新卒の秋採用で内定を獲得する6つのポイントとは?企業の探し方や注意点

このページのまとめ

  • 秋採用は9月から11月頃に行われる採用活動で、内定獲得のチャンスが残されている
  • 秋採用は中小やベンチャー企業などの求人が多く、思いがけない企業との出会いもある
  • 秋採用で内定を獲得するには、春夏の就職活動の振り返りや企業選びの軸の見直しが重要

新卒の秋採用で内定を獲得する6つのポイントとは?企業の探し方や注意点のイメージ

春から就活を始めたものの、夏までに内定を獲得できず「就職はもう無理かもしれない」と悩んでいる人もいるでしょう。早く就活を終わらせて安心したいなら、内定獲得のチャンスである秋採用の選考に参加するのがおすすめです。

この記事では、秋採用で内定を獲得するための5つのポイントや企業の探し方、注意点を解説します。最後まで読んで、秋採用で効率よく内定を獲得するためのコツや考え方を身につけましょう。

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目 次

新卒の秋採用とは?春夏採用との違いを解説

秋採用とは、春夏の新卒採用で思うように人材を確保できなかったり、内定辞退者が出たため追加の採用活動が必要になったりした企業が、秋から行う採用活動のことを指します。秋採用の時期に具体的な定義はありませんが、春夏の新卒採用の選考が一段落した9月、または内定式を終えた10月から12月初旬頃までが秋採用の選考期間です。

ここでは、春夏採用の違いや秋採用に参加する学生の特徴を解説するので、就活の基礎知識として把握しておきましょう。

春夏採用と秋採用の違い

春夏採用と秋採用の違いは、採用活動の時期です。一般社団法人「日本経済団体連合会(経団連)」は「「令和6年度大学、短期大学及び高等専門学校卒業・修了予定者 に係る就職について(企業等への要請)」について」のなかで以下のような就職・採用選考活動日程を遵守するよう、企業に対して要請しています。

・広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降

・採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降

・正式な内定日:卒業・修了年度の10月1日以降

したがって、春夏の新卒採用では大学3年生の3月に情報が解禁され、大学4年生の6月に採用活動がスタート、10月に内定式を行うスケジュールが一般的です。

一方、秋採用は9月や10月ごろから始まり、12月初旬ごろまでの2〜3ヶ月間の間で実施されます。春夏の採用活動に比べて、短い期間で選考が行われる点も特徴です。

新卒の秋採用で内定が出た場合の入社時期は、9月〜10月と次年度の4月入社の2つあります。

なお、時期に関係なく、新卒採用を行う「通年採用」を実施している企業もあります。秋採用を実施するかどうかや実施する時期は企業によって異なるため、興味のある企業の最新情報はこまめにチェックしておきましょう。

新卒採用の詳しい流れは「就活開始時期はいつ?26卒のスケジュールや具体的な流れを解説」の記事でも紹介しているのでご覧ください。

参照元
一般社団法人 日本経済団体連合会
2024(令和6)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について

冬採用については「冬採用攻略法!夏・秋採用との違いや内定獲得へのポイントを解説」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

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秋採用で就職活動を行う学生の特徴

学生が秋採用で就職活動を行う背景には、次のような理由があります。

・春から就活をしているが内定を獲得できていない
・内定はあるがよりよい企業を探している
・ゼミや研究室の学業が忙しくて就活を始められなかった
・公務員への就職から切り替えた
・海外留学から帰ってきた
・部活動に精を出していた

秋採用に取り組む学生のレベルはバラバラであり、春夏の採用活動とは違うからといって受かりやすいわけではありません。秋採用でも就職活動への対策は必須なので、自己分析や面接対策など入念に準備を行いましょう。

就活がうまくいかない原因については「就活が終わらない学生が持つ7つの特徴とは?内定に向けた対処法も解説」の記事で詳しく紹介しているので合わせて参考にしてみてください。

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新卒学生が持っている秋採用の誤ったイメージ4選

新卒学生のなかには、秋採用に対して「秋まで内定を獲得できないのはやばい」「大手やホワイト企業の求人はない」といったイメージを持つ人が大勢います。

ただし、上記のような秋採用に関するネガティブな情報は、必ずしも正しいわけではありません。ここでは、秋採用に抱きがちな誤ったイメージを4つ紹介します。ポジティブな気持ちで自信を持って就活を進めるためにも、秋採用に対する誤った認識を正しておきましょう。

1.秋採用までに内定を1つも獲得できないのはやばい

就活生のなかには「秋採用が実施される9〜10月までに内定を1つも獲得できないのはやばい」「就活の失敗はほぼ確実」といったネガティブなイメージを持っている人が大勢います。

内閣府が実施した「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」によると、就活生の約9割が大学4年生の6月までに1社以上の企業から内々定を受けているようです。

学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)のイメージ

引用:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)(4p)

上記のデータからも、秋採用が始まる9〜10月時点で内定を獲得できていない学生は、ほかの就活生と比較して進捗状況が芳しくないといえるでしょう。

とはいえ、6月までに内定を獲得できなかったからといって、必ずしも就活で失敗してしまうわけではありません。大手から中小、ベンチャーまでさまざまな企業が秋採用を実施しているため、満足のいく形で就活を終えられる可能性は十分残されています。

実際に大学卒業直前まで諦めずに就活を続けたことで、自分に合った理想的な企業に就職できた学生もいます。だからこそ、秋採用まで内定を獲得できなかった状況を「やばい」と悲観するのではなく、これまでの就活での課題や改善点をしっかり分析し、粘り強く選考に臨むことが大切です。

参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

2.ホワイト企業への就職は厳しい

「秋採用でホワイト企業に就職するのはほぼ不可能」と考える学生も少なくありません。実際に、給与や福利厚生などの待遇が充実したホワイト企業は、求人倍率が高い傾向があり、春夏採用で採用枠が埋まってしまう場合もあります。

とはいえ、ホワイト企業の採用枠がすべて春夏採用で埋まってしまうわけではありません。ホワイト企業に受かった学生のなかには、ほかの企業に入社するために内定を辞退する人もいます。

また、秋採用を行う中小やベンチャーといった世間的に知名度の低い企業のなかにもホワイト企業はあるため、悲観し過ぎず、幅広い視野でエントリー先を探すことが重要です。

そもそもホワイト企業とは、一般的な指標に過ぎません。例えば、将来的に独立して自分の会社を持ちたい学生であれば、大手のホワイト企業より実践的な環境かつ経営者のノウハウを学びやすいベンチャー企業に就職したほうが、ビジョンに近づきやすく、やりがいを持って業務に取り組める可能性もあります。

ホワイト企業に就職できたからといって必ずしも将来的に安泰というわけではないため、世間的な評価にこだわり過ぎず、自分の適性やビジョンとマッチする企業を探しましょう。

ホワイト企業の特徴や探し方を詳しく知りたい人は「ホワイト企業の特徴14選!ホワイト業界や国の認定制度を紹介」もあわせてご確認ください。

3.大手企業の求人はない

「秋採用には大手企業からの募集はない」といったイメージは、大きな誤解です。

たしかに、知名度の高い大手有名企業は、春夏採用で採用枠が埋まりやすい傾向があります。しかし、大手企業は中小やベンチャーと比較して採用する人数も多いため、秋採用や通年採用を実施する企業も少なくありません。実際、誰もが知っている大手企業も秋採用に取り組んでいます。

ただし、春夏採用と比較して大手企業の求人数が減少するのは事実です。その分、求人倍率も高い傾向があるため、内定を獲得するには入念な選考対策が必要といえるでしょう。

4.秋採用は春夏採用に比べて受かりやすい

「秋採用は春夏採用に比べて受かりやすい」という認識は一部の就活生に広まっていますが、実際のところそうとも限りません。

秋採用を行う企業は、春夏の採用で必要な人数を確保できなかった企業や、追加で採用を行う必要がある企業です。このため、倍率が低くなる傾向は確かにありますが、それだけで内定が獲得しやすいとは言い切れません。

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新卒の秋採用を実施する企業の特徴

秋採用はすべての企業が実施するわけではありません。一般的には、春夏採用で思うように人材を確保できなかった企業や採用活動を効率的に行いたい企業などが行います。

ここでは、秋採用を実施する企業の特徴を詳しく解説します。企業側が秋採用をする理由・ニーズを汲み取り、適切にアピールして内定獲得に近づきましょう。

多くの人材が必要な企業

大手企業の子会社や成長産業に該当する企業、慢性的な人材不足に悩まされている企業は、秋採用を積極的に行っている傾向があります。

なぜなら、春夏採用でも選考を進めているにもかかわらず、思うように志望者が集まらなかったり、集まっても企業の求める人材に該当しなかったりする場合もあるからです。そのうえ、内定辞退が発生し、急遽人員が不足する可能性もあります。

なお、募集の理由が人材不足によるものの場合は、採用の基準も比較的緩やかになる傾向です。一方、より優秀な人材を確保・発掘するための採用活動は、求める人材のハードルは高まるでしょう。

知名度の高くない企業

あまり知名度が高くない中小・ベンチャー企業のなかには、秋採用を実施している傾向があります。なぜなら、春夏採用は知名度の高い大手企業などへの応募が集中する傾向があるからです。

そのため、採用活動の予算に限りがある中小・ベンチャー企業は、他社の採用活動が一段落した秋採用で人材確保に動く場合もあります。

中小企業のなかには優れた技術を開発していたり、BtoBで規模の大きなビジネスを展開していたりする企業も多く、思いがけない企業と出会えるチャンスが眠っているケースも少なくありません。

知名度の低さと企業の価値や働きやすさなどは関連性がないため、企業規模や知名度に左右されず、広い視野を持ってチェックしましょう。

中小企業と大企業の違いに関しては「中小企業にはどんなメリットがある?大手企業との違いと合わせて解説」をご覧ください。

地方に拠点を構える企業

地方に拠点を構える企業も、秋採用に積極的な傾向が見られます。なぜなら、知名度の高くない企業と同様に、他社の採用活動が落ち着いてから人材獲得を行うからです。

また、公務員試験の結果が夏頃に発表され、結果次第では民間企業への就職活動に切り替える場合もあります。公務員を志望する学生のなかには地元で働きたいと考える人もいるため、地元に戻ってくる学生を対象に、地方の企業は採用活動を本格化させるのです。

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秋採用を実施している企業にもホワイト企業はある

新卒の秋採用を実施している企業の中にも、ホワイト企業と呼ばれる働きやすい企業はあります。働きやすさや社員の満足度が高い企業は、長期的に働くことに適していて、離職率が低いのが特徴です。

厚生労働省の「新規学卒者の離職状況(令和2年3月卒業者)(3p)」によると、大卒の3年以内離職率は平均で32.7%ですが、ホワイト企業ではこれが10%以下のこともあります。

新規大卒就職者の産業別就職後3年以内の離職率のイメージ

引用:厚生労働省「新規学卒者の離職状況(令和2年3月卒業者)(3p)

上記のデータからも「電気・ガス・熱供給・水道業」などの業界では、3年後の離職率が10.5%と低く、若手社員を大切にする姿勢が見て取れます。低い離職率は、働きやすい職場環境が整っていることの証拠です。

参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します

秋採用を実施している企業にも、こうしたホワイト企業は存在します。働きやすい環境や社員の満足度が高い企業を見極めるために、離職率の低さや待遇の良さに注目しましょう。

ホワイト企業の特徴については「ホワイト企業の特徴14選!ホワイト業界や国の認定制度を紹介」の記事で詳しく解説しているので合わせて参考にしてみてください。

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新卒の秋採用を実施している企業の探し方6選

秋採用は春夏採用に比べると参加企業が少ないため、コツを押さえた情報収集が重要になります。具体的には、春夏採用と同じく就活サイトのほか、エージェントや就職支援課、合同説明会を積極的に活用するのがおすすめです。

新卒の秋採用を実施している企業を効率的に探す方法を6つ紹介するので、エントリー先の目星を付ける際の参考にしてください。

1.就活エージェントを利用する

秋採用を実施している企業を探す際は、就活エージェントの利用が特におすすめです。

就活エージェントでは、専門のキャリアアドバイザーが学生の適性に合わせて求人を案内してくれたり、自己分析やESの添削、模擬面接のサポートをしてくれたりします。就活のプロによる専門的なアドバイスにより、効率よく就活を進められるだけでなく、秋採用を実施する企業の情報も手早く収集できるでしょう。

なお、就活エージェントのなかには、完全無料で学生をサポートしているサービスもあります。

・秋採用を一人でこなせる自信がない

・秋採用でなんとしても内定を獲得したい

・プロの立場からアドバイスを受けたい

上記に該当する人は、ひとまず相談だけでもしてみるとよいでしょう。

2.大学の就職支援課を利用する

秋採用を実施する企業を探す際は、大学の就職支援課の利用も検討してみてください。地域に根付いた企業の場合、大学に対して定期的に求人情報を提供しているケースがあるため、ほかの方法では見つからなかった企業に出会える可能性があります。

それ以外にも、就職支援課は大学が今まで培ってきた企業との関係性や卒業生の過去の就職歴などから、秋採用や通年採用を行っている企業の情報を蓄積しています。そのうえ、大学の就職支援課であれば講義のない時間帯などに立ち寄れるため、手軽に情報を集められる点がメリットです。

複数の情報源をもっておくことで、企業の最新情報をいち早く押さえられるようになるので、大学の就活に関する支援も積極的に活用することをおすすめします。

3.ダイレクトリクルーティングを利用する

ダイレクトリクルーティングとは、企業からスカウトを受ける形の採用活動です。企業側が学生にアプローチを行うため、興味を持っていなかった企業や業界からもスカウトをもらえるといったメリットがあります。

秋採用での内定獲得を目指すためには、エントリーする企業の幅を広げることが重要です。ダイレクトリクルーティングであれば、ほかの就職活動をしながらでも企業を見つけられるため、説明会参加や選考と並行して利用するとよいでしょう。

4.合同説明会に積極的に参加する

企業の合同説明会は時期に関係なく、秋にも開催されます。開催日や場所の都合がつく限り、積極的に参加するのがおすすめです。

合同説明会は企業の採用担当者に会えるチャンスであるのはもちろん、出展している企業はいずれも秋採用を行っているため、すべての企業が応募の対象になります。合同説明会に参加する際は、視野を広げるためにも業界を絞らずにさまざまな企業から話を聞くのがおすすめです。

興味のない業界や企業でも、実際に話を聞いてみたら魅力を感じるケースもあるため、積極的な姿勢で参加するように心がけましょう。

合同説明会に参加するメリットや注意点を詳しく知りたい人は「合説ってどんなもの?参加するメリットと有益に過ごすコツ」もあわせてご確認ください。

5.企業のWebサイトを調べる

企業のWebサイトから秋採用の有無を確認する方法もおすすめです。秋採用を行っている企業の多くは、自社のWebサイトに採用情報を掲載しています。なかには、就活専用のリクルートページを公開している企業もあるため、検索エンジンを活用して採用情報をもれなくチェックしましょう。

また、現在ではWebサイトだけでなく、企業のSNSから就活情報をリサーチする学生も少なくありません。SNSを使った就活の情報収集の具体的なメリットや進め方を知りたい人は「SNSで行う就活の情報収集とは?効率よく行う方法とメリットを知ろう」もあわせてご確認ください。

6.OBやOGに紹介してもらう

秋採用を実施している企業の探し方として、大学のOBやOGに紹介してもらう方法もあります。先輩や知人からの紹介があれば、選考ステップが簡略化されたり、人間性や能力を保証された有利な状態で選考を受けられたりといったメリットを期待できるでしょう。

また、紹介者から入社前に職場の雰囲気や人間関係といった実情をリサーチできる可能性もあります。特に、中小やベンチャー企業などの従業員数が少ない企業の場合、経営者との距離が近い傾向があるため、リファラル(紹介)採用も打診しやすい環境です。

頼れる先輩や知人がいる場合は、一度相談してみるのもよいでしょう。

なお、志望企業の社員と接点を作りたい学生は、OB・OG訪問を行うのもよい方法です。就活におけるOB・OG訪問の役割や意識するべきマナーを詳しく知りたい人は「就活におけるOB・OG訪問の役割とは?しておくべき質問やマナーも解説」もあわせてご確認ください。

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新卒の秋採用で内定を獲得するためのポイント6選

秋採用で内定を獲得するためには、春夏採用とは異なるポイントを押さえておく必要があります。具体的には、これまでの就活を振り返り就活の軸を見直したり、改善点を意識したうえで選考対策を進めたりといった取り組みを意識しましょう。

ここでは、秋採用で特に押さえておきたい5つのポイントを解説します。

1.今までの就職活動を丁寧に振り返る

大学3年生の3月から就活をスタートさせて思うような結果が出ていない場合は、秋採用が始まる前に、今までの就活を振り返りましょう。

春夏採用で結果が出ていない場合、企業からのマイナス評価につながる問題点がある可能性も考えられます。およそ半年間の就職活動のなかで、内定に辿り着けなかった原因の深掘りや反省、改善点の洗い出しをしなければ、秋採用になっても内定の獲得は難しいでしょう。

上手くいかない原因を把握し、改善するための行動に移していくことで、就活は必ず前進します。加えて、秋採用では現在も就職活動をしている理由を聞かれる可能性が高いため、今までの取り組みを丁寧に振り返っておきましょう。

2.自己分析をもう一度行う

春夏採用で内定を獲得できなかった就活生は、自己分析に再度取り組み、自分を見つめ直してみてください。

内定を獲得できない理由の一つとして、エントリー先の企業と自分の適性やビジョンがマッチしていない可能性もあります。たとえ、どれほど熱心にアピールしても、企業から自社が求める人材ではないと判断されてしまえば、内定につながる可能性は低いでしょう。

だからこそ、秋採用の選考に参加する前にもう一度自己分析を実施して、自分の強みや価値観などを再確認しておく必要があります。そのうえで自分にあった企業を選び、自身の強みや価値観をわかりやすく伝えられれば、採用担当者に響く効果的なアピールになるはずです。

春夏の就活を通して成長した部分など、新たな発見もあるかもしれないので、自分のアピールポイントを増やすためにも、十分時間をとって自己分析を行いましょう。

自己分析の詳しいやり方を知りたい人は「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」をあわせてご確認ください。

3.企業選びの軸を見直して幅を広げる

秋採用で内定を獲得するためには、企業選びの軸を見直して、検討の幅を広げることも大切です。

秋採用や通年採用をおこなう企業が増えているとはいえ、春夏採用に比べると選択肢は大きく減少します。今まで通りの軸で企業を選別すると、エントリーする企業がほとんどなくなる可能性もあるでしょう。

そのため、秋採用では合同説明会に積極的に参加するなどして、自分の視野を意識的に広げることが重要です。今まで見ていなかった業界や企業にも目を向け、内定の可能性を狭めないようにしましょう。

自分が知っている業界や聞いたことのある企業に限定するのではなく「自分が苦なく取り組めること」を起点に、企業選びの軸を見直してさまざまな企業を意識的に見るようにしてください。

企業選びを含む就活の軸を探すための具体的な方法や、コツが知りたい人は「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」もあわせてご確認ください。

4.就職への熱意が伝わる志望動機を書く

秋採用の就活においては、春夏採用以上に熱意の伝わる志望動機が必要不可欠です。秋採用でエントリーできる企業の数は春夏ほど多くないため、1社にかけられる準備期間は多く確保できる傾向があります。

だからこそ、志望動機は使い回しせず、企業分析を十分行ったうえで各社に適した内容に仕上げましょう。具体的には、次のような内容を履歴書やエントリーシートの志望動機に盛り込むと印象がよくなる傾向があります。

・入社後のキャリア

・やってみたい仕事

・競合他社ではなくその会社を選んだ理由

・自分を採用するメリット

なお、秋採用を行う企業は内定を辞退しないような、入社の可能性が高い学生を優先して選考に進めます。入社の可能性や意欲の高さをアピールするためにも、志望動機の具体性を高め、ほかの学生との差別化を図りましょう。

志望動機を書くコツについては「就活の志望動機でアピールするコツは?企業に評価される例文9選を紹介」の記事でも詳しく解説しています。採用担当者に好印象を与えられる志望動機を仕上げたい人は、あわせて参考にしてください。

5.面接対策を徹底する

秋採用の就活では、面接対策も手厚く行いましょう。春夏採用とは異なり、秋採用はエントリーできる企業数に限りがあるため、練習のつもりで採用面接を受けるほどの余裕はありません。限られた面接の機会で内定獲得を目指す人が多いはずです。

だからこそ、面接対策は徹底する必要があります。本番の緊張感に慣れるために模擬面接を行うのはもちろん、質問や受け答えの内容を事前に想定し、自信を持って堂々とアピールできるように準備しておきましょう。

具体的な方法としては、就活を継続している友人や家族、就活エージェントなど、第三者に面接官役を依頼して、本番を想定した練習を重ねるのがおすすめです。質問に対する回答を実際に発声することで、紙に書き出す以上の効果を期待できます。

数少ない内定獲得のチャンスをものにするためにも、面接対策は入念に行いましょう。

6.就活エージェントに相談する

秋採用で内定を獲得するための手段の1つとして、就活エージェントに相談するのもよいでしょう。就活エージェントは、自己分析から企業選びから面接対策まで、就職活動に関するさまざまなサポートを提供してくれます。

特に、春夏採用で結果が出なかった場合や、就活の進め方に不安がある場合は、エージェントのアドバイスを受けることで問題点を明確にでき、具体的な改善策を立てることができます。

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秋採用に臨む新卒学生が知っておきたい注意点

秋採用は春夏採用が一段落ついてから行われるため、すでに予定人数を確保できた企業は実施しません。そのため応募できる企業数が減り、春夏採用に比べると倍率は高くなる傾向があります。

また、秋採用で選考に参加すると「秋採用に挑戦している理由」も聞かれやすくなる点にも注意が必要です。秋採用に臨む新卒学生が知っておきたい注意点を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

春夏採用に比べると企業数が少ないため倍率が高まる

秋採用は春夏採用に比べて企業数が減るため、求人倍率は高まる傾向があります。既に内々定を獲得して就活を終えている学生もいる分、学生のエントリー数も減りますが、高待遇のホワイト企業や大手企業などに応募が集まりやすいのは秋採用でも変わらないので、場合によっては高倍率の選考を勝ち抜かなければなりません。

また、秋採用には春から就活を継続している人だけでなく、さまざまな事情で遅れて就活を始める人も一定数いるため、特段の対策を講じることなく選考に進んでも思うような成果は出ない可能性があります。

選考対策を念入りに行うだけでなく、倍率の高い企業はあえて避けるなど、企業選びも工夫して効率よく内定獲得を目指しましょう。

中小企業やベンチャー企業の求人の割合が多い

春夏採用では、大手企業に多くの人材が集中する傾向にあります。このため、秋採用では、残された求人枠は中小企業やベンチャー企業が多くなります。

したがって、中小企業やベンチャー企業では秋採用でも引き続き人材を募集することが一般的です。特に、ベンチャー企業は成長過程にある場合が多く、新規事業やプロジェクトの拡大に伴って通年採用を行う傾向があります。

ベンチャー企業の特徴や中小企業との違いについては「中小企業やスタートアップは違う?ベンチャーの定義とは」の記事で詳しく解説しています。

現時点でも就活をしている理由を問われる

「春夏の新卒採用ではなく、なぜ今就職活動を行っているのか」のように、秋採用の時点でも就活をしている理由を問われることが多々あります。

ネガティブな理由の場合は、今までの経験を踏まえた学びや気づき、改善点などをまとめて、前向きに回答できるよう準備しましょう。このとき、嘘をついたり繕ったりしてはいけません。正直に回答し、妥協せずに就活を続けていることを伝えてください。

また、現時点でも就活をしている理由だけでなく、想定される質問はすべて回答をまとめておきましょう。秋採用ではエントリーできる企業にも限りがあるため、入念な準備が内定獲得の鍵となります。

内定獲得に向けた対策は「7月からでも間に合う!内定なしの学生が内定獲得のために就活でやるべきことを解説」で詳しく解説しているので、あわせてご確認ください。

秋採用面接の質問内容については「就活生が11月まで内定なしだったら?今すぐにやるべきことを解説」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。

秋採用から就活に参加する優秀な学生と比較される

秋採用に参加するのは、春夏で内定を獲得できなかった学生だけではありません。学業や留学との兼ね合いによって就活の時期がずれてしまったり、公務員試験から一般企業への就職に切り替えたりなど、特殊な経歴やスキル・実績を持った優秀な人材も選考に参加します。

秋採用ではそのようなインパクトのある経歴やハイレベルなスキル・実績を持った学生と比較されるケースがあるため、対策を怠ると内定獲得に苦労するかもしれません。

ただし、春から就活をしている学生の場合、これまで培った経験値がある分、準備や対策を効率的に進められるといったアドバンテージもあります。ライバルが強力だからといって萎縮せず、自分ならではのアピールポイントを堂々と伝えられるように、就活準備や選考対策を徹底しましょう。

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新卒の秋採用で内定を獲得したいあなたへ

就活を始めても思うような結果が出ず、秋採用で挽回したいと考えている学生も多いのではないでしょうか。就活では企業についてよく理解し、企業が求める人物像に沿ってアピールを行うのが大切です。まずは自己分析を行い、自分の強みをアピールできるようにしましょう。

とはいえ、秋採用に向けて準備しているものの「本当に今のままで大丈夫なのか」と不安を感じる人もいるかもしれません。その場合は、就活のプロからアドバイスをもらいましょう。

「量より質」の新卒就活エージェント「キャリアチケット」は、専任のキャリアアドバイザーが「自己分析の深掘り」「ESの添削」「面接対策」「キャリアの相談」など、総合的な就活サポートをマンツーマンで行っています。また、あなたにあわせた企業の紹介も無料で実施しているので、秋採用を控えて焦っている学生の企業探しにも役立つでしょう。

秋採用でスムーズに内定を獲得し、就活を成功させたい学生は、お気軽にキャリアチケットまでご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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