就活浪人は新卒?既卒?就職留年との違いや内定獲得方法を解説

このページのまとめ

  • 就活浪人とは大学卒業後も就活を続けている人のこと
  • 就活浪人をすると時間の余裕を持って就活をすることができる
  • 就活浪人から内定を獲得するためには前回の就活の経験を活かして選考対策をする

就活浪人は新卒?既卒?就職留年との違いや内定獲得方法を解説のイメージ

「就活浪人とはどのような状態なのか」と思っている就活生は多いと思います。就活浪人とは大学卒業後も就活を続けている人のことです。

就活浪人をすると時間の余裕を持って就活に臨むことができる一方で、新卒枠では応募できない企業が出てきてしまうというデメリットがあります。

この記事では、就活浪人から内定を獲得するための方法や就職留年との違いについて解説するので、興味がある方はぜひ参考にしてください。

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目 次

就活浪人とは?言葉の意味を解説

就活浪人とは大学在学中に就職先が決まらず、卒業後も就活を続けている人を指します。

・内定をもらえなかった
・内定をもらったが、何かの事情で辞退した
・新卒時、意図的に就活をしなかった など

どのような理由でも卒業後に翌年就職を目指して活動を続けているのであれば、就活浪人に該当します。

就活浪人をするべきか悩んでいるなら「【20卒 就活お悩み相談室 #9】就職浪人か就職留年、どちらもやめたほうがいい?」を参考にしてください。

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就活浪人と就職留年の違い

就職留年(または就活留年)とは、大学を留年して就活を続けることです。

単位が足りず卒業できないのではなく、卒業できるのにあえて留年を選ぶという点で一般的な留年とは異なります。

しかし履歴書には留年をしたという事実のみを記載するため、単位が足りずに留年したのか、就職留年をしたのか書類上では判断できません。

就活浪人とは違い、大学を卒業しないで就活を続けるため、新卒として就活することが可能です。新卒対象の会社説明会やセミナー、大学のサポート、学割などを利用することができます。

休学制度などを利用して就職留年できる学校もありますが、1年分の学費が必要な場合も多いため注意が必要。

また、秋以降に就職留年を決意した場合、夏のインターンや外資系の本選考が終わっていることが多く、次年度の選考に乗り遅れてしまうというリスクもあります。

就職留年についてより詳しく知りたい方は「就職留年という選択肢…就活にはどう響く?」を参考にしてください。

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就活浪人と第二新卒の違い

第二新卒とは、新卒採用後「自分の思っていた仕事ではなかった」「会社との相性が合わなかった」などさまざまな理由で、3年程度で会社を辞めた人のことを指します。

厚生労働省による「令和4年新規学卒就職者の離職状況」では、就業後3年以内の離職率は新規大学卒就職者の場合、31.5%でした。

参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)

新卒採用後3年以内に約3割の就職者が離職しています。このように決して少なくはない離職率から、中途採用や転職扱いにせず、新卒と同じグループ群として扱うのが、第二新卒です。ただ、第二新卒も既卒扱いとしている企業もあるので注意が必要です。

先に述べたように、就活浪人とは大学在学中に何らかの理由で就職が決まらず、卒業後も就活を継続して行っている就活生のことでした。

したがって、新卒で就職をしているかどうかが、就活浪人と第二新卒の違いといえます。

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就活浪人は毎年一定数いる

文部科学省が発表した「令和4年度学校基本調査」によると、大学卒業者のうち9.4%の人が進学・就職どちらも選択していないことがわかりました。

もちろん全ての人が就活浪人をするわけではありませんが、毎年一定数は卒業後も就職に向けて準備をしている人がいることがわかります。

参照元
文部科学省
令和4年度学校基本調査(確定値)p6

卒業後の就活については「内定が無いまま卒業したらどうなる?内定獲得に向けての方法を解説」を参考にしてください。

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就活浪人のメリット

あえて就活浪人の状態になることで、以下の3つのメリットがあります。

時間に余裕をもって就職活動ができる

卒業後であれば大学の授業がないため、就活に専念できる時間を確保できることが大きなメリットです。

ただし、時間に余裕がある分、卒業前に内定を取らなければならないプレッシャーが薄く、だらだらと就活を続けてしまう可能性があることに注意しましょう。

アルバイトをしながら就活をしている人は、すべての時間を就活に割けない可能性もあります。時間に余裕ができても安心しきらないように、計画的な行動が大切です。

過去の就活経験の反省を活かすことができる

在学中に就活を経験していれば、当時の反省点を活かしながら活動できることも就活浪人のメリットです。

初めての就活では、経験がないので探り探りの状態で活動していくことになります。選考で不利になってしまう部分もまだわからないので、思うようにいかず、内定を逃すこともあるでしょう。

しかし、1年間の就活経験があれば、選考の流れや立ち回り、不利になりやすいことなどをある程度理解できている状態です。

経験は企業選びから応募書類の作成、面接対策などあらゆる場面で活かせるので、就活を有利に進めやすいでしょう。

志望企業に再度挑戦できる

在学中に一度落ちた企業に再度チャレンジできる場合があります。どうしても入りたい企業があれば、就活浪人になるのもひとつの手段でしょう。

ただし、企業によっては1度選考に落ちた場合は、何年か経過しないと再度エントリーできない、といった場合もあるので、事前に情報を集めてから決断してください。

また、前回の選考を振り返り、反省点の分析や企業に対する理解度を深めて、同じ失敗を繰り返さないための対策が重要でしょう。

就職浪人のメリット・デメリットについては「”就職浪人とは?”知っておくべき就活の選択肢について」を参考にしてください。

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就活浪人のデメリット

ここでは、就活浪人になることのデメリットについて解説していきます。

一部の企業では既卒扱いになる

現在は政府によって基本的に卒業から3年以内なら新卒扱いとなる指針を推奨されているため、就活浪人も新卒枠でエントリーできるようになっています。

ただし、新卒枠か中途採用枠かの判断は企業に委ねられているので、就活浪人をしたときに必ずしも新卒枠でエントリーできるわけではありません。

既卒扱いとして企業が判断すれば、中途採用枠で選考を受ける必要があります。中途採用では、他社での実績やスキルを持った転職者との競争になるので、経験の浅い新卒枠と比べて就活の難易度はアップします。

参照元
厚生労働省
青少年雇用機会確保指針

就職浪人は選考時にマイナスな印象を持たれることがある

就活浪人は企業側からマイナスな印象を持たれやすいことにも要注意です。

新卒で就活しなかった理由を気にする面接官は多く、納得のいく回答ができないと選考で落とされるリスクがあります。

そのため、どうして新卒で就職しなかったのか、理由をはっきり答えられるようにすることが大切です。理由に対して嘘を述べるのは避けなければなりませんが、ネガティブな理由もポジティブな内容に変換し、好印象につながる回答を考えましょう。

就職浪人は精神的なプレッシャーを感じやすい

同級生のほとんどが新卒で就職している中、一人で就活を続けていることに焦りを感じてしまう人もいます。

大学卒業後となると学校からのサポートを受けられない場合もあり、その中で一人就活を続けていかなければならない状況は、精神的に辛いものとなるでしょう。

プレッシャーに耐えながら就活を続けるためには、リフレッシュできる時間も大切です。就活浪人は時間的に余裕が出てきやすいので、定期的にリフレッシュして気持ちを軽くしていきましょう。

リフレッシュの方法についてより詳しく知りたい方は
就活に疲れたときの対処法とは?リフレッシュの方法をご紹介!」を参考にしてください。

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就活浪人から内定を獲得する方法

就活浪人は新卒と比べて内定の獲得が不利になるかもしれないと、気にしている方も多いでしょう。

就活浪人でも内定を取れるように、以下6つのポイントを押さえながら就活を進めてみてください。

前回の経験を活かして選考対策のやり方を見直す

選考に落ちる原因がわからないまま、今までと同じ選考対策を続けていても志望企業の内定を取れる可能性は低いです。

在学中の就職活動を思い出し、選考が不利になっている原因を洗い出して面接や履歴書対策をしていきましょう。

また、自分にもっと強みがないのか、今までと違う角度から自己分析することも大切です。

スキルを身に着けながら就職活動を進める

就活浪人は時間的な余裕があるので、新しいスキルを身に着ける時間に使うことも難しくはないでしょう。 志望企業にマッチする知識やスキルがあれば、選考が有利になる可能性があります。

特に、中途採用枠でエントリーする場合、既に実務経験やスキルを持っている転職者と少ない採用枠を争うことになります。

ほぼ新卒の状態でも業界に関する知識やスキルがあれば、転職者と対等に扱われ、選考が有利になる可能性が高いです。

就活浪人になった理由に対する質問にも、「○○の仕事をするために勉強や資格をとる時間に充てた」など、ポジティブな理由も考えられるようになるでしょう。

応募企業の視野を広げる

就活浪人をすると覚悟を決めたら、先に述べたように自分にもっと強みがないのか、今までと違う角度から自己分析を行うと同時に、応募企業も今までとは違う業界を調べてみることも大切です。

もし「この業界に就職したい」と在学中から決めて就活をしていたなら、他の業界にも目を向けてみてください。今まで気づかなかった自分の適性を見つけられる可能性も大いにあります。

また、大手企業だけでなく中小企業にも注目してみましょう。中小企業の中でも優良企業はあるので、企業の規模や知名度にこだわらずに視野を広げて調べてみることが大切です。

インターンシップやアルバイトで志望業界の経験を積む

インターンシップは対象者を新卒としている企業もありますが、既卒で参加できるものもあります。もし、「インターンシップに参加できなかった」方がいれば、企業や業界の知識を深められるので参加するのも選択肢のひとつです。

アルバイトやパートで、興味のある業界の仕事を学び実績を積むのも、就活でアピールできるポイントになるでしょう。

長期インターンシップの参加を考えている場合、インターンシップの期間が長く、就職活動がおろそかになってしまう恐れもあるので、計画的にインターンに参加しましょう。

1dayや短期インターンシップに参加し企業理解を深め、それを活かしながら就職活動を進めていけるように、時間に余裕を持って行動することが重要です。

公務員を目指す

公務員になるためには、公務員試験を受ける必要があります。もちろん就職浪人も試験を受ける資格は当然あります。「地元の役に立ちたい」「市民に奉仕したい」などの思いがあるなら、公務員試験を視野に入れてみましょう。

公務員試験は倍率が高く、狭き門だといわれています。しかし、対策をしっかり行えば試験に受かる確率は十分あるので、興味があれば早めに行動しましょう。

第三者に就職活動について相談する

孤独になりやすい就活浪人は、第三者に相談しながら就活を進めていくことも大事です。

たとえば、同級生で内定を確定している人がいれば、自身の就活経験から失敗に思ったこと、逆に企業側から好感触だったことなどが聞けます。

また、内定を獲得できない原因も客観的な視点からアドバイスしてもらえることもあるでしょう。

周りに相談できる人がいない場合は、大学のキャリアサポート課や就活エージェントに頼ってみるのがおすすめです。就活のプロフェッショナルであれば、専門的な視点で就活成功のアドバイスをもらえます。

公務員と民間企業については「【就活お悩み相談室 #6】公務員を目指すか民間企業に就職するか迷っています」を参考にしてください。

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就職浪人以外の道を考える

「就職浪人しか残された道がない」と思っている就活生もいるかもしれません。しかし人生には他にもさまざまな選択肢があります。就職浪人はしたくないという就活生は以下の選択肢を参考にしてください。

進学して今後の就職活動を有利に進める

大学院や専門大学への進学は、1つの選択肢といえます。文部科学省が発表した「令和4年度学校基本調査」によると、大学卒業後10.3%の割合の人が進学すると回答しています。

大学院や専門大学で興味のある分野を極めたり、新しいスキルを取得することで、就職活動も現状よりスムーズに進むかもしれません。

参照元
文部科学省
令和4年度学校基本調査(確定値)p6

海外留学で貴重な経験を積む

大学4年の途中から海外留学をするという選択肢もあります。留学が、「就職活動をしたくないから」「就職浪人になりたくないから」という理由から始まったとしても、留学してみると貴重な経験ができる可能性は大いにあります。

しかし、留学するならば謙虚に学ぶ姿勢を忘れず、さまざまなことに積極的にチャレンジするべきです。それらの経験が、今後の就職活動に役立つでしょう。

就職留年する

3つ目は就職留年という選択肢です。先に述べたように就職留年は、卒業しないまま就職活動を続けるという方法でした。

新卒枠で選考を受けられるという強みがありますが、留年にいい印象を持たれないというデメリットもあります。

面接で「なぜ留年したのか」という質問は避けて通れないので、事前に好印象を与えられるような回答を準備しておきましょう。

就職留年のメリットやデメリットについては「留年は就職に不利?自信が持てないときの対処法や成功のポイントを紹介」を参考にしてください。

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就活浪人から内定を獲得したい方へ

納得のいく就活ができず、就活浪人を選んだけれど、どうすれば内定を獲得できるのか不安な方も多いのではないでしょうか。

就活浪人から内定を取りたい方は、就活エージェントのキャリアチケットがおすすめです。

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