就活生が知っておくべき業界を紹介!絞り方のコツや方法も解説

このページのまとめ

  • 就活で耳にする業界とは「同じ産業に関わる企業の集まり」のこと
  • 就活での業界は「メーカー」「商社」「金融」など8つに分類できる
  • 就活での志望業界は1つに絞る必要はなく、幅広く興味を持つのも大事

就活生が知っておくべき業界を紹介!絞り方のコツや方法も解説のイメージ

「就活でよく聞く業界ってなに?」「どんな種類があるの?」などと気になる就活生もいるでしょう。業界とは同じ産業に集まる企業のグループを指し、「メーカー」「金融」「マスコミ」などの種類があります。

この記事では、就活で知っておきたい8つの業界を解説。志望業界を探す方法や、絞り方のコツなども紹介しているので、自分に合う企業を見つけるためにも参考にしてください。

志望業界の決め方について相談したい

   
目 次

就活での業界とは?混同しやすい業種や職種との違いも解説

業界とは、同じ産業に関わる企業の集まりのことです。「メーカー」「商社」「小売」などさまざまな業界があり、業界により取り扱う商品やサービスが異なります。

各業界は、独立して活躍しているわけではありません。ほかの業界と連携して商品やサービスを提供するケースが一般的になります。ここで混同しやすい用語として、業種や業態、職種があります。これらとの違いについても確認しておきましょう。

業種の定義

業種とは、企業が扱う事業の種類です。業界よりも細かく分類され、1つの業界内に複数の業種が存在しています。

たとえば、金融業界は、「銀行業」「保険業」「商品先物取引業」など、複数の業種に分類可能です。1つの企業内でも複数の業種を扱っている場合があるので覚えておきましょう。

業種やその仕事内容については「就活前に知っておきたい!業種ごとの仕事内容」も参考にしてください。

業態の定義

業態とは、「どのように商品を売るか」という営業形態で分けた分類のことです。小売業を例にすると、「スーパーマーケット」「百貨店」「コンビニエンスストア」などが業態に該当します。

職種の定義

職種とは、職務の種類のことです。会社内における、個人の役割や仕事内容を指します。たとえば、次のような職種があるので覚えておきましょう。

・営業
・販売
・企画
・マーケティング
・事務スタッフ
・クリエイティブ
・生産
・製造
・品質管理
・研究
・開発
・設計

同じ職種であっても、企業ごとに仕事内容は異なる場合があります。自分が志望する企業でどのような仕事が行われているかは、事前に確認しておきましょう。

職種については「就活中に絶対知るべき職種の種類!自分に合った職業を見つける方法も解説」も参考にしてください。

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就活で覚えておきたい8つの業界

就活での業界は、大きく8つに分類できます。それぞれの特徴を解説するので、参考にしてください。

メーカー

メーカーとは、原材料の加工を行い、製品の生産や提供を行う業界です。製造業と呼ばれる場合もあります。主なメーカーには、次のような種類があるのでチェックしておきましょう。

・食品、農林、水産:食材や農林水産物の加工・製造を行う企業
・自動車、輸送用機器:自動車や各輸送機器の製造を行う企業
・素材:繊維、化学、薬品、化粧品などの素材を製造する企業
・機械、プラント:産業機械やプラント設備を製造する企業
・印刷、事務機器関連:印刷機や事務用機器の製造を行う企業
・精密、医療機器:精密機器や医療機器を製造する企業
・鉄鋼、金属、鉱業:鉄鋼や各種金属、鉱産物の製造・加工を行う企業
・建設、住宅、インテリア:住宅や建設資材、インテリア製品を製造する企業
・スポーツ、玩具:スポーツ用品や玩具の製造を行う企業

メーカーが製品を製造するまでには、「研究」「企画」「設計」など複数の工程があります。工程を自社ですべて行うか、一部を他社に任せるかは企業によっても異なるので確認しておきましょう。

メーカーについては「メーカーとは?業務内容や主な職種を解説!商社との違いも」も参考にしてください。

商社

商社とは、メーカーから商品を仕入れて、小売に販売を行う業界です。販売した仲介手数料で利益を得ています。

商社には、次の2つがあるので覚えておきましょう。

・総合商社…分野に関係なく商品やサービスを扱う。事業の幅が広い。
・専門商社…特定の分野の商品やサービスを扱う。事業が特化している。

総合商社はグローバルに活動している企業が多く、就活生からも人気です。国内外の企業への対応が必要となり、語学力やコミュニケーション能力が求められるので覚えておきましょう。

専門商社は特定の分野に特化している点が強みです。それぞれ違いがあるので、事前にチェックして志望動機作成に活かしてください。

商社については「総合商社の仕事内容は?業界の特徴や事業内容・専門商社との違いも解説」も参考にしてください。

小売

小売とは、メーカーや商社から仕入れた商品を、消費者に販売する業界です。次のような業態に分類できます。

・スーパーマーケット
・コンビニエンスストア
・ドラックストア
・百貨店
・専門店

近年では、ECサイトやスマホアプリのように、インターネットを使ったサービスも増加傾向です。小売業界を目指すのであれば、変化する消費者のニーズを察知し、新しいサービスを生み出す姿勢が求められるでしょう。

小売業界については「「リテール」の意味とは?営業志望の人はチェック必須!」も参考にしてください。

金融

金融とは、お金を通じて個人や企業と関わり、経済を支える業界です。金融業界は、主に次の5つに分類されます。

・銀行:預金の預かり、資金の融資、為替取引などを行う
・証券:個人や企業に株式や債券、投資信託、不動産投資信託の売買などを行う
・保険:加入者から保険料を集め、不慮のトラブルにあった加入者に保険金を支払う
・信販(クレジット):預金の受け入れはせず、融資や与信保証を行う
・リース:設備を必要とする企業にレンタルし、リース料を得る

金融業界はお金を扱う業界のため、誠実で信用できる人柄や、専門的な知識を求められます。金融業界については「10分で分かる金融業界(銀行編):3大メガバンクの特徴を徹底解説」も参考にしてください。

サービス・インフラ

サービス・インフラとは、個人や企業にサービスの提供を行い、利益を得る業界です。次のような業種に分類されます。

・不動産:不動産の売買や賃貸、管理を行う企業
・運輸・物流:鉄道、航空、運輸、物流などの交通・輸送サービスを提供する企業
・エネルギー:電力、ガス、エネルギーの供給を行う企業
・フードサービス:レストランやカフェ、フードデリバリーなどの飲食サービスを提供する企業
・観光・宿泊:ホテル、旅行代理店、観光施設などを運営する企業
・医療、福祉:病院、クリニック、介護施設などの医療・福祉サービスを提供する企業
・レジャー・娯楽:アミューズメントパーク、レジャー施設、スポーツクラブなどの娯楽サービスを提供する企業
・コンサルティング:ビジネスコンサルティング、調査、マーケティングなどの専門サービスを提供する企業
・人材サービス:人材派遣、人材紹介、キャリア支援などを行う企業
・教育:学校、塾、オンライン教育サービスを提供する企業

扱っているサービスは、大きくわけて「作ったものを提供する」「情報を提供する」「快適な環境を提供する」の3つに分類可能です。近年は時代の変化に合わせて新しいサービスが生まれ続けており、消費者のニーズを読み取る視点が求められます。

サービス・インフラ業界については「職種や業種、今後の動向は?サービス業界の概要を知ろう」も参考にしてください。幅広い分類があるので、あなたがどの分野に興味があるのかチェックしておくといいでしょう。

マスコミ(マスコミュニケーション)

マスコミ業界とは、多種多様な情報を人々に提供する業界です。マスコミは次の3つに分類されます。

・放送:主に電波を通じて情報を発信する
・出版:書籍や雑誌などを作り、情報を発信する
・広告:広告を企画・制作し、広告主に代わってテレビやラジオ、新聞などに出稿する

マスコミ業界は、最新の情報を伝える必要があり、業務が不規則な傾向にあります。また、情報が人々を扇動する恐れもあるため、自律心を持った発信が求められるでしょう。

ソフトウェア・通信

ソフトウェア・通信業界は、情報の伝達や処理に関するサービスを提供する業界です。一般的には、次の3つに分類されます。

・ソフトウェア:システムなどの開発、販売を行う
・インターネット:インターネットを活用したサービスやコンテンツを提供する
・通信:通信機器をつなぐための回線や機器本体の開発と提供を行う

多くの企業がITを活用しており、ソフトウェア・通信業界の需要は高まっている状況です。また、技術の進歩が早い業界になるので、常に新しい知識と技術を学ぶ姿勢が求められます。

IT業界については「IT業界徹底解説Part4】IT業界に関わる職種やキャリアについて」も参考にしてください。業界ごとに評価ポイントは違うので、確認しておきましょう。

官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体は、利益ではなく公益を追求し、民間ではできない公的な事業を行う業界です。

官公庁には、「国や地方公共団体の役所」「警察」「日本銀行」などが含まれます。公社、団体には、「公立学校」「病院」「農協」「社団法人」などが含まれるので覚えておきましょう。

また、官公庁の内定を目指す場合、公務員試験の合格が採用の条件となります。一般企業の就活と並行して準備が必要なので、スケジュール管理を行うようにしましょう。

公務員試験合格を目指す方法については「公務員試験合格に必要な勉強時間は?出題内容や試験対策のコツを解説」も参考にしてください。就活が本格化する前から、準備をしておくといいでしょう。

志望業界の決め方について相談したい

 

各業界に求められるスキル

各業界にはそれぞれ特有の業務内容や求められるスキルがあり、それに応じた適性を持つ人が向いています。ここでは、各業界に向いている人の特徴について解説していきます。

メーカー

メーカー業界に向いている人は、以下のような人です。

・消費者目線で考えられる人
・社会の利便性向上に貢献したい人
・根気強く作業を続けられる人
・論理的に考えられる人
・チームで協力して働ける人

メーカー業界では、消費者のニーズに応える製品を作ることが求められるため、消費者の立場に立って物事を考えられる方が向いています。消費者視点で製品開発を行うことで、ユーザーの満足度を高められます。

また、ものづくりを通じて人々の生活を便利にし、快適な環境を提供したいと考える人は、メーカー業界でやりがいを感じやすいでしょう。地道な作業をコツコツとこなせる人も、この業界では成果を上げやすく、精密さと継続的な努力が製品の完成度を左右させます。

製品開発や生産過程の改善には論理的な思考力が不可欠で、問題解決や効率化を図る際にデータ分析と根拠に基づいた判断が求められます。さらに、メーカー業界では多くの部門や専門家との協力が必要で、チームで連携し共通の目標に向かって協力できる人が向いています。

商社

商社業界に向いている人は、以下のような人です。

・相手の視点で物事を考えられる人
・高いコミュニケーション能力を持つ人
・主体的に行動できる人
・英語力がある人

商社業界に向いている人は、まず相手の視点で物事を考えることができる能力が試されます。クライアントやパートナー企業のニーズを的確に捉え、それに応じた提案を行うことが重要です。

また、さまざまなクライアントやパートナー企業と円滑な関係を築くための高いコミュニケーション能力が必須です。国内外での取引が多いため、明確かつわかりやすく情報を伝えられるスキルが重視されます。

さらに、主体的に行動し、問題解決を図る姿勢も必要です。新しいビジネスチャンスを見つけ出し、積極的に提案や行動を起こすことが期待されます。海外との取引が多いため、英語でのコミュニケーション能力も重要です。

小売

小売業界に向いている人は、以下のような人です。

・人と接するのが好きな人
・クレームに柔軟に対応できる人
・協力し合う姿勢がある人

小売業界は消費者との接点が多く、日々さまざまな人とコミュニケーションを取る機会が豊富です。そのため、人と接するのが好きで、コミュニケーション能力が高い人に向いています。

また、時にはクレーム対応も必要となるため、柔軟に対応できる能力も求められます。問題解決に向けて冷静に対処し、顧客満足度を高める姿勢が重要です。

さらに、小売業界では多くの部署や職種が連携して業務を進めるため、協力し合う姿勢があり、周囲と協力して働ける人が活躍できるでしょう。

金融

金融業界に向いている人は、以下のような人です。

・高いコミュニケーション能力がある人
・注意深く、正確な業務をこなせる人
・複雑な情報を整理し、論理的に分析できる人

金融業界では、顧客に対して保険の提案や資産運用のサポートを行う仕事が多くあります。このため、顧客との対話を通じて信頼関係を築ける高いコミュニケーション能力が求められます。顧客の年齢層やニーズは多岐にわたるため、適切でわかりやすい説明ができる人が向いています。

また、金融機関では顧客の個人情報を多く取り扱うため、注意深く正確な業務をこなすことが重要です。銀行や証券会社では、情報漏洩を防ぐための慎重さと、細部にわたる正確な処理能力が必要とされます。

さらに、金融業界では市場動向や顧客の資産状況を分析する場面が多いため、複雑な情報を整理し、論理的に分析する能力が重要です。特に、証券会社などで資産運用を担当する場合、その場の感情に左右されず、筋道を立てて資産を動かせる人が向いています。

保険営業では、顧客への提案が主な業務であるため、説得力のあるトークスキルが大きな強みとなります。

サービス・インフラ

サービス業界に向いている人は、以下のような人です。

・顧客との良好なコミュニケーションができる人
・柔軟に対応できる人

サービス業は、目に見えない無形の商材を提供することが多く、顧客の満足度を高めるためには、顧客との良好なコミュニケーションが欠かせません。顧客のニーズを的確に理解し、それに応じたサービスを提供できる人は、サービス業界で大いに活躍できるでしょう。
また、サービス業界は顧客のニーズや市場のトレンドが絶えず変化するため、その変化に柔軟に対応できる力も重要です。新しいアイデアを取り入れ、サービスを改善していく姿勢が求められます。

さらに、サービス業界には電力、ガス、エネルギーなどのインフラ分野や、看護師や介護士などの福祉分野など、専門知識が求められる職種も多く存在します。学生時代に専門的な知識を身につけている場合、それを活かして活躍することができます。

サービス業界は多岐にわたる分野で構成されているため、自分の興味や強みに合わせたキャリアパスを見つけることができるでしょう。

マスコミ(マスコミュニケーション)

マスコミ業界に向いている人は、以下のような人です。

・世の中の動向に敏感な人
・想像力が豊かな人
・マルチタスクがこなせる人

マスコミ業界の主な仕事内容は、ニュースとして報道することや、テレビ番組やアニメ、ドラマなどのコンテンツを通じて人々の生活に娯楽を提供することです。このため、世の中の動向に敏感で、常に最新の情報をキャッチし、興味を持てる人はこの業界に向いています。

さらに、新しいアイデアやテーマを生み出し、独自のコンテンツを制作する能力も求められます。創造力が豊かな人はマスコミ業界が向いているかもしれません。

また、マスコミ業界では、同時に複数のタスクを進めることが多いため、マルチタスク能力が高い人が強みを発揮します。コンテンツ制作には多くのステップと関係者が関わるため、効率よく作業を進められる能力が重要です。

ソフトウェア・通信

ソフトウェア・通信業界に向いている人は、以下のような人です。

・責任感が強い人
・人々の生活に役に立ちたいと思える人
・最新技術に関心があり、常に学び続けられる人

ソフトウェア・通信業界では、開発したシステムの運用も担当するため、問題が発生した際には責任を持って解決する能力が求められます。このため、強い責任感がある人に向いています。また、この業界では、技術やサービスを通じて多くの人々の生活を豊かにすることが可能です。

人々の役に立ちたいという意欲を持っている人は、大いにやりがいを感じられるでしょう。さらに、ソフトウェア・通信業界は急速に進化するため、常に最新の動向を把握し、学び続ける姿勢が重要です。

官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体業界に向いている人は、以下のような人です。

・日本の社会をより良くしたいと考える人
・相手の意図を的確に汲み取れる人
・業務を正確に行える人
・誠実さと責任感が強い人
・コミュニケーション能力が高い人

官公庁および公社・団体業界は、公共の利益を追求し、社会全体の向上を目指す仕事です。これらの業界に向いている人は、社会貢献に対して強い関心を持ち、自らの仕事を通じて社会に貢献したいと考えている人です。

公共の福祉や環境保護、地域社会の発展など、多岐にわたる分野で活躍できる場があります。官公庁の仕事は、行政活動の改善や自衛官としての防衛、災害時の救助など、国規模で人々の生活をより良くすることを目的としています。

公社・団体業界も同様に、公共の福祉や地域社会の発展に寄与する仕事が多くあります。また、これらの業界では多くの人々や組織と連携しながらプロジェクトを進めることが多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。

対話を通じて問題を解決し、関係者と協力し合いながら目的を達成する力が必要です。さらに、誠実さと責任感が強い人も向いています。官公庁や公社・団体の仕事は、信頼性と透明性が非常に重要であり、一つひとつの業務を誠実に、そして責任を持って遂行することが求められます。

こうした姿勢が、社会からの信頼を築き、より大きな貢献を可能にします。また、相手の意図を汲み取れる能力や、業務を正確にこなす能力も重要です。地域の人々の声を聞き、問題を解決するために迅速かつ正確な対応が求められます。

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就活生が業界について調べるメリット

就活生が業界について調べておくと、「志望業界の選択肢が増える」「エントリーシートや履歴書作成に役立つ」などのメリットがあります。

ここでは、業界について調べるメリットを3つ解説するので、参考にしてください。

志望業界の選択肢が増える

業界について詳しく調べれば、志望業界が増えるメリットがあります。豊富な選択肢から自分に合う業界を選びやすくなるでしょう。

業界についてあまり知らなかった場合、現時点で自分の知っている業界だけを選びがちです。適性を考えずに応募した結果、入社後に「自分には合わなかった」となるケースも出てくるでしょう。

志望業界について調べれば調べるほど、エントリーする業界も企業も選択肢が増えます。エントリーが多ければ、就活がうまくいかなかった場合にも持ち駒を増やせるため、安心して就活を進められるでしょう。

業界同士のつながりがわかる

業界同士のつながりがわかれば、社会がどのように動いているかがわかります。自分の興味のある業界が、どの業界と連携して動いているかも理解できるでしょう。

たとえば、メーカーは製品を作り、小売が製品を販売します。また、商社はメーカーを小売でつなぐ役割をしており、商品の流通には欠かせません。

業界同士のつながりを深く知れば、自分の興味のある業界や企業の理解を深める役に立ちます。この知識の差は他の就活生との差別化につながり、あなたの入社意欲や熱意をアピールできるでしょう。

エントリーシートの作成に役立つ

業界について知っておくと、エントリーシートの作成に役立ちます。自己PRや志望動機などの文章をより具体的な内容で書けるからです。

たとえば、自己PRでは自分の強みをどのように仕事に活かすかアピールするのが重要です。業界について詳しく知っておけば、自分の強みがどの場面で活かせるか、より詳細にアピールできます。

志望動機の場合は、他社ではなく志望企業を選んだ理由が大切です。業界について詳しく知っておくと、業界内での志望企業の役割がわかり、他社との違いを明確にしてアピールできるでしょう。

エントリーシートのコツについては「エントリーシートとは?履歴書の違いや基本を押さえて選考を突破しよう」も参考にしてください。エントリーシートの書き方に悩んでいるあなたは、参考にしてください。

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就活で志望業界を決める方法

就活で志望業界を決める方法には、「やりたいことから考える」「できることから考える」「職種から決める」の3つがあります。

それぞれの方法について解説するので、業界選びの参考にしてください。

自分が「やりたいこと」から考える

志望業界を決めるために、まずは自分が何をしたいのかを考えてみましょう。目標や将来の夢が明確になっていると、働きたい業界も見つけやすくなります。

「やりたいこと」を探すためには、自己分析を行いましょう。自分についての理解しないと、「やりたいこと」はわからないので気を付けてください。

自己分析の方法については「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」も参考にしてください。就活で必要になる作業なので、まだ自己分析を行っていない場合はすぐに取り組みましょう。

自分が「できること」から考える

自分に何ができるかを考え、業界を選ぶ方法もあります。就活では、「自分ができること」と「企業が求める能力」がマッチした際に、内定が獲得できるからです。

「できること」を探すために、長所を探してみましょう。長所を探す際にも、自己分析がおすすめです。

見つけた長所が「コミュニケーション能力が高い」であれば、サービスや商社といった業界で能力を発揮できるかもしれません。また、「自己管理能力が高い」であれば、お金を扱う金融業界で活躍できる場合もあるでしょう。

企業の多くが「求める人物像」を提示しているので、自分の長所がどの業界や企業に適しているかで選ぶのもおすすめです。

職種を決めてから業界を選ぶ

業界を決める前に、職種を選ぶ方法もあります。「どのような仕事をしたいか」から考える方が、選びやすい人もいるでしょう。

職種を決めれば、次にどのようなサービスやものを扱いたいかを考えます。例えば、営業職を希望する場合、どの業界で営業として働きたいかを具体的に考えます。

また、特定の職種に興味がある場合、その職種にどの業界が強みを持っているかを調べると良いでしょう。例えば、エンジニアとして働きたい場合、IT業界やメーカーが候補に上がります。自分のスキルや興味にあった業種から選んでも問題ないので、決めやすい方法で選んでみてください。

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就活で志望業界を絞る際の注意点

志望業界の絞り方を間違えると、「エントリーする企業がなくなってしまう」「自分にあわない業界を受け続ける」のように、後々で困る可能性があります。

ここでは、志望業界を絞る際の注意点を3つ紹介するので、参考にしてください。

まずは多くの業界に目を向ける

業界を絞る前に、まずは幅広い業界に注目しましょう。最初から少ない業界に絞ってしまうと、選択肢が少なくなってしまいます。

現時点では興味がない業界でも、まずは調べてみましょう。チェックしてみると、「意外に面白そう」「自分の長所が生かせるかもしれない」などの発見があることも。まずはできるだけ多くの業界に興味をもってみてください。

1つの業界に絞る必要はない

志望業界は1つに絞らず、複数もっていても問題ありません。3つほどあれば、エントリーする企業に困ることはなくなるでしょう。

最初から1つに絞ってしまうと、あとから別の業界を目指す場合に、動き出しが遅くなってしまいます。複数業界の企業にエントリーして、より自分に合う業界を探すのもおすすめです。

大学3年生の3月には決めておく

大学3年生の3月ごろには、志望業界を決めておきましょう。3月にはエントリーが開始され、4月にはエントリーシートの提出も行われます。就活が本格化してから志望業界を決めてしまうと、エントリーしたい企業の募集が終わっているかもしれません。

また、外資系企業やベンチャー企業の場合は、さらにエントリーが早まります。大学3年生の夏にはインターンの締め切り、秋には選考を開始する企業もあるので気を付けてください。

更に、近年では就活の早期化によりエントリー受付や選考開始の時期が年を追うごとに早くなっています。なるべくはやめに受ける志望業界を決めておくとよいでしょう。

就職活動のスケジュールについては「就職活動の流れはどう進む?基本的なスケジュールや準備方法を解説」も参考にしてください。。早めの準備が肝心なので、余裕をもって動くようにしてください。

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業界を理解を深めるための5つのポイント

業界について調べる際、情報が多すぎて何が重要なのか分からなくなることがあります。そこで、業界理解を深めるための5つのチェックポイントを紹介します。

1.ビジネスモデルを理解する

ビジネスモデルは、企業や業界がどのように収益を得ているかを示します。業界がどのようにして利益を生み出しているか、どのような商品やサービスを提供しているか、そしてどのような顧客層をターゲットにしているかを理解するために、ビジネスモデルを分析することが重要です。

これにより、業界の基本的な仕組みや動向を一目で把握することができます。

2.業界の動向と課題を把握する

業界の動向と課題を把握することは、その業界がどのような状況にあり、どのような問題に直面しているかを理解するために不可欠です。動向を押さえることで、その業界が今後どのように変化し、どのようなスキルや人材が求められているかが見えてきます。

また、業界が直面する課題を理解することは、業界の将来性を判断するためにも重要です。特に、人口減少や高齢化といった社会問題と関連する課題は、業界の持続可能性に大きな影響を与えます。

3.業務内容と働き方を調査する

業界の業務内容や働き方は、就活生にとって非常に重要な情報です。職種によって業務内容が異なるため、自分がどのような職種に興味があるかを考え、それに応じた情報を収集することが必要です。

働き方についても、在宅ワークやフレックスタイム制など、自分のライフスタイルに合った企業を選ぶために確認が重要です。また、業務内容が具体的にどのようなものかを知ることで、自分のスキルや適性がどのように活かせるかを判断する材料になります。

4.給与と待遇を確認する

給与や待遇は企業によって異なりますが、業界によっても大きく異なるため、しっかりと情報収集をしましょう。年収や賞与、昇給に加え、キャリアアップに伴う給与の推移を確認することが重要です。

待遇には、残業時間や年間休日日数、福利厚生などが含まれます。これらの情報を把握することで、長期的な視点で働きやすい環境を見つけることができます。

5.得られる知識やスキルを見極める

就職後にどのようなスキルや知識が得られるかも重要です。社会人生活は長く、その間に社会も大きく変化します。業界ごとに得られる知識やスキルを理解することで、キャリアの中でどのように成長していけるかを見極めることができます。

そうすることで、将来的に転職やキャリアチェンジを考える際にも役立つスキルセットを身につけることができます。

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業界研究のおすすめな方法

業界について詳しく知るためには、業界研究が必須です。どのようなやり方があるかを知っておきましょう。

ここでは、「業界本を読む」「合同企業説明会に参加する」など、業界研究に役立つ5つの方法を紹介します。

業界本を読む

業界について知るために、まずは「四季報」や「業界地図」のような業界本を読みましょう。1冊を繰り返し読み、理解を深めるのがおすすめです。

業界本を選ぶ際は、最新情報が載っている新しい本を選ぶようにしましょう。

業界研究セミナーに参加する

業界研究セミナーに参加し、詳しく学ぶのもおすすめです。業界の指定がない場合や、特定の業界に絞って行われる場合もあるので参加前に確認しておきましょう。

業界研究セミナーでは、その業界に属する企業について詳しく学ぶこともできます。どのような企業があるかを知れば、より業界についての理解を深められるでしょう。

業界について知るためには、業界研究セミナーへの参加もおすすめです。業界研究セミナーについては「業界研究セミナーとは?気になる内容と参加するメリットを解説!」も参考にしてください。

合同企業説明会に参加する

合同企業説明会では、さまざまな企業の話を聞けます。別の業界や同じ業界内の企業を比較するのにも役立つでしょう。

また、合同企業説明会では、実際に働く社員の方の話を聞けます。Webサイトで調べてもわからなかった内容について、質問してみるのもおすすめです。

合同企業説明会については「合説ってどんなもの?参加するメリットと有益に過ごすコツ」も参考にしてください。参加する前に、どのようなものか確認しておきましょう。

インターンシップに参加する

インターンシップに参加すれば、説明会よりも詳しい内容を学べます。業界や企業について説明する1dayのものから、実際の業務を体験できる長期のものまであるので、内容に応じて参加するインターンシップを選びましょう。

実際に業務を体験すれば、「この業界は自分に合いそう」「業界は好きだけど業務は別のものがいい」などのように、業界や業種を選ぶ参考材料になります。大学3年生の夏ごろから参加できる場合が多いので、チェックするようにしてください。

インターンシップについては「インターンシップとは?参加する意味や目的、応募方法を徹底解説!」も参考にしてください。

OB・OG訪問を実施する

OB・OG訪問を実施し、従業員の方の話を聞くのもおすすめです。合同企業説明会よりも詳しい内容を質問できるでしょう。

OB・OGの知り合いがいない場合は、大学のキャリアセンターに相談するのがおすすめです。卒業生を紹介してもらえる場合があります。

OB・OG訪問の進め方については「OB訪問ってどうやるの?アポ取りから進め方まで徹底解説!」も参考にしてください。

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就活で業界について詳しく学びたいあなたへ

就活を成功させるためには、業界について詳しく知っておくのが重要です。業界への理解を深めれあ、自分に合う合わないがわかり、より適した企業に就職できるでしょう。

しかし、業界は種類が多く、調べる内容も決まっておらず大変です。「業界研究はどうやって進めればいいの?」と思う就活生も多いでしょう。

業界研究の進め方に悩む場合は、ぜひキャリアチケットに相談してください。就活のプロであるアドバイザーが、業界研究の進め方をサポート。あなたに合う業界を見つける手助けを行います。

また、業界研究のサポートだけではなく、あなたの適性や興味に合った企業も紹介可能です。キャリアチケットに登録して、自分に合う企業探しを実現しましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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