このページのまとめ
- SPIとは応募者の基本的な能力や人間性を判断するための適性検査のこと
- 正答率60%以上や90%以上など、通過ボーダーラインは企業によって異なる
- SPIの結果よりも面接を重視して、ボーダーラインを低く設定する企業もある
選考に取り入れている企業も多いSPIですが、どのくらいの点数を獲得すれば合格ラインとなるのでしょうか。また、そのボーダーラインは企業ごとに異なるのかを知りたい…という方もいるでしょう。そこで、当コラムではSPIの合格点数に関する内容をまとめています。テストセンターの概要や高得点を取る方法などを知りたい方は、参考にしてください。
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SPIテストセンターとは
SPIとは、応募者の能力や人となりを判断するために行われる就職試験のひとつで、「適性検査」とも呼ばれています。新卒採用の際に実施している企業が多く、就活生のほとんどが受検するSPI。
主催しているのは国内の就職・転職サービスを多く展開するリクルートで、年間利用13,500社以上、受検者は203万人を超えている、国内で最も利用されている適性検査です(2020年度実績)。
その内容は能力検査と性格検査に分かれており、それぞれの概要は以下のとおりとなっています。
能力検査
働くうえで必要となる基礎能力を測るテストです。
能力検査は主に、言葉の意味や話の要点をとらえて正しく理解できるかを問われる「言語分野」と、数的な処理や論理的思考力を測る「非言語分野」の2つがあります。また、企業によっては英語の問題が出題されることもあります。
性格検査
日頃の考え方や行動について多角的な内容で問われるテストです。例えば、「A:ひとりで行動することが好きだ B:みんなで行動することが好きだ」、という2つの選択肢のうちもっとも自分に当てはまるものを回答していきます。この性格検査を通じて、企業は受検者がどのような人なのか、どんな仕事や組織に向いているのかを把握します。
企業はこのSPIを選考の初期段階に取り入れることで、応募者の足切りとしているようです。また、面接で学生を理解するためや、入社後の配属先を決める際の参考情報として利用する企業も多く、選考段階から入社後の育成まで幅広く活用されています。
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SPIのボーダーラインは企業によって異なる
SPIは、資格試験のように一律の合格点数が存在するわけではありません。
企業によって合格の基準が異なり、ボーダーラインが正答率60%以上の企業もあれば、90%以上が求められることも。なかでも、金融系やコンサルティングといった業種は求められる能力が高いことから、通過ボーダーラインは90%近くとなる場合が多い傾向にあるようです。
また、業種に関わらず大手企業は応募者数が多いため、選別や足切りの目的でSPIを利用することもあります。そのため、大手企業の通過ラインは80%前後が目安と考えておきましょう。
しかし、全ての企業が高いボーダーラインを設けているわけではなく、一般的な合格ラインは60%~70%以上といわれています。8割以上の正答率があればSPIを通過できる可能性が高いでしょう。
ただし、8割以上の正答率があったとしても確実に通過できるとは限りません。就活では企業が選考通過の合否を自由に決定できるため、たとえSPIの結果が良くても、ほかに企業にとって魅力的な人材がいたり、エントリーシートの内容が不十分だったりという理由で通過できない可能性もあります。
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ボーダーラインを重視しない企業もある
前項ではSPIの正答率を重視するケースを紹介しましたが、中にはボーダーを低めに設定している企業も存在します。企業によって低く設定する理由は異なりますが、多くの場合は適性検査の結果だけで就活生を判断せずに、面接で判断したいと考えているためです。
SPIには性格検査があるとはいえ、やはり適性検査だけではその人の人柄や印象を決めることはできません。そのため、SPIによる足切りは最低限に留め、少しでも多くの学生と面接を行い、実際に話をして合否を決定する考えの企業も見受けられます。
また、能力検査と性格検査、どちらを重視するかは企業によって異なるのもポイントです。一般的にはボーダーラインが高い企業は能力検査、低めの企業は性格検査を重視しているとも言われています。
ただし、どんなに能力検査の結果が良くても性格検査の結果が企業の価値観に合わなければ、「能力は高くても社風に合わない」と判断され、選考を通過できない可能性は高いでしょう。
また、性格検査の結果が企業の求める人材像にマッチしているにも関わらず能力検査が低い場合も要注意です。人柄だけで仕事はできないので、選考通過は叶わない可能性にも留意しましょう。
以上のことから、SPIを受検する場合は能力検査と性格検査、どちらもバランス良く正答率を高める必要があるといえます。次項でSPIの合格ボーダーラインを超えるための方法を紹介しているので、参考にしてください。
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ボーダーラインを超えるための対策
ここでは、主に能力検査の正答率を高める方法を紹介します。以下のような対策は早めに行うのがおすすめです。就活が本格化してくると企業研究や自己分析、エントリーシートの作成といった作業が始まります。比較的時間がかかるSPI対策を行う時間がなくなった…ということもあるので、早めに対策を始めましょう。
参考書で対策
書店では多くのSPI対策本や参考書が販売されており、SPI対策を掲載しているWebサイトも多く見受けられます。ここでポイントとなるのが、「できるだけ多くの問題を解く」こと。テストセンターで受検する場合は、1つの問いに対して回答時間が定められているため、すばやく回答することが重要です。そのためには繰り返し問題を解いてSPIの出題方法や問題タイプに慣れておくことが大切でしょう。
苦手分野を重点的に対策
通過ラインを超えるには高い正答率が必要です。実は、SPIに出題される問題の多くが中学生レベルのもの。そのため、得意分野であればそれほど勉強をしなくても解けるものが多いでしょう。しかし、ボーダーラインを超えるためには苦手分野を意識して対策する必要があります。一通り問題集を解いて苦手を確認し、解けなかった問題は解説をしっかり読んで再度挑戦。問題には類似しているものも多いため、解法が理解できれば応用を効かせることも可能でしょう。
早く受験できる企業を受ける
SPIは事前準備だけでなく、実践を繰り返してみることも大切です。自身の解けた所感に対して企業の合否判断を受けることによって、勉強があとどれだけ必要かも分かってくるでしょう。
エントリーシートの内容に力を入れる
なかにはどうしてもSPIがうまくいかない…という方もいるでしょう。そのような場合は、提出するエントリーシートに力を入れるのがおすすめです。エントリーシートの内容を考慮してくれる企業もあるため、SPIが苦手な方は試してみると良いでしょう。
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本記事の執筆者
梶川沙綺(かじかわさき)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。
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