地方銀行の志望動機を書くポイントは?例文付きで基礎知識やコツを紹介

このページのまとめ

  • 地方銀行とメガバンクの志望動機は使い回せない
  • 地方銀行を取り巻く環境は急速に変化している
  • 地方銀行の志望動機を考える際には地方銀行の特性を押さえよう
  • 工夫をすれば、県外出身でも地方銀行への就職を狙える

地方銀行の志望動機を書くポイントは?例文付きで基礎知識やコツを紹介のイメージ

「地方銀行の志望動機ってどう書けばよい?」「県外出身だと、地方銀行への就職は難しい?」就活で地方銀行の選考に参加しようとすると、様々な悩みが出てくるかもしれません。

この記事では、悩みの中でも、志望動機の書き方について例文付きで詳しく解説していきます。

地方銀行の特性や現状について理解し、志望動機作成のヒントとなる要素を探していきましょう。

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目 次

地方銀行の志望動機はメガバンクと書き分けよう

大前提として、地方銀行の志望動機はメガバンクのものとかき分けるようにしましょう。

地方銀行とメガバンクはビジネスモデルで共通する部分はありますが、地域とのつながりや社会的な役割は異なります。

そのため、地方銀行にもメガバンクにも共通するような志望動機では、採用担当者から本気度を疑われてしまいかねません。地方銀行の内定を本気で狙うならば、地方銀行の特性を踏まえた上で志望動機を考えるようにしてください。

メガバンクと地方銀行との違いを理解していることを示すことで、地方銀行に対する深い理解と興味をアピールできるようにしましょう。

銀行員として働くための基礎知識を身につけたい就活生は「銀行員の仕事内容とは?3大業務や求められるスキルを紹介」を参考にしてください。

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地方銀行とメガバンクの違いを解説

志望動機を考える際には、地方銀行とメガバンクの違いを押さえておく必要があります。

一つずつ、ポイントを見ていきましょう。

地域との結びつきが強い

地方銀行は、その名の通り特定の地域に密接に関わる銀行で、地元の企業や個人との繋がりが強いのが特徴です。

メガバンクが融資をしないような中小企業や個人にも融資をするため、地元の経済界では強い影響力があります。

融資の他にも、地元の経済を支え、地域の発展を後押しするために様々なサービスを提供している地方銀行もあります。

このような地域への強い結びつきは、メガバンクにはない地方銀行ならではの特性です。

転勤するエリアが限られている

地方銀行の場合、転勤するエリアが限られています。

都道府県を主なエリアとしている地方銀行では、ほとんどの支店は本店がある都道府県の中にあります。

東京や大阪などの都市部にも支店を置いている場合もありますが、地方銀行に就職した場合、転勤するエリアは基本的に都道府県内にとどまるでしょう。

一方、メガバンクは全国に支店があるため、転勤の可能性があるエリアはさらに広がります。部署によっては海外への転勤もありえるでしょう。

自分の地元で生活したり、生活の基盤を安定させたりしたい就活生には地方銀行がオススメです。

業務内容は大差ない

地方銀行とメガバンクには様々な違いがある一方、基本的な業務内容やビジネスモデルは大差ありません。

銀行の利益の中心になるのは、企業に対する融資から得る利子や、利用時の手数料などです。

他にも、個人の預金やローン、各種金融商品の販売など、一般的な銀行業務を手掛けるのも共通しています。

扱うビジネスやプロジェクトの規模に違いはありますが、利益を生み出す基本的な構造は地方銀行もメガバンクも変わりません。

一方、地方銀行は地域密着型であるため、地域に密接なサービスや地域振興に関する業務に携わることも多い点は意識しておきましょう。

メガバンクも含む、銀行業界の業務内容を一から学びたい就活生は「銀行の業務内容を知ってる?就活前に知りたい金融業界の知識」を参考にしてください。

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地方銀行の現状と課題

地方銀行はメガバンクと比べると将来性が懸念されています。また、政府の政策や地方銀行を取り巻く環境の変化による新たな不安要素もあります。

ここでは地方銀行の現状と課題について見ていきましょう。

地方銀行に関する政策

地方銀行に関する政策には、マイナス金利政策や手数料の引き下げがあります。

マイナス金利政策は、民間の銀行が中央銀行にお金を預けるときの金利をマイナスにする政策です。

銀行が抱える金利負担を軽減することが目的となっています。この政策の狙いは、個人や企業への貸し出しへお金を回せるようになることです。

手数料の引き下げは、2021年10月に行われました。

預け入れや口座振替をするときにかかる送金手数料を引き下げるという内容です。

手数料は銀行の収益源となるため、銀行業界は大きな打撃を受けてしまいました。

フィンテックの発展

フィンテックが発展することにより、地方銀行の競争は激化しています。

フィンテックとは、インターネットバンキングやキャッシュレス決済、仮想通貨を活用した送金など、金融業界におけるオンラインサービスやIT技術のことです。

メガバンクでは、新しいテクノロジーを取り入れたデジタル化が進んでいます。一方、地方銀行は、メガバンクのような対応ができていません。

キャッシュレス決済などが主流となっている現在、地方銀行を利用し続けるメリットが少なくなっています。

業界として、地方銀行からメガバンクへ乗り換える人も多いという課題が顕在化し始めています。

経済の停滞によるニーズの低下

人口減少と地方経済の停滞により、地元にある企業や個人の資金需要が低下しつつあります。

融資やローンなどの資金需要が低下すると、本来銀行が得られるはずの利子が得られなくなるため、地方銀行にとっては大変な痛手です。

業界では、融資やローンなどの従来の金融業にとらわれない経営の多角化をすすめる地方銀行も出てきており、生き残りをかけた経営努力が続いています。

業界の現状や課題を整理するためには、業界研究が欠かせません。業界研究の進め方を知りたい就活生は「就活における業界研究のポイントや、情報源などをご紹介!」を参考にしてください。

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地方銀行の志望動機を書くためにトレンドを押さえよう

地方銀行の志望動機を書くためには、現在の業界トレンドを把握することが大切です。

トレンドを把握すれば、自分が入社後どのように活躍できるのか、どのように貢献できるのかという点を具体的にイメージしやすくなります。

近年の主な業界トレンドを紹介します。

合併などで業界再編が進んでいる

地方銀行は、現状の課題を解決するために合併などの再編を行っています。

企業合併により、資金や顧客の増加などを図れるためです。

資金や顧客が増加すると、経営基盤の強化につながるというメリットも生まれるため、様々な経営課題に直面している地方銀行にとって合併は有力な選択肢となっています。

また、ほかの業界と提携すると、サービスの幅を広げられるというメリットもあるため、合併に前向きな地方銀行は増えているようです。

DXが急速に進んでいる

地方銀行も含む、金融業界全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進展しています。

背景には、IT技術の発展・普及に伴うフィンテックの進化があります。

特に地方銀行では、地域密着型のサービスを維持しつつ、テクノロジーを活用して新たな価値を提供する取り組みが求められるようになりました。

DXに関心がある場合、これを志望動機に盛り込むとよいでしょう。

銀行業務以外の業務も多様化

地方銀行では、銀行業務以外の新規事業や提携による事業拡大が進んでいます。

全国地方銀行協会の「地域商社の取り組み」によると、北海道銀行やみちのく銀行、中国銀行など、各地の地方銀行が地域商社を立ち上げるケースがあります。

このような動向を押さえ、自分がどのようにこれらの新規事業に携わり、地方銀行の将来に貢献できるかを考えることが、より具体的で説得力のある志望動機を書くために必要です。

業界についてより深く知るための方法を学びたい就活生は「業界研究の効果的なやり方を解説!会社説明会やセミナーには行くべき?」を参考にしてください。

参照元
一般社団法人全国地方銀行協会
地域商社の取り組み

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地方銀行に就職するための志望動機作成の手順

地方銀行に応募する際も、一般企業と同じように志望動機を作成しなければいけません。

地方銀行に就職するために確認しておきたい志望動機作成の手順を解説します。

自己分析を行う

自己分析は、地方銀行への就職に限らず、就職活動をスムーズに進めるために重要な対策の一つです。

これまでの自分自身の考え方や価値観が、どのような経験や経歴に結びついているのかを分析しましょう。

具体的には、自分がなぜ金融業界に興味を持ったのか、地方銀行という働き方が自分に合っている理由などを探ることが大切です。

分析結果からアピールポイントを見つけ出し、それに結びつくエピソードも探しておくと面接でいい印象を持ってもらえる可能性が高くなります。

志望先の地方銀行の情報を集める

志望する地方銀行に関する情報収集も必要不可欠です。

公式サイトを始め、各種ニュース、インタビュー記事などを調査しましょう。

融資しているエリアや比率、地域貢献活動の内容などを調べると、自分自身と銀行との関係性を明確にできます。

「なぜ応募先の地方銀行で働きたいのか」を明確にするためにも、志望先の銀行について理解を深めておくことが重要です。

志望動機の文章を作成する

自己分析や情報収集を行ったら、実際に志望動機の文章を作成しましょう。

実際のエピソードを盛り込むと、オリジナルの文章になるため、ほかの応募者と差別化しやすくなります。

差別化できれば、採用担当者の心にも響きやすくなり、内定を獲得できる確率が高まります。

ありふれた志望動機ではなく、あなただからこそのエピソードを盛り込んだオリジナリティある内容になるよう意識してみてください。

志望動機を作成する基本となる「自己分析」についてより詳しく学びたい就活生は「【就活生向け】自己分析のやり方を解説!内定に近づく活用方法とは」を参考にしてください。

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地方銀行の志望動機に盛り込むべきこと

地方銀行に応募する際の志望動機にはどのような内容を盛り込んだらいいか迷ってしまう就活生もいるでしょう。

志望動機に盛り込むべきポイントについて解説していきます。

なぜ銀行か、地方銀行なのかを伝える

なぜ銀行で働きたいのか、メガバンクではなく地方銀行を選んだのか、といった理由は明確にしておきましょう。

証券会社や保険会社などもある中で、銀行を選んだのには何か理由があるはずです。その理由を志望動機にも盛り込むようにしてください。

あなたが感じている地方銀行だからこその魅力を、自分の言葉で説明できるようにしておくのがオススメです。

なぜその地方銀行なのかを伝える

同じエリアでいくつかの地方銀行が営業しているケースも珍しくありません。

そのようなエリアの地方銀行を志望する場合、なぜそこを選んだのかということも明確にしておきましょう。

あえて応募先の銀行を選んだのはなぜなのか、しっかり伝えられるようにしておいてください。

その地域に対する思いを伝える

地方銀行は、メガバンクと比べると地域との結びつきが非常に強いです。そのため、営業している地域に対する思いも伝えると好印象につながります。

出身地であれば幼いころの思い出、その地域にある大学に通っているなら学生時代のエピソードなどを盛り込むといいでしょう。

具体的な思い出やエピソードがあると、地域への思いも伝わりやすくなります。

地方銀行に限らず、志望動機を書く際には好まれない「NGワード」があります。より詳しく知りたい就活生は「志望動機のNGワード使っていない?ダメな例文と改善例を解説」を参考にしてください。

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地方銀行の志望動機を作る際のポイント

地方銀行やその他一般企業の志望動機を作成する際、いくつか押さえておきたいポイントがあります。

どのようなポイントを押さえておくといいのかについて解説していきます。

結論を最初に伝える

志望動機の最初に、結論をはっきりと伝えるようにしましょう。

結論を最初に述べることで、志望動機に盛り込まれたエピソードの要点やアピールポイントがより伝わりやすくなります。

また、結論を先に述べることで、読み手に対する印象を強く残せるようにもなるでしょう。

エピソードは1つに絞って具体的にする

志望動機で取り上げるエピソードは、1つに絞るようにしましょう。

具体的なエピソードに絞って志望動機を伝えることで、自分の経験や学びがどのように志望動機に繋がっているのかを明確に伝えられます。

反対に、エピソードをいくつも盛り込むと伝えたいことがぼやけてしまいます。

それでは本当に伝えたいことが伝わらないままになってしまうため、1つに絞って掘り下げるのがオススメです。

入行後のビジョンを伝える

志望動機がふんわりしていると、採用担当者に「うちの銀行じゃなくてもいいよね?」と思われる可能性があります。

志望度が低いように思われてしまうと、採用したいという意欲を低くしてしまう可能性があるので要注意です。

自分がその地方銀行で何を達成したいのか、具体的な入行後のビジョンを伝えることで、あなたが積極的な行動を取り、成長する可能性を秘めていることをアピールしましょう。

より詳しく志望動機の作り方を学びたい就活生は「志望動機の組み立て方は?魅力的な志望動機にするためのコツと例文を紹介!」を参考にしてください。

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地方銀行の志望動機は県外出身だと不利?工夫すれば問題なし

地方銀行の就活を進める中で、「県外出身だと不利かもしれない」と感じることもあるでしょう。

確かに、地元出身者と県外出身者を比べると、その地域に対する思いや、持っている思い出などの深さが異なるため、志望動機に差が出ると思うかもしれません。

しかし、仮に県外出身だとしても、きちんとその銀行や地域に関する情報を集めたり、体験を深掘りしたりできていれば、内定レベルの志望動機を十分に考えられます。

志望動機を作成する前に、しっかりと自己分析を深め、業界研究や企業分析を進めることで、地元出身者に負けないアピール力のある志望動機を書くようにしましょう。

地方での就職か、都心部での就職かを悩んでいる就活生は「「地方就職と都会就職、どっちが良いの?」就職の選択の仕方とは」を参考にしてください。

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地方銀行を志望する例文

志望動機を作成する際、どのような内容を盛り込んだらいいか迷ってしまう人も少なくありません。

ここからは、地元の地方銀行を志望する場合と、地元ではない地方銀行を志望する場合に分けて、志望動機の例文をご紹介します。

地元の地方銀行を志望する例文

貴行を志望する理由は、地元である△△市を経済的な面から支えたいと考えたからです。

私は生まれてからずっと△△市で生活しており、貴行への親しみもあります。幼いころは地元のイベントに毎年のように参加していたのですが、大学生になって貴行をはじめとした多くの地元企業のサポートによって運営されていると知りました。地域のイベントには地元企業の力が必要不可欠ということも、改めて実感した次第です。

企業研究を行う中で、貴行が地元企業に多く融資していることなどを知り、地元に貢献できる仕事ができると考えました。地域に根差したサポートを行い、地域活性化などに携わりたいと考えております。

地元ではない地方銀行を志望する例文

私が貴行を志望する理由は、△△市で大きな信頼を得ていることに感銘を受けたためです。

出身は〇〇なので、△△市では大学に進学してから生活を始めました。金融業界を志望し業界研究や企業研究を行っている中で、貴行の取り組みが地域活性化や地域発展に大きくかかわっていることを知ったのです。

私自身、大学では地域活性化をメインに研究しておりました。その経験も活かし、貴行で地域活性化のサポートをする一員になりたいと考えております。

出身地は全く違いますが、入行後は地域に貢献できるような人材となれるよう精進したいと考えている次第です。

志望動機を作るために、他の例文も読んでみたい就活生は「就活を乗り切る!志望動機の書き方と例文」を参考にしてください。

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地方銀行への就職に向いている人の特徴

どのような職種でも向き・不向きがあるように、地方銀行への就職でも向いている人といない人がいます。

ここからは、地方銀行に向いている人の特徴について解説していきます。

物事を慎重に取り組むことができる人

物事に慎重に取り組める人は地方銀行への就職に向いています。

銀行では、少しのミスが大きな損害につながる可能性もあるため、金額や書類の内容を入念に確認しなければいけません。

たった1円、たった1枚のミスが深刻な問題につながることもありえます。

そのため、物事を慎重に取り組める人が向いていると言えるでしょう。

地元に貢献したい人

地元へ「貢献したい」と感じる気持ちの強さも重要な要素の一つです。

地方銀行は、地域貢献に力を入れているところが多く、地域経済の発展や再生をサポートするための事業も展開しています。

このため、地元へ貢献したいという意欲が高い人ほど、より仕事に取り組める環境だと言えるでしょう。

モチベーションを高い状態で維持でき、継続した支援や取り組みができるかどうか、という点もポイントになるでしょう。

人とのコミュニケーションが得意な人

人とのコミュニケーションが得意な人も、地方銀行での仕事が向いています。

地方銀行の業務では、顧客とのコミュニケーションの中で、顧客の状況やニーズを汲みとることが求められます。

顧客の状況やニーズを的確に汲みとったうえで、最適な解決策を提案できれば、地元の人や企業から信頼してもらえるでしょう。

自分の特徴をつかむためには、自己分析が欠かせません。自己分析のやり方を詳しく知りたい就活生は「自己分析のやり方は?具体的な方法やメリットについて解説」を参考にしてください。

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地方銀行の志望動機の書き方に自信が持てない方へ

就活は誰でも一度は経験するものですが、その中でも特に志望動機の書き方に悩む就活生は多いのではないでしょうか。

「地方銀行への志望動機をどのように表現すればよいのか」「具体的な事例が思い浮かばない」といった状況に心当たりがある方も多いでしょう。

そんな方々にオススメしたいのが、就職エージェントの「キャリアチケット」です。

キャリアチケットを利用すれば、経験豊富なキャリアアドバイザーから志望動機作成のサポートを受けられます。

自己分析のアドバイスから志望動機の書き方、選考でのアピール方法まで、地方銀行への選考を有利に進めるためのアドバイス全般をもらえるため、他の就活生よりも効率的に対策を進められるでしょう。

あなたが今、地方銀行への志望動機に自信が持てていないなら、ぜひキャリアチケットを活用してみてください。

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