このページのまとめ
- 民間企業とは法人格を持ち、営利目的で経済活動を行う企業
- 民間企業に向いている人は、ものやサービスの開発や発展が好きな人
- 民間企業と公務員の違いは、国や地方自治体に属しているかどうか
「民間企業とはどのような企業のこと?」「民間企業と公務員は何が違うの?」などと気になる就活生も多いでしょう。民間企業は国や地方自治体に属していない企業であり、個人や株主のために利益を出す企業です。
この記事では、民間企業の特徴や公務員との違いについてわかりやすく解説します。最後まで読めば民間企業について詳しく理解でき、就職活動を進める参考にできるはずです。
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- 民間企業とは?簡単にわかりやすく解説
- 民間企業の職種
- 民間企業の職業
- 民間企業と公務員の違い
- 公務員の特徴
- 仕事内容の違い
- 就職方法の違い
- 待遇の違い
- 民間企業と公務員に向いている人の特徴
- 民間企業に向いている人の特徴
- 公務員に向いている人の特徴
- 民間企業への就職を目指す際のポイント
- 就活準備は早めに動き出す
- 自己分析で自分の適職を探す
- 企業について詳しく調べる
- 選考対策を万全にしておく
- 就職する民間企業を選ぶ際のコツ
- 自分の能力を活かせるか
- 希望する条件に合致しているか
- 経営状況や将来性に問題がないか
- 理想の働き方が実現できるか
- 公務員と民間企業を併願する時の注意
- 民間企業と公務員の就活で悩んでいる人へ
民間企業とは?簡単にわかりやすく解説
民間企業とは、法人格を持ち、営利目的で経済活動を行う企業のことです。商品やサービスを提供することで利益を獲得し、企業運営を行います。民間企業は営利を目的としていることから、モノを生産して商品化した後、販売やサービスを提供して対価を得ることが仕事です。商品はモノ以外に、アプリやネットワークシステム、体験やサービスもあるため、民間企業で扱う商品は幅広いのが特徴。
身の回りの商品やサービスを提供している企業は、民間企業であるケースが一般的です。社名に「株式会社」「有限会社」などがつけば、民間企業といえるでしょう。
なお、民間企業以外の企業のことを「公企業」と呼びます。公企業とは国や地方公共団体などが経営する企業であり、公共利益を目的に経営を行っています。以下のようなサービスを提供する企業のなかに公企業が多いので、覚えておきましょう。
・電気事業
・ガス事業
・水道事業
・電車、バス
・病院
民間企業については、「法人とはどのような存在を指すの?概要や種類について解説」の記事も参考にしてください。
民間企業の職種
総務省の「日本標準職業分類」によると、民間企業の職種は以下のように分類できます。
・専門的・技術的職業従事者
・事務従事者
・販売従事者
・サービス職業従事者
・保安職業従事者
・農林漁業従事者
・生産工程従事者
・輸送・機械運転従事者
・建設・採掘従事者
・運搬・清掃・包装等従事者
・分類不能の職業
たとえば、飲食店や美容室などが含まれる「サービス職業従事者」はイメージしやすいでしょう。
民間企業の職業
民間企業の職業には、以下のような職業があります。
・専門的・技術的職業従事者:研究者、技術者、システム設計者
・事務従事者:事務、経理
・販売従事者:販売店員、小売店長、不動産仲介
・サービス職業従事者:介護職員、歯科助手、理容師
・保安職業従事者:警備員
・農林漁業従事者:農耕従事者、漁労従事者
・生産工程従事者:金属加工・溶接・溶断検査従事者、飲料生産設備制御・監視員
・輸送・機械運転従事者:船長、航海士、航空機操縦士
・建設・採掘従事者:大工、とび職
・運搬・清掃・包装等従事者:ビル・建物清掃員、配達員
参照元
総務省
分類項目名
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民間企業と公務員の違い
公務員と民間企業には、どういった特徴や違いがあるのか順を追って解説していきます。
公務員の特徴
公務員は国や地方自治体などに属して仕事をする人のことで、会社という組織ではなく、国や地方自治体の組織の所属です。国民の生活を支えるために、市役所の職員や警察官、消防士など、幅広い職種を設けています。
また、国の機関に属する国家公務員と地方自治体に属する地方公務員に分かれており、国民が納付している税金を基に仕事をしているという点も公務員の大きな特徴の一つといえるでしょう。
仕事内容の違い
公務員は、国民や市民など社会と密接に関わる仕事に従事します。国や地方の行政に携わっていき、国民の生活をより豊かにするのが公務員の仕事の基本です。
また、国や地方自治体の政治や運営に深く携わる業務を担うため、民間企業に比べると影響力のある大きな仕事に従事できる可能性があるでしょう。
このように、公務員と民間企業の仕事内容の違いは、国や地域へ貢献する仕事をするか、お客さんに満足される商品やサービスを作り出し販売するかです。両者の仕事内容は大きく異なりますが、私たちの身近で活躍し、生活の面で役に立つサービスを展開している仕事には変わりありません。
就職方法の違い
公務員と民間企業では就活方法や選考開始時期が異なります。
公務員は、各種公務員試験を受験して合格しなければなりません。国家公務員は4月から選考が開始され、筆記・口頭試験など複数の試験を通過して、6月ごろには最終結果が発表されるのが通例です。
また、地方公務員は、地域によって開始時期が異なりますが、概ね4月〜6月の間に一次選考・二次選考が行われ、8月〜10月ころに最終結果が発表される傾向にあります。
民間企業の就活では、新卒採用の就活ナビサイトや就活エージェントを利用して求人に応募し、書類選考や面接試験を重ねていき、最終面接を経て内定をもらうのが一般的な流れです。
また、経団連に所属している企業は、毎年就活開始時期が異なるので注意してください。そのほか、経団連に属していない企業は、いつ就活解禁になるか企業のホームページなどを見て確認する必要があります。
待遇の違い
公務員は利益を追求しない特徴から社会の景気に左右されないため、安定しており長期的に働きやすいのが魅力的です。業績悪化による人員削減でリストラされることもなく、子育て支援や福利厚生なども整っており、定年まで働き続けやすい点がメリットといえるでしょう。
一方、民間企業は、業績が給与に反映されやすいのが特徴の一つです。そのため、頑張り次第で昇給や昇任の可能性が広がるのもメリットといえるでしょう。
公務員と民間企業の給与待遇の違いについては、「国家公務員のボーナスの目安は?民間企業と差はあるのか」も参考にしてください。
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民間企業と公務員に向いている人の特徴
公務員と民間企業では、それぞれ違った目的を持って仕事に従事する必要があるため、各仕事に就くにも向き不向きがあると考えられます。それぞれ向いている人を解説するので、就職先を選ぶ際の参考にしてください。
民間企業に向いている人の特徴
民間企業に向いている人は以下のような人です。
・利益を上げるために貪欲に仕事に取り組める人
・モノやサービスの開発が好きで興味がある人
・向上心や競争心がある人
・組織に縛られずに自由に仕事がしたい人
民間企業は、公務員のように雇用が安定しておらず、いつ倒産・リストラの危機になるかわかりません。しかし、モノやサービスを自由に開発・販売ができるという点では、面白い部分が沢山あるため、常に新しいことに取り組みたい人は民間企業への就職に向いている傾向にあるといえるでしょう。
公務員に向いている人の特徴
公務員に向いている人は以下のような人です。
・国や地域に携わる仕事がしたい人
・国や地域に貢献したいと考えている人
・奉仕精神や責任感が強い人
・まじめにコツコツと取り組むタイプの人
・安定した仕事に就きたい人
公務員は安定した職業と思われがちですが、民間企業のように自由が効かない部分があります。そのため、国や地域に役立つ仕事がしたいという強い気持ちを持ち、精神面が強い人が公務員に向いているといえるでしょう。
自分に向いている仕事が気になる方は、「就活における職種の一覧とは?自分に合う仕事の見つけ方も紹介」の記事も参考にしてください。
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民間企業への就職を目指す際のポイント
民間企業を目指す場合には、自己分析や選考対策などを早めに準備しておくことが大切です。民間企業への就職に向けてポイントを解説するので参考にしてください。
就活準備は早めに動き出す
民間企業への就職を目指す場合、就活準備は早めに動きだしましょう。就活の早期化が進んでおり、動き出しが遅れると企業の選択肢が狭まってしまいます。
就職活動が本格的にスタートするのは、就活が一斉解禁される大学3年生の3月。しかし、自己分析や選考対策、インターンシップの参加など、大学3年生の早い段階から準備を進めている就活生も多いといえます。
大学3年生の3月から就活を始めようとすると準備に時間がかかり、選考に参加するころにはほかの就活生は内定を獲得しているかもしれません。大学3年生の春ごろから就活を見据えて準備しておくのがよいでしょう。
自己分析で自分の適職を探す
自己分析を行い、自分の適職を探しましょう。民間企業は職業の選択肢が多く、自分の適職を見つけられるかどうかが就職におけるポイントになります。
適職を見つけるためには、自己分析で自分の強みや持っているスキルを明確にしましょう。自分の強みが活かせる仕事に就くことが、仕事で成果を残し、長く働くためのコツです。
自己分析をどのように進めればよいか不安な就活生は、「自己分析とは?おすすめのやり方8選や実施時の注意点を紹介」の記事をぜひ参考にしてください。
企業について詳しく調べる
世の中にどのような企業があるのか、詳しく調べておくことも大切です。自己分析で自分の強みを見つけ、強みを活かせる企業を知ることで自分にマッチした企業を選べます。
企業について詳しく知るためには、企業研究を行いましょう。企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事を参考にしてください。
選考対策を万全にしておく
エントリーシートや面接など、選考対策も万全にしておきましょう。民間企業では、公務員試験とは異なる選考形式をとるケースが一般的です。たとえば、書類選考では履歴書やエントリーシートの提出が必要です。また、「SPIをはじめとする適性検査」「グループディスカッション」「面接」などの対策も必要でしょう。
特に、適性検査は公務員試験と範囲が違うため、異なる対策を進める必要があります。民間企業に合わせた選考対策を行い、内定獲得を目指しましょう。
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就職する民間企業を選ぶ際のコツ
民間企業に就職する際は、自分の強みを活かせたり、希望の働き方を実現できたりする企業を選ぶことが大切です。就職する民間企業を選ぶコツを紹介するので参考にしてください。
自分の能力を活かせるか
民間企業を選ぶ際は、自分の能力を活かせるかどうかを考えましょう。条件面が満足でも、強みを活かせなかったり、苦手だったりする仕事ではすぐに辞めたくなってしまうからです。
たとえば、給料の高い企業で働いていても、仕事が辛くてしんどくては長く続きません。せっかく就職した企業でも、早期退職をしてしまうでしょう。
一方で、強みを活かせる仕事であれば成果が出るため、仕事のやりがいが生まれて楽しくなります。条件面も大事ですが、自分の能力を活かせる仕事を選ぶようにしてみてください。
希望する条件に合致しているか
希望する条件を明確にし、合致している企業を選びましょう。人それぞれ企業に求める条件は違うため、自分がどのような条件がよいのか明確にしておくことが大切です。
たとえば、仕事が大変でも給料の高い企業を選ぶ人もいます。一方で、給料が低くてもストレスの少ない仕事のほうがよい人もいるでしょう。希望条件を理解して会社を選ばないと、入社してから「こんなはずではなかった」と後悔してしまいます。就活の軸を明確にし、就活の軸にそって民間企業にエントリーしてみてください。
就活の軸の考え方については、「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」の記事で詳しく解説しています。
経営状況や将来性に問題がないか
企業の経営状況や、将来性に問題がないか確認しておきましょう。企業に問題がある場合、就職してもすぐに転職や退職しなければならない可能性があります。
たとえば、毎年売り上げを伸ばし、利益を確保できている企業は安定している企業といえるでしょう。事業拡大や既存の事業の強化もしやすく、将来性にも期待できます。
経営状況や将来性に問題がなければ、長く働くことができ、長期的なキャリアを考えやすいでしょう。安心して勤務できる仕事に就くためにも、経営状況などは確認しておいてください。
理想の働き方が実現できるか
自分の理想の働き方が実現できる企業かどうかも確かめておきましょう。まずは自分がどのような働き方を望んでいるのか考えることも大切です。
たとえば、プライベートも充実させたい場合、残業が少なかったり、しっかりと休みを確保できたりする企業選びが大事です。また、「テレワークがしたい」「フレックスタイム制度がほしい」などの希望もあるでしょう。
理想の働き方ができると満足度があがり、仕事にもプラスの影響が出ます。自分の理想の働き方が実現できる民間企業を選び、就職することも大切です。
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公務員と民間企業を併願する時の注意
公務員になりたいと思っていても、公務員試験に落ちてしまったらどうしようと不安を抱える人がいるかもしれません。そういった人は、公務員と民間企業の就職活動を併願するのも一つの手段です。
ただし、民間企業と公務員を併願する場合は、以下の点に注意しましょう。
・民間企業の就活スケジュールと公務員試験の日程が重複しないように気をつけること
・併願した場合、優先順位を必ず決めておくこと
・併願した場合、負担が多いため、両方失敗するリスクもきちんと考えておくこと
まずは、公務員試験の勉強をしっかりしておくことが重要です。公務員試験の勉強と民間企業への就活の両方が中途半端では、どこにも受からないという事態になってしまいます。
公務員試験は想像以上に難しく、人によっては、受験する前の年から専門学校に通って勉強する人もいるほどです。そのため、必ず事前準備を怠らず、覚悟を決めてから民間企業の就活と併願するか決めるようにしましょう。
公務員試験については、「公務員試験合格に必要な勉強時間は?出題内容や試験対策のコツを解説」の記事も参考にしてください。
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民間企業と公務員の就活で悩んでいる人へ
ここまで、民間企業と公務員の特徴や違いを解説してきました。しかし「自分には民間企業と公務員のどちらが向いているかわからない」「公務員試験を受けるつもりだが勉強が間に合うか不安」という人もいるのではないでしょうか。
自分に向いている仕事や現状を把握するためには、自己分析が欠かせません。自己分析をすることで、自分の強みややりたいことが明確になれば、民間企業と公務員のどちらが向いているかもわかるでしょう。
自己分析は、自分一人でやるのではなく、OB・OGや就活エージェントなど第三者の客観的視点を取り入れることも重要です。就職エージェントであるキャリアチケットでは、自己分析の深掘りだけでなく、自己PRの添削や面接対策、企業分析もサポートしています。
また、あなたの価値観に合った企業を厳選して紹介することも可能なので、就活に不安を感じたらぜひご相談ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。