このページのまとめ
- デベロッパーとは不動産業界の仕事の一種で、土地や街の開発を担う
- 総合デベロッパーの特徴は、取り扱う不動産のジャンルを問わないこと
- 専門デベロッパーの特徴は、マンションやオフィスビルの特化していること
デベロッパーの仕事に興味はあるものの、具体的な仕事内容が分からないという就活生は多いのではないでしょうか。
デベロッパーは、不動産の企画開発や管理を通して、まちづくりに関われる仕事です。この記事では、不動産業界でのデベロッパーの位置づけや、仕事内容を紹介しています。
不動産関連の仕事を目指す人は、チェックしてみてください。
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デベロッパーとは土地開発を行う事業者のこと
デベロッパーとは、不動産業界において土地・街を開発する事業者です。そのエリアでランドマークとなるような商業施設や、都市計画をもとにした大型マンションなどの開発をします。
なお、デベロッパーはもともと開拓者を表わすdeveloperという英語から由来しています。
デベロッパーの分類
デベロッパーに当たる会社は、その事業形態や成り立ちにより、いくつかの種類に分類できます。
総合デベロッパー
総合デベロッパーは、開発する不動産のジャンルを問わないデベロッパーです。商業施設からマンションまで、さまざまな分野の開発に携わります。大規模な開発に携わりたい方や、不動産事業を通してまちづくりに貢献したい方に向いているでしょう。
専門デベロッパー
専門デベロッパーは戸建てやマンションなどの住宅を専門的に扱う企業や、オフィスビルに特化している企業など、特定の分野に特化したデベロッパーのことです。
携わりたい開発分野が決まっている方は、専門デベロッパーを検討すると良いでしょう。
公的デベロッパー
国土交通省が管轄する独立行政法人にUR都市機構がありますが、これが公的デベロッパーです。独立行政法人都市再生機構法では、「豊かな生活を送るための十分な整備が行われていない都市を、整備したり賃貸住宅を供給したりする組織である」と定められています。
参照元
e-Gov法令検索
平成十五年法律第百号 独立行政法人都市再生機構法 第三条
デベロッパーとゼネコンとの違い
混同されがちなデベロッパーとゼネコンですが、デベロッパーは不動産会社、ゼネコンは建築会社という点が大きく違います。
ゼネコンの役割はデベロッパーが立てた計画に沿って建物を設計し、下請業者に指示を出して建築を進めること。ゼネコンはデベロッパーの依頼を確認し、予算の見積もりから実際の工事までを担当します。
いずれも「街や建物を完成させる」という目的は共通していますが、携わる工程は同じではありません。基本的には、デベロッパーとゼネコンはお互い協力関係を結んでいます。
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デベロッパーが手掛ける事業
住宅やオフィスビルをはじめ、商業施設やホテル・リゾート、複合施設など、さまざまな事業を手掛けるデベロッパー。ここでは、デベロッパーの事業例を紹介します。
まちづくり
まちづくりとは、1つの街に新たな商業施設や公園、道路などを整備する市街地再開発事業のことです。何もない土地に新しくまちを作るのではなく、元からあったまちを再び開発することから「再開発」と呼ばれます。
特徴
この事業では、まちが持つ課題をデベロッパーが地域の人々とともに考え、計画していきます。開発の対象となるのは、道路や線路などのインフラ、周辺住宅、「再開発ビル」と呼ばれる商業施設など。国が関わる「公的デベロッパー」が主幹となり、道路や公園といった公的な不動産も扱いますが事業規模が大きいため、民間のデベロッパーも参加して共同で開発をしていくスタイルが一般的です。
マンション開発
マンション用地を取得し、企画・設計・施工・販売を行う事業です。企業はデザインや高級感、間取りなどで差別化しブランド化を図っています。
特徴
多くの人が同じ建物で暮らしていくマンションを建てるには、土地選びや近隣住民との関わり、間取り、防災などの細かなノウハウが必要です。
こうした事情から、マンション開発を専門とする「マンションデベロッパー」が存在します。また、マンション開発の場合、自社の建設部門に施工を任せるケースが多いことも特徴です。
宅地造成
宅地造成とは、今まで住宅地ではなかった場所を整備し、家を建てていく事業です。商業施設や工場の跡地、森林や農地などが対象となります。
特徴
宅地造成の特徴は、地面の傾斜・段差をなくし、宅地として機能する土地に形質を変更する必要があり、デベロッパーは整備した土地に家を建てて販売するところまでを受け持ちます。
個人に向けて注文住宅を売るハウスメーカーとは違い、一から宅地を開発して土地を販売するという規模の大きさがデベロッパーの強みといえるでしょう。
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デベロッパーの主な仕事と仕事の流れ
デベロッパーの仕事がどのように進んでいくのか、活躍する職種とともに順を追って説明します。
企画:用地取得
デベロッパーの仕事のスタートは、開発する土地を入手する「用地取得」です。事前に不動産流通会社や地権者、行政などから情報収集を実施します。
土地が開発に適していると判断したら、次は土地所有者との交渉です。複数の所有者がいる場合や規模が大きい場合など、案件によっては土地の取得に時間が掛かることもあります。
マーケティング
取得した土地について、周りにどのような建物があるか、どんな属性の人が住んでいるのか、訪れるのはどんな人か、マンションや一軒家の販売価格はいくらか、店舗や商業施設のテナント料はいくらかなどをリサーチします。
ここで得た情報をもとに、これから作る建物の値付けや、販売戦略などが決まります。
事業:商品企画、事業推進、施工管理
土地を入手したら、事業の方向性や計画を考える企画、設計図の作成や建築デザインの考案を行う開発に進みます。企業によっては企画と開発で部署が分かれていることもあるようです。また、デザインはデベロッパー側で行う場合と、ゼネコンや設計士に依頼する場合があります。
事業計画と建築のデザインが具体的に決定した後は、建築物が形になるまでの管理が仕事です。工事は建設会社に依頼し、デベロッパーは進捗や品質の確認を担います。
営業販売
建物が完成したら、不動産流通会社や管理会社と連携して営業販売をします。具体的な業務は、オフィスビルのテナントとなる見込みがある企業に向けた営業活動や、家の購入を考えている一般の方に向けた展示会・広報活動などです。
テナントを獲得して賃料を回収したり、一般のお客さまに建物を提供したりすることで、利益につなげています。
法務、総務
不動産関連の手続きには多くの書類が必要になるため、事務手続きも重要な業務の一つです。土地の取得から売買・賃貸の契約などの各工程に付随して発生します。
個人情報や利益に関わる重要な情報を取り扱うため外注は難しく、自社の専門部署で対応することが多いようです。
運営:施設運営、施設管理
建築した建物の管理・運用も、デベロッパーの仕事です。テナントや住人からの利益を得るために、適切な管理を行い、良好な関係を築く必要があります。企業によっては、管理は同系列の会社に委託する場合もあるようです。
不動産業界を目指す方は「不動産業界の志望動機を作るポイントは?例文もあわせて紹介!」もご覧ください。
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デベロッパーに向いている人の特徴
デベロッパーは協働することが多いため、協調性やコミュニケーション能力が高い人は向いているでしょう。また、フットワークが軽い人や決断力のある人も、デベロッパーで活躍できるはずです。
協調性がある
デベロッパーは社内のメンバーはもちろん、土地のオーナーやゼネコン業者など、多くの方と連携しながら仕事を進めます。協調性を持って、トラブルや意思疎通の齟齬が起きないよう気を配りながら動ける人が求められます。
コミュニケーション能力が高い
多くの方と関わるからこそ、コミュニケーション能力が必要です。同じ内容を伝えるにしても、言葉選び一つで相手の印象は変わります。プロジェクトにかかわる全員にとって気持ちよいコミュニケーションが取れる方は、非常に重宝されます。
責任感がある
デベロッパーになると、数億円規模の大きなプロジェクトに参画する機会が多いです。また、オーナーやゼネコン、建設会社など多様なメンバーをまとめるリーダーのような役割を担当することも。だからこそ何かあっても途中で投げ出さず、メンバーを率いていく責任感が必要です。
フットワークが軽い
土地開発をする上では、現地に足を運ぶことが重要です。そのため、フットワーク軽くすぐに動ける人の方が、デベロッパーに向いています。また、お客様のご自宅に伺ったり、関係者を現地に案内したりといった業務も必要です。あちこちにスピーディーに動ける人こそ、デベロッパーで活躍できます。
決断力がある
デベロッパーは扱うプロジェクトの規模が大きいため、自分の決断次第で数億円が動くことも珍しくありません。それに尻込みしてしまうようでは、この仕事は務まらないでしょう。もちろん事前にさまざまな情報をリサーチして慎重に考えることは必要ですが、最後は決断力を持って行動する必要があります。
自分のどんな強みをアピールするべきか悩んだら、「「自主性」は言い換えて自己PRにしよう!効果的な方法や例文を解説」をご覧ください。
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