内定時期はいつごろ?早期に内定が出る業界や早めにもらうコツを解説

このページのまとめ

  • 一般的には、内々定は6月1日以降、正式な内定は10月1日以降に出される
  • 内定時期が早いのは、外資系企業やベンチャー企業、マスコミ業界など
  • 内定時期を早めるためには、インターンシップやOBOG訪問などを活用することが重要

内定時期はいつごろ?早期に内定が出る業界や早めにもらうコツを解説のイメージ

内定時期について詳しく知りたい学生は、数多くいます。就活を続けていると「いつになれば終わるのか」「早く就職活動を終わらせたい」と、誰しもが思うものです。

この記事では、内定時期について詳しく解説します。また、内定が出るタイミングが早い業界や遅い業界、内定時期を早めるために効果的な方法をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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目 次

一般的な内々定と内定の時期

就活生は「内定」を一つのゴールに就活をしている人が多いですが、「内定」の前には「内々定」という段階があります。

それぞれの違いと、もらえる時期について確認しておきましょう。

内々定と内定の違い

内々定は、内定が約束されている状態を指します。「あなたに内定を出しますよ」という、いわば口約束の状態です。
一方で、内定は書面で契約を交わし「始期付解約権留保付労働契約」という労働契約が成立する状態です。

内々定は、法的に労働契約が成立していないため、取り消しをされても訴えることはできません。内定の取り消しは解雇扱いになる一方、内々定は法律的に問題が発生しないためです。

反対に、学生側も「ほかの企業から内々定が出たから」といった理由で辞退することが可能です。内々定はあくまで口約束、内定は企業との契約という認識を持っておきましょう。

一般的な内々定時期

内々定が出る時期は企業によって差がありますが、一般的には6月1日以降です。内々定が出るのが早い企業では春ごろから内定が出始めたり、就活が長引いて夏以降に内々定をもらう人もいたりします。

内々定は、書面ではなくメールや電話で交わされることが多いようです。

一般的な内定時期

正式な内定は、10月1日以降に出される場合が多いです。

10月になると内々定を出した学生を集めて内定式が行われ、そこで採用通知書や内定通知書といった書類を渡されるのがよくある流れです。学生はそれに対して承諾書を提出し、手続きが終了すると正式な労働契約が成立します。

内々定と内定の時期に関しては、「『内定』『内々定』は何が違う?内定辞退や取り消しになる例について解説」も参考にしてください。

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企業によって内定を出す時期は異なる

内定のピークは4年生の6月ではありますが、実際の内定時期は業界や企業によって違いがあることを知っておきましょう。企業によって内定時期に違いがある理由には、経団連(日本経済団体連合)が定める就活スケジュールが関わっています。

世間で言われる「採用解禁」のタイミングは経団連が定めるもので、各企業が独自のタイミングで採用活動を行っているわけではありません。実際に、日系の大手企業のほとんどは経団連に加盟しており、加盟企業は原則として連合の指針に従うことになっています。

経団連のルールによると、3年生の3月に会社説明会などの広報活動を解禁、4年生の6月に面接などの採用活動を解禁、10月1日以降に正式な内定を出すタイミングとなっています。

就活の大まかな動きは経団連のスケジュールを念頭に置けば良いのですが、経団連に加盟していない外資系企業やベンチャー企業などでは、採用のタイミングが異なるので注意が必要です。経団連のスケジュールを頭に入れつつも、自分が志望する業界や企業が例年どのように動いているのか確認し、最新の情報をチェックしましょう。

内定が出る時期に関しては、「就職には内定が必要!内々定との違いや通知のタイミングは?」も参考にしてください。

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内定が出る時期が早い業界

一般的な内定が出る時期は6月ごろですが、外資系企業やマスコミ業界のように6月よりも早く内定が出る企業や業界もあります。

以下で詳しく解説するので、自分の志望業界がある人は参考にしてください。

外資系企業

外資系企業は人気が高く採用人数も少ないため、早いところでは3年生の夏・秋頃に選考を開始し、3年生のうちに内定が出るケースが見られます。

企業によっては3年生の夏のインターンシップ(ジョブ)を本選考に含んでいることもあるので、志望先の選考の流れを把握しておきましょう。採用人数に満たなかった一部の企業では、2次・3次募集が行われることもあります。

外資系企業の詳細は、「日系にないメリットがある?外資系とはどのような企業か」をご覧ください。

ベンチャー企業

ベンチャー企業では、優秀な人材を確保するため早期から選考を行っている企業が多くあります。

ベンチャーでは、大手企業から内定が出た学生が辞退するパターンがよくあるので、欠員補充のために長期にわたって採用活動をしていたり、通年採用をしていたりする場合もあるのです。

マスコミ業界

マスコミ業界は、ほかの業界に比べて早い段階で採用活動を行います。

特に、テレビ局は早期から採用活動をスタートさせていて、大学3年生の10〜12月ごろからエントリーが始まるのが一般的です。マスコミ業界を志望する方は、先んじて情報を集めておきましょう。

応募者が少ない企業

応募者が少ない企業は早い時期から採用活動を開始し、長く選考を続ける傾向にあります。

早い時期から選考を始めるほど、多くの学生にエントリーしてもらえて優秀な人材を確保できる可能性が高まるからです。

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内定が出る時期が遅い業界

内定が出るのが早い企業・業界に対して、内定が出る時期が遅い企業・業界もあります。中小企業やアパレル、公務員を志望している人は参考にしてみてください。

中小企業

中小企業は、大企業の採用活動のピークが過ぎてから動き出す傾向があります。6月末から選考を開始する企業もあるので、大企業に落ちた人は中小企業にチャンスがあるかもしれません。

企業側も、大企業と時期をずらして採用活動をすることで、大企業に落ちてしまった優秀な人材を確保したいという意図があるでしょう。

アパレル

アパレル業界も、6月以降に選考を行う企業が多いのが特徴です。2次募集や秋採用をする企業も多く、秋以降も内定のチャンスがある業界です。

アパレル業界については、「アパレル業界を志望する方へ!現状や職種一覧、就職するメリットなどを解説」でも解説しています。

公務員

公務員試験は4年生の4月ごろから開始し、最も早く結果が出る国家公務員(総合職)でも合格発表は6月以降です。

遅い試験では、結果発表が8月以降になることもあります。8月から民間企業を受けるのでは出遅れてしまうので、民間企業と併願するなら、試験と並行して就活をする必要があるでしょう。

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内定時期が早まるメリット

内定時期にこだわるのは良くありませんが、内々定を早めにもらうために就活に集中するのは良いことです。

ここでは、内定時期が早まるメリットを解説するので、就活へのモチベーションにしてください。

自由な時間を確保できる

就職活動が早めに終わることで、残りの大学生活を自由に満喫できます。

社会人になるとまとまった休みを取りにくくなるため、海外旅行に行ったり友だちと遊んだり、趣味に打ち込んだりと、自分の思うままに過ごせる大学生の時間は貴重です。

就活後にしたいことや行きたい場所を考えると、その時間を確保するために就活に集中できるようになるかもしれません。

アルバイトができる

内定がもらえれば、アルバイトの時間も確保できるでしょう。

社会人生活は、スーツや仕事道具など何かとお金がかかります。卒業と同時に一人暮らしする場合は、物件の初期費用や家具を買いそろえる資金も必要でしょう。また、卒業まで旅行や趣味を楽しむためにもお金は必要です。

そのためにも、就職活動が終わり余った時間でアルバイトをする大学生は数多くいます。

ゼミや卒論に打ち込める

就職活動が終わるタイミングと卒論を書くタイミングは重なることも多いでしょう。大学生活の学業の集大成として、卒論を書き上げるために時間を使うのもおすすめです。

調査や文献などのインプットはもちろん、論文執筆にも時間をかければより良い卒論が作成できるはずです。

早い段階で内定が欲しい方は、「早期内定を目指すメリットは何?内定に向けてのポイントも解説!」をご覧ください。

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内定を早くもらう方法

秋採用や通年採用を行う企業があるといっても、内定は早い段階でもらいたいものです。

ここでは、ほかの学生から遅れないためにできることをまとめました。

インターンシップに参加する

内定を早く手に入れるには、早い段階から行動を起こしましょう。就活スケジュールでは3年生の3月が広報開始のタイミングですが、3年の夏から始まるインターンシップに参加すれば、それより早く会社の情報を手にすることが可能です。

3年の春・夏では志望業界や企業が決まっていない人が多いですが、インターンシップはそのような人にこそメリットがあります。まだ志望先が決まっていない段階であっても、少しでも興味がある企業のインターンシップに参加し、自分の適性を確かめましょう。

夏期はインターンシップのピークで大学の授業も少ないので、複数のインターンシップに参加できます。1日完結のインターンシップも活用し、効率的に情報収集を行いましょう。

インターンシップへの参加は「プログラムが面白そうだったから」という些細な動機で構いません。積極的にいろいろな会社を見て回るのがおすすめです。

早期選考に参加する

企業によっては、早期選考枠として早めに面接などをすることもあります。早期選考を受けるとほかの就活生に先んじてグループワークや面接に慣れることができ、本選考が始まってから余裕をもてます。
早めに内定が出れば心の余裕もできるため、一社一社と焦らずにと向き合えるでしょう。

仮に落ちても、反省と振り返りを通して自分の弱みを見つけられます。何を克服すれば良いのか明確になれば、その部分を重点的にフォローすることが可能です。

さらに、早期選考を受けるのは就職活動に対してモチベーションが高い就活生が多いため、優秀な同級生とのつながりができます。お互いのエントリーシートをチェックしあうなど、切磋琢磨できるでしょう。

OBOG訪問をする

OBOG訪問で良い印象を持ってもらうと、早期選考を受けられる可能性が生まれます。そもそも、OBOG訪問をする時点で志望度が高いと思ってもらいやすいのでおすすめです。

志望企業がある程度定まったら、キャリアセンターで相談してみましょう。

OBOG訪問をしたい方は、「OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!」をご覧ください。

選考回数が少ない企業を受ける

企業によって、選考の回数は異なります。選考回数が少ないほど、内定が出るタイミングは早いでしょう。早期に就職活動を終わらせるためには、面接を何回受けるか、ほかにどのような選考があるのかを確認してみてください。

ただし、選考回数が少ないと会社について知る機会が減るため、ミスマッチが起こりやすくなります。企業説明会やOBOG訪問などを通して、事前にしっかりとリサーチをしておきましょう。

逆求人サイトを活用する

通常は学生が志望する企業を探し、エントリーします。しかし、逆求人サイトは企業側が入社してほしい学生を指名するため、一般的な選考よりスムーズに内定まで進むことが多いです。

逆求人サイトで声がかかるには、プロフィールを魅力的に作ることが重要です。就活エージェントやキャリアセンターのスタッフに添削してもらいましょう。

エントリーする企業数を多くする

限られた企業にしかエントリーしなかった場合、すべて落ちてしまうとまたゼロからやり直しとなり、内定が出るまでの時間が長くなってしまいます。

選考を受けていくうちに「合わないかもしれない」と思って辞退することも可能なので、書類選考の段階では多くの会社にエントリーしておきましょう。

就活準備を早めに始める

エントリー解禁前も、自己分析や企業研究、適性検査の対策など、できることは多くあります。エントリー解禁後に志望業界を絞るのは遅いと考え、事前にある程度志望先を絞っておきましょう。

そのためには、自己分析や企業研究を行い、自分にどのような企業が合っているのかを探る作業が必要です。適性検査はSPIや玉手箱など、就活でよくある検査を市販の対策本で練習しておくと良いでしょう。

選考対策に力を入れる

エントリーシートや面接でよくある質問は決まっているため、回答をあらかじめ準備しておいてください。とはいえ、すべての企業に同じ回答を使い回すと熱意が伝わらないので、会社ごとにアレンジを加えましょう。

面接では履歴書やエントリーシートをもとに質問されるので、事前に自分が書いた内容を見返し、面接官からの質問に対応できるように準備します。「エントリー数を増やせば内定が確実になる」という人もいますが、多くの企業を受けても対策が不十分だと選考通過率が下がり、効率が良くありません。

特に、志望動機は会社ごとに違った内容を考え、入社意欲をアピールしましょう。

就活エージェントを活用する

就活エージェントの利用もおすすめです。さまざまな企業とつながりがあり、学生の就活の軸や理想とする働き方などを聞き出して、マッチする求人を紹介してもらえます。

「早期に内定を決めたい」と相談すれば、選考が早い企業や早期選考枠を持っている企業を紹介してもらえるため、活用してみましょう。

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早めに内定がとれなかったときの対処法

内定時期を意識して動いていたにもかかわらず、早い段階での内定がとれないこともあります。

そのようなときは、下記のポイントを意識してみてください。

秋採用に備える

夏に採用が獲得できなかったとしても、秋以降に選考を受けることは可能です。基本的には12月まで継続しており、対策に時間をかけて選考を受けられます。春採用よりも競争率が低く、内定が出やすい点が特徴です。
一方、大手企業では秋採用をしていないこともあります。

秋採用の詳細は、「秋採用で内定を獲得する5つのポイントとは?企業の探し方や注意点も解説」でも解説しているのでご一読ください。

自分の就職活動を振り返る

春採用で内定がもらえなかった場合は、その理由を見つめ直してみましょう。書類選考で落ちた場合は、エントリーシートの書き方が不十分だったり、筆記テスト対策ができていなかったりといった理由が考えられます。面接で落ちた場合は、話す内容や言葉遣いを改善する必要があるかもしれません。

ただやみくもに続けるのではなく、弱点を克服することが内定獲得への近道です。就活エージェントやキャリアセンターなどの力も借りながら、少しずつ修正しましょう。

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内定時期にこだわり過ぎないことが大切

就活では内定が出る時期にこだわらず、自分が納得できる結果にすることが大事です。「早く内定をもらって就活を終わらせたいから、内定が出るのが早い業界を受けようかな」と感じている人もいるかもしれません。

しかし、大切なのは内定がもらえる時期ではなく、その内定に自分が満足できるかどうかです。内定をもらって終わりではなく、その会社で働いて活躍することが重要なのです。自分の希望しない会社や強みを活かせない会社から内定をもらっても、意味はありません。

内定時期よりも大切なことは、「内定が欲しいのにもらえない理由は?やるべき対策とおすすめの就活方法7選」でも解説しています。

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内定時期でお悩みのあなたへ

この記事では、一般的に内定が出る時期や内定を早くもらう方法を解説しました。

しかし、「本当に内定をもらえるか不安」「いつから就職活動を始めるべきか分からない」など悩みはつきないものです。早く選考を終わらせたいものの、なかなか上手くいかないという方も多いでしょう。

そのようなときは、ぜひキャリアチケットをご利用ください。キャリアチケットでは、面接練習やエントリーシートの添削、グループワークの練習など、さまざまな面から就活をサポートいたします。効率的に選考を突破したい方は、下記のボタンから登録し、お気軽にご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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