このページのまとめ
- 理系の大学院生は、開発職や研究職など専門的な職業に就職しやすい傾向がある
- 文系の大学院生は、知識が仕事に直結しにいくため就職が難しい傾向にある
- 大学院生は、研究と就職活動をバランスよく行うことが重要
大学院への進学を検討している学生のなかには「大学院卒の経歴が就活に不利になるか不安」と悩む人もいるのではないでしょうか。場合によっては、大学院卒の経歴が内定につながるアピールポイントになる可能性もあります。
この記事では、大学院卒の就活における学部別の傾向やメリット・デメリットについて解説します。大学院生に向けて、内定につながる就職活動の3つのコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
就活の効率の良い進め方について知りたい方は、「就活は何から始める?基本の進め方や効率良く終わらせるためのコツが分かる!」も参考にしてください。
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- 大学院卒は就職で不利?文系・理系の傾向を解説
- 文系学生は不利になりやすい
- 理系学生は有利な傾向がある
- 大学院卒で就職する3つのメリット
- 1.学んだことを活かして仕事ができる
- 2.学校推薦をもらいやすい
- 3.学部卒よりも初任給が高い
- 大学院卒で就職する3つのデメリット
- 1.社会に出るのが遅れる
- 2.学校推薦は断れない場合も
- 3.研究が忙しく就活を進めるのが大変
- 大学院進学と就職で進路に迷う場合の考え方
- 専門性の高い職業に就きたい場合は進学もおすすめ
- 就職できないから進学するのはおすすめしない
- 大学院生の就職活動はいつから?基本スケジュールを解説
- 修士課程の場合は1年目の春から
- 博士課程の場合は2年目の夏から
- 大学院生向け!内定につながる就職活動のコツ3選
- 1.研究で忙しくても早めに就活の準備をする
- 2.得意な分野に絞らず幅広い業界に応募する
- 3.大学院で学んだことを前面に出してアピールする
- 大学院生が意識するべき就職活動における3つの注意点
- 1.「大学院卒は有利」という思い込みは危険
- 2.専門用語ばかり使って説明するのはNG
- 3.研究が忙しくても就職活動を後回しにしない
- 大学院進学後の就職活動に不安を感じる学生へ
大学院卒は就職で不利?文系・理系の傾向を解説
厚生労働省が発表した「令和5年度学校基本統計(学校基本調査の結果)」大学院卒の学生の就職率によると、修士課程修了者は77.4%、博士課程修了者は70.2%でした。
修士課程よりも博士課程の就職率が低下しますが、どちらも半数以上が就職している状況です。さらに、2026年春以降に入社する場合の採用活動においては、専門性の高い人材を集めるためのプログラムが開催されます。
多様性や専門性が重視された採用活動が増えるため、大学院で学んだ知識やスキルを大いに活かせる可能性が高いでしょう。
参照元
内閣官房
インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方
また、大学院生における就職活動の難易度は、大学院の学部や「理系か文系か」によっても異なります。「就職活動において大学院卒は不利」と考えている学生もいるかもしれませんが、実際は有利に働くシチュエーションも存在します。
ここからは、文系・理系に分けて「大学院卒の就職における傾向」を解説するので、就職に悩んでいる学生は参考にしてください。
文系学生は不利になりやすい
文系の大学院生の場合、理系と比べて就職に活かしにくい傾向にあります。なぜなら、文系の大学院で学んだ学問が業務に直結しにくいからです。
文系大学院卒のおもな就職先として、研究職や専門職などが挙げられます。しかし、文系の大学院で学べる専門的な知識・スキルは、企業側の採用ニーズとマッチしづらい傾向があります。
また、文系の場合は、大学院卒よりも学部卒の割合が多いのも特徴です。そのため、企業は大学院卒を採用することで「新卒者の年齢バランスが崩れてしまう」と懸念するケースもあります。
企業にとって、採用者の年齢バランスは非常に重要な要素です。同期同士の年齢が離れていると、気軽に意見を言い合えず、風通しの悪い職場になる可能性があります。
文系の場合は、学部卒よりも厳しく判定される可能性があることを考慮し、就活の軸や将来のビジョンを明確にしたうえで進学すべきか判断しましょう。
理系学生は有利な傾向がある
理系の大学院生は、就職活動において有利な傾向にあります。
研究職や開発職の場合、採用条件に「修士課程修了以上の学歴がある人」という条件が課せられているケースもあります。そのため、研究職や開発職で評価されるスキル・知識を身につけられる理系の大学院を卒業することで、就職先の幅が広がるでしょう。
また、研究室によっては学校推薦を受けられるケースもあります。
ただし、自由応募できる大手企業には多くの理系大学院生が募集するため、非常に倍率は高くなります。理系大学院卒という経歴だけで、大企業へ就職しやすくなるわけではないことに注意しましょう。
理系の大学院生における就活攻略のポイントを知りたい学生は「理系の院生だけど就職が決まらない…原因や就活のポイントを解説!」もあわせてご確認ください。
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大学院卒で就職する3つのメリット
大学院卒で就職する3つのメリットについて詳しく解説します。理系・文系大学院への進学か就職かを悩んでいる学生は、ぜひ参考にしてください。
1.学んだことを活かして仕事ができる
理系・文系大学院で得た専門的な知識を活かして仕事ができる点は、大学院卒のメリットといえるでしょう。
大学院では学部卒業後、修士課程で最短2年間、博士課程で最短5年間の研究活動を通して、専門知識とスキルを深められます。大学院で身につけた専門的な知識・スキルは、就活を有利に進めるためのアピールポイントになるでしょう。
また、研究を通して論理的思考力や問題解決能力など、多くの企業が評価する基本スキルが身につく点も大学院で学びを深めるメリットです。加えて、研究発表の場は、プレゼン能力やコミュニケーション能力の向上にも役立ちます。
特に、開発職や研究職の場合、大学院卒を条件にしている企業も多いため、就職先の候補が広がるという意味でも大学院に進学するメリットは大きいでしょう。
2.学校推薦をもらいやすい
大学院卒で就職するメリットとして、学校推薦をもらいやすい点が挙げられます。
学校推薦とは文字通り、大学や教授が推薦する優秀な学生として、企業の選考を受けられる制度です。学校推薦を受けるおもなメリットは以下の通りです。
・自由応募に比べて、優先的に選考を進められる
・選考ステップが少ない傾向があり、早期に内定を得やすい
・応募する企業のOG、OBを紹介してもらえる
・大学の就職課から手厚いサポートを受けられる
・企業を選定する時間を短縮できる
研究している分野によって異なりますが、大学院生向けの推薦制度を設けている大学は少なくありません。
ただし、大学推薦の場合は選考スケジュールや採用枠の数が具体的に決まっておらず、学生に公表されないケースもあります。学校推薦を受けられるチャンスを逃さないためにも、早めに大学の就活課や担当教授に相談しておきましょう。
なお、学校推薦の詳細については「教授推薦とは?理系就活で利用する際のメリット・デメリットを解説」の記事でも解説しているので、あわせてご確認ください。
3.学部卒よりも初任給が高い
大学院卒の場合、学部卒よりも初任給が高い傾向があります。
厚生労働省がまとめた「令和5年賃金構造基本統計調査の概況(15p)」によると、大学院修士課程修了者の初任給は、27万6,000円(男女計)でした。一方、学部卒の初任給は、23万7,300円(男女計)であり、約4万円の差があります。
また、同資料における学歴別の賃金によると、大学院卒の給与は男女ともにすべての年齢区分において、学部卒の給与を上回っていることがわかります。
学歴、性、年齢階級別賃金のグラフのイメージ
引用元:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況(8p)」
したがって、大学院卒は学部卒に比べて、学生だった期間が2年長くても、生涯年収は高い傾向にあるといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
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大学院卒で就職する3つのデメリット
大学院生の就職活動には、少なからずデメリットも存在します。ここからは、理系・文系ともに大学院卒で就職する3つのデメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.社会に出るのが遅れる
同年齢の人と比べて、社会人としてのスタートが遅れる点は大きなデメリットといえるでしょう。大学院生は学部卒の大学生と比較して、2年分の社会人経験を学業や研究に費やすことになります。
同年齢の学部卒は社会人3年目であり、業務経験を積んで中堅ポジションに移行する人も多いでしょう。そのため、同年齢で自分だけがルーキーという状況に、劣等感を抱いてしまうケースは少なくありません。
職場の新卒者のなかで、大学院卒の人が多ければ問題ありません。しかし、学部卒の新卒者が多い場合は、疎外感やコミュニケーションの取りづらさを感じる可能性もあります。
経験の差を埋めるためにも、大学院生は社会に出てから即戦力として活躍できる知識やスキルを在学中に身につけておくことが大切です。
就職活動においても、企業側は「2年の時間をかけて大学院で何を得たか」という点を重視するため、卒業後の進路も意識して学びを深めましょう。
2.学校推薦は断れない場合も
学校推薦を受けて内定が貰えた場合、辞退できない企業も多くあります。また、学校推薦で受けた会社から内定が出たら、自由応募で自分が気になる企業を見つけても選考には参加できません。
内定がもらいやすくても、就職先の候補が狭まる点は、大きなデメリットといえます。
自分に合わない企業への就職を防ぐためにも、自己分析や企業分析を通して企業選びの軸をしっかり定め、「本当に学校推薦を受けるべきか」を判断しましょう。
失敗しない企業選びの方法については「失敗しない企業の選び方10選!あなたに合う企業選びのポイントを解説」の記事で解説しているので、あわせてご確認ください。
3.研究が忙しく就活を進めるのが大変
大学院卒で就職するデメリットの一つとして、研究が忙しく、就活を進めにくい点が挙げられます。大学院生は自分の研究だけでなく、教授のサポートも行うため、やらなければいけないことが幅広いです。
大学院生活が忙しい中で就活を進める場合、「研究が忙しくて就職活動に手が回らない」と悩む学生も多いでしょう。大学院への進学を考えている場合は、研究だけに没頭するのではなく、就活とのバランスも意識するように心がけてください。
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大学院進学と就職で進路に迷う場合の考え方
ここからは、大学院への進学と就職、どちらを選択すべきか迷っている学生に向けて、進路を決める際の考え方を紹介します。将来的に後悔しない進路を選ぶためにも、「就職するか」「進学するか」で迷っている学生は参考にしてください。
専門性の高い職業に就きたい場合は進学もおすすめ
将来的に就きたい職業が決まっており、就職するために必要な知識やスキル、資格を入手したい人は、大学院への進学をおすすめします。
もちろん、志望する業界や企業の採用方針にもよりますが、大学院で培ったスキルや知識は就活でも高評価につながる傾向があります。特に、採用条件に修士卒の資格が必要なケースも多い研究職や開発職を目指す学生は、進学を視野に入れるべきでしょう。
また、研究したい分野がある場合も大学院への進学を検討すべきですが、最終的な着地点は考えておくべきです。「研究を続けた先にどのような就職先があるのか」「自分のビジョンを叶えるために大学院への進学は本当に必要か」を精査し、後悔のない進路を選択しましょう。
なお、大学院への進学を現実的に考える場合、学費に関しても無視はできません。
大学院へ進学するには、国立大修士課程(2年間)で135万円程度、私大修士課程(2年間)で200〜700万円程度の高額な学費がかかります。2~4年間にかかる学費や生活費を考慮したうえで、本当に進学する価値があるかという点を冷静に判断しましょう。
就職できないから進学するのはおすすめしない
「学部卒で就職先が見つからないから」という消極的な理由で大学院へ進学するのは、おすすめしません。なぜなら、研究意欲がないのに大学院に進学しても、時間と学費を無駄にしてしまう可能性が高いからです。
大学院では、研究を進めながら就活も行わなければならないため、学部卒の就活より、体力的にもスケジュール的にもハードです。高いモチベーションがないと、研究と就活を両立させ、希望する結果を出すのは困難でしょう。
つまり、就職から逃げる形で進学しても、より厳しい状況で就活に挑むことになるわけです。加えて、選考では、タイトなスケジュールで研究も就活もこなす優秀な大学院生とも比較されます。
したがって、就活がうまくいかない場合の選択肢として大学院に進学するつもりであれば、止めておいた方が無難です。場合によっては、中退や留年など就活が不利になる状況に陥る可能性もあるため、大学院への進学は慎重に決断しましょう。
就職できないと、「人生終了なのでは?」と考えてしまう学生も多いようです。人生には、就職以外にも選択肢が多いため、「終わりだ」と考える必要はありません。
卒業後の選択肢について「新卒で就職できなかったらどうする?人生終了でない理由と選択肢を解説」の記事で解説しているので、あわせてご確認ください。
大学院を中退してしまうと既卒/第二新卒扱いになる
大学院生は就職以外の選択肢もあることをお伝えしましたが、注意点も紹介します。
大学院を中退してしまうと、新卒カードが使えなくなり、既卒・第二新卒扱いになります。新卒枠の求人に応募しても、経歴だけで選考から外されてしまう可能性が高いため、就活における選択肢が狭まるのは間違いないでしょう。
ただし、既卒・第二新卒だからといって、優良企業の求人がないわけではありません。たしかに、大手は少ないかもしれませんが、伸び代のある中小企業や働きやすい環境の小規模企業も数多くあります。
考え方によっては、大手企業に就職するよりも幸福度は高い可能性もあるため、万が一、そのような状況に陥っても悲観しすぎないようにしましょう。
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大学院生の就職活動はいつから?基本スケジュールを解説
大学院生として就活を進める場合の基本スケジュールを解説します。学部卒の場合、大学3年生の3月からエントリーが開始し、大学4年生の10月に開催される内定式に向けて、就活に取り組むケースが一般的です。
ただし、大学3年生6月あたりからサマーインターンのエントリーが始まるため、一般的には大学3年生の春頃から就活準備に取りかかる傾向があります。
一方、大学院卒の場合は、学部卒の就活スケジュールや準備を始める時期が異なるケースも多いため注意が必要です。修士課程と博士課程、それぞれの就活スケジュールについて解説しますので、就活準備を効率的に進めるための参考にしてください。
修士課程の場合は1年目の春から
学部卒業後、最短で2年間大学に通うことになる「修士課程(博士前期課程)」の場合、修士1年生の春から就活準備を始めるのが一般的です。
修士課程の基本的な就活スケジュールは以下の通りです。
・修士1年生の6月頃からインターンシップのエントリー開始
・修士1年生の3月頃に就職活動の情報解禁、エントリー開始
・修士2年生の6月頃から企業の選考活動が本格化
・修士2年生の10月頃に内定式
上記の通り、修士課程の場合は選考開始時期が異なるだけで、学部卒の一般的な就活スケジュールとほぼ同じ流れで進んでいきます。修士1年生は、学部3年生のような位置付けになるため、進学後すぐに就活準備を始める形になります。
したがって、修士課程の場合は修士1年生の6月頃までには、自己分析や企業研究などの就活準備を済ませておきましょう。
なお、修士1年生の就活の進め方や人気の就職先について知りたい学生は「修士1年生でも内定はもらえる?就活成功へのポイントや人気の就職先を紹介」の記事もあわせてご確認ください。
博士課程の場合は2年目の夏から
博士課程の場合は、博士2年生の夏頃から就活をスタートするのが一般的です。
なお、博士課程(博士後期課程)の場合、修士課程(博士前期課程)の2年間に加え、最低3年間大学に通う必要があります。つまり、学部卒業後、最低でも合計5年間の大学に在籍することになり、博士2年生は学部3年生のような位置付けになります。
3年間の博士課程を選択した学生の具体的なスケジュールは、以下にまとめました。
・博士2年生の6月頃からインターンシップのエントリー開始
・博士2年生の3月頃に就職活動の情報解禁、エントリー開始
・博士3年生の6月頃から企業の選考活動が本格化
・博士3年生の10月頃に内定式
なかには、4年制の博士課程もありますが、考え方は同じです。4年制の場合は、学部3年生と同等の位置付けとなる博士3年時の夏頃が就活開始時期の目安になります。
ただし、博士の場合は、就活に明確なルールが定められていません。そのため、早期からインターンや本選考を始める企業も多い傾向があります。
なかには、博士2年生の6月頃にエントリーが始まり、10月頃から選考を行う企業もあるため、できるだけ早めに就活準備を進めておきましょう。
博士課程の就職スケジュールの詳細については、「博士課程の就活は厳しいって本当?内定に向けての準備やスケジュールを解説」の記事でも解説しているので参考にしてください。
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大学院生向け!内定につながる就職活動のコツ3選
就活を控える大学院生に向けて、志望企業からの内定につながる3つのコツを紹介します。大学院生ならではのポイントに絞って解説するので、参考にしてください。
1.研究で忙しくても早めに就活の準備をする
大学院生の就職活動では、どれだけ研究が忙しくても、早めに就活準備を始めることが重要です。
日々の研究や学会の準備などの学業に加えて、選考書類の作成やインターンシップへの参加といった就活も進める必要があるため、大学院生の就活スケジュールは学部生に比べて厳しいものになります。
研究の発表や就活解禁日から逆算して効率的に準備を進めておかないと、どちらの活動も中途半端な結果になってしまいかねません。準備が整わない状況で選考を受けることになれば、ほかの学生と比較してマイナスイメージを与えてしまう可能性があります。
遅くともインターンが始まる前後には就活準備が終わるように、スケジュール管理を徹底しましょう。
なお、就活準備の具体的な進め方を知りたい学生は「要チェック!就活が本格化する前に準備すべきこと」の記事もあわせてご確認ください。
2.得意な分野に絞らず幅広い業界に応募する
企業に応募する際は、大学で学んだことを活かせる業界に絞らず、幅広い業界の企業に応募しましょう。
応募する業界や企業を絞りすぎると、ほかの学生と比較して就職活動の経験値が蓄積されません。その結果、面接でうまくアピールできないと内定獲得の確率は下がってしまいます。
さまざまな企業の説明会や面接を受けることで、仕事への理解が深まったり、面接に慣れてきたりするケースもあります。
また、専攻している分野にもよりますが、別業界でも大学院で学んだスキルや知識が評価されるケースは少なくありません。結果的に内定を獲得できれば、心理的に余裕を持った状態で第一志望の選考に臨めます。
自分のよさを存分にアピールできる状況を作るためにも、幅広い業界や企業にエントリーし、就活の経験値を蓄積しましょう。
なお、応募する業界や企業を選ぶ際には、業界・企業研究が必要不可欠です。業界研究では、大学院で学んだ知識や習得したスキルを活かせる業界が見つかるでしょう。
業界研究について詳しく知りたい方は、「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」の記事もあわせてご確認ください。
3.大学院で学んだことを前面に出してアピールする
大学院で得た専門的な知識は、面接官に前面に出してアピールしましょう。
「社会人になりたくないから、明確な目的を持たずに大学院へ進学したのでは」と疑問に思う面接官もいます。そのような疑問を払拭するためにも、大学院でどのようなことを身につけ、どのように企業へ貢献できるのかを明確にしなければいけません。
大学院卒という経歴だけでは、専門的な知識を活かせる理由にはならないため、自己PRや志望動機の内容は今まで学んできた内容に結びつけるように心がけましょう。
なお、自己PRや志望動機の作り方について詳しく知りたい学生は「就職活動の自己PR例文18選を紹介!書き方や高評価につながるコツも解説」の記事もあわせてご確認ください。
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大学院生が意識するべき就職活動における3つの注意点
就職活動を進めるうえで、大学院生が特に意識するべき3つの注意点について解説します。自分にあてはまる項目がないか確認しておきましょう。
1.「大学院卒は有利」という思い込みは危険
大学院生には専門的な知識がありますが、必ずしも就活において有利に働くとは限りません。たとえ専門的な知識を持っていても、応募先の企業と関係がなければ、企業へのアピールポイントにはならないでしょう。
特に、理系の場合は大学院卒の人が多いため、経歴や学歴だけでは効果的なアピールにはつながりません。「大学院卒という学歴を持っているから、就活の対策はしなくても大丈夫」と考えていると、採用を逃してしまう可能性もあります。
大学院生の就活では、経歴や実績、スキルの内容も大切ですが、「どのようにアピールするか」も非常に重要です。素晴らしい経歴を持っていても、伝え方がイマイチでは採用担当者に伝わらない可能性があるため、相手目線のアピールを心がけましょう。
2.専門用語ばかり使って説明するのはNG
面接官に研究内容を説明するときは、専門用語はできるだけ避け、誰が聞いてもわかるような説明を心がけてください。必ずしも面接官が専門用語を理解できるとは限りません。
簡潔に説明するために専門用語を使う学生もいますが、専門用語が多い説明をマイナスに捉える面接官も多いでしょう。
面接官がわからない言葉を使って説明を続けてしまうと、「コミュニケーション能力がない「客観性が欠けている」という評価につながる可能性もあります。
また、面接だけでなく、エントリーシートや履歴書でも同様に専門用語を多用したアピールは好ましくありません。採用担当者からマイナス評価を避けるためにも、誰が聞いてもわかるように研究内容を説明しましょう。
3.研究が忙しくても就職活動を後回しにしない
大学での研究が忙しいからといって、就活を後回しにするのは避けてください。
研究が落ち着いて就活を始めたら、すでに募集枠の多くが埋まっている可能性もあります。研究だけを進めると、周囲の就活の波に乗り遅れ、受けられる企業が狭まります。
通学時間にスマホを使って企業のWebサイトを見たり、自己分析をしたりするなど、隙間時間を有効活用して少しずつ就活を進めておきましょう。
また、どうしても時間を作れない場合は、同期の学生にどのように就活準備を進めているか聞いてみるのもおすすめです。同じ状況のなか、効率的に就活を進めている学生の話を聞ければ、学業と両立するためのヒントを得られるかもしれません。
忙しいから後回しにするのではなく、どうしたら両立できるのかを考え、具体的な解決策を模索しましょう。
なお、理系・文系大学院生が就活に失敗しないためのコツを知りたい学生は「大学院生が就活に失敗しないためにできることは何?考え方や対策をご紹介」の記事もあわせてご確認ください。
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大学院進学後の就職活動に不安を感じる学生へ
大学院卒業後に就職を目指す場合は、研究で忙しくても早めに就活の準備を行い、得意な分野に絞らず幅広い業界に応募することが大切です。また、大学院で学んだことを前面に出してアピールするために、自己分析や企業研究をしっかりと行いましょう。
一方で、理系・文系大学院への進学を考えている学生のなかには「就職先が見つかるか不安」「大学院卒の就活において、どのようなアピールが効果的かわからない」と悩んでいる人も多いようです。
そのような学生は、就活のプロにサポートしてもらうのがおすすめです。
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研究と就活を両立し、志望する企業からの内定をスムーズに獲得したい学生は、キャリアチケットまでお気軽にご相談ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。