就職活動の流れはどう進む?基本的なスケジュールや準備方法を解説

このページのまとめ

  • 就職活動の流れを把握しておくと、スムーズに対策が進められる
  • 就職活動では早めに準備し、余裕をもって対策を進めるのが大切
  • 就職活動を始める前に、就活の軸を決めておくと動きやすい

就職活動の流れはどう進む?基本的なスケジュールや準備方法を解説のイメージ

「就職活動の流れってどんな感じ?」「どんなスケジュールで進んでいくの?」などと気になる就活生も多いでしょう。就職活動をスムーズに進めるには、基本的な流れとスケジュールを把握しておくことが大切です。

この記事では、就職活動の基本的な流れをご紹介しています。流れを把握して、できることから今すぐ実践してみましょう。

就活の効率の良い進め方について知りたい方は、「就活は何から始める?基本の進め方や効率良く終わらせるためのコツが分かる!」も参考にしてください。

就職活動の流れを把握したい

   
目 次

就職活動の基本的な流れ

就職活動を成功させるには、基本的な流れを理解し、スムーズに進めることが重要です。流れが分からないと何をすれば良いのか分からなくなり、必要な準備や対策ができなくなってしまいます。

ここでは、大学生が就職活動を行う際の流れをご紹介するので、どのような行動が必要か確認しておきましょう。

自己分析を行う

まずは自己分析を行い、自分の能力や強み、価値観、希望する条件などを明確にします。就職活動では自分のやりたいことや今後挑戦したい仕事など、就活の「軸」が重要視されるため、念入りな自己分析が必要です。

自己分析では、過去の出来事を振り返り、自分の特徴を探しましょう。小学校時代・中学校時代・高校時代・大学時代という区切りをもとに、自分史を作ると分かりやすいのでおすすめです。自己理解を深めるためには、過去の出来事を書き出し、それぞれを深掘りしましょう。
次のような内容について考えると、自分の特徴が見えてきます。

・何を経験したか
・なぜその活動に取り組んだのか
・具体的にどんな行動をしたか
・どんな課題に直面したか
・課題に対してどのように行動したか
・経験から学んだことは何か

自分の特徴が整理できたら、自分がやりがいを感じることやできることをもとに、企業選びの基準を明確にしましょう。また、どのような瞬間にモチベーションが上がるかが分かると、熱中できる仕事も見つかります。

自己分析の詳しい進め方については、「【就活生向け】自己分析のやり方を解説!内定に近づく活用方法とは」も参考にしてください。

業界研究を行う

どのような業界があるかを知るため、業界研究を行いましょう。業界ごとに業務内容や事業の特徴があるため、一つずつ研究を行ってください。
業界は一般的に、次の8つに分けられます。

・メーカー
・商社
・小売
・金融
・サービス
・通信
・マスコミ
・官公庁

すべての業界にエントリーすると就活の軸がぶれてしまうので、2つか3つに絞ると良いでしょう。1つだけにしてしまうと、視野が狭くなりやすいので気をつけてください。
また、業界研究を行う場合は、次のような方法で進めるのがおすすめです。

・業界団体の公式Webサイトを調べる
・業界に関する就活本を読む
・ニュースや新聞で業界の動向をチェックする
・業界研究セミナーに参加する
・合同企業説明会に参加する

業界研究については、「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」も参考にしてください。

企業研究を行う

興味のある企業が見つかれば、企業研究も行いましょう。企業研究の内容が、志望動機や自己PRの内容に活かせます。
企業研究は、次のようなポイントに注目して実施しましょう。

・代表取締役の氏名、経歴
・企業理念
・社風
・提供する商品、サービス
・業務内容
・ターゲットとなる顧客
・企業の歴史
・今後の成長性、将来性
・競合他社と比べた強み、弱み
・勤務条件

企業のWebサイトや企業説明会、OB・OG訪問などを活用し、情報を集めてみてください。
企業研究の方法については、「就活を円滑に進める『企業研究』って? ポイントを解説!」の記事でも詳しく解説しています。

インターンシップに参加する

インターンシップに参加し、企業への理解を深めるのもおすすめです。Webサイトや企業説明会だけでは分からない、企業の雰囲気や業務内容も体感できます。
インターンシップに参加するメリットは、以下のとおりです。

・実務を通して業務内容を理解できる
・企業の雰囲気が分かる
・仕事で必要とされる能力やスキルが分かる
・自分に向く仕事、向かない仕事か判断できる
・ESの作成や面接など選考体験を積める
・社会人や他校の学生と出会い、就職活動の刺激になる

インターンシップに参加する際には、エントリーシート提出などの選考があります。事前に準備し、参加を申し込みましょう。
また、インターンシップのプログラムは、時期によって変わることもあります。「サマーインターン」「オータムインターン」「ウィンターインターン」「スプリングインターン」があるので、企業ごとにプログラムの内容を調べておきましょう。

インターンシップについては、「インターンシップとは何か?特徴や選び方などをご紹介!」の記事で詳しく紹介しています。自分が学びたい内容を学べるように、どのような体験ができるのか確認しておいてください。

興味のある企業にエントリーする

大学3年生の3月になると、企業へのエントリーがスタートします。興味のある企業には、できるだけエントリーしておきましょう。一般的には、20社から30社程度のエントリーが必要とされています。エントリー数が少ないと、選考に落ちた場合に持ち駒がなくなってしまうからです。

エントリーは、就活サイトから行うのが基本です。就活サイトには多くの企業が登録されており、効率的に応募企業を探せるメリットがあります。企業のWebサイトからもエントリーできますが、1社ずつ探すと効率が悪いので、就活サイトを活用すると良いでしょう。

合同説明会に参加する

合同説明会に参加し、効率的に企業の情報を集めるのもおすすめです。合同説明会とは、複数の企業が一つの会場に集まり、ブースごとに企業の特徴や業務内容などを説明してくれる会のこと。

合同説明会に参加すれば、聞いたことのない企業に出会える場合もあります。たまたま話を聞いてみた企業が、自分の希望にマッチすることもあるでしょう。Webサイトではなく、採用担当者に話を聞くからこそ分かることもあります。合同説明会に参加し、多くの企業の説明を受けてみましょう。

合同説明会については、「合説ってどんなもの?参加するメリットと有益に過ごすコツ」の記事も参考にしてください。

企業説明会に参加する

企業が個別に行う企業説明会にも参加しましょう。合同説明会よりも詳しい説明を受けられます。企業によっては、企業説明会に参加した大学生のみが選考に進める場合もあるようです。興味のある企業や選考に参加したい企業の説明会には、必ず参加しましょう。

企業説明会については、「就活の会社説明会とは?開催される種類や参加方法を解説」でも解説しています。

履歴書やエントリーシート準備をする

選考に向けて、履歴書やエントリーシートの準備をしておきましょう。書類選考を突破できなければ、面接に参加できないケースが多いからです。

履歴書では、学歴や志望動機が評価されます。特に、志望動機は企業に対する熱意や入社意欲を伝える箇所なので、評価される書き方を意識しましょう。
履歴書の書き方は、「就活の履歴書は何を書けば良い?履歴書の選び方から書き方まで解説します」の記事を参考にしてください。

エントリーシートでは、「自己PR」や「ガクチカ」「長所・短所」などが聞かれる傾向にあります。あなたの強みやスキル、人柄をアピールするものなので、対策が欠かせません。
エントリーシートでアピールする方法は、「エントリーシートとは?選考を突破する書き方のコツを例文付きで解説」を参考にしてください。

履歴書もエントリーシートも、面接で使われる書類です。面接で話すことを意識して、内容を考えましょう。

面接を受ける

書類選考に突破したら、面接に参加できます。面接対策を十分に行い、落ち着いてアピールできるようにしておきましょう。
面接には、次のような種類があります。

・個人面接:学生1人に対して行われる面接
・集団面接:複数の学生が同時に受ける面接
・グループディスカッション形式:ほかの学生とチームを組み、与えられたテーマを議論する面接
・プレゼンテーション形式:与えられたテーマに対して、学生側がプレゼンする面接

それぞれ対策が違うので、状況を想定した練習を行ってください。就活エージェントなどで実施している模擬面接をしておくと、本番を意識した練習ができるのでおすすめです。

面接でよく聞かれる質問

面接でよく聞かれる質問を予想して、回答を用意しておくことも必要です。面接では次のような質問がされやすいので、覚えておきましょう。

・自己紹介をしてください
・自己PRをしてください
・志望動機を教えてください
・学生時代に力を入れたことは何ですか
・大学では何を研究していますか
・長所、短所を教えてください
・弊社は第一志望ですか
・△年後はどうなっていたいですか
・就職活動の軸は何ですか
・最近の気になるニュースを教えてください

回答する内容は、企業によって変えましょう。たとえば、違う企業なのに全く同じ志望動機を伝えてしまうと、「自社のことを調べているのだろうか?」「どの企業にもあてはまる内容だ」などと思われてしまいます。

面接でよくある質問については、「面接でよくある質問とは?企業の目的や回答例を解説!」の記事でまとめています。企業ごとに回答を用意し、アピールできるように準備しておきましょう。

内定をもらう

選考を突破できれば、内定を獲得できます。内定とは、卒業後の雇用を確約する契約のことです。一般的には、大学4年生の10月1日以降に通知されます。

内定の通知方法は企業によって異なり、「書面」や「電話」「メール」などで行わるのが一般的です。なかには、最終面接で伝えられたり、「意思確認」と称して面談を設けられ、その場で通知されたりすることもあります。

また、内定が出るより前に、内々定が出されることもあります。内々定はあくまでも「内定を出すことを約束する」状態であり、まだ入社は確定していません。基本的には、内々定がもらえれば内定につながりますが、問題を起こさないように振る舞いや過ごし方には気をつけてくださいね。

内定と内々定の違いについては「就職には内定が必要!内々定との違いや通知のタイミングは?」の記事でまとめています。

就職活動の流れを把握したい

 

就活の流れと一緒にスケジュールも把握しておこう

就職活動の一般的なスケジュールは、次のとおりです。

大学3年生の4月ごろ:自己分析
大学3年生の6月~9月:サマーインターンシップ
大学3年生の10月~11月:秋インターンシップ
大学3年生の12月~2月:冬インターンシップ
大学3年生の3月:企業のエントリー受付開始
大学4年生の6月:採用選考活動
大学4年生の10月:内定式

就活をスタートするタイミングは、学生によって違います。サマーインターンシップに向けて自己分析や企業研究を始める人もいれば、3月のエントリー開始に向けて動き出す人もいるためです。

ただし、準備は早ければ早いほど有利になります。「間に合わない!」と焦らないためにも、早めの準備を心掛けてください。

就活スケジュールについて詳しく知りたい方は、「就活はいつから始めるべき?2025卒のスケジュールとやることを解説!」の記事も参考にしてください。

参照元
内閣官房
就職・採用活動に関する要請

就職活動の流れを把握したい

 

就職活動の流れについてのキャリアアドバイザーのアドバイス

4年生の3月に本選考エントリーが始まることが多いため、それまでにエントリーする職種や業界がある程度絞れているのが理想です。絶対にこの業界でなければいけない!というこだわりを持つ必要はなく、あくまで自己理解を深めたうえで、それとマッチした職種や業界を知っている状態を作っておいてほしいです。

4年生の3月までに職種や業界を絞るためには、主に以下のことがポイントになります。
・自己分析
過去の経験を振り返ったり、将来の理想像(仕事に限らず)について考えてみたりしてください。可能であれば家族や友人に協力してもらい、「他己分析」をしておくのもおすすめです。一緒に就活をする仲間がいると、助け合えますよ。
・業界(職種)研究
インターネットや四季報などで調べるだけではなく、実際にインターンなどに参加してみるのも有効な手段です。この時点で「絶対にこの業界」などと絞らずに幅広く見ておくことで、自分自身の選択肢を広げられます。

就職活動の流れを把握したい

 

就職活動を成功させるための9つのポイント

ここでは、就職活動を成功させるために必要な、9つのポイントを解説します。

1.就活の軸を明確にしておく

就職活動を始める前に、就活の軸を明確にするところから始めましょう。就活の軸とは、働くうえで譲れない、自分なりの基準のことです。
たとえば、「人と関わる仕事がしたい」「関わった人を笑顔にしたい」など、人によって違います。就活の軸を定めるには、自分が何をしたいのか理解することが大切です。

就活の軸を見つけるためには、自己分析を行いましょう。自分の考えや価値観を整理して、自分だけの軸を探してください。

就活の軸については、「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」で詳しく解説しています。

2.第三者にアドバイスをもらう

自分一人で頑張ろうとせず、友人や家族など、第三者の力も借りましょう。履歴書や面接などのアドバイスをもらうのはもちろん、不安や悩みを聞いてもらうのもおすすめです。
また、就活エージェントに相談してサポートを受けるのも良いでしょう。就活のプロに依頼すれば、内定獲得に向けて具体的なアドバイスがもらえます。

就活で相談する相手については、「就活相談先のおすすめ15選!相手を見極めるポイントや注意点も解説」も参考にしてください。

3.幅広い企業にエントリーする

エントリーする企業の業種や業界の幅は、なるべく広げましょう。有名企業だけではなく、中小企業やベンチャー企業を見るのも忘れてはいけません。エントリーする幅が狭いと、自分から選択肢を潰してしまいます。最初は幅広い視野で考え、徐々に絞っていくと良いでしょう。

また、選択肢が狭いと選考に落ちて持ち駒がなくなってしまう恐れもあります。内定がなくて焦らないように、視野を広げてエントリーしてみてください。

4.企業は条件以外の部分も確認する

企業を選ぶ際は、条件以外の部分もチェックしておきましょう。給料や知名度などの条件だけで考えていると、ミスマッチが起きやすくなります。たとえば、企業の社風が自分に合うかは重要です。一緒に働く人との相性が悪いと、好きな仕事内容でも続きません。

ミスマッチを防止するには、企業研究を入念に行うのが大切です。「ほかの就活生と差をつけろ!1歩先行く業界企業研究のコツ」を参考に、条件以外の部分も確認しましょう。

5.内定直結型イベントにも参加する

説明会と選考が同時に行われる、内定直結型イベントにも参加してみましょう。興味のある企業の選考を、効率的に受けられますよ。
また、面接やグループディスカッションの練習ができるのもメリットです。選考では経験が大事なので、第一志望の選考前に練習しておくと良いでしょう。

なお、インターンシップにも内定直結型があります。インターンシップ参加者だけの面接に参加できる場合もあるようです。詳しくは、「内定直結インターンに参加するべき?メリットと特徴」を参考にしてください。

6.就職活動で必要なアイテムを準備しておく

就職活動が本格化する前に、必要なアイテムを準備しておきましょう。急に説明会や面接が入り、必要になる場合もあるからです。
特に、次のアイテムは必ず用意することになるでしょう。

・スーツ
・シャツ
・靴
・ネクタイ
・かばん
・履歴書
・証明写真

就活で必要なアイテムについては、「就活に必要なものとは?基本アイテムと役立つアイテムをまとめてご紹介」の記事でも解説しています。

7.ビジネスマナーを学ぶ

採用担当者からの印象を良くできるように、ビジネスマナーも勉強しておきましょう。挨拶や言葉遣いだけでなく、スーツの着こなしや就活に相応しい髪型、電話応対など、基本的なビジネスマナーを身につけてください。
また、企業や業界、職種によって特有のマナーがある場合も。事前に知っておけば、選考でほかの学生と差をつけられるでしょう。

一般的なビジネスマナーについては、「社会人としての心構えとは?必要なマナーや面接での答え方」も参考にしてください。

8.就活の情報は積極的に集める

就活で必要になる情報は、自分から積極的に集めましょう。企業のWebサイトや求人情報、就活サイトなどを確認してください。また、就活セミナーに参加するのもおすすめです。

就活情報からは、募集要項や企業の採用方針、企業風土、福利厚生などの情報を得られます。自身の志望する職種や業界における需要を把握すれば、就職活動の方向性を決められるでしょう。情報を手に入れて理解を深めれば、自信にもつながります。必要そうな情報は、積極的に集めましょう。

9.筆記試験対策をする

筆記試験やWebテストなどの対策も必要です。試験に落ちてしまうと、そのあとの選考に参加できない企業が多いからです。

代表的な試験には、「SPI」や「玉手箱」があります。また、企業独自で試験を作成している場合もあるので、事前にどのような試験が出題されるか確認しておきましょう。

筆記試験対策については「就活の筆記試験で落ちる人の特徴は?テスト対策でボロボロの結果を防ごう」で、SPIなどの適性検査については「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」で解説しています。

就職活動の流れを把握したい

 

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就職活動をスムーズに進めるためには、全体の流れを把握しておくことが大切です。どのような流れで進むのかを知り、いつまでに、どのような対策が必要かを考えましょう。

しかし、初めての就職活動では、どのように進めれば良いか悩むこともありますよね。もし、一人での就職活動が不安な場合は、就活エージェントのキャリアチケットにご相談ください。

キャリアチケットでは、就職活動の準備から内定獲得まで、アドバイザーがマンツーマンでサポートいたします。些細な質問であっても、なんでも質問してください。
また、面接対策や書類選考対策など、選考突破に必要な準備もアドバイスします。就活のプロに任せて、第一志望の内定獲得を実現しましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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