内定辞退の理由はどう伝える?聞かれた時の例文8選と断り方のマナー

このページのまとめ

  • 内定辞退の理由は「一身上の都合」として、基本的に伝える必要はない
  • 内定辞退の理由を伝える際は電話が基本だが、担当者不在の場合にはメールを送る
  • 企業が辞退理由を聞く本音は採用活動の改善なので、誠実な建前で回答すれば問題ない

内定辞退の理由はどう伝える?聞かれた時の例文8選と断り方のマナーのイメージ

内定辞退の理由をどのように伝えれば角が立たないか、悩む学生も多いでしょう。人事担当者に納得してもらい、円満に就活を終えるためには、内定辞退の理由を誠実に、かつ明確に伝えるのがポイントです。

この記事では、内定辞退の理由を聞く企業側の本音や、連絡する際のマナーについて解説します。また、状況別の例文や深掘り質問への切り返し方も紹介するので、内定辞退の理由の伝え方に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目 次

内定辞退の理由を聞かれたら?知っておくべき前提と現状

内定辞退の連絡は、多くの就活生にとって精神的な負担が大きいものです。しかし、内定辞退は決して「悪いこと」ではありません。企業側も辞退者が出ることを想定しており、早めに伝えてもらうことで次の一手が打てるようになります。

まずは、内定辞退に関する現在の実態と、最低限守るべきルールの前提を確認しましょう。正しい知識を持つことで、不必要な不安を解消し、誠実な対応ができるようになります。

内定辞退の理由を言いたくない場合は言わなくてもいい

内定辞退を伝える際に、自分からあえて辞退理由を話す必要はありません。理由は「一身上の都合」と伝えればよいでしょう。

ただし、人事部の人から「なぜ内定を辞退するのか」と聞かれた場合には、内定辞退の理由を伝える必要があります。その場合には、嘘をつかずに誠実に話をしましょう。

理由によっては、内定辞退を伝えにくく感じる人もいるかもしれません。しかし、会社側は内定辞退者にあわせて追加で採用を進めたり、採用戦略にあわせた対応をしたりする必要があります。

内定承諾か辞退かわからない状態は会社に対して迷惑になってしまうので、内定を辞退する場合には必ず相手企業に伝えましょう

内定辞退を聞かれたときの例文や嘘をつくリスクについては、後に詳しく解説します。

内定後も就活を続けている就活生は約半数

「内定をもらったのに就活を続けるのは不誠実では?」と悩む必要はありません。キャリアチケット就職エージェントの「2025年卒の内定承諾・辞退に関する実態調査(前編)」によると、内定承諾後も就活を継続していた学生は49.7%にのぼり、実に約半数が納得のいく一社を探し続けています。

内定承諾後に就職活動を継続していたかのイメージ

多くの学生が複数社の内定を比較検討する中で、最終的に一社に絞るプロセスとして「内定辞退」は避けて通れないものです。自分だけが特別なことをしているわけではないと理解し、過度な罪悪感を持たずに、自分のキャリアにとって最善の選択をすることを優先して考えましょう。

約2割の就活生が内定辞退の可能性がある

同調査では、入社予定の企業を辞退する可能性があると回答した学生が17.3%存在します。約5〜6人に1人は、一度入社を決めた後でも、より自分に合う企業との出会いがあれば辞退を検討するのが現代の就活の現状であると考えられます

入社予定企業を辞退する可能性はあるかのイメージ

内定辞退は決して珍しいことではなく、企業側もこうした一定の辞退率を織り込んで採用活動を行っています。だからこそ、もしもの時に備えて「納得感のある理由」や「失礼のない伝え方」を事前に知っておくことが、自分自身のストレスを減らし、円満に就活を終えるための鍵となるでしょう。

就活の内定から入社までの流れについて知りたい方は、「就活における内定とは?獲得から入社までの流れや採用との違いを解説」を参考にしてください。

参照元
キャリアチケット就職エージェント
2025年卒の内定承諾・辞退に関する実態調査(前編)

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知れば怖くない!内定辞退の理由を聞く企業側の本音

内定辞退の連絡をした際、理由を詳しく聞かれると「責められている」と感じてしまうかもしれません。しかし、多くの企業にとって辞退理由を聞くのは、学生個人を非難するためではなく、自社の採用活動を振り返るための重要なプロセスです。

企業側がなぜ理由を知りたがっているのか、その背景にある「本音」を理解しましょう。相手の目的がわかれば、過度に構えることなく、落ち着いて誠実な対応ができるようになります。

自社の採用活動を改善したい

企業が辞退理由を聞く目的は、来年度以降の採用戦略を改善することにあります。採用には多大なコストと時間がかかっており、内定辞退者がなぜ自社を選ばなかったのかを分析することは、人事担当者にとって重要な業務です。

「選考プロセスで不快な思いをさせなかったか」「説明会の内容と実態に乖離はなかったか」といったフィードバックを得ることで、より自社にマッチする学生へのアプローチ方法を改善しようとしています

他社と比較して何が足りなかったのかを知りたい

採用担当者は、自社が競合他社と比較された際に「どの要素が決め手になったのか」を気にしています。例えば、給与や福利厚生といった条件面なのか、社風や社員の雰囲気なのか、あるいはキャリアパスの具体性なのかといった内容です。

このように他社との比較結果を知ることで、自社の強みと弱みを客観的に把握したいと考えています。理由を聞かれた際に、具体的な社名まで出す必要はありませんが、「他社のほうが〇〇の面で自分の希望に合致していた」と伝えることは、企業側にとって自社の立ち位置を知るための有益な情報となるのです。

内定辞退をいつまでに伝えればよいのか知りたい方は、「就活とは?基本的な流れやスケジュールとあわせて成功のポイントを解説」をご参照ください。

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内定辞退の理由で嘘はアリ?リスクと建前の使い分け術

内定を辞退する際、「本当の理由をいうと怒られるのではないか」という不安から、思わず嘘をつきたくなるかもしれません。しかし、安易な嘘はかえって自分の首を絞めるリスクをはらんでいます。

大切なのは嘘をつくのではなく、相手への敬意を払った「建前」を正しく使い分けることです。ここでは、嘘をつくことで生じる具体的なリスクと、円満に辞退するための誠実な伝え方のバランスについて詳しく解説します。

内定辞退の理由で「嘘」をつくリスク

内定辞退で嘘をつくことには、主に3つのリスクが伴います。1つ目は、SNSや社会人になってからの予期せぬ繋がりで嘘が発覚し、自分の信頼を失うリスクです。2つ目は、嘘をついたこと自体が心理的なストレスとなり、就活の終盤に罪悪感を抱え続けてしまう精神的なリスクです。

そして3つ目は、理由を深掘りされた際に矛盾が生じ、かえって話がこじれてしまうリスクです。特に「家庭の事情」などの嘘は、さらに詳しく状況を聞かれた際に対応しきれなくなるケースも少なくありません。

嘘ではなく「誠実な建前」で伝えるのが正解

円満な内定辞退に必要なのは、事実をすべて伝えることではなく、相手を不快にさせない「誠実な建前」です。例えば、「給与が低いから」という本音は「より自分の希望するキャリアパスに近い環境を選んだ」と言い換えることができます。

以下の表に、よくある本音と、角を立てない「建前」の言い換え例をまとめました。

本音(言いにくい理由) 建前(角が立たない伝え方)
給料や福利厚生が他社のほうが良い 「より自身の希望するキャリア形成が可能な環境を選択した」
社風が合わない気がする 「選考を通じ、自身の適性をより活かせる風土の企業を優先した」
なんとなく直感で決めた 「改めて自己分析を行い、納得いくまで考え抜いた結果の決断」

上記のような伝え方は、事実の一部をポジティブな文脈で切り取った「建前」です。企業側もプロなので、学生が複数の選択肢から一社に絞ることは理解しています。相手の期待に沿えなかったことへの謝罪と、検討の結果選んだ結論であることを丁寧に伝えれば、嘘をつく必要はありません

正直に言うべきか迷った時の判断基準

正直に話すべきか建前を通すべきか迷ったときは、「その理由が改善不可能なものか」を基準にしましょう。社風やキャリアの方向性の違いなど、話し合っても解決しない「価値観の相違」が理由であれば、建前を使って簡潔に伝えるのがスマートです。

下手に本音を詳述して議論になるのを防ぐため、「検討の結果、より自分の適性を活かせる環境を選んだ」といった前向きな表現に変換しましょう。

一方で、労働条件が事前の説明と大きく異なるなど、企業側の不手際が原因であれば、事実を冷静に伝えることが自分を守ることに繋がります。
この場合も感情的にならず、「提示いただいた条件が当初の伺いと乖離しているため、承諾いたしかねます」と事実に基づいた回答を心がけてください。

基本的には「感謝と誠実さ」を軸にした建前を選び、相手への敬意を払いつつも、自分の意志が固いことを明確に示す言葉選びが重要です。

就活で嘘をつくリスクについて詳しく知りたい方は、「就活で嘘をつくとどうなる?ばれる理由やリスクも解説」をご一読ください。

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【状況別】内定辞退の理由を聞かれたときの例文8選

内定辞退の理由を尋ねられた際、大切なのは「感謝」と「誠実さ」を伝えつつ、入社の意思がないことを明確に示すことです。企業側は納得感のある理由を知ることで、選考の振り返りを行い、採用プロセスを適切に締めくくることができます

ここでは、内定辞退の理由別に、角を立てずに辞退の意向を伝えるための具体的な例文をご紹介します。自分の状況に近いものを選び、誠意を持って伝える際の参考にしてください。

第一志望への入社を決めたことを伝える場合

他社への入社を決断した際は、曖昧にせず「自らのキャリア選択」であることを明確に伝えましょう。企業側も競合他社と比較されることは想定内のため、他社に決めた事実を伝えることが納得感のある理由になります。

【例文】
「誠に心苦しいのですが、検討を重ねた結果、より自分のキャリアパスに合致する他社とのご縁を感じ、この度は内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

貴社の選考を通じて多くの学びをいただきましたが、最終的には自身の将来の目標をより具体的に実現できる環境を選ばせていただきました。」

上記の例では、自社の条件が悪かったわけではなく、あくまで学生側の「軸」による選択であると示せるため、角が立ちにくいのが特徴です。ポイントは、内定をいただいたことへの感謝を強調しつつ、決断が揺るがないものであると丁寧に伝えることです

もし社名を聞かれた場合でも、必ずしも答える必要はなく「〇〇業界です」「▲▲に関係する企業です」といった抽象的な表現に留めても問題ありません。誠実な態度を貫くことで、企業側も納得して送り出してくれるはずです。

自分の適性と合わないと感じた場合

選考を進める中で、自身の性格や強みが企業の社風や働き方と異なると感じるケースは少なくありません。この場合は、企業への否定ではなく、あくまで「自己分析の結果」としてのミスマッチであることを伝えます。

【例文】
「選考を通じて具体的な業務のお話を伺い、改めて自己分析を行った結果、私の適性は貴社の職務内容とは異なる方向にあるのではないかと考えるようになりました。

今の自分が貴社に最大限貢献し、期待に応えることは難しいと判断し、この度は辞退を決意いたしました。」

「自分には合わない」という直感的な言葉だけでなく、「貢献できないことが申し訳ない」という伝え方にすることで、企業への敬意を示すことができます。企業側も、ミスマッチによる早期離職は最も避けたい事態であるため、適性を理由にした辞退には一定の理解を示してくれるでしょう。

ここでは、自分がどのような環境であれば活躍できると考えたのかを整理しておくと、万が一深掘りされた際もスムーズに回答できます。

家庭の事情でやむを得ない場合

家庭の事情は、個人の意思だけではコントロールできない不可抗力な要素が強いため、引き止められにくい理由の一つと考えられます。詳細は話し過ぎず、状況が変わって入社が困難になった事実を中心に伝えます。

【例文】
「プライベートなことで大変恐縮ですが、家庭内に急な事情が生じ、現時点では貴社への入社が困難な状況となりました。

貴社で働くことを楽しみにしておりましたが、どうしても避けられない事情により、この度は辞退させていただきたくお願い申し上げます。多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」

具体的な内容(病気、介護、家業など)を詳しく話す義務はありませんが、「どうしても避けられない」というニュアンスを込めることで、相手もそれ以上の追及をしにくくなります。

企業側も学生のプライバシーには配慮するため、深掘りされることは稀だと考えられます。迅速に連絡を入れることが、会社に対する最大の誠意となります。

公務員への就職や大学院進学に決めた場合

進路が民間企業から公務員や大学院進学へと変わる場合は、企業側が条件を改善して引き止めることが難しくなります。しかし、伝え方によっては「自社は滑り止めだったのか」とネガティブに受け取られてしまうリスクがあるため、辞退の切り出し方には細心の注意が必要です。

【例文】
「かねてより志望しておりました公務員試験に合格し、そちらへの道に進むことを決意いたしました。

貴社の選考では非常に魅力的なお話を伺い、最後まで真剣に悩みましたが、自分の当初からの目標を貫く選択をさせていただきました。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり深くお詫び申し上げます。」

民間企業とは土俵が異なる決断であるため、人事担当者も「本人の人生の選択であれば仕方ない」と納得しやすくなります。進学や公務員への転向を伝える際は、単に進路変更を報告するだけでなく、選考を通じてその企業に魅力を感じていたことも併せて伝えましょう。

これまで親身に接してくれた担当者に対して、悩んだ末の前向きな決断であることを丁寧に説明すれば、誠実な印象を与えつつ円満に受理してもらえるでしょう。

地元での就職(Uターン)を優先する場合

地元への貢献や生活環境を重視した「Uターン就職」も、ライフスタイルの選択として尊重されやすい理由です。当初の希望から変化したことへの謝罪を添えて伝えましょう。

【例文】
「就職活動を続ける中で、自身のキャリアのスタートは地元に貢献できる環境で切りたいという思いが強まりました。

貴社での仕事にも強く惹かれておりましたが、熟考の末、地元の企業への入社を決断したため、内定を辞退させていただきます。選考の過程で温かいお言葉をいただいたにもかかわらず、申し訳ございません。」

物理的な距離や家族との関わりが理由になるため、企業側も無理な引き止めをしにくいため、納得しやすい理由と言えます。当初は全国転勤可としていた場合でも、就活を通じて「やはり地元が良い」と心境が変化したことを誠実に説明すれば問題ないでしょう。
自分の人生観に基づいた選択であることを、落ち着いてしっかりと伝えましょう。

職種や業務内容のミスマッチを理由にする場合

「会社は好きだが、任される仕事が自分のやりたいことと違う」と感じた場合の理由です。不満としてではなく、「自身の強みを最大化したい」という前向きな視点で構成しましょう。

【例文】
「選考の中で具体的な業務内容を伺ううちに、私の強みである〇〇をより直接的に活かせるのは、別の職務ではないかと考えるようになりました。

貴社の環境や社員の皆様は大変魅力的ですが、自身のキャリアを最大限に伸ばすための決断として、今回は辞退させていただきます。」

企業そのものを否定するのではなく、あくまで「職務内容と自分のスキルのマッチング」に焦点を当てることがポイントです。このように伝えると、人事側も「それなら自社よりも他社のほうが輝けるかもしれない」と納得しやすくなります。

特定の業務に対するこだわりが強いことを示すことで、入社後のミスマッチを未然に防ぐ誠実な判断として受け止められます。感謝の意を忘れず、プロフェッショナルな態度で伝えましょう。

留年などで卒業ができなくなった場合

卒業が不可能になった場合は、企業側に採用枠の欠員が出るため、言い訳をせずに事実を迅速に伝えることが最優先です。

【例文】
「大変申し上げにくいのですが、卒業に必要な単位を充足することができず、来年4月の入社が不可能となってしまいました。

多大なるご期待をお寄せいただいたにもかかわらず、自身の不徳の致すところでこのような事態となり、多大なご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。」

この場合、メールではなく必ず電話で一刻も早く連絡を入れるのが社会人としての最低限のマナーです。企業側は既に受け入れ準備を進めているため、厳しい言葉を受ける可能性もありますが、誠心誠意謝罪するしかありません。

嘘をついて入社時期を遅らせようとするなどの交渉は避け、まずは現状を正確に報告しましょう。自身の管理不足を認め、真摯な態度で謝罪を尽くすことが、後のトラブルを防ぐ唯一の方法です。

自分のスキルでやっていけるか自信がない場合

内定後に「自分には荷が重過ぎるのではないか」と不安になることは誰にでもあります。これを理由にする場合は、企業への貢献に対する責任感という文脈で伝えます。

【例文】
「内定をいただき大変光栄ですが、入社後の業務内容を改めて深く検討した結果、現在の私のスキルでは貴社の高い期待に応え、貢献していく自信が持てなくなりました。

このまま中途半端な気持ちで入社することは貴社に対しても失礼になると考え、熟考の末、辞退させていただく決意をいたしました。」

単に「自信がない」と伝えるのではなく、「中途半端な状態で入社して迷惑をかけたくない」という相手を思いやる形にすることが大切です。このように伝えると、人事側も「それほど真剣に自社の仕事を考えてくれたのか」と受け止めてくれる場合があります。

ただし、この理由は「研修でサポートするから大丈夫」と引き止められやすい側面もあります。そのため、自分なりに考え抜いた最終的な結論であることを、毅然とした態度で伝えることが重要です。

内定辞退で後悔したくない方は、「内定辞退で後悔…決断前に確認するポイントや気持ちの切り替え方を解説!」をご覧ください。

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好印象を与えられる内定辞退理由の伝え方

好印象を与えられる内定辞退理由の伝え方のイメージ

内定辞退の連絡において最も大切なのは、選考に時間を割いてくれた企業への敬意と感謝を示すことです。たとえ入社しない決断をした相手であっても、社会に出ればどこで縁があるか分かりません。

「断って終わり」と考えるのではなく、最後まで誠実な対応を貫くことで、ビジネスパーソンとしての信頼を守ることができます。ここでは、相手に不快感を与えず、円満に辞退の意向を伝える方法を解説します。

1.大学名と氏名を名乗る

内定辞退の連絡を電話で行う際は、まず「大学名」と「氏名」をハッキリと伝えましょう。採用担当者は日々多くの学生と接しているため、誰からの連絡であるかを即座に判別できるようにすることが最低限のマナーです。

また、いきなり用件を切り出すのではなく、「採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか」と丁寧に取り次ぎを依頼し、相手が話せる状況であることを確認してから本題に入ります。最初の挨拶が丁寧であれば、その後の本題も落ち着いて伝えやすくなります。

2.内定のお礼と辞退を伝える

自己紹介が済んだら、まずは内定をいただいたことへの感謝を伝えます。その直後に、曖昧な表現を避けて「内定辞退の意思」を明確に示しましょう。

「せっかくの内定ではございますが、検討を重ねた結果、この度は辞退させていただきたくご連絡いたしました」といった形で、お詫びの言葉を添えながら伝えます

感謝と辞退をセットにすることで、相手への敬意を示しつつも、自分の意志が固まっていることを相手に正しく理解してもらうことができます。

3.辞退理由を伝える

辞退の意思を伝えた際、理由を尋ねられたら誠実に回答します。このとき、企業の不満を挙げるのではなく、あくまで「自分のキャリアパスを考慮した上での決断」であることを伝えるのが好印象を与えるポイントです。

「他社とのご縁」や「自分の適性を再検討した結果」など、ポジティブな文脈に変換して伝えましょう。嘘をつく必要はありませんが、相手企業を否定するような表現は避け、自分なりの納得感のある理由を簡潔に述べることで、相手も納得しやすくなります。

4.再度お礼を伝える

会話の最後には、改めて選考に時間を割いてくれたことへの感謝と、期待に沿えなかったことへのお詫びを重ねて伝えます。最後を丁寧な言葉で締めくくることで、「誠実な学生だった」という印象を残し、円満な形で関係を終えることができます。

「貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」といった一言を添えるのも良いでしょう。電話を切る際は、相手が切るのを待つか、静かに受話器を置くことを心がけ、最後までプロフェッショナルな態度を失わないようにします。

就活で好印象につながるメールの書き方や例文について知りたい方は、「就活メールで好感度アップ!好印象につながる書き方や返信方法を例文とともに解説」をご参照ください。

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内定辞退の理由を伝える際のマナー

内定辞退の連絡は、伝え方一つで相手に与える印象が大きく変わります。辞退を決めた以上、企業にとっては残念な知らせとなりますが、だからこそ社会人としての最低限のマナーを守り、誠意を示すことが重要です。

連絡のタイミングや手段、時間帯など、相手企業の状況を推し量った対応を心がけましょう。ここでは、円満に辞退の手続きを進めるために、就活生が必ず押さえておくべき4つの基本マナーについて詳しく解説します。

内定辞退の連絡は早く行う

内定辞退の連絡は、辞退を決めたらすぐに行いましょう。会社側は内定辞退者が出ると、欠員を補充するために新しく学生を採用したり、新入社員の人員配置を考え直したりするなどの迅速な対応が必要になるからです。

内定辞退の連絡が遅くなればなるほど、採用計画の練り直しや備品の手配ミスなど、会社側に多大な迷惑がかかることになります。言いにくい内容ではありますが、早めに伝えることこそが企業に対する最大の誠意となります

内定を保留する場合は1週間が目安になる

内定を保留する際の期間は、1週間程度が目安になります。保留できる期間が明確に決まっているわけではありませんが、早めに返答するようにしましょう。

もし、選考途中の会社から結果が伝えられていないなどですぐ決められない場合は、保留したい旨を内定をもらった会社に伝えましょう。最終の回答期限は会社によって変わるので、内定保留を伝える際にいつまでに回答が必要か確認しておきましょう。

基本は電話だが状況に応じた使い分けが重要

内定辞退の連絡は、誠意を直接伝えるために「電話」で行うのが基本です。メールだけでは一方的な印象を与えかねず、担当者が開封するまで意思が伝わらないリスクがあるからです。

ただし、電話をしたものの担当者が不在であったり、メールでの連絡を推奨されていたりする場合は、状況に合わせて柔軟に使い分けましょう。

電話が繋がらない際は、まずメールで辞退の意思と電話した旨を送り、後ほど改めて電話をかけるといった丁寧なステップを踏むことで、より誠実な印象を与えることができます。

電話に出てもらえなかった場合のフォローメールについては、後ほど詳しく解説します。

就活での電話のかけ方や基本的なマナーについて知りたい方は、「就活での電話のかけ方は?基本的なマナーや場面別の会話例を紹介」を参考にしてください。

営業時間内に連絡する

内定辞退の連絡は、営業時間内に行ってください。担当者が忙しくなる時間帯や休憩時間も外すのがマナーになります。

たとえば、始業直後や就業間際は対応すべき仕事が多く、忙しい時間帯です。仕事が落ち着き始める11時以降や14時以降を目安に連絡するとよいでしょう。人事の都合も考えて、迷惑をかけないように連絡するのも大切です。

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【メール】内定辞退の理由を聞かれたときの返信例文

先述した通り、内定辞退の連絡は電話で行うのが基本ですが、担当者が多忙でつながらない場合や、企業側からメールでの回答を求められるケースもあります。

メールは文字として残るため、言葉選び一つで相手に与える印象が大きく変わります。直接話せない分、感謝とお詫びの気持ちをより丁寧に言語化し、誤解のないよう伝えることが大切です。

ここでは、電話が繋がらなかった際のフォローや、メールで理由を問われた際に使える、誠実かつ簡潔な回答例を紹介します。

電話に出てもらえなかった場合のフォローメール

辞退の連絡を電話で試みたものの、担当者が不在や会議中で話せなかった場合は、まずメールで一報を入れましょう。電話した事実を書き添えることで、直接伝えようとした誠意が伝わります。また、担当者の手間を考え、メール内で辞退の意思を明確に伝えておくのがマナーです。

【例文】
件名:内定辞退のご連絡 〇〇大学 〇〇(氏名)

本文:〇〇株式会社人事部〇〇様
いつも大変お世話になっております。〇〇大学の〇〇(氏名)です。

先ほど、内定辞退のご連絡とお礼のためにお電話差し上げましたが、ご多忙のようでしたので、まずはメールにて失礼いたします。

この度は内定をいただき、誠にありがとうございました。大変光栄ではございますが、検討を重ねた結果、内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

本来であれば直接お伝えすべきところ、メールでのご連絡となりましたことを深くお詫び申し上げます。何卒よろしくお願い申し上げます。

=====================
〇〇(氏名)
〇〇大学××学部△△課〇年
メール:~~~@~~
電話番号:0×0-××××-××××
=====================

このメールを送る目的は、担当者が不在の間にも「辞退の意思」を速やかに共有し、企業側の採用活動を停滞させないことにあります。メールを送った後は、担当者が戻る時間を見計らって再度電話をするのが丁寧な対応です

もし再度の電話が難しい時間帯であれば、メールの文末に「まずはメールにて失礼いたします」と添えることで、相手の時間を奪わない配慮を示せます。電話とメールを適切に組み合わせることが、円満な辞退の鍵となります。

メールで理由を聞かれた際の簡潔な回答例

一度辞退を伝えた後、企業からメールで理由を詳しく尋ねられることがあります。この際は、長々と説明するよりも、要点を絞って簡潔に答えるほうがビジネスメールとして適切です。

相手の質問には真摯に答えつつ、結論が変わらないことを丁寧に示しましょう。

【例文】
件名:Re:内定辞退の件 〇〇大学〇〇(氏名)

本文:〇〇株式会社人事部〇〇様
お世話になっております、〇〇大学の〇〇です。

辞退の理由につきまして、ご質問いただきありがとうございます。検討の末、自分の適性をより直接的に活かせる別の職種でのキャリアを優先させていただくことにいたしました。

貴社の選考を通じて、〇〇様には多大なるご期待をいただいたにもかかわらず、このような結果となりましたこと、改めて深くお詫び申し上げます。末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

=====================
〇〇(氏名)
〇〇大学××学部△△課〇年
メール:~~~@~~
電話番号:0×0-××××-××××
=====================

メールで理由を回答する際は、相手企業への不満を感じさせる言葉は避け、あくまで「自分自身の選択」であることを強調するのがポイントです。また、「まだ交渉の余地がある」と誤解されないよう、決断した事実を丁寧かつ明確に伝えましょう。

何度もやり取りが発生するのはお互いにとって負担となるため、この一通で十分に納得感が得られるよう、感謝と謝罪、そして理由の3点をバランスよく構成することが大切です。

内定辞退を伝える際のメールや電話で気を付けたいマナーについて知りたい方は、「新卒の内定辞退の伝え方!メール・電話の例文や気を付けたいマナーを解説」をご覧ください。

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理由の深掘りも怖くない!質問への対処法

内定辞退を伝えた際、採用担当者からさらに踏み込んだ質問をされることがあります。これはあなたを責めるためではなく、多くの場合、企業が自社の採用活動を振り返るための情報収集として行われます。

しかし、急な質問に戸惑ってしまい、意図しない回答をしてしまうとトラブルに発展しかねません。ここでは、人事担当者から聞かれやすい3つの代表的な質問に対して、誠実さを保ちつつ円満に切り抜けるための対処法を解説します。

「どこの企業に決めましたか?」と聞かれた場合

入社予定の社名を具体的に答える義務はありません。もし答えたくない場合は、「申し訳ございませんが、他社様との兼ね合いもございますので、社名は控えさせていただきます」と丁寧に断りましょう。

ただし、全く情報を出さないと頑なな印象を与えるため、「業界最大手のIT企業です」や「以前から志望していた〇〇分野の専門商社です」など、業界や業種を抽象的に伝えると角が立ちません。大切なのは、社名そのものよりも「納得感のある決断をした」という意思を伝えることです。

「うちの何が悪かったでしょうか?」と聞かれた場合

この質問は、企業が自社の改善点を知るために聞くケースがほとんどです。しかし、正直に不満を伝えると「その条件なら改善できる」と引き止めに合う可能性があるため注意が必要です。

回答としては、「御社に不満があったわけでは決してありません」と前置きした上で、「他社の〇〇という環境が、より今の自分の目標に合致していました」と、他社の良さを相対的に伝えるのがスマートです。

あくまで「自分自身のキャリア観とのマッチング」の問題であることを強調し、企業を否定しない姿勢を貫きましょう

「もう一度検討し直してください」と言われた場合

再検討を促されたときは、感謝を示しつつも、結論が変わらないことを即座に伝えるのが誠実な対応です。曖昧な返答をすると、企業側に「まだ可能性がある」と期待させてしまい、結果的により多くの迷惑をかけることになります。

「身に余るお言葉をいただき大変光栄ですが、家族とも相談し、悩み抜いた末に出した結論ですので、意志は変わりません」とはっきり伝えましょう。一度決めた結論を揺るがせない姿勢を見せることで、担当者も最終的にはあなたの決断を尊重してくれるはずです。

就活の基本的なマナーについて知りたい方は、「就活マナーの基本を解説!失敗しないための準備と対策」をご覧ください。

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内定辞退で起こりうるトラブルと対処法

内定辞退は正当な権利ですが、伝え方や企業の受け止め方によっては、まれにトラブルへ発展するケースがあります。「第一志望と言ったのに辞退しにくい」「執拗な引き止め(オワハラ)に遭った」といった事態に直面し、一人で悩んでしまう就活生も少なくありません。

ここでは、内定辞退の際に起こりうる主なトラブル事例と、自分を守るための具体的な対処法を解説します。万が一の際も冷静に対応できるよう、あらかじめ確認しておきましょう。

「御社が第一志望」と伝えているのに辞退する場合

就活の際には、面接で「御社が第一志望」と伝えたのにも関わらず、内定を辞退することもあるでしょう。

人事部の採用担当者は、自分の会社を第一志望にしてくれる熱量の高い学生に期待して内定を出しているので、内定を辞退されることは想定していません。
そのため、「御社が第一志望」と伝えているのに内定を辞退する場合には、面接の時点で第一志望だったことは事実だと伝えたうえで、素直に謝ってください。

そして、内定辞退の理由として選考を重ねるなかでほかの企業や職種、業界に興味が湧いたことや、より自分の適性に合う会社が見つかったことを伝えるとよいでしょう。

受け入れてもらえず引き止めに遭う場合

内定辞退を伝えても受け入れてもらえず、引き止めやオワハラにあう場合もあります。オワハラとは「就活終われハラスメント」の略です。企業が内定を出す条件として他社の選考を辞退するよう迫るなど、学生の意思に反して就職活動を終わらせようとする妨害行為を指します。

内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」によると、オワハラを受けたと答えた学生は9.4%でした。約1割がオワハラにあっており、珍しいこととはいえません

そのなかでも、内々定辞退を伝えた際に、引き止めるために何度も説明を受けたり、拘束を受けたりした学生は13.0%います。内定を承諾するまで、話を終えられないケースもあることは知っておいてください。

「どうしても入社できないのか」と言われても、内定への感謝を伝えたうえで、辞退することを伝えましょう。自分の意思を受け入れてもらえない企業では、入社後にも意見を聞いてもらえず、苦労する可能性があります。内定辞退を決めている場合は、引き止めに合っても辞退できるように、どのように辞退を伝えるか考えておきましょう。

オワハラについては、「オワハラとは?よくある事例や受けたときの対処法を紹介」の記事でも解説しているので参考にしてください。もし、トラブルに巻き込まれてしまった場合には、家族や就活エージェントなど、信頼できる相手に相談することも大切です。

参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

対面で辞退を伝えるように言われる場合

内定辞退を電話やメールで伝えた場合、対面で直接伝えるように言われるケースもあります。対面で伝えるのが礼儀だと考える担当者もいれば、対面で話すことで辞退を引き留めようとする担当者もいるからです。

内定辞退を対面で伝える決まりはないので、基本的には応じる必要はありません。呼び出しに応じたせいで、無理矢理内定を承諾せざるを得なくなるケースもあります。

もし、対面で辞退をしに行く場合には、内定の引き留めを承諾しないように強い意志を持つ必要があります。その場の雰囲気に流されそうであれば、対面に応じないほうがよいでしょう。

損害賠償を請求するといわれた場合

内定辞退をすることで、損害賠償を請求すると言われる可能性もあります。しかし、基本的に内定辞退で損害賠償を支払う必要はないので安心してください。

民法第627条1項で定められている通り、退職(内定辞退)は2週間前までに申し出れば成立します。損害賠償を請求されるといわれても、そもそも内定辞退は法律違反ではありません。

企業から損害賠償請求を伝えられた場合は、まず学校のキャリアセンターや就活エージェントなどに相談しましょう。企業に対してどのように対応していくかを教えてもらえます。

参照元
厚生労働省
参照条文等

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内定辞退の理由の伝え方に悩んでいる新卒の方へ

内定辞退は、自分の将来を左右する大きな決断だからこそ、誠実かつ慎重に進める必要があります。まずは企業側の本音を理解し、マナーを守った正しい手順で伝えることが、円満な解決への一番の近道です。

もし一人で抱えきれない不安やトラブルが生じた場合は、専門家を頼ることも検討しましょう。キャリアチケット就職エージェントでは、就活のプロであるキャリアアドバイザーが、マンツーマンであなたの悩みに寄り添います。

内定辞退の伝え方ではなく、この先の就職活動をどのように進めていくかのサポートも万全です。内定をもらったけど何か納得いかず、就活のやり直しを考えている学生もいるでしょう。

キャリアチケット就職エージェントでは、あなたの価値観や考えにあわせた企業紹介を実施しています。内定辞退を経て自分に合う企業を見つけたい就活生は、ぜひキャリアチケット就職エージェントに相談してください。

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