このページのまとめ
- 教員の志望理由では、実現したい目標や教育への熱意が大事
- 教員の志望理由は、学校ごとの特色を理解してアピールを考えよう
- 教員の志望理由を考える場合、「子どもが好き」だけではアピール不足なので注意する
「教員になりたいけど志望理由が思いつかない」「どのような内容が評価されるのか知りたい」などと悩む就活生も多いでしょう。教員の志望理由では、なぜ教員なのかを明確にし、教育への熱意を伝えることが大切です。
この記事では、教員の志望理由を考える際のコツや書き方、例文を紹介します。最後まで読めば、どのような志望理由が教員試験で評価されるかを理解でき、自信をもってアピールできるようになるはずです。
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- 教員を目指す際に志望理由が重要な理由
- 教員の志望理由で見られているポイント
- 教育に対する熱意をもっているか
- 教育を通して何を実現したいか
- 実現可能な目標設定が出来ているか
- 教員の志望理由を考える前に知っておくべき小学校・中学校・高等学校の特徴
- 小学校の特徴
- 中学校の特徴
- 高等学校の特徴
- 特別支援学校の特徴
- 教員の志望理由を考える前に実施したい準備
- 1.教員に求められる資質を把握する
- 2.志望する学校の特色や教育方針を調べる
- 3.自己分析をして強みや弱みを理解する
- 4.誰かに教えた経験を棚卸しする
- 5.現代の教育問題について考える
- 教員の志望理由についてのキャリアアドバイザーのアドバイス
- 教員の志望理由の書き方・構成
- 1.志望理由を簡潔に伝える
- 2.志望する理由を具体的に伝える
- 3.なぜ教員なのかを伝える
- 4.教員としてのビジョンを伝える
- 教員の志望理由を考える際のポイント
- 志望先を選んだ理由を明確にする
- 「子どもが好き」だけにならないようにする
- 安定性などの条件面を理由にしない
- 恩師とのエピソードだけでは評価されない
- 【例文】教員の志望理由の応募場所別
- 1.小学校の教員を志望する場合の例文
- 2.中学校の教員を志望する場合の例文
- 3.高等学校の教員を志望する場合の例文
- 教員の志望理由におけるNG例文とポイント
- 志望する理由が不明瞭な例文
- その自治体を選んだ理由が不明瞭な例文
- 条件面が志望理由になっている例文
- 面接で教員の志望理由を伝える際のポイント
- 1文は短く簡潔にまとめる
- 専門用語の使用は避ける
- 普段よりもゆっくりと話すようにする
- 教員の志望理由がうまく書けずに悩んでいるあなたへ
教員を目指す際に志望理由が重要な理由
就活において、志望理由は企業が特に気になる内容です。教員は児童や生徒のお手本となれるような存在である必要があり、「子どもが好き」「教えることが得意」などの理由だけでは十分な志望理由とはいえません。
教員の志望理由には、人を育てることへの責任感や、教育に対する熱意を明確に感じられることが必要です。学校の特色や教員に求められている資質、教育の問題点などをしっかりと把握し、自分の教育理念に合っているか、将来どのような教員になりたいのかなどを考えてみましょう。
志望理由の書き方が分からない場合は、「志望動機の組み立て方は順番が大事!好印象を与えるポイントや例文をご紹介」の記事を参考にしてください。志望理由がどのようなものなのかイメージを膨らませることで、自分が書きたい内容が思い浮かんでくるはずです。
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教員の志望理由で見られているポイント
ここでは、教員の志望理由で、企業に評価されるポイントを3つ紹介します。
教育に対する熱意をもっているか
教員の志望理由からは、教育に対して熱意をもっているかが見られています。教員は、将来を担う子どもたちを育成する立場であり、彼らの成長に対してどれだけ責任をもてるかどうかが大切だからです。
また、教員の仕事は生徒への指導だけでなく、授業の準備や保護者への対応など多岐にわたる仕事です。大変な状況でも、熱意をもって真剣に取り組めることをアピールしましょう。
教育を通して何を実現したいか
自分が教育に携わることで、何を実現したいかも評価されるポイントです。教員は、勉強を教えることだけが仕事ではなく、子どもたちの成長にプラスになる働きが求められています。
教育の場面では、学業の問題だけではなく、「不登校」「いじめ」のような問題も発生するでしょう。また、グローバル化や多様性の理解など、コミュニケーション以外の部分も学んでいく必要があります。
教員の志望理由では、教育上にどのような課題があるのかを把握し、課題に対して何を実現したいのかを伝えることが大事です。
実現可能な目標設定が出来ているか
教員の志望動機では、熱意や目標をもっているだけでなく、その目標をどう達成しようとしているか、という点も見られています。素晴らしい目標を設定していても、どう実現するかが見えていなければ、企業の評価を獲得するのは難しいでしょう。
たとえば、「不登校の問題を解決したい」場合、具体的にどのように動くのか、具体的な解決策を伝えることで企業に納得してもらえます。
また、目標をもつきっかけとなった出来事や、実際に行動したエピソードがあれば高評価につながります。たとえば、「不登校の子どもたちをサポートするために、フリースクールのボランティアを経験した」と伝えれば、不登校の課題解決に対する熱意が見受けられるでしょう。
志望理由を考えることが難しく感じる方には、「志望動機が『難しい』就活生へ…企業に伝えるためのコツと注意点をご紹介」の記事がおすすめです。
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教員の志望理由を考える前に知っておくべき小学校・中学校・高等学校の特徴
教員の仕事は、小中高の区分や公立私立によって内容が異なります。ここでは、小中高それぞれの特徴をまとめました。特徴をもとに、経験の棚卸しや教育への携わり方を見つめ直しましょう。
校種ごとの特徴を把握したうえで自身の経験や教育に対する考えを振り返れば、志望理由に具体性や深みをもたせられるでしょう。
小学校の特徴
小学校の特徴は、すべての教科を一人で受け持ち、子どもたちと深く長く向き合えることです。
小学校は、教科ごとに分かれる中学校と違い、「担任の先生」として1年を通して子どもたちを指導します。そのため、中学・高校以上に近い距離で子どもたちと向き合える点が特徴です。
小学校は、6年間という長い年月の中で、児童の人格や学力など個々の基礎的な能力が培われる場所です。また、人間関係を学び、広げる場所でもあります。小学校の教員には、子どもたち一人ひとりと根気良く向き合える「忍耐力」や、「心を育てる意識」が不可欠です。子どもたちとどのように接し、教育していきたいかをアピールしましょう。
中学校の特徴
中学校の教員は、思春期で多感な時期の生徒と関わり、義務教育を終える節目に寄り添う必要があります。教科担当として授業を受け持つほか、部活動や課外活動での指導も重要です。
中学生のころにはそれぞれ自我が芽生え、人間関係や学力など、周りと比較をする機会も増えてきます。多感な時期であるが故に、些細な言動で心が揺れ動く機会も多いでしょう。
問題を起こす生徒や課題を抱える生徒に出会うこともあるため、予想外の出来事に対しても、冷静に対応できる精神的な強さを持っていることが望ましいでしょう。
また、義務教育を終えて進路を決めることは、生徒にとって人生の大きな通過点です。義務教育期間の最後に、教員として何を伝えられるか、どのように接するべきかなど、思春期の生徒の心や保護者の話に耳を傾けられる傾聴力が求められます。
高等学校の特徴
高等学校の特徴は、学校ごとに特色が異なり、校風に合わせて生徒と向き合う必要があることです。高校生は年齢的にも成熟し大人に近づきますが、それゆえに複雑な人間関係や経済的な悩みなどにも直面します。
高校の教員を志望する場合、赴任したい学校の特色に合わせた志望理由を作成する必要があります。各校が定める校訓や教育方針を事前に把握して、方針を踏まえた自分らしい貢献の仕方を具体的にアピールしましょう。
卒業後の生徒の進路はさまざまです。進学や就職に向けて、生徒が納得のいくよう導いていく力も求められます。どのような教育や指導が必要なのか、自分の教育指針を具体的に持ち、志望理由に盛り込みましょう。
特別支援学校の特徴
特別支援学校とは、心や身体に障害をもつ生徒が通学する学校です。特別支援学校の場合、勤務する教員も障害に対する理解やサポートができることが求められます。施設でのボランティア経験があれば、サポートが必要な子どもたちへの理解が高いと評価されるでしょう。
また、特別支援学校は、幼稚園から高校生までの生徒が対象になります。志望する生徒の年齢に応じても、志望理由は変えるのが大切です。
公務員・公立学校を志望する際の理由を考える際は、「公務員になりたい理由の書き方は?考える際のポイントや例文を解説」も参考にしてください。学校ごとの特徴も踏まえた内容にできると、より評価につながる志望理由を考えられます。
志望職種がはっきりと決まっていない方には、「就活における職種の一覧とは?自分に合う仕事の見つけ方も紹介」の記事もおすすめです。
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教員の志望理由を考える前に実施したい準備
ここでは、教員の志望理由作成において大切な準備を5つ紹介するので、実践してみてください。
1.教員に求められる資質を把握する
まずは、教員にどのような資質や特性が求められているかを考えましょう。たとえば、一般的には次のような資質が必要とされています。
・子どもが好き
・責任感
・臨機応変な対応力
・メンタル面の強さ
・意志の強さ
教員の就活で評価されるには、それぞれの学校が求める人物像を把握しておくことが大切です。そのうえで、「なぜ教師になりたいのか」を伝えられるようにしましょう。
2.志望する学校の特色や教育方針を調べる
志望する学校の特徴や教育方針を理解することも重要です。特に、教育の理念や方針などは地域によって特色が異なるので、学校のWebサイトを必ず確認しましょう。
公立学校の場合、受験する都道府県と市の教育事情や地域の歴史について、学校や教育委員会のホームページなどを参考にリサーチしましょう。
私立学校の場合は、教育に関する理念・方針や宗教などを把握することが大切です。生徒募集用のパンフレットを資料請求して、指導方針を確認するのも一つの手でしょう。
一般的に、学校によって力を入れる項目は以下に分類できます。
・学力
・体力や部活動
・人格形成や個性の尊重
・グローバルな人材育成
・ITや音楽、芸術などの特定領域に特化
教育業界を理解するためには、業界研究を実施してみましょう。業界研究の進め方は「業界研究、おすすめの方法は?これから就活を始める人へ」の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
3.自己分析をして強みや弱みを理解する
自己分析を行い、自分の強みや弱みを整理しておきましょう。志望理由では、志望先の求める人物像に合わせてアピールをする必要があるからです。
志望理由を聞かれたら、自分の特徴を活かして、学校に対してどのような貢献ができるか伝える必要があります。自己分析で自分の強みを明確にし、選考への準備をしておきましょう。
自己分析の進め方については、「自己分析とは?おすすめのやり方8選や実施時の注意点を紹介」の記事で紹介しているので参考にしてください。
4.誰かに教えた経験を棚卸しする
教員の志望理由を伝える際は、指導経験のエピソードを盛り込むのがおすすめです。指導経験を振り返ることで、「なぜ教員を目指そうと思ったのか」も明確になるでしょう。
たとえば、以下のような経験がなかったか振り返ってみてください。
・塾や家庭教師で教えた経験
・インストラクターとして指導した経験
・アルバイトで仕事のやり方を指導した経験
・友人や弟、妹などに勉強を教えた経験
・教育実習の経験
経験を洗い出したら、「何を教えて」「その結果どうなったか」「自分の感情にどのような変化があったのか」などを言語化してみましょう。そうすることで、自身の教育に対する姿勢に具体性と納得感が加わります。
5.現代の教育問題について考える
教育問題への関心をアピールすることも重要です。志望理由を書く際は、教員を目指したきっかけや今後の展望などとともに、教育問題についての自分の考えを述べましょう。自分なりの問題意識をもち、どう変えていきたいかをアピールすることで、志望理由に深みが増します。
以下のような内容について、自分なりに意見をもっておきましょう。
・不登校
・学力低下
・ゆとり教育
・中高一貫教育
・いじめ
・英語教育
志望理由の全体にこれらの教育にまつわるキーワードを盛り込み、教育問題への関心の高さをアピールしてみてください。
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教員の志望理由についてのキャリアアドバイザーのアドバイス
教員の志望動機を考えるにあたって注意すべきことは、
1.教員の仕事で、あなたのどんな強みが活かされるのかを伝えること
2.教員の仕事を通じて、あなたはどんな自分になりたいのかを伝えること
の2つです。
教員の仕事は総合職などと比較して求められる専門性が高いため、採用要件を良く確認したうえで、アピールすべき自分の強みを考えるようにしましょう。
また、教員は所属する組織(官公庁なのか企業なのか)によって、大切にしたい教育理念や方向性が大きく異なります。そのため、あなたの「なりたい像」と志望先の方向性が一致していることをしっかり伝えることも大切になります。
「なりたい像」が明確に思いつかない人は、「どんな思いを持って生徒と接したいか」「働くうえでどんな価値観を大切にしたいか」を考えてみるとヒントになるはずです。
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教員の志望理由の書き方・構成
教員の志望理由をわかりやすく伝えるには、構成を意識することが大切です。志望理由を伝える際の基本的な構成を紹介するので、作成時の参考にしてください。
1.志望理由を簡潔に伝える
なぜ教員になりたいのか、まずは志望理由を簡潔に伝えましょう。志望理由の結論から伝えることで、これから何について説明するのか分かりやすくなるためです。
たとえば、「私が教員を志望するのは、△△だからです」「私は△△を実現したいと思い、教員を志望しています」のように伝えましょう。長々と説明するのではなく、簡潔にまとめるのがポイントです。
志望理由の書き出しは、文章全体の印象を決める大事な部分です。評価される書き出しのコツを「志望動機は書き出しを意識しよう!好印象を与える書き方を解説します」の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてください。
また、「就活の志望動機はどう作る?基本的な構成や例文を解説」でも志望動機の書き方を解説しています。いろいろな例文を読み、自分で書く文章のイメージを膨らませてみましょう。
2.志望する理由を具体的に伝える
志望理由に説得力をもたせるために、教員を目指したきっかけとなるエピソードを伝えましょう。たとえば、「ボランティアで小学生を教えていた経験があり、生徒の成長する姿を見ることに充実感を覚え教員を目指したいと思った」のような理由があれば、面接官も納得しやすくなります。
エピソードは1つに絞り、詳しく伝えることを意識してください。「どのようなきっかけがあり」「どのように感じたのか」を伝えると、ほかの人とは被らない自分だけの志望理由になります。
3.なぜ教員なのかを伝える
世の中にさまざまな仕事があるなかで、なぜ教員を選んだのかも伝えましょう。たとえば、「生徒の成長する姿に感動を覚えた」といった理由で選んだ場合、それは教員だけに限ったことではありません。塾講師で生徒を教えても、同じような状況を実現できるでしょう。
志望理由では、「なぜ教員なのか」が重視されています。ほかの職業との違いを整理し、教員を選んだ理由を明確にしておいてください。
4.教員としてのビジョンを伝える
教員としてどのような未来を実現したいのか、ビジョンを明確にして伝えましょう。将来のビジョンがあることで、採用担当者も採用後のイメージをしやすいからです。
たとえば、「学校現場における△△の問題を解決したい」のように、実現したいことを伝えてみてください。具体性のあるビジョンを伝えるほど採用後のイメージが増し、評価を高められるでしょう。
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教員の志望理由を考える際のポイント
教員の志望理由を考える際のポイントを整理し、高評価を目指しましょう。作成時のポイントを解説するので、参考にしてください。
志望先を選んだ理由を明確にする
教員の志望理由では、なぜその志望先を選んだのかも明確にしておきましょう。どの学校にもあてはまるような理由では、熱意が伝わりにくくなります。志望理由を考える際は、「なぜその学校を志望するのか」「その学校でなければならない理由は何か」を自分なりに整理しておいてください。
特に、志望先の学校が、自分が生まれ育った地域ではない場合、なぜその地域を選んだか聞かれる可能性が高いでしょう。「どの学校でもよいのでは」と採用担当者に思われないためには、ほかの学校や地域との違いを比較し、その学校や地域にしかない特色を理解しておくことが大切です。
「子どもが好き」だけにならないようにする
「子どもが好き」のアピールでは、評価されにくいので気をつけましょう。教員の仕事をするうえで「子ども好き」であることは大切ですが、好きなだけでは仕事にならないからです。
教員を目指すにあたって、「子ども好き」は前提として見られていることも多いといえます。子どもが好きで終わるのではなく、生徒や教育に対して仕事でどのような貢献ができるかをアピールしてください。
安定性などの条件面を理由にしない
勤務条件や給料などの待遇は、志望動機で伝えないようにしましょう。仕事に対する意欲が低いと思われてしまうからです。もちろん、仕事を選ぶ際に条件面で考えるのは悪いことではありません。
キャリアチケットの調査によると、企業を選ぶポイントでは「給与が16%」と全体で2番目に多い結果でした。
引用:キャリアチケット「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」
しかし、仕事を選ぶ際の条件にするのと、志望動機で伝えることは別物です。「教員は公務員であり、給料や待遇面が安定しているから」のような志望理由では、採用したいという気持ちにはならないでしょう。
志望理由で給料や待遇などを伝えようとしていた場合は、「志望動機で給料に触れるのはNG?伝え方のコツや例文を解説」の記事を参考にしてください。
恩師とのエピソードだけでは評価されない
「恩師にお世話になったから」「学生時代に指導してもらったから」だけでは、評価されにくいので気をつけましょう。恩師とのエピソードだけでは、あなたがどのような姿を目指すのかが分かりません。
アピールにつなげるためには、恩師とのエピソードを経て、自分が何を考え何を成し遂げたいのかが大事です。「恩師のようになりたい」ではなく、自分なりのビジョンをアピールしてみてください。
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【例文】教員の志望理由の応募場所別
ここでは、教員の志望理由の例文を校種別で3パターン紹介します。自分が志望する学校はもちろん、それぞれの違いも確認しながら参考にしてください。
1.小学校の教員を志望する場合の例文
私は、さまざまな事情を抱えていても平等に教育を提供できる公教育で、子どもたちが楽しみながら学力向上するような授業や向き合い方ができる教師を目指したいと思い、小学校の教員を志望しました。
大学で3年間経験した塾講師のアルバイトでは、英語が苦手で全くやる気のなかった生徒がいました。その生徒に対して、私自身の経験を伝えながらひたむきに働きかけることで、徐々に英語の学習と問題に取り組むようになり、成績が向上しました。それを機に自信がついたのか、ほかの教科の学習にも力が入る変化も見られ、「教える」という仕事にやりがいを感じました。
誰もが学びの機会を与えられている小学校で、勉強することの楽しさや、自信をもって学び続ける大人に成長してくれるような教育活動がしたいと強く感じ、志望するに至りました。
2.中学校の教員を志望する場合の例文
私は、子どもたちに数学の楽しさをもっと知ってもらいたいと思い、中学校の教員を志望しました。
小学生のころから計算が苦手で、算数や数学は毎回平均点以下でした。しかし、中学2年生のときに担当だったK先生は、教科書に沿った公式を丸暗記させるような授業ではなく、公式の成り立ちを自分たちで見つけ出せるような授業をしてくれました。この授業がきっかけで数学の面白さ・楽しさを知り、気がつけば数学が最も得意科目になっていました。
私も当時のK先生のように、子どもたちが進んで学びたいと思ってもらえるような、ワクワクする授業をしたいと考えています。
3.高等学校の教員を志望する場合の例文
私が教員を目指すようになったのは、高校時代の恩師との出会いからです。
学校の勉強だけに留まらず、部活動を通して人間関係、生き方についてアドバイスをいただき、自身で考えるきっかけを与えられました。私も人に教えるだけでなく、自ら考え、学ぶ楽しさを与えられる人間になりたいと思い、教員を志した次第です。
国語という教科は、生活に必要な手段であるとともに、感受性の形成に欠かせません。ひいては人間性を築く基盤ともなりうるでしょう。グローバル教育が進む今こそ、生徒に古典からうかがえる日本古来の美しさ、現代文を通した表現力を習得してもらいたいと考えています。
また、生徒が成長し社会に出た際、自身の気持ちや考えを言葉で的確に伝える力を身に付けられるよう導きたいと願っています。さらに、生徒が抱える悩みや不安に寄り添い、最善の選択ができるようサポートしていく所存です。
生徒自身に「生きる力」が身につけられる教師となるべく、努めてまいります。
評価される志望動機を書くコツを知りたい方は、「入社したい理由を明確に!評価される志望動機の作り方」をご覧ください。これらの例文のように、個人的な経験を織り込み、昨今の教育事情を踏まえて目標を語ってみましょう。
「就活の志望動機例文18選!アピールのコツや評価される書き方も解説」では志望動機の例文を紹介しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
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教員の志望理由におけるNG例文とポイント
教員の志望理由をまとめる際は、いくつか注意すべきことがあります。以下、教員の志望理由のNG例を3つ紹介します。
志望する理由が不明瞭な例文
私は英語に携わる仕事がしたいと思い、教員を志望しました。
私は大学2年生のころ、アメリカに1年間の語学留学に行きました。留学した経験を通じて英語がある程度身につき、TOEICで成果を数値化したいと考えて勉強にも注力して、850点を記録しました。
大学時代の留学経験と英語力を活かして社会に貢献したいと思うようになったことから、英語に携われる教員を志望します。その中で、△△市の教員を志望しており、その理由は、ほかの自治体に比べて英語教育に力を入れているからです。
話す能力を育成すべく、通常の英語の授業以外にも、外国人講師による英会話授業を取り入れていることに魅力を感じ、グローバル化する社会に対応できる子どもたちを育てることに私も貢献したいと考えています。
ポイント
教員の志望理由では、「教員でなければならない理由」を意識しましょう。「英語に携わる仕事がしたい」だけでは、教員を選んだ理由が伝わりません。採用担当者からすると、「英語が使える仕事はほかにもあるのでは」と感じてしまいます。
また、教員になれたとしても、英語の授業を任せてもらえるとは限りません。
教員を志望する際は、「なぜ教員を志望したのか」や、「教員でなければならない理由」を伝えてください。
その自治体を選んだ理由が不明瞭な例文
私は、子どもたちの人格形成を支えたいと思い、教員を志望しました。
私が大学生のアルバイトで塾講師をしていた当時、学校の授業についていけず、自分に自信を持てない様子の生徒がいました。自信を失ってしまうと自身の可能性を狭めてしまうことになり、本当にもったいないと感じています。
私が教員になれた際は、子どもたち一人ひとりと真っ直ぐ向き合い、勉強などで負い目を感じる子たちを優しくフォローして、将来に希望を持って努力できる大人になれるよう支援したいです。
その中で、△△市の教員を志望しており、その理由は、雰囲気が魅力的だったからです。△△市の教育現場に流れる、人を大切にし、温かみのある風土のなかで、生徒と真っ直ぐ向き合っていきたいと考えています。
ポイント
学校は日本中にあるため、なぜその自治体がよいのかも志望理由に含めましょう。学校や地域ごとの特徴を調べ、比較することが大切です。学校や地域の雰囲気は自治体のWebサイトで触れられていることが多く、就活生は志望理由を作成する際に参考にするでしょう。
しかし、実際に働いてみないと本当の雰囲気は分からず、実態をつかめているとはいえません。現地に行ってみたり、住んでいる人に話を聞いてみたりと、自分にしかない情報を集めてみましょう。その学校・自治体でなければならない理由は言語化し、志望理由作成に活かしてください。
条件面が志望理由になっている例文
私が教員を志望するのは、安定して働けるからです。
私は大学生のころ、家庭教師のアルバイトをしていました。一人ひとりの学習状況や個性に合わせて指導するのは大変でしたが、コミュニケーション能力を成長させるいい機会になりました。
しかし、家庭教師の仕事には安定がなく、子どもたちの卒業によって仕事がなくなってしまいます。学校であれば安定して仕事ができ、家庭教師の経験も活かせると感じたので志望いたしました。
ポイント
条件面を志望理由にしてしまうと、自分のことだけを考えている印象を与えてしまいます。また、「条件が良ければどんな仕事でも良いのか」と思われかねません。
教員を志望するのであれば、「教員でなければならない理由」が必要です。
なお、公務員の条件面については「公務員にも扶養手当は支給されるの?条件や金額をご紹介」の記事で紹介しています。就活で条件面を重要視している学生は、参考にしてみてください。
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面接で教員の志望理由を伝える際のポイント
ここでは、面接で志望理由を伝える場合のポイントを解説します。志望理由は履歴書だけではなく、面接でも伝えます。履歴書の文章をそのまま読んでいても評価されにくいので、丸暗記は避けましょう。
1文は短く簡潔にまとめる
志望理由を伝える際は、内容を分かりやすくするために1文を短くしましょう。長々とした文章だと、結局何を言いたかったのかが伝わりにくくなってしまうからです。
教員の仕事では、生徒に説明したり指導する場面も多く、物事を分かりやすく伝える力も重要視されます。面接での話し方が伝達力や表現力の評価にもつながるので、伝え方も意識しましょう。
専門用語の使用は避ける
専門用語は使わず、誰にでも分かる言葉を選びましょう。専門用語の説明に時間が必要となり、肝心の志望理由に対して触れてもらえない可能性があります。
アルバイトで使う言葉や仲間内の言葉などにも気をつけましょう。「子どもたちに同じ話をした場合、理解してもらえるか」を考えて言葉選びをすれば、専門用語の使用は避けられるはずです。
普段よりもゆっくりと話すようにする
面接では、普段の会話よりもゆっくりと話すようにしましょう。緊張によって早口になってしまう就活生も多いからです。早口になると聞き取るのが難しく、何度も聞き返されてしまうかもしれません。話がスムーズに進まなければ、印象が悪くなる可能性もあるでしょう。
練習では録音を行い、話すスピードを確かめてみるのも一つの方法です。普段よりも早口になっていることを前提に、ゆっくりと話すように心掛けてください。
面接で志望理由を話す際のポイントは、「志望動機は面接でどう伝える?新卒で好印象を残すポイントを例文付きで解説」の記事でも詳しく解説しています。
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教員の志望理由がうまく書けずに悩んでいるあなたへ
教員の志望理由を書くには、自己分析を行い、自分の強みや過去の「学び」に関する経験を洗い出すのがポイントです。また、自治体や学校について入念に調べ、どのような人物が求められているかを理解することも欠かせません。そのうえで内容を論理的に展開し、採用担当が興味を惹く内容に仕上げる必要があります。
志望理由が完成した就活生のなかには、「本当にこれで良いのか」と不安に感じる人も多いのではないでしょうか。就活で悩んだ場合は、第三者からサポートを受けるとスムーズに次のステップに進めます。
就活について専門的なアドバイスを受けたい方は、就職エージェントの利用がおすすめです。キャリアチケットは、新卒採用に特化した就職エージェントです。教員を目指すあなたのサポートをマンツーマンで実施します。
志望理由の添削はもちろん、強みの発見や文章のまとめ方などもサポート。また、自己分析の深掘りや履歴書・ES・志望動機の添削、面接対策といったさまざまな選考対策もお任せください。就活で抱く不安を解消しながら進められるため、後悔しない就活をしたい方はぜひ利用してみてください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。