このページのまとめ
- ホワイト企業とは働きやすい環境が整っており離職率が低い企業のこと
- ホワイト企業は成長性があり、世間からの評価も高い傾向にある
- ホワイト企業かブラック企業かを見極めたい場合は、インターンシップに参加する
「ホワイト企業とは何か」「ブラック企業との違いは?」と気になっている就活生も多いでしょう。ホワイト企業は、一般的に働きやすく、労働条件や職場環境が整っている企業を指します。
この記事では、ホワイト企業によく見られる特徴やブラック企業との違いについて解説。ホワイト企業を見極める材料になる企業認定制度も紹介します。企業選びで失敗しないためにも、働きやすい会社を見極めるポイントを押さえておきましょう。
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- 「ホワイト企業」とは?言葉の意味を簡単に解説
- ホワイト企業によくある特徴
- 1.離職率が低い
- 2.収入が安定している
- 3.人材育成に力を入れている
- 4.公平で合理的な評価制度がある
- 5.快適に働ける環境が整っている
- 6.法定外福利厚生が充実している
- 7.求人と実態にズレがない
- 8.法令順守の意識が高い
- 9.会社の成長が感じられる
- ホワイト企業が多いといわれる業界8選
- 1.鉱業業界
- 2.海運業界
- 3.公務員
- 4.医薬品業界
- 5.種苗業界
- 6.食品業界
- 7.商社業界
- 8.インフラ業界
- ホワイト企業を見極める材料になる企業認定制度
- 健康経営優良法人認定制度
- 安全衛生優良企業公表制度
- ユースエール認定制度
- くるみんマーク
- えるぼし認定制度
- なでしこ銘柄
- ブラック企業の特徴
- 労働時間が長い
- 給与が割りに合わない
- 離職率が高く常に多数の求人を出している
- ハラスメントが横行している
- 「ホワイト企業」か「ブラック企業」かを見極める方法
- 1.企業の公式サイトをよく見る
- 2.実際に働いている社員に話を聞く
- 3.インターンシップに参加する
- 4.選考の雰囲気で社風をチェックする
- 5.定時後のオフィスの様子をみる
- 6.エージェントから情報を得る
- 7.口コミや評判を調べる
- ホワイト企業が自分に合うとは限らない
- 社風が合うとは限らないから
- 強みを活かせるとは限らないから
- ホワイト企業を探す際のポイント
- 就活の軸を明確にする
- 「なぜホワイト企業なのか」を考える
- 条件を絞り過ぎず幅を広げる
- ホワイト企業に就職して安心したいあなたへ
「ホワイト企業」とは?言葉の意味を簡単に解説
ホワイト企業とは、従業員の働きやすい環境があり、福利厚生などの待遇も整っている企業を指す言葉です。明確な定義はないものの、一般的に以下のような特徴を持つ企業がホワイト企業として挙げられています。
・残業時間が少ない
・休日が多い
・離職率が低い
・勤続年数が長い
・給与が高い
・賞与がある
・福利厚生が充実している
・育休がある
ホワイト企業は以上のような理由から働きやすく、新卒で入社した人材も安心して勤務できる環境です。
「企業研究のやり方と就活に活かすコツを解説!効率的な進め方とは?」の記事を参考に、気になる企業について調べてみましょう。
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ホワイト企業によくある特徴
ホワイト企業の定義は、明確に決められているわけではありません。「離職率が低い」「給与が高い」など、人によって定義が変わる場合があります。ここでは、一般的によくいわれるホワイト企業の特徴について紹介するので、企業選びの参考にしてください。
1.離職率が低い
離職率が低い企業は、社員の満足度が高く、長く働けるホワイト企業である可能性が高いでしょう。実際に社員が短期間で辞めないということは、職場環境や人間関係、働き方に対する不満が少なく、安心して働ける証ともいえます。
離職率は、企業の採用ページや就職四季報、OpenWork、キャリタス就活などの就活情報サイトで確認可能です。気になる企業があれば、事前に調べておきましょう。
ただし、離職率が低い=必ずしもホワイト企業とは限りません。たとえば、ベンチャー企業や若手比率の高い企業では、キャリアの転換が活発であり、短期間の離職を前向きに捉えていることもあります。離職率はあくまで参考指標の一つとして捉え、ほかの情報と合わせて総合的に判断することが大切です。
2.収入が安定している
ホワイト企業の特徴の一つは、収入が安定していることです。就職後の生活を安定させるためには、「毎月決まった額の給料がきちんともらえるか」「ボーナスや残業代が正しく支払われるか」は大切なポイントになります。
インセンティブや歩合制による報酬がある企業もありますが、収入の土台となるのは基本給です。基本給が高めに設定されている企業では、仮に業績に左右される手当や賞与が少なくても、生活に困ることが少なくなります。
また、賞与(ボーナス)や残業代の支払いが明確で、きちんと実績に応じて反映される企業も、収入が安定しているホワイト企業といえるでしょう。
就活中に見るべきポイントは以下のとおりです。
・「月給」と「年収」の違いに注意(年収にボーナスが含まれているか?)
・賞与の支給実績(「年2回支給」「過去3年間の平均支給額」など)
・固定残業制の仕組み(みなし残業の時間数と金額は要チェック)
給与制度の透明性や支給実績を確認して、将来の生活イメージを描いてみましょう。
賞与の支給がある
ホワイト企業の多くは、賞与(ボーナス)を定期的に支給しています。賞与とは、企業の業績や個人の成果に応じて支払われる報酬のことで、年に1〜2回支給されるのが一般的です。
法律で支給が義務づけられているわけではありません。しかし、毎年安定して賞与が支給されている企業は、経営が安定しており社員に利益を還元する体制が整っているといえます。
求人票や会社説明会では、「賞与:年2回(△ヶ月分支給実績あり)」といった記載があるかをチェックしてみましょう。支給実績が不明だったり毎年金額が大きく変わったりするような場合は、慎重に見極めることが大切です。
3.人材育成に力を入れている
ホワイト企業は、人材を育てることを重視し、研修や教育制度が充実しています。入社後すぐに即戦力になることを求めるのではなく、新人や若手社員が段階的に成長できる仕組みを整えているのが特徴です。
・新入社員研修(ビジネスマナー・業界知識など)
・OJT(先輩社員がついて実務を教える)
・社外研修や資格取得の支援制度
ホワイト企業では、上記のような社員一人ひとりの成長を支える環境が用意されています。こうした体制があることで、未経験の新卒でも安心して働き始められ、自分の成長を感じながら長く働けるのが魅力です。
就活の際には、企業の説明会や求人情報で研修制度の内容や資格支援の有無をしっかり確認しましょう。教育に力を入れている企業ほど、社員を大切にしているといえます。
研修制度や資格制度が整っている
社員の成長を支える研修制度や資格支援がしっかり整っていることも、ホワイト企業の特徴の一つです。社員のスキルが上がることで将来的に企業の業績向上や評判アップにつながります。
資格取得を支援するために、講座を開いたり資格手当を支給したりする企業も。こうした取り組みは、社員一人ひとりのキャリア形成を大切にしている証拠です。就活中は、研修の内容や資格支援の制度がどの程度充実しているか、しっかりチェックしましょう。
4.公平で合理的な評価制度がある
ホワイト企業は、社員の仕事ぶりを公平に評価する制度を整えています。明確で合理的な評価基準があると、昇給や昇進が納得できる形で決まりやすく、不満が少なくなるでしょう。評価基準がはっきりしていることで、社員は自分の目標を具体的に設定でき、やる気やモチベーションも維持しやすくなるのが特徴です。
このような環境が整っていると、仕事の効率や業績も自然と上がり、会社全体の成長にもつながります。就活中は、企業の評価制度について具体的な説明があるかどうかを確認してみると良いでしょう。
5.快適に働ける環境が整っている
ホワイト企業は社員が気持ち良く働ける環境づくりに力を入れています。きれいで使いやすいオフィス設備や必要な道具が揃っているのはもちろん、社員同士の人間関係が良好でストレスなく働けることも大切にしているのです。最近ではリモートワークやフレックスタイム制など、柔軟な働き方に対応している企業も増えています。
こうした職場環境が整っていると、仕事のパフォーマンスが上がるだけでなく、プライベートも充実させやすく、長く安心して働けます。就活時には、実際の職場の雰囲気や働き方の制度について質問してみると良いでしょう。
ワークライフバランスを重視している
ホワイト企業は仕事とプライベートのバランスを大切にしています。ワークライフバランスが整うと、業績にも良い影響があると理解しているためです。ワークライフバランスの整っている企業の特徴には、残業が少なく定時で帰りやすいことや、育児休業や介護休業、看護休暇などの制度が充実していることなどが挙げられます。
こうした制度がしっかりしていると、家庭や自分の時間を大切にしながら働けるため、ストレスが少なく長く働きやすいでしょう。
参照元
内閣府
「仕事と生活の調和」推進サイト
心と体を守る体制が整っている
ホワイト企業では、従業員の「こころ」と「からだ」の両方を大切にするケア体制が整っています。働く中で避けられないストレスや疲労に対して、企業がどれだけ配慮しているかは、長く安心して働く上で大切な要素です。
具体的には以下のような取り組みが挙げられます。
・社内に相談窓口や産業医がいる
・定期的なストレスチェックを行う
・マッサージ・ジム・仮眠スペースなどのリフレッシュ設備がある
万が一体調を崩しても、フォローする制度が整っているため早期発見でき、適切な対応が取れます。
有給休暇の取得率が高い
ホワイト企業は社員が有給休暇を取りやすい環境を整えています。労働基準法を厳守し、社員の休みを取得させる企業は、社内環境も整っている可能性が高いでしょう。労働基準法によると、有年次有給休暇は「労働者が6ヶ月間継続勤務し、その6ヶ月間の全労働日の8割以上を出勤した場合は、10日の有給休暇を与えなければならない」と定められています。
企業によっては「有給を自由に使えない」「申請しても却下される」「通常の休日を勝手に有給休暇として申請される」といったケースもあるようです。前述したように有給休暇は労働者の権利であり、基本的に企業が使用を禁止することはできません。有給休暇を自由に取得できる社風は、働きやすさにつながっているといえるでしょう。
参照元
安全衛生情報センター
労働基準法 第四章 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇(第三十二条-第四十一条)
労働組合で従業員が守られている
労働組合とは、「労働者が団結して、賃金や労働時間などの労働条件の改善を図るためにつくる団体」です。労働者は、労働組合を結成する権利があり、団体で交渉・行動する権利が保障されています。
労働組合は、労働者の意見を集め、働きやすい環境を目指すことにつながるため、労働組合がある企業は、法外な就業規則や労働契約から、従業員は守られているといえるでしょう。なお、労働組合がある企業は、日本労働組合総連合会の「連合加盟労働組合リスト」から検索できます。
参照元
厚生労働省
労働組合
6.法定外福利厚生が充実している
ホワイト企業は、法律で義務付けられた健康保険や雇用保険に加えて、独自の福利厚生制度も充実しています。たとえば、社宅や社員食堂の完備、多様な健康診断やレジャー施設・宿泊施設の割引などです。
こうした福利厚生が整っていると、仕事だけでなくプライベートも充実させやすくなります。就活時には、どのような福利厚生が用意されているかをしっかり確認して、自分に合った環境かどうかを判断しましょう。
どのような福利厚生があるかについては、「独特な制度もある!ベンチャー企業の福利厚生事情とは」の記事も参考にしてください。
7.求人と実態にズレがない
ホワイト企業は、採用時に伝える条件と、実際の働き方にギャップがほとんどありません。就活では「入ってみたら話が違った…」というケースも少なくありませんが、ホワイト企業ではこのようなミスマッチが起きにくいのが特徴です。
たとえば、求人で「残業月10時間以内」「リモート可」と書かれていれば、実際にその働き方が実現されています。条件を偽らず、誠実に就活生と向き合っている企業は、安心して働ける信頼性の高い職場といえるでしょう。
8.法令順守の意識が高い
ホワイト企業は法律や社会のルールをしっかり守り、コンプライアンスを重視しています。従業員が安心して働けるように、不正やハラスメントの防止に取り組み、全社員にコンプライアンス教育を行っているのが特徴です。こうした企業は、労働環境が整っているだけでなく、問題が起きたときも迅速に対応し、透明性のある情報公開を心掛けています。
コンプライアンスとは、企業が「法律や条例、社会的規範などの幅広い規則を守る」ということ。たとえば、日常的にハラスメント行為がある企業は、法律や社会的規範に反するため、労働環境が整っているとはいえません。
一方で、ハラスメント対策をしっかり行い、従業員を守る仕組みを整えている企業は、コンプライアンスの意識が高いといえます。近年ではコンプライアンス研修を行う企業も増えています。あらゆる法律や規範について学ぶ機会を設けている企業は、従業員のことを考えられているといえるでしょう。
9.会社の成長が感じられる
社員が会社の成長や将来性を実感していることも、ホワイト企業の大きな特徴です。会社の業績が安定している、あるいは将来に向けてしっかりとしたビジョンを持っていると、社員は安心して仕事に集中できます。
たとえ忙しい時期や難しい課題に直面しても、将来に希望が持てる環境であれば前向きな気持ちで取り組めるでしょう。就活時には、会社の成長性や業績の安定性、将来計画について情報収集し、長く働き続けられるかを考えることが大切です。
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ホワイト企業が多いといわれる業界8選
ホワイト企業が多いといわれる業界を8つに厳選してご紹介します。自分に合う業界選びは、業界研究や自己分析を徹底的に行うことが大切です。
将来なりたい姿を見据えて業界の選択を行いましょう。
1.鉱業業界
安定した収益を上げられる鉱業業界は、ホワイト企業が多い業界の一つ。鉱業業界とは、石油や石炭、鉱石といった資源を試掘・採掘し、加工を行う業界です。中小企業では主に採掘を行い、大企業では鉱山開発を請け負う傾向にあります。
比較的給料が高く、ワークライフバランスもとりやすいといわれる業界です。また、新規参入が難しい産業のため、経営も安定しているといえます。
2.海運業界
物流を支えている海運業界は経営も安定し、ホワイト企業が多い業界といえるでしょう。海運産業は、事業を行う際に国の許可が必要なため新規参入が難しく、経営も安定する傾向にあります。
国土交通省によると、日本における貿易量の99.6%を、海運産業が支えているといわれています。つまり、日本の物流業界における海運業界は、重要度の高い業界といえるでしょう。
参照元
国土交通省
外航海運の現状と課題
3.公務員
公務員試験に合格したのち就ける「公務員」は、ホワイトといわれることが多い業界です。長く働けば働くほど給料が上がり、賞与もしっかりと支給されます。そして、暦どおりの休日もあり、家族との時間を大切にしたい方におすすめです。
公務員の仕事については、「公務員の仕事内容とは?種類と職種別でご紹介!」も参考にしてください。
4.医薬品業界
医薬品業界は、ホワイト企業が多い業界の一つ。医薬品業界とは、医薬品や医療用機器を扱う業界です。医療関係の製品メーカーは、高水準の技術力と開発への投資が不可欠。そのため、新規参入が難しく、経営が悪化する企業は少ないといわれています。
高い利益を生み出す医薬品業界は、ほかの業界と比べて給料が高い特徴があります。休みも取りやすい環境が多いため、プライベートを大切にする人におすすめの業界です。
5.種苗業界
ホワイト企業が多いといわれる種苗業界は、植物の品種改良や開発、販売を行います。食べ物は人々の生活に欠かせないため需要があり、景気にもそこまで左右されません。
競争率が人気の業界と比較して低いものの、平均年収が高い業界といわれています。野菜や花などの植物が好きで、安定した社会人生活を送りたい方におすすめの業界です。
6.食品業界
食品業界はホワイト企業が多いといわれています。食品を販売するには、商品開発や工場整備、多くの人員が必要です。
そのため、新規参入が難しく、業績が極端に悪化することは少ないでしょう。食品業界は、平均継続年数も長いため、新卒で入社する企業に長く勤めたいと考えている人にはおすすめです。
食品業界については、「食品業界の特徴をチェック!仕事内容や将来性とは」を参考にしてください。
7.商社業界
商社業界は海外貿易や国内での卸売業を軸としており、ホワイト企業が多いといわれる業界です。特に総合商社は年収が高く、福利厚生も充実しています。海外と関連した規模が大きいビジネスを行うため、なかには業務量やプレッシャーが多い企業もあるでしょう。しかし、しっかり企業を選べばプライベートとのバランスを保ちつつやりがいのある業務を行うことが可能です。
商社の仕事内容については、「商社の仕事内容とは?代表的な職種や向いている人なども紹介」も参考にしてください。
8.インフラ業界
公共性が高いインフラ業界は、ホワイト企業が多い傾向にあります。インフラ業界とは、電力やガス、鉄道など生活に欠かせないライフラインを担う業界です。
景気に左右されることなく、安定した経営ができる企業が多いでしょう。また、福利厚生は充実し、給与の水準が高い傾向にあります。
インフラ業界については、「インフラ業界とは?事業内容や職種など就活必見の情報を解説!」も参考にしてください。
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ホワイト企業を見極める材料になる企業認定制度
企業認定制度とは、一定の基準を超えた優良企業に、厚生労働省や経済産業省から称号が与えられる制度です。企業認定をされているからといって、ホワイト企業と断定はできませんが、女性活躍の推進や子育てサポートなど、企業が力を入れる取り組みを確認できます。
健康経営優良法人認定制度
健康経営優良法人認定制度とは、経済産業省が管轄している「健康経営を実践する企業を表彰する」制度です。健康経営優良法人認定制度を取得している企業は、従業員の健康状態に配慮した労働環境が整っているといえるでしょう。
従業員の健康状態を保全すると、社員一人ひとりのパフォーマンスが上がり、生産性向上につながります。
参照元
経済産業省
健康経営優良法人認定制度
安全衛生優良企業公表制度
あらゆる面で従業員を守る安全衛生優良企業は、ホワイト企業の可能性が高いといえるでしょう。安全衛生優良企業公表制度とは、労働における安全や衛生に関する取り組みを積極的に行う企業を、厚生労働省が認定・公表する制度です。
安全衛生優良企業には、健康保持増進対策やメンタルヘルス対策、過重労働防止対策、安全管理などの取り組みを行うことを求められます。
参照元
厚生労働省
安全衛生優良企業公表制度について
ユースエール認定制度
ユースエール認定制度とは、若者の採用や育成に力を入れ、雇用管理が優良な中小企業が認定される制度です。厚生労働省による認定がもらえると、認定マークがもらえます。
教育制度の充実している企業はホワイト企業の特徴の一つ。働きながらスキルを身につけられ、やりがいを持って業務に取り組めるでしょう。
参照元
厚生労働省
ユースエール認定制度
くるみんマーク
くるみんマークとは、厚生労働省が認定する「子育てサポート企業」を指します。次世代育成支援対策推進法に基づいた基準をみたしている企業を示すマークです。つまり、育児休暇が取りやすく、子どもの教育と仕事を両立できる環境といえるでしょう。
くるみんマークは、「くるみんマーク」「プラチナくるみんマーク」「トライくるみんマーク」の3種類があります。くるみん認定は2022年に認定基準を引き上げ、基準改定後のくるみん認定として、「トライくるみんマーク」が創設されました。
参照元
厚生労働省
くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて
えるぼし認定制度
えるぼし認定制度とは、女性が能力を発揮できる環境が整った企業に認定される制度です。「女性活躍推進法」に基づき、厚生労働省から認定を受けられます。えるぼし認定マークがついている企業は、ホワイト企業か否かの判断材料になるでしょう。
女性の管理職比率が基準値以上であることや、多様なキャリアコースが用意されていることが、えるぼしマークの認定基準です。男女が平等に活躍できるため、ハラスメントや差別の心配が少ない優良な企業の目安になります。
参照元
厚生労働省
女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)
なでしこ銘柄
なでしこ銘柄とは、女性が活躍できると認定された上場企業に与えられる銘柄を指します。「中長期の企業価値向上」を目的とした投資家の関心を集め、企業の取り組みを推進させることが狙いです。
女性が取締役や執行役員などの地位に就き、今後の発展が期待される企業といえます。上場企業に与えられるため、安定した社会人生活を送りたい女性は、なでしこ銘柄の有無を確認してみましょう。
参照元
経済産業省
令和6年度「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」を選定しました!
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ブラック企業の特徴
「ブラック企業」の定義は明確ではありませんが、ホワイト企業とは逆にコンプライアンス意識が低く、社員を大事にしない会社と考えて良いでしょう。一般的にブラック企業と呼ばれる企業には、次のような特徴があります。
労働時間が長い
ブラック企業の代表的な特徴の一つは、長時間労働が常態化していることです。
労働基準法では、原則として1日8時間・週40時間までの労働が上限とされています。残業が必要な場合でもガイドラインがあり、原則として企業は月45時間を超えて残業させてはいけません(労使協定の締結により一部超えることも可能)。これを継続して大幅に超えている企業は、労働環境に問題がある可能性が高いでしょう。
さらに、過重労働によって精神的疾患を患ってしまった際の労災認定基準には「発症前1ヶ月間におおむね100時間、または発症前2カ月間ないし6ヶ月間にわたって、1ヶ月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる」というものがあります。
残業80時間以上はもちろんのこと、労働基準法で定められている45時間以上の残業がある場合にも、充分な注意が必要です。
参照元
厚生労働省
過労死等防止対策
給与が割りに合わない
働いた分の給与が適切に支払われていない場合、その企業はブラック企業である可能性が高いでしょう。どれだけ働いても給料が上がらない、残業代が支給されないなどの状況が続いている企業は注意が必要です。
これは、会社側が就業規則や賃金規定をしっかり整備しておらず、法律を軽視していることの表れでもあります。特に気をつけたいのは、「固定残業代制度」や「みなし残業」の使い方が不明瞭なケース。制度として合法であっても、実際には過剰な労働時間を隠すために悪用されている場合があります。
たとえば、「残業代は月30時間分まで含まれます」と求人に書かれていても、実際には60時間働かされているとしたら、それは正当な賃金とはいえません。給与が労働に見合っていない場合、生活が不安定になりやすく、長く働くことが難しくなるため注意が必要です。
離職率が高く常に多数の求人を出している
離職率が高い企業は、働き続けるのが難しい職場環境である可能性が高く、ブラック企業の典型的な特徴といえます。一般的に、社員の定着率が低いということは、職場に何らかの問題があることの表れです。
過酷な労働環境、人間関係のトラブル、成長機会の欠如など、さまざまな要因が社員の早期退職を招いています。離職率の高い企業は常に人手不足に悩まされているため、頻繁に求人を出さなければなりません。「いつ見ても募集している」「大量採用を繰り返している」といった企業には注意しましょう。
求人票だけでは分からない場合、就活サイトの口コミや企業説明会、OB・OG訪問などで、離職率の実態を確認することが大切です。
離職率が高くきつい業界については、「就活中に知っておくべき「きつい業界」の特徴は?企業選びのポイントも紹介」も参考にしてください。
ハラスメントが横行している
パワハラやモラハラといったハラスメントが日常的に行われている企業は、ブラック企業そのものといえるでしょう。
上司が部下に対して威圧的な言動を繰り返したり、無視や嫌がらせなどのモラルを欠いた行為が黙認されていたりする職場では、健全な人間関係が築けません。その結果、精神的に追い詰められて退職を余儀なくされるケースもあります。
ハラスメントが起きやすい環境には、会社全体に「報告しても無駄」「我慢が当たり前」といった風潮が根づいていることが多く、経営陣のコンプライアンス意識が低いことも背景にあります。これは、社員を守るための体制が不十分である証拠ともいえるでしょう。
就職活動中は、説明会や面接の雰囲気、人事や社員の言葉遣い、表情からも会社の人間関係を見極めるヒントが得られることがあります。
参照元
厚生労働省
確かめよう労働条件
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「ホワイト企業」か「ブラック企業」かを見極める方法
長く勤められるホワイト企業へ就職するためには、いくつか見極めるポイントがあります。企業の公式サイトからではわからない情報は、その企業の社員や就活エージェントに聞いてみることがおすすめです。
1.企業の公式サイトをよく見る
企業の公式サイトはしっかりと読んでおきましょう。中でも「企業理念」や「採用情報」のページは、企業がどういった人材を求めているのかがわかります。一般的にホワイト企業と認知されている会社でも、自分が望む働き方に合っているのかよく確認することが大切です。
また、新しい企業ではないのにも関わらず「若い世代が活躍」という記載は、長く腰を据えて働いている人が少ないという意味にも捉えられます。企業の創設年数も確認しておくと良いでしょう。
2.実際に働いている社員に話を聞く
働きたいと思っている企業があれば、その企業で働くOB・OGや知り合いに話を聞いてみることが有効です。企業説明会や面接の際に直接質問する方法もありますが、企業にとって都合の悪い質問は無難な答えではぐらかされてしまう可能性もあります。
できる限り、本音を話してくれる関係性の相手に聞くのが望ましいでしょう。知り合いがいない場合は、社員のインタビュー記事や転職サイトの口コミを確認するのも一つの手段です。
3.インターンシップに参加する
実際の職場の雰囲気を味わい、状況を知ることができるインターンシップに参加するのもおすすめです。その会社の雰囲気や社員間の関係性を、身をもって感じられる良い機会になります。もしそこで長時間労働が横行していたり残業を頼まれたりした場合は、今一度その企業を見直してみましょう。
インターンシップがどのようなものかについては、「インターンシップとは?行う意味や期間別の特徴をご紹介」の記事で解説しているので参考にしてください。
4.選考の雰囲気で社風をチェックする
選考中の雰囲気には、ホワイト企業かどうかを見極める大きなヒントが隠れているので、意識してチェックしましょう。たとえば、ホワイト企業では面接官が給与や残業、有給取得の実態などについてオープンに話してくれることが多く、応募者が安心できるような空気感があります。
一方、ブラック企業の面接で見られる主な特徴は以下のとおりです。
・一方的な企業アピールばかり
・質問時間がほとんどない
・面接回数が少なく、早く内定を出そうとする
こうした点に注意することで、企業の姿勢を見抜く手掛かりになります。また、面接官同士のやり取りや空気感にも注目してみましょう。ぎこちない雰囲気や目を合わせない、会話がちぐはぐといった様子があれば、職場の人間関係に問題がある可能性もあります。
5.定時後のオフィスの様子をみる
気になる企業の働き方を知るには、定時後のオフィスの様子をチェックするのも有効な方法です。ホワイト企業は、定時で帰る文化が根付いていたり、残業が少ない職場環境であったりすることが多いため、定時後には社員がほとんど帰宅しているケースが多く見られます。
反対に、いつまでも明かりがついていて、遅い時間でも多くの社員が残っているような場合は、残業が常態化している可能性があるでしょう。ただし注意点として、近年はリモートワークが普及しているため、出社の有無や働き方にばらつきがあります。
6.エージェントから情報を得る
新卒の就活支援サービスを行うエージェントを利用し、情報を得るという方法もあります。志望先企業と取引のあるエージェントであれば、就活生からはなかなか見えない内情を教えてくれる可能性もあるでしょう。
エージェントは、就職活動に関する知識はもちろん、「実際に内定を獲得した人の声」についても教えてくれる場合があります。ホワイト企業とブラック企業の見極める際は、働いている人の意見を聞くことも大切です。
7.口コミや評判を調べる
口コミや評判を確認することも、企業を見極める際には有効です。実際に働いている人しかわからない情報もあり参考になるでしょう。
たとえば、「残業時間」「有給の取りやすさ」などは、企業サイトに載っている内容と異なるケースがあります。有給の制度はあっても、希望するタイミングで取得できない企業もあるでしょう。
ただし、口コミや評判はすべてが正しいとは限りません。退職者の意見が多く、マイナスな内容が多くなる傾向にあります。口コミや評判だけで判断せず、あくまで参考程度に見ておくと良いでしょう。
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ホワイト企業が自分に合うとは限らない
ホワイト企業だからといって、自分に合う会社とは限りません。ホワイト企業にマッチしない可能性について解説するので、企業選びの参考にしてください。
社風が合うとは限らないから
ホワイト企業であっても、社風が自分に合うとは限りません。たとえば、休みが多く福利厚生が充実していても、自分がやりたい事業を進めているとは限らないでしょう。事業方針が合わず、働いていてもつらくなる場合があります。
また、人間関係が合わない場合も、働いてしんどくなるでしょう。ホワイト企業だからといって、自分に合う社風かどうかはわからないため、事前にどのような方針をしているのか、どのような人が働いているかは確認しておきましょう。
強みを活かせるとは限らないから
ホワイト企業で働いていても、自分の強みを活かせるとは限りません。強みを活かせない仕事は、成果が出にくいので働いていてつらくなります。成果が出ないから昇進しない、給料が思うように上がらないケースも出てくるでしょう。
強みを活かして働くには、企業がどのような仕事を行っているのか、どのような人材を求めているかを調べるのが大事です。企業研究の進め方を「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事で紹介しているので参考にしてください。
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ホワイト企業を探す際のポイント
ホワイト企業を探す際は、自分なりの基準を持って探すことが大切です。数ある条件のなかでも、何を大切にするのかを考えましょう。
ここでは、ホワイト企業を探す際に意識したいポイントについて解説します。
就活の軸を明確にする
ホワイト企業を探す前に、まず自分の就活の軸を明確にしましょう。たとえば、「残業はあっても良いけど、休日は多く欲しい」と考える人もいるでしょう。また、「給料よりも、仕事内容ややりがいが欲しい」と考える人もいるはずです。
ホワイト企業の条件だけ追っていると、自分のやりたいことではなかったり、目指すキャリアが描けなかったりします。まずは自分の就活の軸を明確にし、どのような企業で働きたいのかを考えてください。就活の軸を明確にすることにより、自分に合う企業を選びやすくなります。
就活の軸を明確にする方法については、「就活の軸の回答例文12選!企業の質問に対する答え方のコツや注意点を解説」の記事で解説しています。
「なぜホワイト企業なのか」を考える
なぜホワイト企業が良いのかも考えておきましょう。ホワイト企業で働きたい理由がないと、入社後にミスマッチで後悔する可能性が高まります。
たとえば、「プライベートを充実させたいから」「働きやすい環境の方が安心して働けるから」のように、理由は何でも問題ありません。理由がないと「なぜこの企業を選んだのだろう」と感じ、仕事へのモチベーションを下げる可能性があります。
「ホワイト企業だから」だけで選んでしまうと、「なぜホワイト企業がよいのか」がないまま企業選びをしてしまうことに。ホワイト企業でなければならない理由は、企業を探す前に考えておきましょう。
条件を絞り過ぎず幅を広げる
企業の条件は絞り過ぎず、幅を広げるようにしましょう。条件が厳し過ぎると、エントリーできる企業がなくなってしまいます。
就活で企業を探す際は、業界や仕事内容でも絞るのが一般的です。業界で絞り、仕事内容で絞り、さらにホワイト企業となると、選択肢は少ないでしょう。
エントリーする企業が少ないと、選考で落ちてしまった場合に持ち駒がなくて苦しくなってしまいます。エントリー数を確保するためにも条件は絞り過ぎず、幅を広げるのがおすすめです。
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ホワイト企業に就職して安心したいあなたへ
ホワイト企業に就職して、「安心して社会人生活を送りたい」と思う就活生も多いでしょう。ホワイト企業への内定を獲得したい方は、就職エージェントサービスキャリアチケットがおすすめです。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。