンバーは仲間です。「良い結論を導き出す」というゴールに向かって一緒に走れるよう、下記のポイントに注意しましょう。

1.前提条件を共有する

ディスカッションに入る前に、議論の前提条件を確認しておきましょう。たとえば、「カフェの売り上げを2倍にする方法を考える」というテーマが与えられたとします。そのカフェの立地が、都会か地方かでは、講ずべき施策は異なるでしょう。さらに、顧客の年齢層によってもまた違うはずです。同じテーマでも前提条件を絞らないと、意見を集約するのが難しくなってしまいます。ターゲットや、その施策をする目的など、前提条件は共有してから議論を進めましょう。

2.話の脱線に注意する

議論が白熱してくると、話が前提から逸れてしまうことがあるので注意しましょう。自分の話が脱線しないように気をつけるのはもちろん、メンバーがテーマから逸れた話を始めたら、議論を本筋に戻す必要があります。その際は、1度肯定する表現を挟んでから、話を変えてみましょう。「それは良いアイディアですね。ところで、◯◯の話ですが…」と、一旦相手に同調することで、角が立ちにくくなります。

3.目を合わせて話をきく

人が話しているときは、目をみて話を聞きましょう。そうすることで、話し手は「自分の話をしっかり聞いてくれている」と感じます。ポイントは、目をしっかり合わせつつも、柔らかい表情でいること。目を合わせたまま無表情でいると、「怒っている」と思われかねません。相手が話しにくくなってしまう可能性もあるので注意しましょう。

4.適切に相槌を打つ

会話の途中で適宜相槌を打つと、話が弾みやすくなります。話し手が「自分の話をよく聞いてくれている」と感じるからです。議論を活性化するため、「なるほど」「そうなんですね」など、随時肯定的な相槌を挟みます。もし、相手の意見に同調できないことがあったとしても、一旦最後まで話を聞きましょう。話を途中で遮ると、遮られた相手は不快な気分になり、場の空気が悪くなってしまう恐れがあります。

グループディスカッションの進め方については「グループディスカッションとは?進め方や評価されるポイントを解説!」も参考にしてください。

 

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グルディスで気をつけるべき3つのポイント

グルディスに参加する際、注意すべきポイントをまとめました。グルディス中は、熱中してしまったり、周りに圧倒されて消極的になってしまったりすることもあります。1度自分の振る舞いを客観的に見つめ直してみましょう。

1.クラッシャーにならない

クラッシャーの特徴は、「他者の意見を否定ばかりする」や「全く提案をしない」、「論点と関係のない話をする」、「自分の意見を押し通す」などです。このような人がいると議論が進まず、結論をまとめられなくなってしまいます。無意識にしてしまうこともあるので、日頃のコミュニケーションを1度見直してみましょう。自分がどんな発言をしているのか、それに対して周りはどう反応しているのか、客観的に見てみることをおすすめします。

2.同調ばかりしない

最初から誰かと同じ意見だったとしても、同調するだけで終わってしまうのは避けましょう。「自主性がない」「提案力がない」と捉えられてしまうことがあります。自分の意見が特にない場合も同様ですが、誰かの案に同調するときは、プラスαの提案を添えると良いでしょう。

3.専門用語はほどほどにする

難しいカタカナ語やビジネス用語を多用するのはやめておきましょう。言葉の意味を全員が把握していないと、議論が円滑に進みません。確認する時間を設けることで、話し合う時間が減ってしまう恐れもあります。

グループディスカッションクラッシャーについては「グループディスカッションクラッシャーとは?遭遇したときの対策方法」も参考にしてください。
 

 

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グルディス対策として有効な方法

グルディスの対策として効果的な方法を2つご紹介します。

普段から情報収集を心がけ自分の意見を持つ

普段からニュースや本に触れて、いつも自分の意見を持つように心がけましょう。良い・悪いの観点だけでなく、なぜそう思ったのかを言語化してみることが大切です。意見を言葉にする力は、議論するにあたって重要なスキル。「ニュースや本だとハードルが高い」と感じる方は、日記を書くことから始めるのも良いでしょう。

場数を踏む

グルディスに苦手意識がある方は、とにかく回数をこなして経験を積むと良いでしょう。さまざまなパターンのグルディスを経験することで、徐々に対応力が身についていきます。無料で開催されているグルディス対策セミナーも多数あるので、ぜひ参加を検討してみてください。
 

 

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グルディスのタイプ別対策方法

グルディスは、タイプごとに対策方法が異なります。下記に、それぞれの対策方法をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

抽象的テーマ型

抽象的テーマ型のグルディスは、結論からではなく、前提条件から話し合うことが大切です。抽象的なテーマには、結論に明確な正解がありません。そのため、前提がない状態でそれぞれの意見を出し合ってしまうと、結論が絞り込みにくくなってしまいます。意見を集約しやすくするため、結論を考える前にまず前提を明確にしましょう。

課題解決型

課題解決型のグルディスは、課題をより具体的に言語化してからアイデアを出し合うと良いでしょう。たとえば、「少子高齢化を解決するための施策を考えよ」というテーマが与えられたとします。「少子高齢化を解決する」という課題はやや不明瞭です。「解決する」という意味が、「若者の流出が減ること」なのか「出生率が上がること」なのかで、打つべき施策は違ってきてしまいます。
まずはじめに、課題をより明確にしてみましょう。それからアイデアを出し合うことで、議論が進めやすくなります。

資料読み取り型

資料読み取り型のグルディスでは、根拠を意識して発言することを心がけましょう。資料から読み取れないことは、根拠がないとされ、評価されにくい傾向にあります。テーマによっては明確な正解がある場合も多いので、奇抜なアイデアよりも論理的な意見のほうが重要視されるでしょう。

ディベート型

ディベート型では、お互いの意見の押し付け合いにならないよう注意が必要です。相手の意見もしっかり受け止めた上で、自分の立場の正当性を論理的に説明しましょう。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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