就活におけるエントリーとは?開始時期や応募数などを解説

このページのまとめ

  • 就活におけるエントリーとは、興味のある企業に応募すること
  • 就活のエントリーは、就活サイトや企業の採用ページからできる
  • 就活のエントリー開始時期は、一般的には大学3年生の3月

就活におけるエントリーとは?開始時期や応募数などを解説のイメージ

「就活のエントリーとは何のこと?」「いつまでに動き出せばいいの?」などと悩む就活生も多いのではないでしょうか。

エントリーとは、企業に対して「説明を聞いてみたい」「選考を受けようと検討している」など、興味があることを伝える意思表示です。

この記事では、就活におけるエントリーの概要や申し込みの時期、エントリー数などを解説しています。就活で出遅れないためにも、ぜひ参考にしてください。

就活におけるエントリーについて相談したい

   
目 次

就活のエントリーとは企業に応募すること

就活でのエントリーとは、企業に対して「説明会に参加したいです」「選考を受けたいです」と意思表示をすることです。エントリーすることで、企業側から説明会の日程が送られてきたり、エントリーシートの提出期限が提示されたりします。

企業の選考に参加するには、通常、エントリーが必要となります。そのため、興味のある企業や、選考を受けたい企業に対してはエントリー手続きをしましょう。

ただし、エントリーは選考への応募ではないため、選考を受けた企業すべての選考を受ける必要はありません。まずは、興味のある企業にエントリーし、採用情報を得たり企業研究を行ったりと準備をする中で、エントリーした企業の中から実際に選考を受ける企業を選んでいきましょう。

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就活のエントリーとプレエントリーの違い

プレエントリーとは、エントリーを行う前段階のことです。一般的に、興味を持っている会社に対し、資料請求を行ったり、エントリーを意思を示したりすることを指します。

ただし、プレエントリーの定義は会社や就活サイトによって異なる場合があるので気をつけましょう。プレエントリーとの混同を避けるために、エントリーのことを「本エントリー」と表現するケースもあります。

就活でのエントリーとプレエントリーの違いについては、「プレエントリーに適した数はどのくらい?エントリーとの違いや注意点も解説」も参考にしてください。

24卒学生のプレエントリー数は平均16.8社

プレエントリーを何社すればいいのか、悩む就活生も多いでしょう。結論からいうと、就職活動においてプレエントリー数を何社すればいいのかに基準はありません。

公益社団法人全国求人情報協会の「2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査」によると、24卒におけるプレエントリー数の平均は16.8社でした。そのうち、15.5社の企業説明会に参加しています。

約17社エントリーして、実際に内定を獲得できたのは2社程度です。ある程度のエントリー数がなければ、内定までたどり着くのは難しいことを覚えておきましょう。

参照元
公益社団法人全国求人情報協会
2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査

文系就活生の平均プレエントリー数は約19社

同調査によると、文系就活生の平均プレエントリー数は19.3社でした。そのうち、企業説明会に参加したのが17.3社、書類選考などを受けたのが11.5社です。

プレエントリーを行ったからといって、必ず選考に参加するとは限りません。プレエントリーしてから「やっぱり違った」と思うケースもあるので、多めにエントリーしておくとよいでしょう。

理系就活生の平均プレエントリー数は約11社

同調査によると、理系就活生の平均プレエントリー数は11.5社でした。理系が文系に比べてエントリー数が少ないのは、専門分野や研究分野に絞って就職活動を行う傾向があるためです。

また、理系は自分で企業を探すことに加えて、学校推薦や教授推薦を受ける場合もあります。そのため、文系就活生よりもエントリー数が少なくなる傾向にあるのです。

理系就活生の就活については、「理系就活はいつから始める?スケジュールや選択肢、就活の進め方を紹介」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

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就活でエントリーする3つの方法

就活でエントリーするためには、就活サイトのほか、企業の採用ページから直接エントリーする方法があります。方法を知らずにエントリーに失敗することがないよう、以下を参考にしてください。

1.就活サイトを利用する

就活のエントリーで多いのが、就活サイトを利用する方法です。あらかじめ氏名や学校名などの基本情報を登録しておくことで、エントリーしたい企業を見つけたらすぐにエントリーが可能になります。

就活サイトを利用してエントリーするメリットは、多くの企業情報を一括で確認できること。また、業界や業種検索もできるので、企業を探しやすい点も特徴になります。情報を集めやすく便利なため、就活サイトを使ってエントリーする就活生は、非常に多いでしょう。

2.企業の採用ページから直接エントリーする

企業の採用ページにアクセスし、直接エントリーすることも可能です。志望企業がすでに決まっている場合、その会社の採用ページからエントリーしても問題ありません。

ただし、就活サイトからエントリーする方法と異なり、1社1社個人情報の入力が必要になるので、手間がかかることを理解しておきましょう。また、なかには就活サイト経由のエントリーしか受付しない会社もあるため、事前に確認してください。

3.説明会やインターンシップの際に指示される

説明会やインターンシップに参加した際に、エントリーに関しての情報を伝えられる場合もあります。この場合には、就活サイトでの情報解禁よりも早くエントリーが可能になることが多いでしょう。

直接エントリーについて指示されるのは、説明会やインターンシップに参加するような意欲的な学生を採用したいという会社側の意図があります。

エントリーの方法については、「就活は3月からでは遅い?スケジュール・今すぐやること・注意点を解説」も参考にしてください。

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就活のエントリーはいつから?開始時期を解説

就活のエントリーは、大学3年生の3月から行うケースが一般的です。しかし、会社によっても変わってくるので、どんなパターンがあるか理解しておきましょう。

経団連加盟企業は大学3年生の3月

経団連に加盟している会社の場合、エントリーは大学3年生の3月から開始です。厚生労働省の「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について」にて、「広報活動開始は、卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降」としているためです。

2025年度卒業・修了予定者の採用活動については、現行と同じ日程で行うとされている状況です。ただし、採用活動については今後見直しを行うといわれているため、2026年度以降に卒業予定の方は情報を随時確認することをおすすめします。

参照元
厚生労働省
大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について

前倒しでエントリーを受け付けている企業も多い

企業のなかには、3月よりも前にエントリーを受け付けている場合もあります。内閣府の「令和5年度学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果 報告書(49p)」によると、3割近い就活生が、大学3年生の9月以前に最初のエントリーシートを提出していました。

エントリーだけではなく、プレエントリーも含まれていると考えられますが、3月よりも早く動いている企業や就活生もいることは知っておきましょう。

参照元
内閣府
令和5年度学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果 報告書(49p)

秋採用や通年採用を行う企業もある

企業のなかには、秋採用や通年採用を行う企業もあります。たとえば、外資系企業やベンチャー企業は10月ごろからエントリーや早期選考が始まる場合があるので覚えておきましょう。

また、秋採用や通年採用があるということは、エントリー時期が遅れてしまったり、秋まで内定がもらえていなかったりする場合にも就職活動ができるということです。エントリーに遅れたり、内定がもらえなかったりしたときでも、就活を諦めずに行いましょう。

秋採用については「新卒の秋採用で内定を獲得する6つのポイントは?企業の探し方や注意点も解説」も参考にしてください。

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就活のエントリー数が多いメリット

就活のエントリー数が多いことで、企業選びの視野が広がったり、自分に合う企業を見つけやすくなったりするメリットがあります。エントリー数を増やすことのメリットを4つ紹介するので参考にしてください。

企業選びの視野が広がる

エントリー数を増やすことにより、企業探しの視野を広げられるメリットがあります。就活開始前には知らなかった業界や企業に興味を持ち、就活を進められるでしょう。

業界を絞ることも大切ですが、絞りすぎるとエントリーできる企業の選択肢がなくなってしまいます。エントリー数を増やすために、仕事内容や社風、条件などが合わないと感じる企業の選考を受けなければならない場合もあるでしょう。

エントリー数を増やして比較検討を行えば、理想の企業も探しやすくなります。少しでも興味を持った企業には、エントリーしておくことがおすすめです。

自分に合う企業を見つけやすくなる

エントリー数を増やすことにより、自分に合う企業を見つけやすくなります。もともとはあまり興味がなかった企業も、選考が進むにつれて志望度が上がるケースも珍しくありません。

エントリーして企業研究を行ったり選考に参加したりするなかで、「この業界で働きたい」「この企業に貢献したい」と思う業界や企業が見つかることもあります。自分に合う企業を見つけるためにも、まずエントリーしてみることが大切です。

自分に合う仕事を見つけるためには、業界研究で業界や仕事について知っておくのも欠かせません。「業界研究のやり方とポイントを詳しく解説!自分に合った仕事を見つけよう」の記事を参考に、まずは業界について調べてみてください。

選考経験を多く積める

エントリー数を増やして選考に参加すれば、選考経験をより多く積めます。面接やグループディスカッションは慣れも大事なので、自信をもって選考に参加できるようになるでしょう。

面接やグループディスカッションは初めて受ける就活生も多く、緊張していて本来の実力を発揮できないこともあります。繰り返し選考に参加することで、場の雰囲気に慣れ、選考への恐怖心も減っていくでしょう。

また、エントリー数が少ないと、選考に慣れていない状態で志望度の高い会社の選考を受けることに。エントリー数が多いと志望度の高い会社の前に選考経験を多く積めるので、採用につながる可能性が高まるでしょう。

選考に落ちても気持ちに余裕ができる

エントリー数が多ければ、選考に落ちたとしても気持ちに余裕ができます。ほかの会社の選考が進んでいるため、まだチャンスはあると安心できるでしょう。

エントリー数が少ないと1社ごとのプレッシャーが大きくなり、緊張で実力を発揮できない場合もあります。エントリー数の多さは安心につながるので、多めに選考を受けておくのがおすすめです。

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就活のエントリー数が多いデメリット

エントリー数が多いことで、スケジュール管理が大変になったり、企業研究に使える時間が減ったりするデメリットもあります。エントリー数は多ければよいというわけではないことを理解しておきましょう。

スケジュール管理が難しい

エントリー数を増やすと、予定が重なりスケジュール管理が難しくなります。就職活動には多くの準備が必要。説明会や面接はもちろん、エントリーシートの締切日があることも忘れないでください。

また、エントリー数が多くなると就職活動にかける時間が多くなり、学業やアルバイトとのスケジュールの調整も大変になります。自分が管理できる範囲でエントリーを行い、就活を進めることが大事です。

就活のスケジュール管理については、「就活と卒論は両立できる?スケジュール管理の4つのコツや面接対策も解説」も参考にしてください。

1社あたりに割ける時間が減る

エントリー数を増やすと、必然的に1社あたりに使える準備時間が減ってしまいます。その結果、企業研究や面接対策などが不十分になるかもしれません。

選考の通過率を上げるには、自己分析や業界・企業研究、面接対策が不可欠です。1社あたりに使える時間が減り十分な対策ができていないと、企業側に「志望度が低いのではないか」と思われて内定獲得が遠のくでしょう。

エントリー数の多さに安心してしまう

エントリー数に満足してしまい、「これだけエントリーしていれば、内定がもらえるだろう」と気が緩んでしまう就活生もいます。

しかし、エントリー数を増やしたところで、内定を獲得できるかどうかはわかりません。準備が不十分であれば、どの会社にも落ちてしまうでしょう。就活のエントリーでは、量も質も大切です。エントリー数だけで安心しないよう注意してください。

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就活のエントリー数が少ないメリット

就活のエントリー数を減らすことで、準備に使える時間が増えたり、就活の軸がブレにくくなったりします。ここでは、エントリー数が少ないメリットを3つ紹介するので、参考にしてください。

業界・企業研究を入念にできる

エントリー数を減らせば、1社の業界研究や企業研究に使える時間が増えます。会社ごとの対策を入念にでき、アピールもしやすくなるでしょう。

就活の選考に受かるには、「どのような仕事内容なのか」「どのような能力が求められるのか」「会社の価値観は何なのか」などの業界・企業研究が欠かせません。より深く研究できているほど、ほかの就活生との差別化につながります。

時間的な余裕が生まれやすい

エントリー数が少ないと、その分説明会や面接の回数も少なくなるので時間に余裕が生まれます。アルバイトや部活動などと両立もしやすくなるでしょう。

忙しい時期が続いてしまうと、体力的にも精神的にも大変です。数ヶ月続く就活の間、頑張りすぎると体調を崩してしまうかもしれません。

パフォーマンスを発揮するためには、元気であることも大切です。あえてエントリー数を減らして、スケジュールに余裕を持たせるのも1つの方法でしょう。

就活の軸がブレにくい

自分が本当に志望する業界や会社に絞ってエントリーすることで、就活の軸がブレにくくなるでしょう。そもそも、あまり興味のない会社や職種を候補から外してしまうからです。

自分の興味・関心が薄い会社の選考対策に時間を費やす必要がなければ、その分、就活を効率よく進められるでしょう。

就活の軸がわからない人には、「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」の記事がおすすめです。自分なりの軸を持っていると、会社選びが楽になります。

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就活のエントリー数が少ないデメリット

エントリー数が少ないと、持ち駒への不安や選択肢の減少など、デメリットもあるので気を付けましょう。ここでは、エントリー数が少ないデメリットを3つ解説します。

選考に落ちたときに持ち駒がなく苦しくなる

エントリー数が少ないと、選考に落ちた場合に「もう後がない」「就活に失敗してしまう」と苦しくなるのがデメリットです。

就活において、応募したすべての会社から合格通知をもらえるケースはほとんどありません。内定をもらう回数よりも、選考に落ちる回数の方が多い就活生が普通です。

持ち駒がなくなってしまうと、またエントリーから始めることになります。一からのスタートとなり、就活がしんどくなってしまうでしょう。

持ち駒がなくなってしまう理由については、「就活の持ち駒がなくなったら?全滅する5つの原因や効果的な増やし方を解説」の記事で紹介しています。苦しい思いをしないように確認しておきましょう。

企業選びの視野が狭くなる

エントリー数が少ないと、さまざまな業界や会社を比較することができないので企業選びの視野が狭くなりがちです。

エントリーする会社が少ない場合、「自分が持っていた業界イメージと違った」「この職種や会社も自分に合っているかも」などの発見も減ります。自分が持っている狭いイメージのまま、就活を続けなければなりません。

就職活動をある程度進めてから「この業界は合わないな…」と気付いても、視野が狭いため方針転換が難しくなるのもデメリット。視野を広げるためには、多くの会社にエントリーする必要があります。

就活への意欲が低いと判断される可能性がある

エントリー数の少なさは、就活への意欲の低さと判断されるかもしれません。面接では「就活はいつから始めたか」「選考に進んだのは何社か」などと聞かれる場合もあるからです。

たとえば、「エントリーは御社だけです!」と伝えると、「落ちた場合のことを考えていないのだろうか?」と担当者を不安にさせてしまいます。計画性のなさをイメージさせてしまうことにもつながるでしょう。

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就活のエントリーで悩んでいるあなたへ

就活のエントリーには正解がなく、「いつ準備を始めればよいのだろう」「何社ぐらいエントリーすればいい?」と悩んでいる就活生も多いのではないでしょうか。迷う場合は、自分の興味・関心がある会社を中心に、20社ほどのエントリーを目指すのがおすすめです。

ただし、就活の状況は一人ひとり異なります。エントリーに向けて一人で就活準備をするのが不安な場合は、エージェントへの相談もおすすめです。

就職エージェントであるキャリアチケットでは、自己分析や業界・企業研究といったエントリー前の事前準備から面接対策まで、就活に役立つサポートをしています。就活のエントリーについて漠然とした不安を抱えている就活生は、ぜひ利用してください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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