SPI3とは?出題内容や選考突破に向けた対策を解説

このページのまとめ

  • SPI3は新卒採用の選考で使用される適性検査
  • SPI3の問題には「言語問題」「非言語問題」「英語問題」「構造的把握力」がある
  • SPI3で高得点を取るには問題集を繰り返し説いて苦手を克服するのが大事

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「SPI3とは?どんなテスト?」「出題される問題はどのような内容?」などと気になる就活生も多いでしょう。SPI3は多くの企業の選考で使用されており、対策しなければ選考を突破できません。

この記事では、SPI3の出題内容や、解くためのポイントを解説しています。おすすめの勉強法も紹介するので、高得点獲得に向けて対策しましょう。

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目 次

SPI3は新卒採用で使われる適性検査

SPI3は、新卒採用の選考で使われる適性検査です。正式名称を「Synthetic-Personality-Inventory(総合適性検査)」といい、採用場面では40年以上にわたって使用されています。

SPI3の検査内容は、言語問題と非言語問題からなる「能力検査」と、受験者の考え方を問う「性格検査」の大きく分けて2種類です。

SPI3の難易度

SPI3の問題難易度は、中学、高校レベルです。難易度が高すぎるわけではないので、事前に練習問題を解いておけば十分に対応できるでしょう。

ただし、問題数が多いため、回答の素早さが求められます。問題には傾向があるので、繰り返し問題を練習し、素早く、ミスなく解けるようにしておきましょう。

SPI3の問題数や時間配分については「SPIの問題数はどのくらい?時間配分の目安や受検対策を解説」も参考にしてください。

「SPI」「SPI2」とSPI3の違い

「SPI」「SPI2」は、SPI3と受験方式や検査内容が異なる適性検査です。

「SPI」のときは、受験がマークシート形式で行われていました。その後、2005年には「SPI2」にバージョンアップし、テストセンターやWebテストでも受験できるように変更されています。

2013年には「SPI3」にバージョンアップされ、その際に性格検査が追加されました。「SPI」は廃止されていますが、「SPI2」「SPI3」は現在も使用されています。

SPI3とほかの適性検査の違い

SPI3以外にも、玉手箱やGABなど数々の適性検査があります。出題内容や制限時間などは異なるため、違いを知っておきましょう。

SPI3 ・能力検査と性格検査がある
・就活ではもっとも一般的な適性検査
玉手箱 ・幅広い業界で採用される検査
・受験者によって問題がランダムになる
・制限時間が短い
GAB ・適性検査のなかでも高難易度
・言語・係数が出題される
C-GAB ・テストセンターで受験する
・商社や金融業界での使用が多い
・問題傾向はGABに似ている
Web-GAB ・自宅で受験する
・制げ時間は80分
・問題傾向はGABに似ている
CAB ・システム系の会社で出題されやすい
・「暗算・法則性・命令表・暗号」がある
TG-WEB ・計数・言語・英語・性格テストがある
・どの問題も難易度が高い

代表的な適性検査は「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてください。

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SPI3を企業が導入する理由

SPIを企業が導入する理由は、応募者の基礎的な学力を確認したり、履歴書ではわからない能力を確認したりするほか、様々です。SPI3を導入する理由について、詳しく解説します。

応募者を絞り込むため

SPI3を企業が導入する理由のひとつは、応募者を絞り込むためです。大手企業や有名企業は、毎年1万人以上もの志望者がいるといわれています。全員に対して面接を行うのは難しく、効率よく選考を行わなければなりません。

SPI3を導入すれば、基準の点数を満たす志望者だけを次の選考に通過させることができます。また、性格検査を行えば、自社で活躍できる人材の特徴がわかり、早期退職の防止にもつながります。

応募者の基礎的な学力を見るため

​SPI3は、応募者の基礎的な学力を見るためにも利用されています。SPI3により、入社後に必要な言語能力や数字管理能力を確認できるからです。

大学生は異なる学科や学部に所属しており、大学の成績だけでは能力を判断できません。SPI3を利用すれば、異なる大学や学部の志望者であっても、一律に能力を調査できます。また、数値で結果が出るので、客観的に判断できる点もポイントです。

履歴書ではわからない特徴や能力を見るため

書類選考で履歴書を見ただけでは、志望者の性格や能力をしっかりと把握することは困難です。

SPI3は、履歴書からはわからない個性やスキルを判断する材料になります。

ミスマッチを防ぐため

SPI3を活用することで、自社で長く活躍してくれる人材の性格や特徴を分析できます。分析データにマッチした人材を採用することで、就職先のミスマッチを防ぎ、志望者のキャリアに悪影響を及ぼさないというメリットがあります。

適切な人材配置を行うため

部署ごとの特性と社員の能力や個性が合っているかは、仕事を続けていく上でとても重要です。
SPI3により、人材配置のミスマッチをなくし、働きやすい環境をつくることができます。

ただし、SPI3の結果だけで選考を通過できるわけではありません。履歴書の内容ももちろん重要になるので、対策は欠かさないようにしましょう。

履歴書でのアピール方法については「履歴書の余白って何割埋めるべき?基本マナーや書き方も解説」も参考にしてください。

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SPI3の受検方法

SPI3の受検方法には、「テストセンター」「Webテスト」「インハウスCBT」「ペーパーテスト」の4種類があります。それぞれの受検方法を解説するので、どのような形式で行われるのかを知っておきましょう。

テストセンター

テストセンターとは、決められた受検会場でSPI3を受ける形式です。テストセンターは以下の都市に常設されています。

・東京
・大阪
・名古屋
・札幌
・仙台
・広島
・福岡

受検者が多い時期には、臨時のテストセンターが各都道府県に設置されるので、最寄りの会場を受験するといいでしょう。

テストセンターでの受検には、企業からの案内が必要になります。メールが届くので、受検会場を予約して参加しましょう。過去1年以内にテストセンターの受検経験がある場合には、試験結果を使いまわせる特徴があります。

テストセンター受検については「SPIテストセンターを初めて受ける人必見!受検の流れや注意点を解説」も参考にしてください。

Webテスト

Webテストは、インターネットを使用し、パソコンから受検する方法です。自宅や大学など、インターネット環境があればどこでも受検できるメリットがあります。

また、受検時間も決められておらず、期間内であればいつでも受けることができます。忙しくなる就活期でも、受検しやすい形式でしょう。

インハウスCBT

インハウスCBTとは、志望企業が用意した会場で行うSPI3です。会場が応募先の企業になる場合も多く、面接と同日に受検する場合もあります。

回答はパソコンで行うので、パソコンをあまり使わない方はキーボード入力を練習しておきましょう。

ペーパーテスト

ペーパーテストは、マークシート形式で行うSPI3です。企業説明会のあとに実施されることが多い傾向にあります。

ペーパーテストの特徴は、不正行為が行われにくい点です。ただし、現代はパソコンで回答するSPI3が普及しているので、ペーパーテストを利用する企業は少なくなっています。

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SPI3の能力検査の問題と解くためのポイント

SPI3の能力検査では、言語問題と非言語問題があります。そのほかにも、海外企業との取引など英語を使う企業では「英語問題」が出されたり、企業によっては構造的把握力の問題が出題されたりする場合があるので覚えておきましょう。

ここでは、SPI3の能力検査の問題にどのような種類があるかと、解くためのポイントを解説するので参考にしてください。

言語問題

言語問題は国語の問題であり、語彙力や文章読解力が出題されます。次のような問題が出るので、確認してください。

・二語の関係
・語句の意味
・語句の用法
・文の並び替え
・空欄補充
・熟語の成り立ち
・文節の並び替え
・長文読解

言語問題は言葉の意味を問う問題が多いので、単語について勉強しておきましょう。特に、「二語の関係」「語句の意味」「語句の用法」などは、単語についての知識がなければ正解が難しい問題です。出題の傾向は毎年変わらないので、問題集を解いて対策しておきましょう。

また、長文読解については、制限時間との戦いになります。素早く回答できるように、出題される長文の傾向に慣れておきましょう。

言語問題の特徴や対策については、「SPIの言語分野は事前対策でバッチリ!選考を突破できる勉強方法」の記事で解説しています。高得点をとるために、確認しておきましょう。

非言語問題

非言語問題は、数学の内容が出題されます。中学・高校レベルの問題になるので、内容を忘れている人は復習しておきましょう。SPI3の非言語問題では、次のような問題が出題されます。

・推論
・場合の数
・確率
・集合
・損益算
・速度算
・表の読み取り
・資料の読み取り
・長文読み取り計算
・代金の精算
・料金の割引
・割合の計算
・分割払い
・装置と回路
・物の流れと比率
・不等式と領域
・年齢算
・通過算
・整数の推理
・仕事算

SPI3の非言語問題はパターンが多いので、問題ごとの解き方を覚えておくのが重要です。たとえば、「推論」や「確率」は出題される場合が多いので、対策を行うようにしましょう。

また、定価・原価・売価の計算をする「損益算」や、距離と速さの公式が必要となる「速度算」などの解き方を覚えておくのもおすすめです。「表の読み取り」のように、資料やデータから答えを導き出す問題もあります。情報の取捨選択が必要になるので、データの読み方も練習しておきましょう。

なお、テストセンターやペーパーテストで受験する場合、電卓は使用できません。暗算や筆算の練習もしておいてください。非言語問題については、「SPIとは?非言語ができない方のための対策方法まとめ」の記事で解説しています。

英語問題

SPI3の英語問題は、テストセンター、またはペーパーテストの場合のみ出題されます。Webテストでは実施されないので覚えておきましょう。英語問題では、次のような問題が出題されます。

・同意語
・反意語
・空欄補充
・語文訂正
・和文英訳
・長文読解

英語問題の場合、単語や文法の問題と長文読解にわけられます。「同意語」や「反意語」は単語の意味を知っておけば回答できるので、単語も覚えるようにしましょう。

「空欄補充」や「長文読解」については、総合的な英語能力が必要です。英検やTOEIC用の問題集を利用し、長文に慣れておくのもおすすめします。

構造的把握力

構造的把握力は、情報の関係性や共通性を読み取る検査です。テストセンターでのみ出題されます。
構造的把握力の問題は、言語問題と非言語問題の2種類です。

言語問題の場合、文章の構造を見て、グループごとにまとめる形式になります。非言語問題も文章を見てグループにまとめますが、計算や数学の知識が含まれているので注意しましょう。

構造的把握力の問題は意図がつかみにくく、初見では苦労します。問題集を解き、パターンに慣れておくことが大切です。

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SPI3の性格検査の出題内容と解くポイント

ここでは、SPI3の性格検査の出題内容と解くポイントを解説します。

まず、SPI3の性格検査は、提示される複数の考え方から1つを選んで回答する検査です。たとえば、文章Aと文章Bが提示され、「Aに近い」「どちらかといえばAに近い」「どちらかといえばBに近い」「Bに近い」のように4択から回答します。

また、文章が5つ提示され、一番あてはまる内容を選ぶタイプもあるので、指示に従って回答しましょう。問題数が多いので、深く考えず、直感に従って解くのが大切です。

矛盾した回答を避ける

PI3の性格検査では、矛盾した回答を避けるようにしましょう。たとえば、1問目で「チームで協力するのが得意」と回答したとします。その後、別の問題で「チームワークに自信がない」と回答すれば、矛盾が発生し、一貫性がないと思われてしまうでしょう。

性格検査では、似たような内容を問う問題もあります。矛盾した内容にならないように、正直に答えるようにしましょう。

極端な回答や曖昧な回答に注意する

曖昧な回答や極端な回答にも注意してください。企業から注視されてしまうかもしれません。

たとえば、「どちらともいえない」ばかり回答していると、どのような人物かがわからなくなります。まじめに答えていないと思われる場合もあるでしょう。

極端な回答や曖昧な回答は、「自分の意思がない」「自己主張が激しすぎる」などと捉えられる場合もあります。自分をよく見せようとはせずに、思ったとおりの回答を行ってください。

SPI3の性格検査については、「性格検査とはどんなテスト?問題例や対策方法を解説!」でも詳しく解説しています。

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SPI3で高得点を取るための勉強法

SPI3で高得点を取るためには、受検する時期から逆算して早めに対策をスタートすることが重要です。ここでは、SPI3で高得点をとるための勉強法を解説します。

受験する企業や業界の出題傾向を調べる

SPI3は受験方式が複数あるので、受験する企業や業界の出題傾向を調べて対策してください。試験時間や問題数も変わるので注意しておきましょう。

たとえば、英語問題や構造的把握力は、企業によって出題される場合とされない場合があります。また、テストセンターは電卓が使用できませんが、Webテストは使用可能です。

受験する企業や業界の出題傾向を知っておけば、問題や受験方式にあわせた対応ができます。対策内容が変わってくるので、本番を想定して勉強を行うようにしてください。

苦手な問題を繰り返し練習する

自分の苦手な分野を把握した上で対策に取り組むことが大切です。苦手な問題を見つけるためには、まずは問題集を1冊解きましょう。苦手な問題を重点的に解くことで、弱点を克服できます。

SPI3は問題数が多く範囲が広いので、苦手分野を減らして多くの問題を解けるようにしておくのが大切です。

練習して解けるようになったと思っても、時間が経つと忘れてしまう可能性があります。定期的に復習し、解き方を忘れないようにしましょう。

頻出する問題を練習する

高得点を取るために、頻出する問題を練習するのもおすすめです。SPIでは、毎回出題される問題もあれば、あまり出題されない問題もあります。

問題集によっては、頻出問題を示してくれている場合があるので参考にしましょう。対策があまりできておらず、試験まで時間がない場合は、頻出問題を優先して練習すると効率的です。

時間を計りながら練習する

SPI3の勉強では、時間を計りながら行いましょう。受験時に、時間が足りなくて失敗する就活生が多いからです。

SPI3は制限時間のわりに問題数が多く、効率的に解答しなければなりません。1問あたりどのくらいの時間が使えるか、実際に計って練習してみましょう。

SPI3の場合、テストセンターは35分、ペーパーテストは70分の制限時間があります。受験方式によっても変わるので、それぞれ対策するようにしましょう。

問題集を繰り返し解く

SPI3で高得点を取るためには、問題集を繰り返し解きましょう。SPI3の出題傾向やパターンに慣れることで正答率が上がります。

たとえば、非言語問題の「推論」や「確率」の問題は、数字が変わっても解き方は同じになります。解き方のパターンさえ知っておけば、慌てずに解答できるでしょう。

問題の傾向はあまり変わらないので、問題集を1冊練習すれば十分。1冊を繰り返し解き、問題に慣れておきましょう。

SPI3の時間配分については「SPIの時間配分はどうすればいい?試験形式ごとのポイントや対策を解説」も参考にしてください。

アプリで隙間時間をうまく使う

スマホアプリを使い、空いている時間で効率的に勉強しましょう。電車での移動時間、授業の空き時間など、隙間時間を効率的に使うのが勉強のコツです。

参考書で勉強する場合、しっかりと時間を確保しなければ勉強は大変。スマホアプリであれば参考書を持ち歩く必要もなく、外出時でも勉強できて便利です。

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SPI3対策に向けたスケジュールの目安

SPI3の勉強は、いつから始めるかも知っておきましょう。必要となる時期を考え、逆算して勉強を始めてください。

50時間以上の勉強が必要になる

SPI3の対策には、50時間以上が必要だとされています。50時間勉強すれば、ある程度の合格水準まで到達できるでしょう。

ただし、50時間勉強したからといって、必ず合格するわけではありません。「苦手が克服できていない」「志望企業は必要な得点数が高い」などの場合は、追加で勉強しておきましょう。

大学3年生の1月には対策を始めたい

大学3年生の1月には、勉強を始めるのがおすすめです。大学3年生の3月ごろになるとエントリーをし始める就活生が多く、SPIが必要になってきます。

50時間ほど勉強すると考えると、2〜3ヶ月は必要です。遅くても大学3年生の1月には勉強をスタートし、選考に備えておきましょう。

インターンシップで必要になる場合もある

インターンシップに選考がある場合、SPIが求められる企業もあります。参加したいインターンシップの選考にSPIが含まれているか確認しておきましょう。

キャリアチケットの「2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識に関する調査」によると、9割の学生がインターンシップに参加予定です。SPIが必要になる学生も出てくるので、事前の準備を欠かさないようにしてください。

インターンシップの時期については、「インターンシップの申し込みはいつから?参加方法やメールの書き方を解説」の記事で解説しています。

参照元
キャリアチケット
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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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