通信業界とはどんな業界?業務内容や業界の動向と課題について解説

このページのまとめ

  • 通信業界は電波や通信に関するサービスを提供する業界
  • 通信業界は「固定通信」「移動通信」「ISP」の3つで構成されている
  • 今後の通信業界は拡大するIoT市場への対応とオープンデータの活用推進が必要

通信業界とはどんな業界?業務内容や業界の動向と課題について解説のイメージ

「通信業界に興味があるけど、どのような業界なのかがわからない」と悩む就活生もいるでしょう。就活を成功させるためには、志望する業界についての理解を深め、志望動機を固めることが大切です。選考に参加する前に、通信業界がどのような業界なのかを知りましょう。

この記事では、通信業界のサービスや業務内容について解説しています。業界の現状や、今後の課題も紹介しているので、業界研究に役立ててください。

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目 次

通信業界とは?形態やサービス内容を解説

通信業界とは、電波や通信に関するサービスを運営している業界のことをいいます。携帯電話やスマートフォンの開発、インターネットの環境整備などを行い、電波や通信のサービスを提供するのが仕事です。

通信業界が提供しているサービス

通信業界が提供するサービスは、主に「固定通信」「移動通信」「ISP」の3種類にわけられます。それぞれのサービスについて解説するので参考にしてください。

固定通信

固定通信では、固定電話やパソコンなどの通信サービスを提供しています。電線や電信柱を通して通信が行われるケースが一般的です。

自宅や会社のように、一定の場所から通信を接続する際の環境を提供しています。

移動通信

移動通信とは、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末などのように、モバイルに関する通信サービスのことです。近年の代表的な移動通信サービスには、「5G」が挙げられます。

移動通信の場合、一定の場所だけではなく、移動しながらでも使用できる点が特徴です。

ISP

ISPとは、「インターネットサービスプロバイダー」を略したものになります。すなわち、インターネット接続事業者です。

ユーザーがインターネットを利用するためには、インターネット回線への接続が必要になります。ISPは通信の拠点施設から接続サービスを提供し、契約している個人や企業がインターネットを利用できるようにするのが仕事です。

通信業界の企業形態

通信業界の企業形態は、「一種指定事業」と「二種指定事業」の2つに分けられます。それぞれの企業形態の違いは次のとおりです。

・一種指定事業:固定回線の契約割合が50%を超える電気通信事業
・二種指定事業:移動通信市場での端末シェアが10%を超える電気通信事業

以前は電気通信事業を行うために、総理大臣の認可が必要でした。現在では認可制は廃止されており、かわりに登録・届出制になっています。

通信業界を目指す場合には、業界研究を行い、理解を深めておくのが大切です。業界研究については「「【21卒 就活お悩み相談室 #5】業界研究ってどう進めればいいの?」も参考にしてください。

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通信業界の主な業務内容

通信業界の業務内容には、「セールスエンジニア」「商品企画」「ネットワークエンジニア」「カスタマーサービス」などが挙げられます。

それぞれの業務内容について紹介するので、参考にしてください。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、営業と技術者が組み合わさった職種です。基本的には、技術的な側面から営業をサポートする役割を持ちます。

たとえば、営業の現場に付き添い、顧客の質問や要望に対応しながらセールスを行います。また、納品後に製品の利用方法を伝えたり、サポートしたりするのもセールスエンジニアの仕事なので覚えておきましょう。

商品企画

商品企画とは、通信に関するサービスや商品の企画を行う職種です。「自社の技術をどのように活かすか」を考慮しながら、企画を行います。

技術の進歩が進み、情報通信に関するサービスや製品が多くなった今では、製品の寿命は短くなってきています。新しい取り組みを行い、消費者のニーズを解決する商品企画の需要はさらに高まっていくでしょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、ネットワークシステムの構築や保守管理を行う職種です。主な仕事内容には、システムの設計や構築・運用・保守があります。

基本的に、複数のエンジニアでチームを組み、作業を進めます。

カスタマーサービス

カスタマーサービスとは、顧客からの問い合わせに対応する職種です。問い合わせ内容は、「製品の利用方法」「意見」「要望」「不良品の交換」など多岐にわたります。

カスタマーサービスの大きな目標は、顧客満足度の向上です。ビジネスで成果を出せるかは顧客を満足させられるか、ニーズに応ええられるかが重要なため、カスタマーサービスの存在は企業の成長に大きく影響するといえるでしょう。

どのような職種があるかについては、企業によっても変わってきます。企業研究を行い、企業ごとの違いについて確認しておきましょう。

企業研究の進め方については「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」も参考にしてください。

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通信業界の現状と課題

通信業界を志望する就活生は、業界がどのような状況なのか、現状と課題についても把握しておきましょう。我が国での取組みや業界の動向について解説します。

拡大するIoT市場への対応

情報通信業界は、拡大していくIoT市場へどのように対応していくかを考えなければなりません。

IoTとは、「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」と訳されています。従来、インターネットはコンピューター同士を接続するためだけのものでした。

しかし、現在ではテレビやスマートスピーカーのように家電と接続され、デジタル家電として運用されています。この、今まではインターネットで接続されていなかったものにインターネットを接続し、機能を与える仕組みをIoTと呼びます。

IoTは今後も拡大していく一方で、プライバシーへの問題が課題です。IoTでさまざまなモノにインターネットが接続されれば、収集される個人情報が増えてしまいます。

もし、個人情報が流出してしまうと、企業全体を巻き込む大問題に。通信業界は収集している個人情報の明確化や、セキュリティ対策の推進を行い、消費者との信頼関係を築いていくのが大切になるでしょう。

オープンデータの活用推進

オープンデータとは、二次利用が可能な公開データです。オープンデータには、ユーザーがさまざまな公共データを活用し、社会経済全体を発展させる目的があります。

しかし、我が国ではまだオープンデータの活用が進んでいません。

内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室の「地方公共団体へのオープンデータの取組に関するアンケート結果(p.13)」によると、約4割の自治体がオープンデータの公開は行っていないと回答しています。

社会経済の発展に向けて、自治体も含めたオープンデータ活用推進の取り組みが求められるでしょう。

参照元
内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
地方公共団体へのオープンデータの取組に関するアンケート結果

カスタマーサービスの品質向上

企業評価を向上させるために、カスタマーサービスの役割も重要になります。カスタマーサービスの品質を上げることが、企業の評価を上げることに直結するからです。

ユーザーからうまれた不満や要望への対応次第で、企業へのイメージはいい方にも悪い方にも変わります。情報通信技術が発展していくなかで、カスタマーサービスの品質向上は、競合他社との差別化につながるポイントです。

5GがIoT時代の重要な土台となる

IoT時代では、「5G」が重要になるとされています。5Gとは、これまでの情報通信技術をさらに高速に、大容量に進化させ、多数に接続できる特徴を持つ通信です。

5Gはユーザーが必要とする、「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」といった3つの要求にも柔軟に対応可能。情報通信技術の基盤として、今後あらゆる分野への実装が期待されています。

ただし、5Gは消費電力やコストなどで、ほかの通信方式に劣る部分も。5Gだけに頼るのではなく、ほかの技術と組み合わせて発展させることも必要になるでしょう。

「Beyond 5G」の取組みが進んでいる

通信業界では、5Gの次の取組みがすでに進んでいます。その取組みが、「Beyond 5G」です。総務省は「Beyond 5G」に対し、次の5つの機能が求められているとしています。

・膨大なデータを瞬時に処理する能力をさらに高度化した機能
・激増するデータ処理量へ対応できる超低消費電力
・セキュリティやプライバシーの確保、災害時の瞬時なサービス復旧などの超安全性
・電線の有無に関わらず、利用者のニーズに適したネットワークを即座に構築する自律性
・海や空、宇宙を含むあらゆる場所における通信の利用が可能になる拡張性

「Beyond 5G」実現には、政府と民間が一体となり、戦略を進める必要があります。我が国での重要な戦略の1つとして、研究開発が進められていくでしょう。

参照元
総務省
Beyond 5Gの実現に向けて

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通信業界に向いている人の特徴

ここでは、通信業界にはどのような人が向いているのかを紹介します。通信業界を志望する就活生は、自分の特徴にあてはまるか確認してみましょう。

社会貢献の気持ちを持っている

通信業界は生活に欠かせないインフラを支えているため、社会貢献の気持ちが大切です。通信業界のなかには、求める人物像に「地域を支える強い意志を持つ人」とあげる企業もあります。

社会のために働く気持ちを強く持ち、仕事をやり遂げられる人材であれば、通信業界でも活躍できるでしょう。

チームワークがある

通信業界ではチームで取組む仕事が多いため、チームワークが求められます。プロジェクトに携わる機会もあるため、どのような人とも協力して仕事を行える人材が向いているでしょう。

部活やサークルに所属していた人であれば、チームワークを活かした経験があるかもしれません。チームワーク力の自己PRについては「「チームワーク力を自己PRで伝えるには?評価される構成や例文を紹介」も参考にしてください。

技術や知識の勉強を続けられる

情報通信技術は進歩や変化が激しいため、継続して勉強を続けられる人材が求められます。進化する技術や知識を習得し、仕事に活かせる人材は活躍できるでしょう。

知識や技術を得るためには、物事に対する好奇心や情報収集能力も必要です。また、成長するための向上心もアピールできる強みとして挙げられます。

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通信業界への就職に向けてやっておきたい対策

通信業界への就職を目指すためには、自己分析や業界・企業研究など、就活対策を行うのが大切です。準備を入念に行い、志望企業の内定獲得を目指しましょう。

ここでは、就活でやっておきたい、4つの対策を紹介します。

自己分析を行う

就活を始めるにあたり、自己分析を行って自分の強みや考え方を整理しておきましょう。自分について理解できていなければ、就活の履歴書やエントリーシートで自分をアピールできません。

自己分析では、過去を振り返り、思いつく限りのエピソードを書き出してください。エピソードを深掘りし、共通する行動や考え方、特徴があなたのアピール材料になります。

自己分析の方法については「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」も参考にしてください。

業界・企業研究を行う

業界研究や企業研究を行い、理解を深めるのも大切です。理解ができているほど、書類や面接でのアピールにつながります。

業界研究を行う際は、業界研究セミナーがおすすめ。通信業界に特化したセミナーがあれば参加してみましょう。

企業研究はWebサイトや採用ページを見るだけではなく、合同説明会に参加するのがおすすめです。もし、志望企業が決まっていない場合には、合同説明会に参加して、多くの企業の話を聞いてみましょう。

合同説明会については「合説ってどんなもの?参加するメリットと有益に過ごすコツ」も参考にしてください。

企業説明会に参加する

志望企業がある程度決まれば、企業説明会に参加してみましょう。合同説明会とは違って企業独自の説明会になるので、より詳しく企業について教えてもらえます。

企業説明会のなかには、参加が必須なものや、エントリーシートが配られるものも。興味のある企業の説明会には、積極的に参加しておくのをおすすめします。

企業説明会に参加したことがない就活生については「企業説明会の種類や見つけ方は?参加時の注意点や質問の悩みについても解説」も参考にしてください。

インターンシップに参加する

就活本番まで時間がある場合、インターンシップへの参加もおすすめです。説明会だけではわからない企業の雰囲気を体感できたり、実際の業務を体験できたりします。

インターンシップは、大学3年生の夏ごろから本格化されます。応募は夏休みよりも前に始まるので、興味のある企業のインターンシップがいつかは調べておきましょう。

インターンシップについては「インターンシップ参加のメリットと企業の選び方​​​​​​​も参考にしてください。

インターンシップ参加者だけの選考や、内定直結型のインターンシップを設けている企業もあるのでチェックしてみましょう。

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通信業界の内定を目指すあなたへ

通信業界は社会を支えるインフラを扱う、重要な業界です。通信業界の入社に向けて、準備を進める就活生も多いでしょう。

志望企業の内定を獲得するためには、自己分析や企業研究などはもちろん、履歴書や面接などの選考対策も必要です。すべきことが多すぎて、時間が足りない、なにから始めればいいかわからない、などと感じていませんか。

就活で困っている場合は、キャリアチケットを活用してください。専任のアドバイザーが、通信業界の内定獲得をサポートします。カウンセリングから入社までマンツーマンで行うので、あなたに合った就活対策が可能。就活を有利に進めたい方は、就活エージェントを利用してみましょう。  

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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