転勤のない仕事12選!メリット・デメリットや企業選びのポイントを解説

このページのまとめ

  • 転勤のない仕事には、「IT企業」「インフラ企業」「地方公務員」などがある
  • 転勤のない仕事に就きたいなら「金融業界」や「国家公務員」は避けたほうがよい
  • 転勤のない仕事に就くメリットは、マイホームの購入や引っ越し費用がかからない点など

転勤のない仕事12選!メリット・デメリットや企業選びのポイントを解説のイメージ

就活生のなかには、「地元で働きたい」「家族と住みたい」といった理由から、転勤のない仕事を企業選びの軸にしている方も多いのではないでしょうか。一般的に、支社や営業所が少ない企業や、地域に特化した事業を行っている企業は、転勤が少ない傾向です。

この記事では、転勤のない仕事について、具体的な業界・職種から探し方までを解説します。同じ地域で働き続けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   
目 次

転勤のない・少ない仕事7選・業界編

業界や職種によって転勤が少ない仕事もあります。以下で転勤のない仕事をまとめているので、就職活動に向けての参考にしてください。

IT系

IT企業は働き方の融通が利きやすく、オンラインで完結する仕事も多いことから、転勤が少ない業界といわれています。

IT企業は若手人材が多く、働き方や仕事に対する考え方が柔軟なのが理由でしょう。また、パソコンがあれば対応できる業務が多いことも、転勤が少ないとされる理由のひとつ。在宅勤務を導入しているIT企業であれば、転勤を命じられるケースは少ないでしょう。

IT業界の仕事内容について詳しく知りたい方は、「【IT業界徹底解説Part1】IT業界で働くための基礎知識」をご覧ください。

出版・マスコミ系

出版・マスコミ系企業も、転勤の可能性が低いとされる仕事です。出版・マスコミ業界は、多くの企業が都市部に集中していることから、転勤先となる支社そのものが少ないのが理由でしょう。

ただし、マスコミ業界のなかでも、各地に拠点を持っている新聞社やテレビ局もあります。職種によっては転勤が前提となっている場合もあるので注意してください。

コンサルティング系

コンサルティング系企業も、転勤が少ないとされています。コンサルティング系の主な仕事内容は会社の経営層や経営者の意思決定をサポートすること。そのため、多くのコンサルティング系企業は、取引先が集まる都市部にオフィスを構えています。

東京本社から大阪支社への異動など、大都市間の転勤を命じられる可能性はあるでしょう。

コンサルティング業界への就職を目指す方は、「コンサルティング業界について研究しよう!仕事内容や働く魅力を解説」をご覧ください。

インフラ系

インフラ系企業には地域密着型の企業が多く、転勤は少ない傾向です。なお、インフラ系企業とは、下記のような企業を指します。

・鉄道会社
・電力会社
・ガス会社

全国に支店がある大手のインフラ系企業であっても、「東京」「関西」のように、ある程度エリアを限定して事業を展開しているケースがほとんどです。そのため、転勤のない仕事に就ける可能性が高いでしょう。

インフラ系企業の仕事内容に関しては、「インフラ業界とは?動向や魅力から就職事情まで就活生必見の情報を紹介!」で詳しく解説しています。

エンタメ・アミューズメント系

レジャー業界をはじめとするエンタメ・アミューズメント系企業も、本社のみで事業を完結している企業が多いことから転勤が少ない仕事の一つです。特に、遊園地やスケート場など、レジャー施設の運営をしている企業の場合、勤務先となる施設が全国に一つしかないケースも珍しくありません。

ただし、エンタメ・アミューズメント系のなかでも、パチンコ店やボウリング場など、全国的に事業を展開している場合には、転勤の可能性も考えられるでしょう。

地方銀行や信用金庫

金融業界といっても、仕事の種類はさまざまです。一般的に「転勤が多い」といわれる金融業界でも、地方銀行や信用銀行であれば、支店の設置場所や営業エリアが限定されているため、引っ越さずに対応できることも。

地方銀行や信用金庫なら、全国に支店があるメガバンクのように遠方への転勤がないため、好きな地域で長く働き続けられます。地方銀行の特徴については、「地方銀行の志望動機を書くコツは?盛り込むべき4つのことを例文付きで解説」も参考にしてください。

地方公務員

地方公務員は、採用された特定の地域でしか勤務できないため、転勤がありません。たとえば、市役所勤務の公務員であれば、採用された市役所で勤務を継続します。

一方で、国家公務員の場合、職種によっては総合職に限らず一般職でも転勤の可能性があるようです。そのため、公務員の仕事を志望する方で転勤を希望しない場合は、地方公務員を選ぶほうがよいでしょう。

地方公務員の種類や仕事内容については、「公務員の仕事内容とは?種類と職種別でご紹介!」をご覧ください。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

転勤のない・少ない仕事5選・職種編

経理や事務など、転勤の比較的少ない仕事や職種もあります。代表的な仕事を5つ紹介するので参考にしてください。

経理

業界や会社にかかわらず、経理の仕事は転勤が少ないとされています。経理の仕事は、会社のお金の流れをしっかりと理解しておく必要があり、人材の入れ替わりが少ないとされているからです。

また、経理は本社に勤務する場合が多く、転勤で支社に行く必要性もないため、同じ職場で長く業務を行えるでしょう。

事務職

事務職も基本的に転勤する理由がないといわれます。事務職の仕事は、会社の規模や事業内容、配属先によって異なるものの決められた部署で業務も固定化されるのが一般的です。また、事務職は一般職での採用となることが多いため、総合職に比べて転勤の可能性は少なくなります。

総合職と一般職の違いを詳しく知りたい方は、「総合職と一般職はどう違う?それぞれの仕事内容や選択のポイントを解説」をご覧ください。

研究職

研究室や研究所の数が限られている点から、研究職も転勤が少ない傾向です。しかし、研究所の閉鎖に伴って別の施設へ移るケースや、研究職から人事や品質管理などの職種へ異動を命じられたケースなどでは、転勤の可能性もあるでしょう。

研究職の仕事内容に関しては「研究職になるには?働くメリットや向いている人物像をご紹介」で詳しく解説しています。

管理職

管理職は会社の中心となって管理を行う必要があるため、転勤が少ない仕事です。
管理職が支店勤務になってしまうと、本社との連携がとりにくく、仕事に支障が出るケースも。本社機能を円滑に進めるためにも、本社で働くケースがほとんどでしょう。

企画職

企画職は商品開発やサービス開発を行う職種です。営業やマーケティングなどほかの職種と連携する機会が多いため、本社で勤務するケースが多くなります。

他企業との打ち合わせや取材などで出張はあっても、転勤を頻繁に行うことはないでしょう。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

転勤のない仕事に就く5つのメリット

ここでは、転勤のない仕事に就くメリットを5つ解説します。

1.仕事における人間関係を築きやすい

転勤のない仕事のメリットは、仕事での人間関係を築きやすい点です。同じ職場で働き続けることで継続してコミュニケーションを取れるため、上司と気兼ねなく話ができるようになったり、同僚と仕事がしやすくなったりするでしょう。

また、社内に限らず、取引先の担当者や顧客とも継続して関係性を築けるメリットがあります。転勤せず同じ場所で仕事を続けるなかで、働きやすさを感じやすいでしょう。

2.家族や親しい人と離れる心配がない

転勤をきっかけに家族や親しい人と離れる心配がないのもメリットの一つです。就職後も変わらず家族や親しい人の近くに居られると思うと、安心感を覚え、精神的な負担が少なくなります。

転勤に伴い家族全員で引っ越しをする場合、子どもの転校やパートナーの転職など、家族に負担がかかるケースも少なくありません。一方で、単身赴任を選ぶ場合であっても、家族と離れる寂しさや一人暮らしのストレスを感じる可能性もあります。

転勤のない仕事であれば、環境の変化に悩むこともなく、安心して仕事ができるでしょう。

3.マイホームを購入しやすい

いずれマイホームを購入したいと考えている場合、転勤がない仕事のほうが計画を立てやすくなります。実際に、マイホームを購入したあとで転勤が決まり、手放したり賃貸に出したりするケースも珍しくありません。

マイホームの購入は、人生の節目にもなります。転勤がないとあらかじめわかっているほうが、安心してマイホーム購入に踏み切れるはずです。転勤のない仕事であれば、マイホームを購入する際の心配事を減らせるメリットがあります。

4.気に入った地域に長く住める

自分が好きな地域に長く住める点も、転勤がない仕事に就くメリットです。生まれ育った街で暮らしたいと考えて地元就職する人や、気に入った地域がある人にとって、同じ場所に長く住めるのは喜ばしいことでしょう。

転勤がある仕事の場合、たとえ気に入った地域であっても、転勤を命じられれば別の地域へ引っ越さなければなりません。なかには、新しい環境が苦手な人もいるでしょう。転勤がない仕事は、自分の好きな地域に住み続けられるメリットがあります。

5.引っ越し費用がかからない

転勤がなければ予想外の引っ越しをする必要もないため、出費を抑えられるのもメリットの一つです。転勤が多い場合には、引っ越し費用がかかるだけでなく、各種手続きや荷造り・荷解きの負担も決して少なくありません。

引っ越しには思いのほか費用がかかります。転勤がなければ、引っ越し費用を考えずに済むほか、趣味やスキルアップに使えるお金が増えるでしょう。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

転勤のない仕事に就く5つのデメリット

転勤のない仕事には、メリットだけでなくデメリットもあるので注意が必要です。ここでは、転勤がない仕事に就くデメリットを5つ解説します。

1.心機一転できる機会が少ない

転勤のない仕事に就くデメリットは、心機一転できる機会が少ない点です。勤務地が変わらなければ職場環境や人間関係も変わらないため、新たな気持ちで働くのは難しいといえます。

職場の人間関係に不満を抱えたり、仕事内容に飽きたりした場合、転勤をきっかけにリセットできるケースも珍しくありません。そのため、同じ環境で働き続ける状況をデメリットに感じる人もいるでしょう。

同じ業務の繰り返しに飽きてしまった場合には、仕事のモチベーションを維持できず、退職してしまうケースもあります。そのため、環境の変化を好む人は、転勤のない仕事にこだわりすぎないほうがよいでしょう。

2.転勤がある仕事に比べて給与が少ない場合がある

転勤のない仕事は、転勤がある場合と比べて給与が少なくなる可能性もあります。なぜなら、転勤がある仕事の場合、引っ越し手当や単身赴任手当、地方勤務手当などが上乗せして支払われるケースが多いからです。

環境変化による負担を考慮して、転勤と同時に昇給される場合もあります。また、転勤を経験することでスキルやキャリアがアップし、結果的に給与が高くなることは珍しくありません。

3.キャリアアップやスキルアップしにくい

転勤がない仕事の場合、環境が変わらないことでキャリアアップやスキルアップをしにくいデメリットがあります。会社にとって、転勤は従業員の成長を促したり、組織に変化をもたらせたりする目的があります。そのため、転勤先の成果を高く評価され、キャリアアップにつながるケースも多いようです。

転勤のない仕事は、同じ環境で働き続ける分、新たな視点や成長の機会を得にくいといえるでしょう。

4.職場の人間関係の悩みを解決しにくい

転勤のない仕事では、たとえ職場の人間関係で悩んでいても、なかなか解放されないデメリットがあります。人間関係で悩んでいる場合、転勤の可能性があれば、一時的な悩みとして気楽に考えられるかもしれません。

職場の人間関係は、さまざまなきっかけでよくも悪くも変化します。転勤があると割り切って仕事をしたほうが、人間関係の悩みが深刻化する心配は少ないでしょう。

5.人脈が増えにくい

地域を超えた人脈が増えにくいのも、転勤のない仕事のデメリットだといえます。人脈があると、場合によっては、新しいチャンスが巡ってくるきっかけになることも。

転勤がない仕事の場合は、長い間、付き合う人が同じになりがちです。地域を超えた出会いが少ない分、キャリアの選択肢を広げるきっかけも掴みにくいかもしれません。

このように、転勤のない仕事にはデメリットも存在します。自分に合う企業選びのポイントについては、「失敗しない企業の選び方10選!あなたに合う企業選びのポイントを解説」も参考にしてください。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

新卒向けの転勤のない仕事や企業の探し方

ここでは、転勤のない仕事を探すときに確認したい4つのポイントを解説します。

1.転勤なしやエリア限定の求人を探す

転勤のない仕事にこだわりたいのであれば、「転勤なし」や「エリア限定職」と明記されている求人を探すのがおすすめです。求人サイトや就職エージェントによっては「転勤なし」を選択し、条件を絞って求人を探せるようになっています。

「エリア限定職」とは、転勤があっても転勤先のエリアが限定されている求人のこと。最近では、全国転勤が多い大手企業でもエリア限定職を導入する傾向にあります。ただし、前述したようにエリア限定職は全国転勤のある求人に比べて賃金は低いでしょう。

2.支店がない会社を探す

転勤を避けるためには、支店のない会社を探すのがおすすめです。支店のない会社は転勤する先がないので、同じ拠点で長く働くことができます。

たとえば、中小企業やベンチャー企業は規模が小さく、本社しか持たないケースがよくあります。全国に支店を持つ大企業と比べると、転勤の可能性は低いでしょう。

また、複数の支店や営業所がある場合でも、本社近くに拠点があれば、異動となっても引っ越しせずに勤務できる可能性もあります。

企業の規模による違いについては、「中小企業にはどんなメリットがある?大手企業との違いと合わせて解説」も参考にしてください。

3.転勤が少ない職種を選ぶ

転勤がない仕事に就きたい場合は、記事冒頭で紹介した転勤の少ない職種に絞って就職活動をするのもおすすめです。
たとえば、専門性を求められる職種は、代わりの人材が少ないことから、転勤の可能性は低くなるでしょう。事務や総務をはじめとする内勤の仕事も、営業などの外勤に比べると転勤は少ない傾向です。ただし、事務系の職種であっても、総合職の場合は転勤を命じられる可能性があるので注意してください。

実際に、転勤の可能性がどれだけあるかは会社によって異なります。条件に合った求人を効率よく探すためにも、転勤が少ない仕事の特徴をおさえておきましょう。

4.転勤の多い仕事を避ける

転勤の多い仕事を避けるのも、転勤のない就職先を探すポイントの一つです。企業選びにおいて転勤の有無を優先しているのであれば、転勤の多い就職先の特徴も理解しておく必要があります。

転勤が多い会社は、大手企業を中心に日本全国に支社を置いているのが一般的です。また、事業が地域にまたがる場合、職種によってはプロジェクトの進捗にあわせて転勤を命じられるケースも少なくありません。

なお、ジョブローテーション制を採用する会社では、昇進やローテーションを理由に転勤が行われる場合もあるようです。転勤のない仕事に就きたい場合は、こうした会社を避けて就職活動をするほうがよいでしょう。

5.地域密着型企業を探す

地域密着型企業も、転勤の可能性は低いのでおすすめ。支店を複数持つ企業も、同じ地域に支店を構えているケースが多くあるからです。

たとえば、地域密着型の銀行であれば、同じ都道府県内にのみ支店を構えているケースがあります。支店間が電車やバスで簡単に移動できる距離であれば、引っ越しする必要はないでしょう。

支店が多い企業であっても、支店の場所が固まっている場合があります。支店のない企業だけを探すのではなく、地域密着型企業を探すのもおすすめです。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

転勤のない仕事に就きたい人が避けるべき業界

ここでは、転勤がない仕事に就きたい就活生が、就職活動で避けるべき業界を解説します。

大手の金融系

メガバンクを中心とした大手の金融系企業は、転勤が多い仕事の一つです。金融系企業の多くがジョブローテーション制を採用しているため、全国展開している銀行に就職すると、転勤の可能性は高いでしょう。

なお、銀行員の仕事は、特定の顧客との付き合いが長くなるほど、不正取引の原因になりやすいと考えられています。金融系企業は、キャリアだけでなく不正防止の観点からも転勤が多いと覚えておいてください。

銀行業界がどのような仕事を行っているかは、「銀行業務とは?主な仕事内容や銀行員に求められる5つのスキルを解説」の記事で詳しく解説しています。

商社やメーカー

商社やメーカーも転勤が多い仕事の一つです。大手のメーカーのなかには、各地方に工場を置いている会社も少なくありません。特に、営業職や技術職、現場作業員などは転勤が多いといわれています。

管理職へのキャリアアップを目的にジョブローテーション制を採用している企業も多く、さまざまな経験を積んでいくなかで転勤を命じられることもあるでしょう。海外展開している会社であれば、海外赴任の可能性もあります。

商社への就職を目指す就活生は、「商社の仕事内容とは?業務の魅力や向いている人の特徴についても解説」の記事も参考にしてください。

建設系

転勤が多い仕事として、建設業界も挙げられます。建設業界は、地域性の強い仕事が特徴です。特に、現場管理に携わる職種の場合、一つの工事が終わると、また別の地域に移動しなければならないケースもあります。

建築物は、都市部に限らず地方でも建ちます。そのため、転勤先の地域を予測するのは難しいかもしれません。建設業界でキャリアを積んでいくには、転勤は避けられないでしょう。

国家公務員

国家公務員は、職種によって北海道から沖縄まで全国勤務を対象とする仕事もあります。異動の頻度も1年から10年と幅が広く、どのタイミングでどこへ転勤になるかわからないといえるでしょう。

ただし、国家公務員といっても、転勤の有無や頻度は職種によってさまざまです。採用機関によりますが、一般職であれば近隣地域内または都道府県内の転勤で済む場合もあります。とはいえ、国家公務員は地方公務員と違って、転勤が多いと覚えておきましょう。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

企業から転勤を命じられても断れる3つのケース

会社から転勤を命じられた場合であっても、断れるケースがあります。入社後に転勤を命じられたときにどのような対応ができるか参考にしてください。

1.転勤なしが前提の勤務地限定採用である

採用時に「転勤なし」を前提としている場合、転勤を拒否することが可能です。あらかじめ勤務地を限定したうえで採用する方法は「勤務地限定採用」と呼ばれ、会社が転勤を命じないことを前提にしているからです。

そのため、勤務地限定採用であるにもかかわらず、会社から転勤を命じられた場合は、応じなくても問題ありません。

2.転勤の理由に正当性がない

転勤の理由に正当性がない場合は、転勤を拒否できる可能性があります。たとえば、上司から日常的に嫌がらせを受けているといった状態のなかで転勤の辞令がでるようなケースであれば、職権乱用が疑われるでしょう。

しかし、転勤理由の正当性を判断するのは非常に難しいといえます。そのため、転勤の理由に正当性がないと感じられた場合は、まず周囲に相談することが大切です。

3.やむを得ない事情がある

転勤を命じられたタイミングで、やむを得ない事情がある場合には断れる可能性もあります。育児や介護など、タイミングによって転勤できない事情があるケースも少なくありません。やむを得ない事情がある場合には、まず上司に相談してみましょう。

就業規則に転勤規定がある場合は転勤を断れない

就業規則に転勤の規定がある場合は、原則転勤を拒否できません。たとえ転勤を拒否しても、上司から許可を得られなければ、転勤の辞令が下されます。そのため、転勤を断る正当な理由がなく、拒否しても認められない場合には、従わざるを得ないでしょう。

転勤をしたくない場合は、企業と雇用契約を締結する前に、転勤の有無について確認しておいてください。

転勤を断ると処分の対象になる可能性もある

正当な理由がなく転勤を断った場合には、処罰の対象になる恐れもあるので注意してください。転勤の辞令を無視していると、就業規則違反に該当する可能性があります。

処分の内容は、懲戒解雇や退職励行、降格処分など、会社によってさまざま。なかでも懲戒解雇は、転勤の拒否が懲戒解雇の対象になると就業規則で定められている場合に行われます。この処分を受けると「懲戒解雇を受けるほどの重大な問題を起こした」とみなされ、転職活動にもマイナスの影響を与えてしまうでしょう。

また、降格処分となった場合も、その後のキャリアアップは難しくなります。転勤を断る際に、こうしたデメリットに直面する可能性は少なくありません。

そのため、就職先を探す段階から「なぜ転勤をしたくないのか」「転勤をしたくない気持ちはこの先もずっと変わらないのか」など、転勤のない仕事に就きたい理由を深掘りしておく必要があります。志望動機を深掘りする方法については、「自己分析を効率的に進める質問項目|例文と活用方法も解説!」をご覧ください。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

転勤のない仕事を探しているあなたへ

「転勤のない会社に就職したいけれど、自分に合った仕事がわからない」と悩んでいる就活生も多いでしょう。転勤のない仕事にこだわるのであれば、業界や職種を絞って就職活動をするのがおすすめです。

しかし、転勤のない仕事にはメリットだけでなく、デメリットもあります。自分一人で転勤のない仕事を探せるかどうか自信がない場合には、就職エージェントへの相談がおすすめです。

就職エージェントであるキャリアチケットでは、専任のアドバイザーが就職活動を全面的にサポートします。カウンセリングを通して適性を判断し、一人ひとりの条件に合った会社の紹介も可能です。会社選びで後悔したくない方は、ぜひ気軽に相談してみてください。

転勤のない仕事の探し方を知りたい

   

本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

キャリアチケットについて

キャリアチケットは、就活生の最高のキャリアスタートを支援するサービスです。