就活の持ち駒がなくなったら?全滅する5つの原因や効果的な増やし方を解説

このページのまとめ

  • 就活の持ち駒とは選考に進んでいる企業を指し、平均は10社
  • 就活の持ち駒が全滅してしまう主な原因は、エントリー数や対策の甘さ
  • 就活で持ち駒を増やすには、応募する業界や企業の幅を広げることが重要

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就活で「持ち駒がなくなってきた」と悩んでいる就活生も多いでしょう。10社ほどの持ち駒があれば安心なため、ポイントを押さえたうえでエントリーする企業数を増やすことが必要です。

この記事では、持ち駒がなくなる原因や増やし方、メリット・デメリットを解説しています。ぜひ参考にして適切に持ち駒を増やし、気持ちに余裕をもって就活を進めましょう。

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目 次

就活における「持ち駒」とは選考中の企業を指す

就活における持ち駒とは、選考に進んでいる状態の企業のことです。「エントリーシートを提出している」「面接の結果待ちである」のような状態を指します。

就活は複数社受けて内定を獲得するケースが一般的であり、並行して選考を進める必要があります。そのため、持ち駒を多く持つことは、安心して就活を進めるうえで欠かせないでしょう。

ただし、面接では「持ち駒」とは言わないようにしてください。面接などで企業側から聞かれた場合は、「選考中の企業」と言い換えましょう。

面接時の言葉遣いが不安な人は、「就活の面接に向けて敬語をチェックしよう!間違いやすい表現も解説」の記事を参考にしてください。

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就活における持ち駒の平均は10社

就活生の持ち駒の平均数は、10社程度といわれています。公益社団法人全国求人情報協会の「2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査(p.16)」によると、書類選考を受けた企業の平均は10.1社でした。

就活における持ち駒は、多ければ良いわけではありません。多過ぎてもスケジュール管理ができず、就活が大変になる場合があります。

また、持ち駒が増えると必要な準備が多くなり、選考に集中できないケースも出てきます。

持ち駒の数は自分のキャパシティを考えて決めましょう。

参照元
公益社団法人全国求人情報協会
2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査

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就活の持ち駒が全滅する5つの原因

就活の持ち駒が全滅するのは、「エントリーする企業数が極端に少ない」「特定の業界のみで求人を探している」などが原因です。

ここでは、持ち駒がなくなる主な原因を5つ解説します。あなたの状況に当てはまっていないか確認してみてください。

1.エントリーする企業数が少ない

そもそものエントリー数が少ないと、持ち駒がなくなりやすいです。就活は内定の数よりも落ちる数のほうが多いことを理解し、エントリー数を考えるようにしましょう。

「どこかの会社からは内定をもらえる」「最終選考まで来たから大丈夫」などと油断していると、結局内定がもらえず、持ち駒がなくなることがあります。エントリー数がなければ内定まではたどり着かないので、複数企業を受けるようにしてください。

2.会社の求める人物像と合っていない

会社が求める人物像に合っていないことも、持ち駒がなくなる原因です。自分が入りたい企業を選ぶだけではなく、会社とマッチしているかも就活では大切です。

たとえば、協調性を求める会社に個人で行動して成果を出す人材が入っても、社風に合いません。能力の高い人材でも、会社の求めている人物像に合わなければ採用を見送られることがあります。

企業選びの際は、会社の求める人物像に自分が合っているかを確認しましょう。エントリーシートなどの書類も、会社に合ったアピールを行うことが欠かせません。

3.大手企業や有名企業ばかり受けている

大手企業や有名企業ばかり受けている場合も、持ち駒が全滅しやすくなります。大手企業などは倍率が高く、内定獲得までの難易度が高いからです。

また、大手企業や有名企業になるほど優秀な人材が集まりやすく、ライバルが強力になります。難易度の高い企業ばかりにエントリーしていると、なかなか内定につながらず持ち駒を減らしてしまうでしょう。

4.特定の業界のみで求人を探している

業界を絞り過ぎるケースも、内定につながりにくいので気を付けてください。条件が限定され過ぎており、エントリーできる企業が少ない場合があります。

就活の軸に沿って業界を絞ることは、エントリーを進めるうえで大切なことです。しかし、業界を絞り、そのうえであなたの希望条件に合う企業を探していると、選択肢は減ってしまうでしょう。

エントリーできる企業が少ないと感じたら、条件をゆるめたり業界を広げたりするのも大事です。応募する業界や職種を限定する前に、「ほかの業界や職種でも理想の働き方が実現できないか」を考えてみてください。

5.選考落ちの原因を分析できていない

選考落ちの原因を分析していない人も、持ち駒をなくしてしまいやすいといえます。選考が終われば、良い面も悪い面も両方振り返っておきましょう。

たとえば、「面接に落ちた」という状況でも、原因は複数考えられます。面接での受け答えだけではなく、「マナーが悪かった」「第一印象が良くなかった」なども考えられるでしょう。

原因を理解せずに対策を進めても、改善につながらず、選考突破はできません。なぜ選考に落ちたのかを考え、必要な対策をしましょう。

持ち駒が全部なくなってしまった場合の対策については、「就活で全滅してしまった理由は?8つの原因とやるべき対策を解説」の記事を参考にしてください。

また、就活自体がつらいときは「こころを壊さない就職活動~『不安』といかに向き合うべきか」の記事がおすすめです。

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就活で持ち駒を増やすメリット

就活で持ち駒を増やすメリットは、気持ちに余裕ができるなどが考えられるでしょう。ここでは、持ち駒を増やす具体的なメリットを解説します。

気持ちに余裕をもって就活を進められる

持ち駒を増やすメリットの1つは、気持ちに余裕をもって就職活動を進められる点です。エントリーシートが通らなかったり、不採用の連絡が届いたりしても、持ち駒の数が一定数あれば必要以上に不安になることなく就活に臨めるでしょう。

就職活動は初めての経験で悩む場面が多いため、気持ちにゆとりをもつことが大切です。リラックスした状態で面接に挑んだ方が良い結果につながることもあります。

就職活動における気持ちの切り替え方については、「就活でくじけそうになったら?内定のために気持ちを切り替える4つの思考法」の記事も参考にしてみてください。

予定を詰めることで小さい失敗で悩みにくくなる

持ち駒を増やすことで予定が増え、悩む時間が減るのもメリットです。次の選考に向けて動く必要があるため、悩んでいる暇がありません。

エントリーする企業が少ないと暇な時間ができ、ついネガティブなことを考えてしまうでしょう。しかし、持ち駒が多いと次の選考の準備に忙しく、失敗を振り返っている時間がなくなります。

選考の振り返りは大切ですが、悩んでいるだけでは状況は改善しません。あえて忙しくすることで、悩む時間を減らせるメリットがあります。

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就活で持ち駒を増やすデメリット

就活で持ち駒を増やすと、予定の管理が難しいといったデメリットが発生しやすいため注意が必要です。ここでは、持ち駒を増やすデメリットを解説します。

選考や面接の予定管理が難しくなる

持ち駒が増え過ぎるとスケジュール管理が難しくなるので気を付けましょう。準備不足で選考に落ちるケースも出てきてしまいます。

就活では面接だけではなく、説明会の参加や履歴書やエントリーシートの準備も並行しなければなりません。また、授業に参加したりアルバイトをしたりしている人もいるでしょう。

持ち駒が多くなるほど予定が増え、締め切りに追われることも増えます。予定を管理できず苦しくなる場合もあるので、自分のキャパシティに合う動きをするようにしましょう。

就活の予定管理については、「就活と卒論は両立できる?スケジュール管理の4つのコツや面接対策も解説」の記事を参考にしてください。

1社にかける対策時間が短くなる

就活の持ち駒を増やすことで、1社にかける時間が少なくなるデメリットがあります。1社にかける時間が少ない場合、面接の準備不足や履歴書の不備が起きかねません。また、ESや面接で伝える志望理由やアピールポイントが浅くなる場合もあるでしょう。

そのようになると「志望度が低い」「自社に合った人物ではない」などと捉えられ、選考通過が難しくなってしまいます。持ち駒は無理に増やさず、十分な準備時間を取れるようにして就活を進めることが重要です。

対策としては、1社にかける時間の平均値を出し、エントリー数を調整して就活を行うことをおすすめします。全滅を避けたいあまりに、いたずらに持ち駒を増やしたことがかえって逆効果になる可能性もあるので注意してください。

就活を乗り切るコツを知りたい人は、「就活が大変すぎると感じたらどうすればいい?乗り越えるコツを解説」の記事を参考にしてみましょう。

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就活で持ち駒がなくなった時の増やし方7選

現時点で持ち駒が全滅した場合でも、挽回することは可能です。視点を変えて幅広く探してみると、応募可能な企業は思わぬところで見つかるでしょう。

ここでは、持ち駒がなくなった時に増やす方法を7つ解説します。

1.就活の軸を改めて確認する

就活で持ち駒を増やすためには、自己分析を改めて行い就活の軸を確認することが大切です。

持ち駒がなくなったということは、就活自体がある程度進んだ状態が想定されます。その段階で、時間を惜しまず自分の方向性を見直すことで今までの活動のずれや改善点が明確になり、以降の就活に活かせるでしょう。

自分が就きたい仕事は何か、自分が目指す方向性はどのようなものかなどを棚卸ししたうえで、応募する企業を見極めてみてください。

就活の軸を定めることで自分と企業のミスマッチが起こりにくくなり、持ち駒を増やすことにもつながります。就活の軸の定め方については、「就活の軸の回答例文12選!企業の質問に対する答え方のコツや注意点を解説」を参考にしてください。

2.選考が通らない原因を分析して活かす

今までの選考を振り返り、原因を正しく分析して次に活かすことで、持ち駒を増やせます。原因を分析するために、以下の項目をチェックしてみてください。

項目 チェック内容
選考書類(ESや履歴書など) ・提出書類のルールを守れているか
・エピソードや根拠など具体的に書かれているか
・丁寧な字で読みやすく書いているか
・企業が求める人物像とマッチしているか
・志望度の高さを感じられるか
・簡潔さを意識しすぎて分かりにくい文章になっていないか
・自分をしっかりアピールできているか
・写真は鮮明か
筆記試験・適性検査 ・試験への準備は入念に行っていたか
・全問回答したか
・適性検査で嘘をついていないか
面接 ・入室から退室までのマナーは守れているか
・声のボリュームは適切か
・目線や表情も意識しているか
・身だしなみは清潔感があるか
・面接官の質問に適切に答えているか
・簡潔かつ明確に伝えているか
・ESや履歴書で書いた内容と不一致がないか
・覚えた内容をそのまま伝えていないか
・逆質問への対策ができていたか
グループディスカッション ・自分の役割を適切にこなしながら発言したか
・話の論点がずれていなかったか
・自分の意見を押し通そうとせず、人の意見を聞いていたか
・否定ばかりするなどネガティブな発言が目立っていなかったか
・グループディスカッションのルールを守れていたか

当てはまる部分があれば改善し、自分で判断が難しい場合は第三者に相談するのがおすすめです。

3.BtoB企業に目を向ける

就活で持ち駒を増やしたい人は、BtoB企業にも注目しましょう。BtoBとは「Business to Business」の略であり、企業同士が行う取引きを指します。たとえば、車の部品を作る会社は製品を自動車メーカーに販売するため、BtoB企業です。

なお、顧客に商品やサービスを直接届ける場合はBtoCと呼ばれます。BtoC企業は利用者として身近に接する機会があったり、CMでよく見かけたりするため認知度が高い傾向にあるでしょう。

BtoB企業はBtoC企業に比べて認知度が上がりにくく、就活における人気度が比較的低いです。しかし、業界の中で高いシェアを誇っている会社や、ニッチな製品・サービスを扱っている企業などもあるため、就職先として検討してみるのがベターです。

4.業界へのこだわりを捨てて職種で求人を探す

就活で持ち駒を増やすときに、「業界」ではなく「職種」で企業を選ぶことをおすすめします。

志望する業界の幅が狭いと選択肢が広がらず、持ち駒の数を増やすことは難しいです。たとえば、同じ営業職でも業界が異なれば扱う商材は変わりますが、営業のスキルや経験は同じように学べるでしょう。

また、特定の業界ばかりにエントリーしていると、就職活動の時期によってはほかの業界のエントリー期間が過ぎてしまい、続々と締め切られてしまうことがあります。特定の業界での持ち駒が全滅してしまい、他業界に関する研究を一切していない場合は、今後エントリーする企業の幅を狭めることにつながりかねません。

5.中小企業にも応募する

中小企業の中には優良企業であるにもかかわらず、知名度の低さから応募者が少ないというところもあります。大手企業への就職をメインに就活を行っている人は、中小企業や知名度の低い優良企業を見逃している可能性が高いため、自分の求める条件に当てはまる企業がないか調べてみるのがおすすめです。

なお、経済産業省では「2020年版グローバルニッチトップ企業100選」として、国際市場の開拓に取り組む優良企業を選定しています。企業選びの参考にしてみてください。

参照元
経済産業省
ものづくり/情報/流通・サービス

6.通年採用や二次募集している企業を探す

企業の中には通年採用や二次募集している場合があるため、持ち駒を増やす際は調べてみるのがおすすめです。

通年採用とは、年間を通じて企業が自由に採用活動を行うことを指します。帰国子女・留学生への対応や新卒者の獲得を容易にするために取り入れられているケースが多いです。

また、3月の就活解禁に合わせて採用活動を行ってきた企業でも、内定者の辞退や採用予定数に達していない場合は二次募集を行うケースがあります。

就活が思うように進まなくても諦める必要はありません。ただし、どの時点で募集が開始され締め切られるかは企業によって異なるため、随時調べるようにしてください。

通年採用について詳しく知りたい人は、「就活生が通年採用を受けるメリットは?通年採用を導入する企業の特徴も解説」の記事を参考にするのがおすすめです。

7.就活エージェントやキャリアセンターを活用する

就活で持ち駒がなくなった時は今までのやり方に加え、就活エージェントやキャリアセンターといった複数のツールも併用してみてください。

持ち駒がなくなり就活終盤に差しかかってくると、探せる求人数が減り、焦りを感じやすくなります。その際、必要な企業の求人情報を探し出すのが難しいかもしれません。

大学の就活課やキャリアセンターには、通年で受け付けている個別求人などが多く寄せられています。大学経由で募集する求人のため、「ここの生徒を採用したい」という企業の採用意欲もあり、内定につながる可能性が高いです。

厚生労働省が運営する新卒支援型のハローワークへ行ってみるのもおすすめです。全国各地の求人を検索できるほか、無料でジョブサポーターの支援を受けられます。

1人での就職活動が不安な人は、民間の新卒向け就活エージェントを利用するのがベターです。就活エージェントでは、非公開求人の紹介や就活アドバイザーによるサポートを受けられます。それぞれ得意・不得意な求人やサポートがあるので、複数のツールを併用して効果的に求人探しをしましょう。

就活悩みあるある12選|よくある悩み・失敗談から学ぶ対処法もご紹介!」の記事でも、就活でよくある悩みを紹介しています。

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就活で持ち駒の全滅を避けたいあなたへ

就活で持ち駒がなくなってしまう就活生の共通点は、エントリー数の少なさや対策がずれているケースなどが考えられます。すぐに持ち駒がなくなってしまう人は、エントリー数を増やしたり、希望業種・職種の幅を広げてみたりするのがおすすめです。

1人で就活を進めるのが不安な人は、就職エージェントを利用してみてください。キャリアチケットでは、志望動機やエントリーシートの添削など就活に関するサポートを無料で提供しています。

また、あなたの就活軸や価値観にあった企業を厳選して紹介するので、戦略的に持ち駒を増やすことが可能です。「就活に不安を感じたためとりあえず相談するだけ」という形でも対応可能なので、気軽にご相談ください。

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