現代が就職難といわれているのはなぜ?内定状況や就職成功のポイントを解説

このページのまとめ

  • 現代が就職難といわれるのは、新型コロナウイルスの影響があるから
  • 就職難を乗り切るには、自己分析を行い業界や企業の視野を広げて就活を行うのが大事
  • 就職難でもあっても、T業界や介護業界は人材の需要が高い

現代が就職難といわれているのはなぜ?内定状況や就職成功のポイントを解説のイメージ

「現代が就職難といわれるのはなぜ?」「内定を獲得するためにはどうしたらいいの?」と悩む就活生もいるでしょう。現代は新型コロナウイルスの影響もあり、第二の就職氷河期とも呼ばれています。就職難を乗り切るためには、自己分析を行い積極的に選考に参加するのが重要です。

この記事では、現代が就職難といわれる理由を解説します。就職難でも内定を獲得するためのポイントも紹介しているので参考にしてください。

就活の効率の良い進め方について知りたい方は、「就活は何から始める?基本の進め方や効率良く終わらせるためのコツが分かる!」も参考にしてください。

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目 次

現代の新卒が就職難といわれる理由

現代の新卒が就職難といわれる背景には、新型コロナウイルスの影響があります。新型コロナウイルスの影響により、採用を控える企業が増加したためです。

たとえば、「飲食業界」「旅行業界」「ホテル業界」などでは利用者が減り、売上の低下が発生しました。業界によっては、売上の低下だけではなく、休業や倒産を余儀なくされた企業もあります。

新しい人材を採用する余裕がなく、既存の従業員ですらシフトカットを行うケースもありました。このように、新型コロナウイルスの影響により、新卒採用を控える企業が発生したことから、就職難といわれているのです。

旅行業界の動向については、「旅行業界の仕事内容とは?関連会社や近年の動向も紹介」で解説しています。

ホテル業界の動向は、「ホテル業界とは?動向や仕事内容を知って就活に備えよう!」で解説しているので、こちらもあわせて参考にしてください。

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実際は就職難ではない?内定率の状況を解説

大学生の内定率を見ると、就職難とはいい切れない状況です。ここでは、厚生労働省の調査結果をもとに、大学生の就職内定率を解説します。

【男女別】大学卒の就職内定率

厚生労働省の「令和5年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します(p3)」によると、令和4年度に卒業した大学生の内定率は97.3%でした。

就職率 前年度卒業学生の就職率
全体 97.3% 95.8%
男性 97.3% 94.6%
女性 97.3% 97.1%

男性の就職内定率、女性の就職内定率ともに97.3%です。男性は前年度よりも2.7%増加、女性は0.2%の増加でした。

【文系・理系別】大学卒の就職内定率

同調査によると、文系の就職率は97.1%、理系の就職率は98.1%でした。前年比と比べて、文系は1.7%、理系は0.7%増加しています。

就職難といわれてはいますが、性別から見ても、選考別から見ても就職率は上昇傾向です。また、9割以上の卒業者が内定を獲得できており、就職難で就活が難しいと悩む必要はありません。

ただし、内定を獲得するには、入念な準備が必要です。「要チェック!就活が本格化する前に準備すべきこと」の記事を参考に、就活を進めてください。

参照元
厚生労働省
令和5年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します

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就職難でも積極的に採用を行っている業界

就職難といわれる現代でも、介護業界やIT業界などは、積極的な採用を継続しているといわれています。

ここでは、就職難でも積極的に採用を行う業界を紹介するので、参考にしてください。

介護業界

介護業界は、日本で後期高齢社会が進んでいる影響を受け、積極的な採用を行っているといわれています。介護人材が不足しており、未経験者や無資格者でも新卒採用で雇用する動きが多くなっているからです。

介護業界の仕事には、「施設に入居してもらう介護サービス」「家に訪問する介護サービス」「日中だけ施設に来てもらう介護サービス」など複数の種類があります。

介護業界については、「介護業界の現状と今後の動向について」で詳しく解説しているので、参考にしてください。

IT業界

IT業界も新卒採用の需要が増していることから、就職しやすいといわれています。人材確保に向けて未経験者の採用を行い、採用人数を増やす企業も多い状況です。

IT業界には、「ソフトウェア」「ハードウェア」「情報処理サービス」などの業種が存在します。プログラマーだけではなく、Webサイトの制作やインターネット広告の作成などを扱う企業もあるので覚えておきましょう。

IT業界については、「【IT業界徹底解説Part1】IT業界で働くための基礎知識」でも解説しています。

運送・物流業界

運送業界は仕事の大変さから、人手不足が続いている状況です。たとえば、重い荷物を積んだり、運んだりする大変さがあります。また、トラックなどで昼夜問わず、荷物を移動させる大変さもあるからです。

ただし、近年は物流業界にも、DX化の波が来ています。国土交通省は、

単なるデジタル化・機械化ではなく、それによりオペレーション改善や働き方改革を実現し、物流産業のビジネスモデルそのものを革新させることで、これまでの物流のあり方を変革する「物流DX」を推進していくこととしております

と述べ、物流業界の体制改善に動き出しました。業務のデジタル化に向けて、政府主導で、手引きを用意するなどしているため、働き方の改善が期待されています。

参照元
国土交通省
令和4年度 中小物流事業者のための物流業務のデジタル化の手引き

物流業界の仕事内容や現状については、「物流業界の仕事内容とは?主な業務や働くメリットデメリットを解説」の記事も参考にしてください。

小売業界

小売業界とは、主に個人を対象に商品の仕入れや販売を行う業界のことです。「スーパーマーケット」「コンビニエンスストア」「家電量販店」などが該当します。

小売業界の採用が多いのは、採用してもらえる店舗数が多いからです。小売業界自体の幅広く、1つの会社に属する店舗数も膨大です。

小売業界については、「スーパーマーケット業界の現状・今後の動向について」や、「「リテール」の意味とは?営業志望の人はチェック必須!」も参考にしてください。

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就職難についてのキャリアアドバイザーのアドバイス

採用数が多い企業の共通点は、「世の中からの需要が大きい業界に属している企業」であることです。たとえば、介護業界は高齢社会先進国である日本において、そのサービスを利用する人が今後世界のなかでも多くなっていく業界です。サービスを担う人、サービスの仕組みやあり方を作っていく人がともに求められる業界といえます。

「世の中からの需要が大きい業界」を見つけるポイントは、ニュースや経済誌を見て、社会的な需要や課題が大きい産業がないかを探すことです。需要が大きな業界は採用を積極的に行っているだけでなく、多くの人がその職で安定的に働けるように、賃金や待遇の向上が行われやすい傾向にあります。

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新卒が就職難を乗り切るためのポイント

新卒が就職難を乗り切るためには、自己分析を行い、視野を広げて就職活動を行うのが大切です。ここでは、就職難を乗り切り、内定を獲得するためのポイントを解説します。

自己分析を入念に行う

自己分析を行い、自分の強みや長所、就活の軸を決められるようにしましょう。自分への理解が深まれば、マッチする企業を探しやすくなります。

また、書類選考や面接でアピールするためには、自己PRや志望動機が欠かせません。自己分析ができていれば、自分の気持ちを整理し、わかりやすく伝えられます。自己分析ができていないと、回答に矛盾が発生したり、熱意が伝わらなかったりするため注意してください。

自己分析の進め方については、「【就活生向け】自己分析のやり方を解説!内定に近づく活用方法とは」で詳しく解説しています。

業界や企業の幅を広げてエントリーする

企業を探す際は、業界や企業の選択肢を広げてみましょう。就職が難しいのであれば、視野を広げ、数で勝負することも必要になります。

ただし、数が必要だと適当にエントリーするのはNGです。業界研究や企業研究を行い、自分に合う企業かどうか判断してからエントリーしましょう。

一度に多くの企業を見つけたい場合は、合同説明会への参加がおすすめです。1日で複数企業の説明を受けられ、知らない企業にも出会いやすいメリットがあります。

合同説明会については、「合説ってどんなもの?参加するメリットと有益に過ごすコツ」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

選考に何度も参加して経験を積む

就職難を乗り切るためには、多くの選考に参加して、経験を積むのが大切です。面接はもちろん、グループディスカッションの経験も積んでおきましょう。

新卒採用の選考では、「書類選考」「グループディスカッション」「面接」の3つを行う企業が多くなります。特に、面接はどの企業も活用しており、面接対策をしていなければ内定は難しいでしょう。

選考で自分の実力を発揮するには、慣れが欠かせません。できるだけ多くの企業の選考を受け、面接やグループディスカッションなどを経験するようにしてください。

グループディスカッション対策を進めたい方には、「グループディスカッションとは?進め方や評価されるポイントを解説!」の記事がおすすめです。

面接対策については、「面接準備を完璧にしよう!必要な対策とマナーや持ち物などを紹介」の記事で解説しているので、こちらもチェックしておきましょう。

スカウトサービスを活用する

スカウトサービスとは、自分のプロフィールを見た企業から、「選考に参加しませんか?」と案内をもらえるサービスです。大手企業はもちろん、ベンチャー企業や中小企業などからもスカウトをもらえるので、活用する就活生が増加しています。

スカウトサービスの場合、自分に興味を持った企業から連絡をもらえる点がメリットです。また、プロフィールを登録すれば企業から連絡が来るので、自分で探さずに効率よく選考につながるメリットもあります。

就活エージェントに相談する

就職難を乗り切るために、就活エージェントに相談しましょう。就職が大変な状況だからこそ、就活のプロに依頼するのが大切です。

就活エージェントの場合、書類や面接などの選考対策はもちろん、自己分析や業界研究のサポートなども行います。総合的に就活をサポートしてもらえるので、1人で進めるよりも安心です。

キャリアチケットでも、就職のサポートを行っています。あなたにマッチする企業の紹介も行っているので、ぜひ活用してください。

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就職難だけではない!内定が獲得できない理由

内定が獲得できない背景には、自己分析が不十分だったり、企業へのエントリー数が少なかったりする影響も考えられます。

ここでは、就職難だけとはいいきれない、内定が獲得できない理由を解説するので参考にしてください。

自己分析が不十分である

内定が獲得できない場合、自己分析が足りていないかもしれません。自己分析が不十分だと、自分の強みや考えを整理できず、アピールにつなげられないからです。

就活では、自分の強みをアピールし、企業でどのように貢献できるか伝えなければなりません。また、自分の考えをまとめ、志望理由や意欲をアピールする必要があります。

自己分析ができていれば、自己理解も深まり、採用担当者に何を伝えるかが明確になるでしょう。内定が獲得できないときには、自己分析ができているか、見直してみてください。

自己分析を行う場合は、「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」の記事を参考に進めてみましょう。

業界研究や企業研究が不足している

業界研究や企業研究が不足していると、内定を獲得しにくくなります。自分に合う業界や企業がわからず、ミスマッチが増えてしまうからです。また、「企業や業界について調べていないのは熱意が低い」と思われてしまう場合もあります。

業界研究や企業研究は、志望動機作成にも欠かせません。研究が足りないと、ほかの就活生と比べてアピール不足になるので注意しましょう。特に、同業他社との違いを理解するために、企業研究は入念に行ってください。

業界研究の進め方については、「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」の記事で詳しく解説しています。

企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」で解説しているので、どちらも参考にして研究を進めてみましょう。

企業へのエントリー数が少ない

エントリー数の少なさも、内定が獲得できない原因になるので注意してください。エントリー数を増やし、選考にも参加するようにしましょう。

新卒採用では、内定を獲得できる数よりも不採用の数が多くなります。エントリー数が少ないと、内定を獲得する前にエントリーした企業がすべてなくなる場合もあるでしょう。

選考に進んでいる企業がなくなってしまうと、一から企業分析や書類選考を行うことになり、モチベーションが下がります。時間もかかり、就職活動が長引いてしまうでしょう。

また、ほかの就活生で内定が決まっていけば、募集している企業や採用枠が少なくなります。内定獲得がさらに厳しくなるので注意してください。

大手企業ばかりにエントリーしている

大手企業ばかりにエントリーしている就活生も、内定獲得が難しくなります。大手企業は志望者が多く、難易度が高いからです。

内定を獲得するためには、中小企業にも視野を広げてみましょう。あまり有名ではない企業にも、優良企業は多くあります。

また、企業によっては、新型コロナウイルスの影響をあまり受けていない場合もあるので、業績や募集状況をチェックするのもおすすめです。

あまり知られていない企業を探したい場合は、「意外と知らない隠れ優良企業の探し方」の記事を参考に実践してみてください。

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就職難で就活をあきらめてしまった場合にとれる選択肢

就活をあきらめてしまった場合には、就職留年を行ったり、起業したりとほかにも選択肢はあります。

ここでは、もし、就職できなかった場合、どのような選択肢がとれるのかについて解説。もしものときに備えて、覚えておきましょう。

就職留年を行う

就職留年とは、あえて卒業せずに留年し、もう一度就活を行うことです。卒業していないので、新卒採用の枠で就活を行えるメリットがあります。

日本は新卒一括採用が一般的であり、新卒と既卒では就活に有利不利が出ることも。新卒で応募できる企業が、既卒だと応募できないケースはよくあることです。

就職留年を行えば、新卒の権利を持ったまま、就活経験を活かして選考に応募できます。今のままだと就職できないと思うのであれば、就職留年を行い、来年度に再チャレンジするのも可能です。

就職留年については、「就職留年という選択肢…就活にはどう響く?」の記事で詳しく解説しています。

就職浪人になる

就職浪人とは、大学を卒業して就活を続けることです。就職留年とは違い、既卒扱いでの就活になります。

就職浪人のメリットは、学費をかけずに就活ができる点です。また、時間があるため、資格取得や留学などのスキルアップもできます。

ただし、既卒扱いになる分、就職が難しくなる可能性も。新卒とは違い、志望者のスキルや経験が重視される傾向にあるからです。

社会人経験のない就職浪人と、社会人経験のある転職者が同じ枠で争うことも増えます。新卒で就活を行う方が、就職しやすい傾向にあるのは覚えておきましょう。

就職浪人については、「”就職浪人とは?”知っておくべき就活の選択肢について」の記事で詳しく解説しています。

フリーランスになる

フリーランスになり、企業に属さず働く選択肢もあります。就活は必要なく、案件さえもらえれば収入を得られる働き方です。

ただし、社会人経験なく、フリーランスになるのは難しいので気を付けてください。フリーランスは案件を自分で獲得し、仕事もこなさなければなりません。

また、そもそもフリーランスで活動できるだけの、能力やスキルがあるかどうかの問題もあります。就職できなかったからといって、安易に目指すのはやめておきましょう。

起業する

自分で起業し、会社を作る選択肢もあります。大学在学中からビジネスを行っていたのであれば、現実味もあるでしょう。

しかし、フリーランス同様、起業も自分で案件を探し、成果を出さなければなりません。経営の知識がなく、運営に失敗するケースも考えられます。

就活を行う必要はありませんが、会社を維持する難しさがあるので、簡単にできるものではありません。

起業を考えている場合は、「起業したい大学生が押さえるべきポイントは?」の記事も参考にしてください。

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就職難が不安で就活を相談したいあなたへ

「就職難が不安でどうしていいかわからない」「誰かに相談して就活を乗り越えたい」と悩んでいる人もいるでしょう。就職難でも内定を獲得したい方は、ぜひキャリアチケットに相談してください。

就職難を乗り越えるためには、就活エージェントのように、就職活動に詳しいプロのサポートが大切です。新卒採用の状況を見ながら、状況に応じて適切なアドバイスを送ります。

また、あなたの適性を見ながら、マッチしやすい企業も紹介。1人で就職活動に取り組もうとせず、キャリアチケットを活用してみましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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