浪人は就職に不利?浪人経験を活かして就職活動を成功させる方法を解説!

このページのまとめ

  • 浪人した人は就職活動において不利になる可能性は低い
  • 浪人経験によって得た強みを活かして就職活動を有利に進めることが可能
  • 就職浪人や就職留年の違いを理解し、浪人経験が不利にならないようにすることも大事

浪人は就職に不利?浪人経験を活かして就職活動を成功させる方法を解説!のイメージ

浪人して大学に入った人は、浪人したことが就職活動にどのように影響するのか、メリットやデメリットはあるのか気になっていると思います。

この記事では、浪人をしたからこそアピールできる強みの見つけ方、採用担当者の好印象につながる伝え方のポイント、就活をするときの浪人経験の活かし方などを解説します。

さらに、就職浪人や就職留年についての違いや特徴も説明していますので、これからの就活に役立ててください。

就活の効率の良い進め方について知りたい方は、「就活は何から始める?基本の進め方や効率良く終わらせるためのコツが分かる!」も参考にしてください。

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目 次

浪人しても就職に不利にならない

浪人経験があるという事実に、就活時には「大学に受からなかった=他者より劣っていると評価されそう」「周りより1歳上でそれなりのスキルや教養が求められるのでは」と、自信をなくしてしまったり、不安を抱く人もいるかもしれません。

しかし、実際のところ、就活では人柄や成長性、仕事に必要な能力などが見られるため、大学入学時の経歴はそれほど重要視されません。内定が出るかどうかは経歴に関わらず、その人の持つ強みや人柄によって変わりますし、企業がどんな人・能力を求めているのかによります。

つまり、選考を通して「入社後に活躍してくれそう」と思える人物であれば、過去の浪人経験を気にしないと考える企業が多いということです。

また、文部科学省の発表した令和5年度の「学校基本調査」によると、大学入学者総数のうち、約20%が19歳以上、つまり浪人している人の割合になります。したがって、浪人は決して珍しいことではないと思えるでしょう。

二浪でも大丈夫?

「さすがに二浪は不利なのでは…」と考える人もいるかもしれませんが、実はこちらも就職にはさほど影響しないことがほとんどのようです。

これは、就職では勉強そのものができるかどうかよりも「仕事で活かせる力を持っているか」が重視されるためです。たとえ二浪していても、努力の結果、志望大学に進学したことが伝われば「粘り強い人」と好印象になることもあります。

とはいえ、二浪した後に留年をした場合は、「一浪+留年」よりもかなり印象が悪くなる可能性が高いことを覚えておきましょう。二浪で2年間、留年で1年間…この長い月日を踏まえれば、二浪した時点で将来についてしっかり考え行動に移すべきなのに、「在学中、すぐ目の前にある課題を蔑ろにした」という事実は致命的といえるのではないでしょうか。

特に、ビジネスシーンでは、課題解決能力の高さや長期的な視点での展開・発想力を求められるため、ビジネスでの適性がないと判断されやすいといえます。「優先順位を考えられない人」という印象となるか「仕事に必要な能力や適性が見られない人」と判断を下されても仕方ないかもしれません。

一浪、二浪どちらの場合でも、入学後は真面目に勉学に励み、就活では課題を解決する力が身についたことを示せると良いでしょう。

浪人+留年の場合は不利になることも

しかし、浪人に加えて留年した場合は、企業の印象は異なることが多いでしょう。浪人することになった原因として、勉強や準備不足というネガティブな理由が考えやすいからです。

もし、「浪人+留年」となった場合、「浪人経験を活かさなかった=見通しの甘さを克服できなかった」と成長性が見込めず、反省点を活かせない向上心のなさを不安に感じる採用担当者は多いでしょう。

留年が就職にどう影響するか知りたい就活生は「留年が就職に与える影響と厳しい・不利といわれる理由!内定後の対応も解説」の記事も参考にしてください。

参照元
e-Stat 政府統計の総合窓口 統計で見る日本
学校基本調査

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浪人生が就職活動をする場合のメリット

ここでは、浪人して就活をするときに感じるメリットをご紹介します。浪人は就職に影響がないとはいえ、やはり不安を抱いてしまう人は、参考にして参考に就活に臨んでください。

視野の広さや落ち着きをアピールできる

浪人した学生は、現役生よりも落ち着いた印象を持たれることがあります。学生時代の1歳は大きく、経験も周りより1年分多く物事に対する柔軟性なども養われているのではないでしょうか。

また、二浪だと周りの新卒より2歳も年上ですから、所作や雰囲気、物事への考え方などが成熟していることをアピールできるでしょう。

浪人して努力したこと伝えれば好印象にも

浪人中に頑張ったことを伝えることで、企業から評価される可能性もあります。目標に向かって1年や2年過ごすことは、精神的にも非常に追い込まれる期間を過ごすことになります。

あえて自分を過酷な状況下に置き、あきらめずに努力してきた人は、仕事においても忍耐力や粘り強さを発揮できると企業に期待してもらえるでしょう。浪人経験が強みとして伝わるエントリーシートや自己PRを作成することが大事になります。

病気などで留年した場合の就活への対処法については「病気で留年すると就活はどうなる?留年したときの対処法を解説」の記事も参考にしてください。

中学・高校時代の友人から就活情報を得られる

浪人せずに大学に入学している中学・高校の同級生は、自分より先に就職していることになります。一般的には先輩から就活情報を得ると良いとされていますが、実際には聞きづらいもの。同級生であれば就活のアドバイスや業界・企業・職種などの情報を聞きやすいのではないでしょうか。

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浪人生が就活を有利に進めるポイント

ここでは、浪人生の就活を成功させるための対策を紹介します。浪人経験が就職活動において不利にならないよう、しっかり確認してください。

自己分析・企業研究の徹底

自己分析・企業研究は、浪人、新卒関係なく就職活動の基本です。一度行っている学生も、再度徹底して深掘りすることが重要です。その中で、働くうえで絶対にゆずることのできない「就活の軸」や、自分が大切にしている価値観を明確にしておくことも重要です。

就活の軸の見つけ方については「就活の軸は決まってる?作り方や面接での答え方を例文とともに紹介!」の記事を読んで確認し、より内定獲得に近づけてください。

ネガティブな発言は控える

面接では、浪人した理由や浪人中に何をしていたかなどを質問されることがあります。この時、「勉強をさぼったため浪人した」などネガティブな回答は控えましょう。

「志望大学にどうしても入学したかった」と目標を高く掲げていたことを示す必要があります。企業は前向きな人物と仕事をしていきたいと考えているため、自分を卑下するような発言も控えたほうがいいでしょう。

浪人時代にした行動や学んだことを伝える

浪人中、どのような目標を掲げてどのように行動したかを伝えるようにしましょう。また、努力した結果学んだことを具体的に説明することが大切です。

たとえば、「自宅と予備校で毎日5時間ずつ勉強をした結果、偏差値が50から60に上がった」など、可能であれば数値を用いたほうが具体性が増すので、積極的に取り入れていきましょう。

ただし、あくまで事実に基づいた内容を伝えることが重要です。事実とは異なる内容や誇張はトラブルのもととなるので避けましょう。

資格やスキルを身につける

浪人生が就職活動を有利に行うためには、プラスアルファとなるスキルや資格の取得が効果的です。特に、理系学生の場合は、自分の学んだ専門分野の知識が活かせる資格、IT系企業に就職したい場合は、ネットワーク系やプログラミング関連の資格など、さらに専門的な資格を習得するのがおすすめです。
理系大学生の就活については「理系就活はいつから始める?スケジュールや選択肢、就活の進め方を紹介」「理系学生向けのインターンシップとは?特徴や参加するメリットを解説!」の記事も参考にしてください。

理系以外でも、TOEICなど語学スキルを証明できるものがあれば、就職活動を有利にすることができるでしょう。就活におすすめな資格一覧は以下の通りですので、興味のあるものに挑戦してみるのも良いでしょう。

・TOEIC
高いスコアを持っていることで、語学力だけでなく「主体的に学べる姿勢」があると評価されます。アピールするには、800点前後を取得するのがおすすめです。

・簿記検定(3級以上)
簿記の資格は、お金を管理する上での専門知識が身に付きます。経理の仕事だけでなく、営業職でも知識を活用することができます。2級以上を取得していると、より就活で有利になるでしょう。

・MOS
MOSは、Word、Excel、Powerpointなどマイクロソフトオフィスツールの基本スキルが証明されます。事務職だけでなく、あらゆる職種において基本的なパソコンスキルを持っているということは、好評価につながります。

・ITパスポート
情報処理、テクノロジーに関する基礎的な知識を学べる国家資格です。IT系企業志望の人はもちろん、経営戦略やマネジメント知識も習得できるため、将来経営者を目指す人にもおすすめです。

・秘書検定
秘書検定を受けると、社会人として必要なビジネスマナーが身に付きます。1級と準1級は面接もあるので、さまざまな業界での職種に活かせるでしょう。

自信を持つ

先にも軽く触れましたが、企業は前向きな人物を求めています。浪人を気にして自信がないまま就活に臨むと、それだけで印象はマイナスになってしまうでしょう。それは発言だけでなく、態度などにも表れてしまうものだからです。

浪人をしたことにより得た知識が豊富であること、粘り強さがあることをアピールしましょう。浪人経験のポジティブな伝え方は、下記を参考にしてみてください。

・受かった大学では自分のやりたい科目がなかったため、どうしても今の大学に行きたかったので浪人という選択をしました。

・行きたい大学を妥協して悔いを残したくなかったので、受かった大学へは行かず、浪人して今の大学に入学しました。

・全国的に有名な△△大学の△△部で、レベルの高い仲間と一緒に活動して自分の力を高めたいと思ったので、浪人して今の大学に入学しました。

就職先を妥協しない

「浪人経験があるから第一志望の企業には就職できないかも」と考える人もいるようですが、最初にお伝えしたように、浪人経験が不利になるかどうかは企業次第といえます。

「浪人した人は有名・人気企業、志望企業に就職できない」ということはありません。就職先は妥協せず、自分のやりたい仕事に就けるよう、気になる企業の選考には積極的にチャレンジしましょう。

就活エージェントを利用する

就職支援サービスを利用することも、浪人生の就活をスムーズに進めるためのポイントです。志望企業への内定に近づくためには、自分自身で努力することはもちろん大切ですが、回りの力を借りることが不可欠です。

就活エージェントを利用すれば、自分では難しい書類添削や模擬面接の練習だけでなく、自分にマッチした就職先を紹介してもらえる場合もあります。しかも、ほとんどが無料でサービスを受けられるので、積極的に利用するべきでしょう。

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就職浪人になる場合のメリット・デメリット

浪人をして大学に入った人が、大学を卒業してからも就職活動を続ける「就職浪人」になるケースがあります。

就職浪人が、「学校を卒業しても就職せず、既卒として就職活動を続けること」に対し、就職留年は「大学を留年して就職活動を続けること」です。就職留年は「学生」のまま就活をするため、就職浪人が受けられない、大学からのサポートを受けられるのが大きな違いでしょう。

ここでは、「就職浪人」のメリット・デメリットを確認していきますので、悩んでいる就活生は参考にしてください。

メリット①就職活動に時間を費やすことができる

就職浪人生は、大学を卒業済みのため、学校に通う必要がありません。そのため、単位取得や、卒業論文作成などの心配をせずに、多くの時間を就職活動に費やすことができるのがメリットです。選考と並行し、OB・OG訪問や企業説明会にも足を運べるでしょう。

ただし、時間ができた分、惰性してしまわないよう注意が必要です。就活の年間スケジュールを確認し、自分で予定をしっかり管理することが大事です。

メリット②就活の経験を活かせる

就職浪人は、大学在学中に就活を一度経験しているので、その経験を活かせるというメリットがあります。前回の就活で上手くいかなかった部分を振り返り、改善策を取ることもできます。自己分析や企業研究を改めて行い、新しい自分のアピールポイントを発見できるかもしれません。

応募書類作成の仕方や、面接対策のやり方も把握しているので、はじめて就活をする現役学生と比べると、焦りや戸惑いが少なく進められるでしょう。

メリット③自分を見つめ直す機会が増える

就職活動に時間が費やせる就職浪人生は、自分を見つめ直すことができるのもメリットといえるでしょう。

現役生のころは、「早く内定を獲得したい」という焦りが強く、ましてや学業やアルバイトと両立していたとしたら、ゆっくり自分と向き合う十分な時間が取れなかったかもしれません。

自分の本当にやりたいことや就きたい仕事は何かなど、自己分析をじっくりと行うことで、企業選びのミスマッチを防ぐことにもつながります。

デメリット①新卒枠に応募できない場合も

就職浪人は「大学を卒業してからも就活を続けること」であり、就職留年は「大学に在籍しながら就活をすること」。就職浪人として就活をする場合は「既卒者」として扱われるので、「中途採用」枠での扱いとなります。中途採用は一般的に応募者が多く、新卒枠と比べて不利になることもあります。

ただし、就職浪人であっても、新卒枠として募集を実施している企業も存在します。近年、新卒者の就職状況が厳しくなっており、能力があるにもかかわらず、卒業前に就職先が決まらず、就職浪人する既卒者が増えています。

そのような現状を改善するため、厚生労働省は、「青少年雇用機会確保指針」を発表し、卒業後3年以内の人に関しては、新卒枠での応募ができるよう推進していることが背景にあります。

デメリット②企業にネガティブな印象を持たれやすい

就職浪人としての就活期間が長くなるほど、不利になる傾向が高いということも覚えておきましょう。1年以上就活を続けている場合、「なぜ、まだ就職活動をしているのか」というネガティブなイメージを与えやすいからです。

また、面接においては、「その期間何をしてきたのか」「就職経験がないのはなぜか」という点について質問されます。その際、浪人中の過ごし方や就職浪人をした理由について、説得力のある回答ができるようしっかりと準備しておくことが必須です。

デメリット③大学での就職サポートが受けられないことがある

大学内やキャリアセンターなどでは、就職活動を支援するためのさまざまな支援やイベントを実施しています。しかし、就職浪人は大学を卒業してしまっているため、大学からの就活サポートが受けられない場合があるのがデメリットです。

エントリーシートや履歴書などの応募書類の添削、面接対策など、学生であれば受けることができるサポートが受けられない分、自分で工夫して行う必要も出てくるでしょう。

デメリット④精神的に焦りや孤独感を感じることがある

就職浪人を選択した場合、ほかの就活生はほとんど就職先が決まっている状況になります。すでに社会人として働いている友人と比べ、孤独や不安を抱える人もいるようです。新卒時代とは異なり、同じ就活仲間を見つけることも難しいでしょう。

落ち込んでしまう時は、ポジティブに考えるよう努力してみましょう。あえて過酷な目標にチャレンジすることで精神的に成長できるチャンスととらえ、それを今後の就活に活かす、と捉えることもできます。それでも悲観的になってしまうときは、自分を追い詰めず、家族や先輩、就活エージェントなど、周りの助けも借りることも大事です。

就活浪人・就職留年についてさらに詳しく知りたい就活生は「就活浪人とは?不利といわれる理由や就職留年との違い、デメリットを解説」の記事も参考にしてください。

参照元
厚生労働省
青少年雇用機会確保指針

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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