このページのまとめ
- エントリーシートは採用選考のみ、履歴書は入社後も使用される点で違いがある
- エントリーシートでは、企業独自の質問項目を設けられるケースが多い
- 履歴書は氏名や住所など、基本的な情報が求められる
「エントリーシートと履歴書はどのような違いがあるの?」と疑問に思う就活生も多いでしょう。エントリーシートは採用選考でのみ用いられる書類、履歴書は人事データとして扱われる公的な書類です。選考を突破するためには、それぞれに応じた回答をするのがコツです。
この記事では、エントリーシートと履歴書の記載項目や書き方の違いについて解説します。どの会社でも必要になる書類なので、事前準備を入念にしておきましょう。
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- エントリーシートと履歴書の違いを解説
- エントリーシートはマッチ度を確かめるための書類
- 履歴書は個人の情報を確かめる公的書類
- 大学3年生の3月には準備が必要
- エントリーシートと履歴書に記載する項目の違い
- エントリーシートに記載する項目
- 履歴書に記載する項目
- エントリーシートと履歴書には全く同じ内容は書かない
- エントリーシートと履歴書は両方提出する場合もある
- エントリーシートと履歴書の内容は一貫性が求められる
- エントリーシートを書く際の5つのポイント
- 1.自己分析を行う
- 2.質問の意図を汲み取って回答する
- 3.具体的なエピソードでアピールする
- 4.企業が求める人物像を意識する
- 5.面接で深掘りされても対応できるようにする
- 履歴書を書く際の3つのポイント
- 1.わかりやすく簡潔にまとめる
- 2.経歴や資格は正式名称で書く
- 3.空欄がないようにする
- エントリーシート・履歴書を書くうえでの注意点
- 結論から書く
- 修正液や修正テープは使用しない
- 消せるボールペンやシャーペンは使わない
- 記載形式や企業の指示にしたがって書く
- 作成できたらコピーを用意しておく
- エントリーシートと履歴書のダウンロード方法
- エントリーシートの場合
- 履歴書の場合
- エントリーシートと履歴書の違いなど就活知識を学びたいあなたへ
エントリーシートと履歴書の違いを解説
ここでは、エントリーシートと履歴書の違いを詳しく解説します。どちらも就活で使用する書類ですが、用途や質問内容が違うので覚えておきましょう。
エントリーシートはマッチ度を確かめるための書類
エントリーシートは、企業と就活生のマッチ度をはかるために使われる書類です。企業が用意した質問に回答し、企業の雰囲気に合いそうか、仕事で活躍できそうかなどを見極めます。
エントリーシートの特徴は、質問内容が企業独自で決められていることです。自己PRや志望動機など一般的な質問だけではなく、「自分を漢字一文字で表すと?」「もし100万円もらえたら何に使う?」などのようにユニークな質問がされる場合があります。
エントリーシートについては、「就活のエントリーシートの書き方を一から解説!落ちないための注意点」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
履歴書は個人の情報を確かめる公的書類
履歴書は、従業員の氏名や生年月日、連絡先など学生の個人情報を把握するために使われる公的書類です。エントリーシートとは異なり、質問項目もある程度決まっています。
履歴書は市販の物を使うのが一般的です。書店やコンビニ、大学などで販売されています。
履歴書の内容や書き方については、「新卒就活用の履歴書の正しい書き方は?必要な準備や提出時のポイントも解説」も参考にしてください。
大学3年生の3月には準備が必要
エントリーシートや履歴書は、大学3年生の3月までには準備しておきましょう。
内閣府が令和5年に発表した「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」によると、企業説明会やセミナーなどに参加する時期のピークは、大学3年生の3月です。
引用:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」
会社によっては、説明会参加の条件に履歴書やエントリーシートの提出が求められる場合もあるので気をつけましょう。早めに準備しておけば、説明会やセミナー参加前に慌てずに済みます。
参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)
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エントリーシートと履歴書に記載する項目の違い
エントリーシートと履歴書では、記入する内容が違います。それぞれの項目の違いについて解説するので、内容の書き分けを意識してみてください。
エントリーシートに記載する項目
エントリーシートには、次のような内容を記入するのが一般的です。
・基本情報(氏名、住所など)
・学歴
・自己PR
・志望動機
・長所、短所
・ガクチカ
これらの内容に加えて、会社独自の質問項目もあります。質問の意図を考えて、アピールにつながる回答をするのがポイントです。
エントリーシートは、学生の強みや考え方、会社との相性を評価するために使用されます。エントリーシートの項目や書き方については、「履歴書と違うの?エントリーシートの書き方を知ろう」の記事を参考にしてください。
履歴書に記載する項目
履歴書では、次のような内容を記入するのが一般的です。
・氏名
・現住所
・連絡先
・学歴
・免許、資格
・趣味、特技
・志望動機
履歴書の場合、就活生の基本的な情報を記入します。内容はJIS規格(日本工業規格)を基準にしている履歴書が多く、どの履歴書を選んでも大きな違いはありません。
ただし、履歴書によって記入欄の大きさが変わる点には気をつけてください。履歴書には就活用のものだけではなく、転職用やアルバイト用などもあります。
就活生の場合、志望動機や趣味特技など、アピールにつながる項目が大きい履歴書を選びましょう。転職用やアルバイト用など、職歴を多く書ける履歴書を選んでも、職歴のない大学生にはアピールしにくいからです。
もし、どの履歴書にするか迷った場合は、JIS規格の履歴書か大学指定の履歴書を選べば問題ありません。
就職活動でよく使われるJIS規格の履歴書については、「JIS規格の履歴書とは?書き方のポイントや入手方法を解説!」の記事で解説しているので参考にしてください。
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エントリーシートと履歴書には全く同じ内容は書かない
エントリーシートと履歴書には、全く同じ内容を書かないようにしましょう。一字一句同じ文章にしてしまうと、手を抜いていると思われかねないからです。
自己PRや志望動機など、エントリーシートと履歴書の両方で聞かれる質問もあります。その際は同じ文章を使うのではなく、表現を変えたり、エピソードを変えたりして同じにならないように工夫しましょう。
エントリーシートと履歴書は両方提出する場合もある
エントリーシートと履歴書は、両方提出する場合もあります。就活サイトや企業のWebサイトを確認して、書類選考では何を提出すればよいのか確認しておきましょう。
提出するタイミングは企業によって変わります。一緒に提出する場合もあれば、エントリー時に履歴書を提出し、一次面接のタイミングでエントリーシートを提出する、といったようにタイミングがずれる場合もあります。
エントリーシートと履歴書の内容は一貫性が求められる
エントリーシートと履歴書の内容は、一貫性を持たせましょう。内容が大きく変わってしまうと、どちらの内容が正しいのか疑問視されてしまうからです。
たとえば、エントリーシートで積極性をアピールしているのに、履歴書で慎重な性格だと伝えていれば矛盾が生じます。書類選考では両方の書類が見られているので、一貫性を意識して回答するようにしましょう。
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エントリーシートを書く際の5つのポイント
ここでは、エントリーシートを書く際に意識すべきポイントを解説します。エントリーシートを書く際は、企業の意図を読み取り、印象に残るアピールを行うのが大切です。
1.自己分析を行う
企業の高評価を得られるエントリーシート作成のためには、自己分析を徹底することが不可欠です。自己分析で過去を振り返り、自分の強みや価値観を整理しておくことで、企業の質問項目に的確に答えられます。
自己分析が不十分だと、企業からの質問に具体的に答えられず、書類選考に落ちてしまいます。自己分析は就職活動の土台となる準備なので、必ず行うようにしてください。
自己分析の方法が不安な方は、「『自己分析のやり方がわからない』と悩む人へ」の記事を参考に進めるのがおすすめです。
2.質問の意図を汲み取って回答する
エントリーシートを書く際は、企業が質問する意図を考えて回答することが重要です。企業独自の質問項目は、企業が求めている人物像に合っているかどうか判断するために作られているからです。
たとえば、「あなたを動物に例えると」という質問には、「学生の性質を知りたい」「自分を客観的に捉える力があるか知りたい」などの意図があると捉えられるでしょう。
したがって、「私を動物に例えると亀です。なぜなら、粘り強く物事を最後までやり遂げることができるからです」のように、自分の強みを表現できる動物を選んでアピールするのが効果的です。
3.具体的なエピソードでアピールする
エントリーシートや履歴書で記載するエピソードは、できる限り具体的な内容にすることが重要です。具体性を持たせることで、採用担当者に伝わりやすくなるからです。
伝えるエピソードは、特別な経験や成果である必要はありません。
ただし、「さまざまな」や「たくさんの」といった抽象的表現よりも、具体的な数字や数値があれば積極的に盛り込むのがおすすめです。そうすることにより、エピソードに説得力が増し、よりオリジナリティのある回答になります。
就活でのエピソードの伝え方は、「就活で自分のエピソードはどう伝える?伝え方のコツや注意点を解説」で解説しています。面接の受け答えが苦手だと感じる方は、こちらも参考にしてみてください。
4.企業が求める人物像を意識する
企業が求める人物像に合った強みやスキルをアピールすることも重要です。いくら素晴らしい能力を持っていても、企業が求めるものとマッチしていなければ書類選考突破につなげるのは難しいでしょう。
求める人物像を把握するためには、企業研究を入念に行い、ほかの企業との違いを知ることが大切です。Webサイトで調べるだけではなく企業説明会へ参加することで、その企業のことをより深く知ることができます。
企業研究の方法については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事がおすすめです。入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業研究をしっかり行いましょう。
5.面接で深掘りされても対応できるようにする
エントリーシートの内容は、面接で深掘りの質問をされる前提で考えましょう。深掘りされた質問に対し明確な回答ができれば、「自己理解ができている」という高評価につながりやすいです。
たとえば、ガクチカでアルバイトをアピールするのであれば、「なぜアルバイトを選んだのか」「なぜ△△の強みをアピールしようと思ったのか」などを考えます。
面接で質問されて慌てないように、念入りに準備しておきましょう。
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履歴書を書く際の3つのポイント
履歴書を書くにあたり、押さえるべきポイントを解説します。好印象を得られる履歴書作成のための参考にしてください。
1.わかりやすく簡潔にまとめる
履歴書は記入欄が小さい傾向にあるため、簡潔にまとめるのが大事です。エントリーシートの内容を要約するイメージで書いてみてください。
小さい文字で詰めて書くと、文章が読みにくく、アピールしたい内容が伝わらなくなってしまいます。「読みにくい履歴書だ」と第一印象が悪くなり、書類選考で落ちてしまうリスクもあるので気をつけましょう。
2.経歴や資格は正式名称で書く
履歴書での経歴や資格は略さずに書きましょう。特に、資格は略称を使いがちなので気をつけてください。
たとえば、「英検」ではなく、「実用英語技能検定」が正式名称です。運転免許は、「普通自動車免許」「普通自動二輪車免許」などが正式名称です。
履歴書の学歴や経歴の書き方については、「就活における履歴書の学歴欄の書き方とは?例文と一緒にご紹介!」を、資格の書き方については、「履歴書の免許・資格欄の書き方は?運転免許や教員免許の記入方法などご紹介」をチェックしてみてください。
3.空欄がないようにする
履歴書の記入欄はすべて埋め、空欄がないようにしましょう。空欄のまま提出してしまうと、記入忘れだと思われる可能性があるからです。もし書く内容がなくても、「特になし」のように何かを記載しなければなりません。
たとえば、職歴のように経験がなかったり、記入できなかったりする箇所には「なし」と書きます。そのほかにも、帰省中の住所欄がない場合には「同上」、本人希望欄に希望がなければ「貴社規定に従います」のように書くなど、項目に応じて記入してください。
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エントリーシート・履歴書を書くうえでの注意点
エントリーシートと履歴書には、共通して意識したいポイントがあります。どちらも選考に関わる書類なので、チェックしておきましょう。
結論から書く
エントリーシートも履歴書も、文章は結論から書きましょう。結論から書くと、話の内容が伝わりやすくなるからです。
たとえば、自己PRでは「私の強みは△△です」と長所から伝えます。志望動機であれば「私が貴社を志望する理由は△△です」のように、志望する理由から伝えてください。
多くの質問は、「結論→詳しい説明(エピソード)→まとめ」の順番で回答すると伝わりやすくなります。
修正液や修正テープは使用しない
エントリーシートや履歴書で間違えてしまった場合は、最初から書き直すのが基本です。修正液や修正テープは使用しないでください。
どうしても用紙が用意できない場合は、二重線を引いて訂正印を押し、書き直す方法もあります。ただし、訂正印が多過ぎると「ミスが多い」「仕事も雑になるのでは」などの印象を与えかねないので気をつけましょう。
エントリーシートや履歴書を書き間違えた場合の対応は、「履歴書修正に修正テープやごまかしはNG!ミスをしたときの対処法を紹介」で詳しく解説しています。書類選考での印象が悪くならないよう、あらかじめ確認しておきましょう。
消せるボールペンやシャーペンは使わない
消せるボールペンやシャーペンも、書類選考では使用を控えてください。書いた内容を消せてしまい、書き換えられる可能性もあるからです。
また、名前や住所などが消えてしまった場合、エントリーに支障が出る場合もあります。万が一のことがないように、消えないボールペンを使いましょう。
記載形式や企業の指示にしたがって書く
どのように記載するかは、企業の指示に従うのが基本です。募集要項に記載があるか確認してから書き始めましょう。
たとえば、「エントリーシートはデータを印刷し、郵送で提出する」のように決まりがあるとします。この場合はデータで提出せず、印刷して郵送で提出しなければなりません。
そのほかにも、「フォント」「文字の大きさ」「文字の色」など、指定を設けている企業もあります。形式を確認してから、作成と提出を行うようにしてください。
作成できたらコピーを用意しておく
エントリーシートや履歴書が作成できたら、コピーを残しておきましょう。就職活動ではエントリーシートなどを見返す機会が多いので、すぐに確認できるように準備しておきます。
たとえば、面接前に書類選考でどのような内容を書いたか確認するために必要です。面接では、エントリーシートや履歴書の内容と矛盾しないように答える必要があります。
また、書類選考に向けて添削を依頼する際にも、コピーを準備しておけばすぐに提出できるので安心です。企業ごとにコピーを残しておくとよいでしょう。
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エントリーシートと履歴書のダウンロード方法
書類選考に備えて、エントリーシートと履歴書の入手方法も確認しておきましょう。ここでは、それぞれの入手方法をまとめました。
エントリーシートの場合
エントリーシートは、採用ページや就活サイトからダウンロードできます。エントリー時のページからダウンロードできたり、入手する場所が記載されていたりするので確認しておきましょう。
また、エントリー後に会社からメールでデータが送られてくる場合もあります。エントリーシートは購入できないので、データをダウンロードするか、説明会などで会社から直接もらうかになることを覚えておいてください。
履歴書の場合
履歴書は、購入するだけではなくインターネットからもダウンロードできます。テンプレートを公開しているWebサイトも多いので、自分がアピールしたい内容に合うものを選びましょう。どれにするか迷う場合は、厚生労働省のテンプレートがおすすめです。
履歴書のフォーマットについては、「就活は学校指定の履歴書を使わないとダメ?応募書類のマナーを解説」の記事でも解説しています。会社側が履歴書を指定する場合もあるので、募集要項をよく読んでおきましょう。
参照元
厚生労働省
厚生労働省が新たに作成した「履歴書様式例」を掲載しました。
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エントリーシートと履歴書の違いなど就活知識を学びたいあなたへ
就職活動の書類選考ではエントリーシートと履歴書の2つを準備する必要があり、それぞれ完成させるのが大変です。どのように違うのか、同じ内容を書いてもよいのかなど、悩むこともあるでしょう。
エントリーシートと履歴書の違いや書き方のコツなど、就職活動の悩みが出てきた際には、ぜひキャリアチケットにご相談ください。
就職エージェントのキャリアチケットでは、書類選考対策など、就活生一人ひとりに寄り添って悩みを解決します。就職活動のプロであるアドバイザーが一対一でサポートするので、ご安心ください。志望企業の内定獲得を実現するために、キャリアチケットを活用してみましょう。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。