このページのまとめ
- 書類選考で内定がきまることはほぼない
- 書類選考の通過率は企業によって異なる
- 書類選考の通過率を上げるために事前に自己分析や業界研究を行うのが重要
「書類選考でほぼ内定が決まるって本当?」
SNSなどを見ていると、書類選考だけで内定が決まるような主張が一定数見られます。しかし、残念ながら書類選考だけで内定が決まるのは稀なケースです。
とはいえ、書類選考は選考過程の中の重要なプロセスの一つです。この記事では、書類選考に関する基礎知識や対策を紹介します。この記事を最後まで読んで内容を実践し、書類選考突破の可能性を上げましょう。
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書類選考で「ほぼ内定」が決まることはない
書類選考の段階で内定が決まる可能性はゼロではありませんが、稀なケースと言えます。特殊な事情がない限り、内定が決まることはないと思ってよいでしょう。
書類選考だけで内定が決まる場合には、以下のような状況が考えられるでしょう。
・他の応募者よりもスキルや評価が高い
・企業側の採用活動に余裕がなく、採用を急いでいる
ただ、新卒採用の場合はスキルよりも学生の潜在的な力や将来性を重視する企業も多く、やはり書類選考だけで内定が決まる可能性は極めて低いと言えます。
また、書類選考だけで内定が出るような企業は、常に人手が不足しているブラック企業の可能性もあるので注意が必要です。
基本的に、内定は企業と面接を行った結果を通して決定されます。
あくまでも書類選考は応募者を評価するための一つの材料であって、面接もなしに内定が出ることはよほどのことがない限りありません。
一方、誤字脱字が多かったり、適切な言葉づかいができていなかったりなど、問題の多い書類を提出してしまった場合、それが原因で選考に落ちる可能性もあります。決して書類選考の重要性が低いわけではないことは意識しておきましょう。
内定までには、書類選考の他にも適性検査や面接などの選考フローがあります。具体的な流れやおおまかな時期を知りたい方は「【25・26卒】大学生の就活スケジュールと流れは?するべき準備と成功のコツを解説」を参考にしてください。
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書類選考が行われる目的
書類選考が行われるのは、主に「選別」と「面接の材料」の2点の目的のためです。
第一に、書類選考では採用基準から大きく外れている学生を選別します。
特に、大手企業や人気の企業で応募者が多く集まる場合は、すべての学生と面接するのが難しいため、書類選考で一定の選別をするのが一般的です。
このほか、企業が求めている経験や能力が明らかに不足している場合にも、書類選考で不合格になることが多いようです。
経験や能力が多少足りていなくても、ほかにアピールできるポイントがあれば書類選考を通過できる可能性もあります。
企業に対して売り込める自分の強みを、自己分析などを通じて整理しておくようにしましょう。
書類選考を通過した後には、面接が行われます。書類選考で提出した書類は、面接時に参考資料として使われます。
面接官が事前に書類に目を通しておくことで、面接の内容をより深くし、効率的に行えるようになるのです。
書類選考で提出を求められる代表的な書類がエントリーシート(ES)です。ESの基礎知識については「エントリーシートとは?履歴書の違いや基本を押さえて選考を突破しよう」を参考にしてください。
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書類選考の通過率は企業によって異なる
書類の通過率は企業によって異なります。一般的には30~50%程度と言われています。
大企業や人気企業など、応募時点で多くの就活生が集まる場合は、通過率が10%程度になることもありえるでしょう。
内定の可能性を上げるため、就活では複数の企業に応募することが基本です。しかし、多くの企業に書類を提出するだけでは、内容が薄ければあなたの魅力を伝えられません。
企業が定めている条件に合わせて自分の強みを的確にアピールすれば、書類選考の通過率を上げられるでしょう。
書類選考の通過率については正確なデータはないものの、内定率を示すデータは公的なものがあります。詳しくは「現代が就職難といわれているのはなぜ?内定状況や就職成功のポイントを解説」を参考にしてください。
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書類選考で企業が見る4つのポイント
書類選考を行っている企業は、就活生の提出した書類を様々な観点からチェックし、合否を決めています。ここでは、主だった4つのポイントを紹介します。
志望度の高さ
企業側は、就活生の志望動機や、企業に対する理解を通じて、就活生の志望度の高さを見ています。
競合他社でも通じるような志望動機では、「志望度が低い」と判断されてしまうかもしれません。そうならないためにも、企業分析や業界研究を通じ、1社1社の特徴をつかみ、個別に志望動機を考えるようにしましょう。
入社後のビジョン
入社したらどのようなことに取り組みたいか、応募者のやりたいことと会社の方針が一致しているかなど、企業側は就活生が持っているビジョンと企業の相性を見ています。
自分が企業で実現したいことや、どのような働き方をしたいのかを具体的にイメージし、書類を通じて企業に伝えましょう。
求める人物像とのマッチ度
企業は、就活生の書いた長所・短所や、学生時代に力を入れたことなどを通じて、就活生の能力と求める人物像のマッチ度を測っています。
例えば、IT企業の新卒採用で、プログラマー系の社員を増やしたいと考えている場合、就活生にはプログラミングに関する知識や経験を求めるでしょう。いくらその他の能力が高くても、プログラミングの知識が全くない状態では、書類選考の突破は難しいかもしれません。
企業研究などを通じ、事前に企業がどのような人材を求めているのかを考え、自分の経験やスキルの売り込み方を練っておくようにしましょう。
ビジネスマナー
書類選考では、基本的なビジネスマナーも見られています。そのため、応募書類は、マナーを守って書くことが大切です。
日付は提出する日になっているか、西暦・和暦は統一されているか、住所や学校名は省略されていないかなど、細部までチェックされます。
提出の前には、誤字脱字がないかしっかり確認しましょう。書き間違えたら修正液や修正テープで訂正せず、書き直すことも必要です。
書類選考に限らず、就活では社会人としてのマナーを守ることが求められます。マナーについてより詳しく学びたい方は「社会人としての心構えとは?必要なマナーや面接での答え方」を参考にしてください。
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書類選考の通過率を上げるためのコツ
書類選考の通過率を上げるためには、企業側にとって魅力的な書類を作成する必要があります。ここでは、通過率を上げるために重要なポイントを4つ紹介します。
企業の求める人物像を把握する
はじめに、企業の求める人物像を把握し、その人物像に当てはまるような自分の長所や経験をアピールしていくようにしましょう。
企業が求める人物像を考えるには、企業研究をしっかり行うことが重要です。企業が市場の中でどのような立ち位置にいるのか。どのような商材に力を入れていて、今後どのような展開を考えているのか。このような情報から、企業が新卒にどのようなスキルや経験を求めているのか、事前に考えましょう。
もちろん、新卒採用のページなどで明確に人物像が明示されている場合もあります。志望度の高い企業の採用情報は、きちんと目を通しておくようにしましょう。
過去のエピソードや経験をもとに書く
エントリーシートや履歴書を書く際には、過去のエピソードや経験をもとに、具体的な記述をするようにしましょう。
例えば、「コミュニケーション能力がある」と書くのと、「飲食店のカウンター席で隣に座った人とすぐに仲良くなれる」と書いてあるのでは、受ける印象や説得力が大きく異なります。
具体的なエピソードや経験がもとになっていると、面接に進んだ場合に面接官が質問をしやすいため、好印象を与えやすくなるでしょう。
過去の体験を具体的な言葉にするためには、書類作成の前に入念な自己分析を行うことが重要です。
何度も書き直す
ESや履歴書を書き上げた後は、内容を見返して何度も書き直し、内容を洗練していきましょう。
一度は「うまく書けた」と思った文章でも、時間を空けて読み返してみると、分かりにくい表現があったり、読みにくかったりする点があることに気づきます。
一気に書き上げて満足するのではなく、「もっと上手に書けるのでは?」と慎重に読み直し、内容をより良いものにしていく努力をしましょう。
第三者に添削してもらう
ESや履歴書を自分で見返してもなかなか課題や問題点が見つけられない人は、親や友人、知り合いの社会人などの第三者に添削してもらい、意見をもらうのも良い方法です。
第三者に読んでもらうことで、自分では気付けない文章のミスや論理の破綻を指摘してもらえます。
他人のESを読むことも勉強になるため、就活生同士でESを添削するのもおすすめです。友人同士声を掛け合って、就活対策を進めましょう。
書類選考の通過率を上げるためのコツをより詳しく学びたい方は「ESの通過率を上げるにはどうする?アピールのコツを解説!」を参考にしてください。
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書類選考の前にやっておきたい就活対策
書類選考に向けてESや履歴書を作成する前に、入念な就活対策を行っておくことが第一志望への内定の鍵です。ここでは、特に取り組んでおくべき対策を4つ紹介します。
自己分析
就活対策の基本、自己分析は必ず取り組んでおくようにしましょう。
自己分析のやり方は様々で、自分の経験を年表などで整理する「自分史」の作成やマインドマップの作成が代表的なものです。
自己分析をやり込むことで、自分が過去に経験したことを整理したり、自分の今の価値観や考え方がどのような経験に由来しているのかを言葉にできるようになります。結果として、抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードや言葉を使ってESや履歴書を書けるようになります。
志望動機や自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れていたこと)などを書く際にも、自己分析で得た情報は重要です。就活対策を何から始めればいいか悩んでいる方は、まず自己分析から始めてみましょう。
業界研究・企業分析
自己分析で自分の経験や価値観についての理解を深めたら、興味のある業界や企業について調べましょう。いわゆる「業界研究」や「企業分析」です。
業界研究は、興味のある業界に関する動向やニュース、各社の規模などを横断的に調べることです。各出版社から出版されている「業界地図」などを見ると、業界内のパワーバランスや資本関係などについて理解できます。
企業分析は、一つの企業にスポットライトを当てて、情報を集めることです。新卒の募集要項はもちろん、公開されている情報には一通り目を通し、企業がどのような強みを持っていて、今後どのようにビジネスを展開しようとしているのか考えを深めておきましょう。
特に上場企業の場合は、投資家向けに積極的な情報公開を行っております。すべての企業の投資家向け情報を目を通すには時間がいくらあっても足りませんが、志望度の高い企業については事前にチェックしても良いでしょう。
就活イベントへの参加
ある程度志望業界や企業が定まってきた後は、就活イベントに積極的に参加しましょう。
個別企業が主催する説明会などはもちろん、特定の業界や関連企業が集まる合同説明会も視野を広げるのに有効です。
近年、特に注意しておきたいのがインターンシップです。これまでは採用に直結していないとされてきたインターンが、25卒向け以降は採用直結が正式に認められるようになりました。
志望度の高い企業がインターンを開催している場合、よほどの事情がない限りは参加に向けて準備を進めるようにしましょう。
OB・OG訪問
志望度が高い企業には、OB・OG訪問も行うとベターです。
OB・OG訪問とは、実際に企業に勤めている社会人のもとを訪れ、新卒採用の経験や、実際に入社した後の感想などを聞くことです。
年の近いOB・OG訪問なら、実際の選考がどのように進んでいったのかを話を聞けますし、キャリアのあるOB・OGなら入社後のキャリアパスについて聞くことができます。
大学によっては、進路指導を担当する部署やゼミ・研究室でOB・OG訪問先を紹介しているケースもあるようです。有効活用しましょう。
OB・OG訪問の始め方が分からない方は「OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!」を参考にしてください。
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書類選考で少しでも内定に近づきたい人へ
書類選考でほぼ内定を固めることは難しいものの、完成度の高いESや履歴書を作成することでその後の選考を有利に進めることは可能です。
書類選考から少しでも内定に近づきたいと考えている人は、「キャリアチケット」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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人生の大きな節目となる就活では、多くの就活生が様々な不安や悩みを抱えることになります。ネガティブな気持ちに一人で立ち向かっていくことは、想像以上に消耗するものです。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。