このページのまとめ
- 商社の仕事内容には「トレーディング」「事業投資」「事業経営」がある
- 商社の仕事内容や分野は「総合商社」と「専門商社」によっても変わる
- 商社の仕事内容はチャレンジ精神のある人や成長意欲の高い人に向いている
「商社の仕事内容は?」「商社の仕事の魅力は?」などと気になる就活生も多いでしょう。商社はトレーディングや事業投資などを行う会社であり、海外企業との取引も行われる場合があります。
この記事では、商社の仕事内容や、商社で働く魅力を紹介。この記事を最後まで読めば、商社がどのような仕事をしているのか明確になり、目指す企業を考えられるはずです。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
商社の仕事内容とは?メーカーとの違いもわかりやすく解説
商社の仕事内容は、大きくわけて「トレーディング」「事業投資」「事業経営」の3つです。それぞれどのような仕事内容なのかについて、詳しく解説します。
トレーディング
トレーディングとは生産者から材料を仕入れ、取引先のメーカーに販売することです。生産者は売り手を拡大でき、メーカーは必要な材料を獲得できるメリットがあります。
商社が行うトレーディングでは、「バリューチェーン」が重要です。バリューチェーンとは、商社を介して取引を行うことでうまれる付加価値を指します。
商社は取引に付加価値を与えるため、原材料の調達だけでなく、「加工」「製造」「流通」「宣伝」「販売」といった一連の流れにも携わるのがポイントです。また、原材料を調達する場面では、貿易関係の作業も担当しています。
事業投資
事業投資とは、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」などの資源を企業に投資することです。企業に投資を行い、企業価値の増加や配当金から収益をあげています。
商社の事業投資で有名なものが、コンビニエンスストアです。共通ポイントサービスや決済サービス、顧客情報を活用したマーケティングなど、小売業の価値を高めるための投資を行い、利益を上げています。
事業経営
事業経営に取り組み、利益を拡大する商社も増加しているので覚えておきましょう。たとえば、海外での病院やコンビニエンスストアの経営、水産業への進出などを行う商社があります。
メーカーとの違い
商社と混同されやすい、メーカーとの違いも知っておきましょう。メーカーとは、自社製品の製造や販売を行う会社です。「食料品」「機械」「自動車」など、さまざまなメーカーがあります。
商社とメーカーの大きな違いは、商社は自社で商品を製造しない点です。商社は他社が製造した商品を取引する、メーカーは自社商品の取引を行うと覚えておくとわかりやすいでしょう。
メーカーについて詳しく知りたい場合は、「メーカーとは?業務内容や主な職種を解説!商社との違いも」の記事をぜひ参考にしてください。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
商社の仕事内容は「総合商社」と「専門商社」によって変わる
商社の仕事内容は、「総合商社」と「専門商社」によっても少し変わります。それぞれの商社について解説するので、違いを知っておきましょう。
総合商社
総合商社とは、ジャンル問わずさまざまな商材を扱う商社です。たとえば、次のようなジャンルを扱っているので、チェックしてみましょう。
・鉄鋼
・金属
・エネルギー
・自動車
・繊維
・食品
・小売業
・ヘルスケア
・都市開発
・ICT
総合商社はレーディングをきっかけに事業投資へ発展したり、事業投資から新たなトレーディングを生み出したりするなど、各事業が関わり合いながらビジネスを拡大し、社会に価値をもたらす存在です。
また、バリューチェーンを構築するため、「マーケティング」「情報提供」「調達」「生産」「加工流通」「販売」「金融」など、上流から下流まで幅広い事業を展開しているのも特徴になります。
総合商社について詳しく知りたい就活生は、「総合商社の仕事内容は?業界の特徴や事業内容・専門商社との違いも解説」の記事も参考にしてください。
専門商社
専門商社とは、特定の分野に特化して事業を行う商社です。専門商社のなかでも、「総合商社系専門商社」「メーカー系専門商社」「独立系専門商社」の3つがあるので覚えておきましょう。
「総合商社系専門商社」とは、総合商社の子会社として事業を行う商社、「メーカー系専門商社」は、特定のメーカーの商品を扱う商社です。「独立系専門商社」は上記のどちらにも分類されない商社で、「医療業界」「エネルギー業界」「食品業界」「鉄鋼業界」など、どこかの業界に特化して事業を行っています。
専門商社については、「専門商社とはどんな会社?仕事内容や種類を解説します」の記事で詳しく解説しています。商社を目指す就活生は、総合商社と専門商社の違いを理解しておきましょう。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
商社の仕事内容を支える4つの職種
商社の職種には、営業や営業事務などいくつか種類があります。職種によって任される仕事内容が異なるので、どのような職種があるのかを知っておきましょう。
営業
営業は生産者とメーカーの両方に携わり、プロジェクトを進める職種です。材料を仕入れて、メーカーに販売する役割があります。
営業は社内にいる時間は少なく、取引先に出向く場合がほとんどです。体力的にハードな職種なので覚えておきましょう。
営業職を志望する就活生は、「営業職の志望動機の書き方は?わかりやすい構成やアピールのコツを解説」の記事を参考にしてください。職種ごとにアピールすべきポイントが違うので、チェックしておきましょう。
営業事務
商談を行う営業をサポートする仕事が営業事務です。電話対応や資料の作成、取引先との受発注の対応などを行います。
営業事務も事務職のため、デスクワークがメイン。ただし、自社の営業や取引先とのやり取りが多いため、コミュニケーションが必要となります。
貿易事務
海外企業との取引を行う商社では、貿易事務の職種もあります。貿易事務もデスクワークがメインで、海外の企業や貿易業者とのやり取りをしながら、書類作成や輸送の管理を行います。また、取引に必要な材料や商品を輸出入するために、通関手続きを行うのも貿易事務の仕事。
貿易事務は基本的に英語を使った業務が中心になるため、語学力を鍛えておきましょう。就活で求められる英語のレベルについては、「就活に必要な英語レベルは?評価される職種やアピールのコツを解説!」の記事で解説しているので参考にしてください。
マーケティング
マーケティング職では、企業運営を行うための企画や経営戦略を行います。新しい取引先を決めたり、今後どの分野に進出するか決めたりもマーケティングが行う場合があります。
また、商社によっては、マーケティングが事業の改善案を出す場合も。マーケティングだけではなく、コンサルティングのような役割を担うケースもあるでしょう。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
商社の仕事内容に携わる魅力
商社で働くメリットには、「グローバルに働ける」「規模の大きい案件に携われる」などがあります。商社で働く魅力について紹介するので、内定を目指す就活生は参考にしてください。
グローバルに働ける
商社は海外の取引先とやり取りする機会が多く、グローバルに働ける点がメリットです。特に、総合商社は海外をターゲットにしたビジネスが多いので、海外出張や駐在も期待できるでしょう。語学力を発揮し、グローバルに働きたい人におすすめです。
海外勤務を志望する就活生は、留学経験をアピールしてみましょう。留学経験のアピール方法については、「自己PRで留学経験をアピールするには?評価される強みや構成を解説」の記事を参考にしてください。
規模の大きい案件を担当できる
商社が扱う案件は規模が大きく、責任のある仕事を担当できます。案件次第では、何億、何兆ものお金が動くため、やりがいを感じられるでしょう。
また、商社によっては資源や電力などインフラに携わる場合も。規模はもちろん、社会貢献度の高い仕事ができる点も商社の魅力です。
給与が高い
厚生労働省の実施した「令和5年賃金構造基本統計調査」において、総合商社が該当する「各種商品卸売業」の所定内給与額は、男女計・学歴系で459,100円でした。全産業の男女計平均が318,300円なので、商社の賃金は高いといえるでしょう。
また、総合商社の場合、経営が傾きにくく安定している点もメリット。多様な業界に携わるビジネスを行っているため、特定の業種が劇的に落ち込んでもほかの分野でカバーできます。
参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査
習得できるスキルの幅が広い
商社は携われる仕事の範囲が広く、習得できるスキルも幅広くなります。卸売はもちろん、投資や製造などの業務についてのスキルや知識も習得できるでしょう。
また、交渉力やヒアリング力、プレゼン能力といった社会人として身に着けておきたい基礎的なスキルを得る機会も多いのが特徴。海外交渉も多いため、語学力も習得できるでしょう。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
商社の仕事内容に向いている人
商社の仕事は、チャレンジ精神のある人や成長したいと考えている人に向いています。商社の仕事がどのような人に向いているか詳しく解説するので、参考にしてください。
チャレンジ精神がある人
商社の仕事内容は、チャレンジ精神のある人に向いています。前例のないプロジェクトを進めることも多く、初めての経験でも勇気を持って行動する必要があるからです。
また、海外企業との取引がある場合、海外出張や駐在など行ったことのない国で仕事を行うことも。経験したことないことでも勇気をもってチャレンジできる、前向きな性格の人は商社の仕事に向いているでしょう。
チャレンジ精神をアピールしようとしている就活生は、どのように自己PRを伝えればよいか勉強しておきましょう。チャレンジ精神のアピール方法を「チャレンジ精神を自己PRで伝えるコツは?例文23選と言い換え表現も解説」の記事で紹介しているので参考にしてください。
成長意欲の高い人
商社の仕事は、成長する意思があり、自分から新しく学ぼうとする人に向いています。商社は常に情報収集を行い、新しいビジネスチャンスを逃さないことも大切だからです。
また、商社は商材に関する知識も重要。商材について詳しくないと顧客やビジネスチャンスを逃すこともあるため、勉強を継続することが成果につながります。受け身の姿勢でいるのではなく、自分から新しいことを学ぼうとする意欲のある人は、商社でも成果を出せるでしょう。
物事を最後までやり遂げられる人
商社はプロジェクトが長期化することも多いので、最後までやり遂げる力も重要です。また、商社は生産者とメーカーの間に入り、それぞれに利益があるように仲介をする仕事です。多くの人や企業が関わるため、責任をもって努力できるかどうかも大切でしょう。双方に利益をもたらせるように、中途半端な対応をせず、最後まで全力でやり遂げる能力が求められます。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
商社の仕事内容を知り内定獲得を目指すあなたへ
商社を目指す場合には、仕事内容を確認し、自分に合うか考えるのが大切です。総合商社か専門商社かによっても変わってくるので、企業研究を行い確認するようにしましょう。
また、商社は人気の業界であり、志望する就活生も多くいます。より就職活動を有利に進めるために、就職エージェントに相談してみましょう。
エージェントであれば、内定獲得に必要な書類選考や面接対策のサポートを受けられます。自分一人で悩むよりも、アドバイスを受けた方が成長も早いでしょう。
キャリアチケットでも就活生一人ひとりに合わせたサポートを実施。商社の内定を目指す就活生は、ぜひ相談してください。
自分の価値観とあった企業に出会える!27卒のスカウト登録はこちら
本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。