就活とは?基本的な流れやスケジュールとあわせて成功のポイントを解説

このページのまとめ

  • 就活とは、自分に合った企業の採用試験を受けて内定を得るまでの一連の活動を指す
  • 納得のいく就活を進めるためには、スケジュールを理解して早めの準備が重要
  • 就活を始めたら、まずは「自己分析」と「業界・企業研究」から取りかかるのが基本

就活とは?基本的な流れやスケジュールとあわせて成功のポイントを解説のイメージ

「就活とは何をするのかイメージできない」「何から始めれば良いの?」と漠然とした不安を抱えている学生も多いでしょう。就活とは、学生が自分に合った企業と出会い、将来のキャリアを切り開いていくための大切なプロセスです。

この記事では、就活の概要ややるべきことを解説しています。また、就活の流れやスケジュールもご紹介。成功させるポイントにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

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目 次

就活とは?何をするか分からない方へ基本的な流れを解説

「就活」とは「就職活動」の略であり、卒業後に働く企業を見つけ、入社するための一連の活動を指します。企業を探したり、選考を受けたりする過程を通して、自分にとってやりがいのある、働きやすい企業を見つけることが目的です。

就活を怠ると、入社後に「自分には合わないかも」とミスマッチを感じて、早期退職につながる可能性があります。また、卒業までに内定が得られず、いわゆる「既卒」になる可能性も。適切な手順を踏んで、希望するキャリアビジョンを明確にし、後悔しない選択をすることが大切です。

ここでは、就活の基本的な流れを解説します。「就活で何をすれば良いか分からない」と悩んでいる方は、確認してみましょう。

自己分析

就活を始めるときは、まず自己分析を行い、自分の強みや特性、考え方などを整理しておきましょう。就活において、自己分析は「志望動機」や「自己PR」を考えるうえで欠かせない要素の一つです。

これまでの経験を振り返り、行動パターンや思考を整理することで、自己理解を深められます。自己分析を通じて自分の価値観や適性を理解できれば、やりたい仕事や向いている職種を探すヒントにもなるでしょう。

自己分析は選考前の企業選びだけでなく、就活を進めていくなかで迷いが生じたときなどにも役立ちます。

自己分析の効果的なやり方は、「自己分析とは?就活におすすめの簡単なやり方10選や活用例を解説」をご覧ください。

業界・企業研究

就活では業界研究や企業研究を行い、会社や仕事に対する理解を深めましょう。特に、就活を始めた段階であれば、幅広い業界について調べるのがおすすめです。

たとえ同じ業界や業種であっても、企業ごとに特徴や業務内容は違います。一つひとつ詳しく調べて、それぞれの違いを整理することで、自分に合う企業を見つけやすくなるでしょう。

また、企業についても条件を絞り過ぎず、まずは幅広く調べるのがコツです。複数の企業を調べることで視野が広がり、新しい可能性を見つけられる可能性があります。知っている企業の数が増えれば、エントリーする際の選択肢も広がるでしょう。

業界研究と企業研究それぞれの進め方は「業界研究のやり方は?効率的に進めるコツや行う目的を解説」や「企業研究のやり方と就活に活かすコツを解説!効率的な進め方とは?」の記事を参考にしてください。

エントリーシート(ES)や履歴書の作成

就活では、志望する企業へ応募するためにエントリーシートや履歴書を作成します。自己分析と業界・企業研究の結果を活かし、企業でどのように貢献できるのかを具体的に記述しましょう。

特にESは、自分の考え方や熱意を伝える重要な機会です。面接につながる第一関門となるので、誤字脱字がないか、企業の求める人物像と合致しているかなどを入念にチェックしましょう。

エントリーシートや履歴書は応募先企業に合わせて志望動機や自己PRを書く必要があります。そのため、1社の応募書類を書くのに時間がかかるケースも少なくありません。

複数の企業に応募する場合、企業ごとに設定される提出期限に合わせてエントリーシートや履歴書を作成するのは大変です。学歴や資格、特技、趣味といった企業ごとに違う内容を書く項目以外は事前に作成を済ませ、いくつかストックしておくと効率良く作成できるでしょう。

エントリーシートの書き方については、「エントリーシートとは?履歴書の違いや基本を押さえて選考を突破しよう」の記事をご覧ください。

筆記試験・適性検査

就活では、一般的にエントリーシートの提出後や面接の前段階で、筆記試験や適性検査が実施されます。筆記試験・適性検査は学生の基礎学力や論理的思考力、人柄、行動特性などを確認し、企業の文化や職務内容に適合しているかを測るのが目的です。

主な筆記試験には、「SPI」や「玉手箱」といった形式があり、言語(国語)、非言語(数学)、性格検査などが含まれます。適性検査は、企業が求める人物像とのマッチ度を客観的に判断するためのツールです。

就活で行われる適性検査の種類は、「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」の記事を参考にしてみてください。

面接

面接は、応募者と採用担当者が直接コミュニケーションをとり、お互いを深く理解するための重要な機会です。面接では、提出したESの内容に基づき、あなたの人間性や入社への意欲、企業との相性が総合的に評価されます。

面接を通過するためには企業への熱意を伝えるだけでなく、自己分析で明確にした自分の強みや企業研究で得た知識を根拠として、説得力のある回答をすることが大切です。企業側に、「この企業で働くことに強い意欲があり、入社後に貢献できる具体的なビジョンをもっている」ことが伝われば、内定獲得に近づけるでしょう。

内定・内定承諾

面接に通過し、企業からの内定を受けたら、入社を最終的に決める内定承諾するかどうか検討しましょう。内定承諾は、企業への入社意思を最終的に示すものです。

複数の企業から内定をもらうこともありますが、最終的に働く企業を一つ選び、承諾の意思を伝えます。内定をもらってもすぐに承諾せず、内定通知書や労働条件通知書に記載された入社条件や待遇をしっかりと確認することが大切です。

複数の企業で迷いがある場合は、内定承諾をする前に入社意思を固めるための時間を確保できるか、採用担当者に相談しましょう。内定承諾後の辞退は、企業に多大な影響を与えるため、極力避けるべきです。

内定承諾は自分のキャリアにおける大きな決断につながるため、後悔のないよう慎重に検討しましょう。内定承諾する前に不安な点があれば、企業の採用担当者に確認するのがおすすめです。

就活の流れは、「就活のやり方と流れを解説!準備から内定までのポイントと相談先も紹介」の記事でも詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

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就活はいつから?一般的なスケジュールを解説

新卒の就活は、「いつから始まるのか」「いつ何を行うべきか」と疑問に感じる学生が多いでしょう。企業が採用活動を行う時期は政府が定める方針に沿って進められるため、一般的な流れを把握しておくことが大切です。

ここでは、就活生が「いつ」「何をすべきか」を時系列で詳しく解説します。このスケジュールを知ることで、準備を計画的に進められるでしょう。

大学3年の4月から|自己分析と企業研究

大学3年の4月から5月にかけて、まずは自己分析と業界・企業研究を行いましょう。大学3年6月は、多くの企業でサマーインターンシップの募集が本格化する時期です。人気企業の募集は5月下旬から始まることもあるので、遅くても5月末までには自分の興味のある業界を絞り込み、企業選びの準備を整えておきましょう。

インターンシップへの応募にあたって、エントリーシートの提出が求められるケースも少なくありません。4〜5月に確立した自己分析の土台をベースに、応募する企業・インターンシップの特性に合わせて志望動機や自己PRを具体化し、深掘りしていくのがポイントです。

大学3年の6月から|サマーインターンシップに参加

大学3年の6月になると、多くの企業でサマーインターンシップの募集が始まります。多くの企業が学生の夏休みにあわせてインターンシップを計画するため、一年を通して最もプログラムの選択肢が増える時期です。

サマーインターンシップへの参加を通じて企業や仕事に対する理解を深め、自分の適性を判断できれば、必要に応じて志望する業界・企業を見直せるメリットがあります。インターンシップでの経験は、応募書類や面接でもエピソードとして使えるため、気になる企業があれば積極的に参加してください。

サマーインターンに参加するメリットについては、「サマーインターンとは何をする?参加する意味やメリットを解説」も参考にしてください。

大学3年の9月から|ウィンターインターンシップに参加

大学3年の9月以降は、ウィンターインターンシップへの参加も検討しましょう。サマーインターンシップに参加後、志望する業界や企業がより具体的に絞れてきたら、あらためて別の企業のウィンターインターンに参加するのもおすすめです。

ウィンターインターンシップは、サマーインターンシップよりも採用評価に直結しやすいケースが多く、冬の評価がそのまま早期選考につながることも少なくありません。志望する企業のサマーインターンシップに参加できなかった学生は、選考につながる機会として、ぜひ再チャレンジしてみてください。

また、この時期からOB・OG訪問に向けて準備すると良いでしょう。ウィンターインターンシップで得た疑問点や関心をもとに訪問することで、より具体的で深い情報収集が可能になります。

選考が本格化する時期になると、OB・OGも多忙になり予定を合わせるのが難しくなるため、早めにアプローチを始めておきましょう。

大学3年の1月から|エントリーシートの作成

大学3年の1月ごろには、3月1日の就活解禁日に向けてエントリーシートを準備しましょう。エントリーシートの完成度を高めるために、必要に応じて自己分析や業界・企業研究をやり直すのもポイントです。

第三者にエントリーシートを添削してもらったり、文章の推敲を重ねたりしながら、選考に向けた最終準備を進めます。応募書類の準備に加えて、就活が本格化する前に面接対策もしておくと、余裕をもって選考に臨めるでしょう。

面接練習の際は、家族や友人などに面接官役を依頼して練習すると、客観的な意見が聞けて効果的です。

大学3年の3月から|エントリー開始・説明会への参加

大学3年の3月1日に就活解禁日を迎えると、企業へのプレエントリーや説明会への参加など、就活が本格的に始まります。この時期までに早めの準備をしておけば、内定に向けてより良いスタートダッシュを切れるでしょう。

また、就活が本格化するタイミングにあわせて就活サイトの企業説明会や選考イベントなどの情報もアップデートされるため、さまざまな企業に出会える機会も増えるはずです。就活が解禁されたら、情報収集のチャンスを逃さないためにも合同説明会や個別の企業説明会へ積極的に参加しましょう。

大学4年の6月から|選考開始・順次内々定

大学4年の6月になると本選考が始まり、企業からの内々定が出ます。早ければ、大学4年の6月中に就活を終える学生も少なくありません。

しかし、重要なのは内定を得るスピードではなく、自分に合う企業から内定をもらうことです。企業の採用活動が最も活発化するのは春から夏にかけてですが、最近では秋から冬にかけて秋採用を実施している企業も増えています。自分が納得できるまで、粘り強く就活を続けましょう。

内定を得る時期は、「就活はいつまでに決まらないとやばい?内定獲得の時期と必要な対策を解説」の記事で解説しています。

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就活に臨む前に知っておきたいこと

新卒の就活生として成功を収めるためには、まず現在の就活の全体像を正しく理解することが重要です。ここでは、就活に臨む前に知っておきたいことを紹介するので、確認してみてください。

就活は年々早期化している

就活のスタート時期は、年々早期化している傾向にあります。内閣官房の「2026年(令和8)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」では、下記のとおり就活スケジュールを定める「就活ルール」が存在します。就活ルールとは、政府が定める企業側の採用活動の進め方の方針のことです。

政府の方針が定める就活スケジュールを、以下で確認してみましょう。

・広報活動開始は大学3年の3月1日以降
・採用選考活動開始は大学4年の6月1日以降
・正式な内定日は大学4年の10月1日以降

しかし、こうした企業側の公式スケジュールがある一方で、学生側の活動はルールよりも早く進んでいるのが実情です。内閣府による2024年の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果 報告書」によると、企業説明会やセミナーなどへの参加について、卒業・修了前年度の「9月以前」に最初に参加したと回答した学生が約7割と最も高くなっています。

企業説明会やセミナーなどの参加時期のイメージ

引用元:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果 報告書(p.59)

2018年度以降、卒業・修了前年度の9月以前に就活を始めている学生の割合が年々増加しており、就活スケジュールは早期化傾向にあるといえるでしょう。準備期間を含めると、大学3年の春から夏には就活を始める必要があります。就活をスムーズに進めるためにも、早めの準備を心がけましょう。

なお、就活ルールのスケジュールは変わらないものの、25卒からインターンシップの影響力が変化したのが早期化の要因の一つです。これにより、実質的な選考活動がさらに早まる可能性も指摘されています。

詳しくは、「就活ルールの現状は?25卒の状況やこれまでとの変更点について解説」の記事をチェックしてみてください。

参照元
厚生労働省
大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

すべての企業が同じ就活スケジュールではない

一般的な企業の就職活動の多くは政府の方針に基づいたスケジュールで進めますが、外資系企業や一部のマスコミ企業など一般的な就活スケジュールとは異なる採用日程を設定している業界や企業もあります。
外資系やマスコミ系の企業を志望している学生に限らず、就活を始める際は事前にスケジュールを確認するようにしてください。

外資系企業の場合

外資系企業の場合、一般的な就職活動の慣行とは異なりサマーインターンシップ終了後の8月下旬から10月上旬ごろに、早期選考に直結する説明会を開催する企業が多いようです。なお、企業によっては、サマーインターンシップから選考に直結する可能性もあります。

外資系企業は、ほかの業界と比べて選考開始時期が早く、内定が決まるまでの期間が短く設定されているのが特徴です。一般的なスケジュールよりも3〜6ヶ月ほど早く選考が始まります。特に、サマーインターンシップに向けた準備は1年前から始めるのが良いでしょう。

外資系企業に就職するポイントについては、「外資系企業に就職するには?日系企業との違いや向いている人の特徴を紹介」をご覧ください。

マスコミ系企業の場合

新聞社やテレビ局など一部マスコミ企業では、優秀な学生を早期に採用するため、一般的な就活スケジュールではなく独自のスケジュールで選考を実施する傾向があります。たとえば、一般的な企業の選考が本格化する前の大学3年の秋から冬にかけて企業説明会を開催したり、エントリーを受け付けたりする企業が多いようです。

なお、マスコミ系企業の筆記試験では時事問題が重視されるなど、専門性を問う独自の試験内容を採用しているケースも少なくありません。企業によっては、卒業年度を問わない通年採用に近い形式や年に2回に分けて新卒採用を実施している場合もあるため、早めに情報収集をしておくと良いでしょう。

ベンチャー・メガベンチャー企業の場合

ベンチャーやメガベンチャー企業の選考は、一般的な日系大手企業と比べてスケジュール進行が非常に早い傾向があります。成長中のベンチャーでは即戦力やカルチャーマッチを重視するため、早めに優秀な学生を囲い込む傾向があるためです。

多くのメガベンチャーや有力ベンチャー企業では、大学3年の10月~12月にかけて内定出しが集中します。本選考は大学3年の6〜9月ごろから活発化し始めるため、一般的な日系大手企業の選考が本格化する大学4年次の6月以降よりも数ヶ月早いスケジュールで動いていることが分かるでしょう。

また、サマーインターンで高評価を得た学生には、そのまま早期選考の案内が届き、秋以降の本選考を経て内々定が出るケースも珍しくありません。ベンチャーやメガベンチャーを志望する場合は、サマーインターンを起点にスケジュールを逆算し、早期から準備を進めることが成功の秘訣です。

企業によってはインターンが事実上の本選考として機能しているため、就活解禁前からしっかり対策を始めましょう。

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就活を成功させるためにやるべき11のポイント

学生のなかには、「就活でやることが多くて自分にできるか不安」「就活がうまくいかなかったらどうしよう」と不安になる方もいるでしょう。就活を成功させるためには、やみくもに進めるのではなく、ポイントを押さえた計画的な行動が大切です。

ここでは、就活を成功させるために押さえておくべき11のポイントを解説します。これらのステップを一つひとつ丁寧に進めることで、後悔のない納得のいく就活ができるでしょう。

1.自己分析と企業研究を徹底する

就活を成功させるためには、自己分析と企業研究を徹底しましょう。自己分析や企業研究が不十分だと、企業から「入社意欲が低い」「自社の求める人物像と合致しない」といったネガティブ印象をもたれ、就活が難航する可能性があります。

自分の強みや適性を把握することで、単なる「憧れ」ではなく、「なぜ自分がその企業で活躍できるのか」という説得力のある志望動機が作れるようになります。また、自分に合った企業を見つける軸にもなるので、明確にしておきましょう。

2.選考に関する情報収集をする

就職活動を進めるうえで、選考に関する情報収集は欠かせません。選考プロセスや試験内容、面接で聞かれることなど、具体的な情報を集めることで効果的な対策を立てられるでしょう。

情報収集の方法は、就活サイトの体験記や大学のキャリアセンターなどが挙げられます。特に、過去の先輩たちの具体的な体験談は、選考のリアルな傾向や、具体的な対策を練るためのヒントにつながるでしょう。

ただし、集めた情報が必ずしも最新で正確であるとは限らないため、複数の情報源を比較検討することが極めて重要です。たとえば、企業が公式に発表している採用情報と照らし合わせるなど、情報の正確性と最新性を必ず確認するようにしてください。

3.就活サイトに登録する

就活サイトに登録するのも、就活を成功させるために重要なポイントの一つです。就活サイトには、主に新卒採用情報を掲載している企業が多数登録されており、企業情報や募集要項を効率的に集められます。

企業説明会への参加や本エントリーなどは、多くの企業で就活サイトを通して行うのが主な流れです。ただし、企業によっては採用サイトから直接申し込む場合もあります。

就活サイトは新卒採用の主要な情報源・エントリー窓口となるため、登録しないと大多数の企業の選考情報を見落とし、効率的に活動を進めることが難しくなる可能性があります。

就活サイトによって登録されている企業が違うため、複数のサイトに登録しておきましょう。複数サイトに登録しておくことにより、効率良く多くの企業情報を比較検討でき、企業の見落としを防げます。

4.身だしなみを整える

就活は、身だしなみを整えて臨むのがマナーです。身だしなみは採用担当者に与える第一印象を大きく左右するため、正しい着こなしや選び方を理解しておきましょう。

まず、スーツを購入する際は、色やデザイン以上にサイズ感を重視し、肩幅や袖丈が自分の体型にぴったり合うものを選ぶことが大切です。自分に合ったものを選ぶことで、誠実で頼もしい印象を与えられます。

また、靴やバッグは華美なものは避け、就活の場にふさわしい落ち着いた色や素材を揃えておきましょう。早い段階から自分に最適な一式を準備しておくことで、いざ説明会や面接が始まった際に、自信をもって目の前の対話に集中できるようになります。

清潔感のある見た目は企業への敬意を示すだけでなく、自身の熱意も伝えられるでしょう。

本記事では一般的に企業目線で好ましいとされがちな身だしなみの傾向を紹介していますが、一律にこうあるべきという価値観を押しつけるものではありません。就活に取り組む際は、自身が納得できるスタイルで取り組むことが重要です。

5.ビジネスマナーを身につける

就活を成功させるためには、エントリーシートや面接の内容だけでなく、ビジネスマナーを身につけておくことも重要です。第一印象を左右するマナーが不十分だと、どんなに優れた自己PRをしても評価が下がってしまう可能性があります。

企業は、内定後に一緒に働く未来の仲間として就活生を見ているため、選考段階から「社会人としての基本的なマナーが身についているか」は重要な評価ポイントです。

たとえば、以下のようなポイントがチェックされています。

・あいさつやお辞儀の仕方
・表情や話し方の印象
・提出書類の丁寧さ
・電話やメールでの連絡の仕方

こうしたマナーは、就活を通して身につけていく部分もありますが、早い段階で意識して練習しておくことで安心感と自信につながるでしょう。

就活前にビジネスマナーを身につけるなら、家族や先輩など、社会人経験のある人からアドバイスを受けることをおすすめします。また、大学のキャリアセンターや就職エージェントを活用するのも一つの手段です。

6.合同・企業説明会に参加する

合同・企業説明会は、複数の企業を一度に比較検討できるので効率良く就活を進めたい方におすすめです。多くの企業がブースを出展し、事業内容や採用情報を説明してくれます。

説明会では、企業の採用担当者や社員と直接話す機会があります。たとえば、具体的な働き方や今後の事業展開などWeb上では公開されていない質問ができたり、企業の雰囲気を肌で感じ取れたりするでしょう。

説明会に参加する際は、ただ話を聞くだけでなく、気になった企業のブースを訪問し、積極的に質問をするようにしてください。その際、企業ごとにメモを取るなど、情報整理を怠らないようにしましょう。

7.インターンシップに参加する

就活を成功させるために、積極的にインターンシップに参加しましょう。インターンシップとは、学生が在学中に企業内で就業体験を行うこと。インターンに参加するメリットは、実際の業務を体験し、仕事内容について先輩社員に直接話を聞けることです。

キャリチケットが2026年卒を対象に実施した「2026年入社予定学生のサマーインターン参加意識に関する調査」によると、就活生の約9割がサマーインターンに参加していることが分かります。

サマーインターシップへの参加時期のイメージ

インターンシップはそれぞれ開催期間やプログラムが違うので確認しておきましょう。短期のプログラムであれば、企業の説明を聞いたり、グループディスカッションをしたりする内容が多くあります。
長期のインターンシップとなると、数ヶ月や半年程度参加する場合も。実際の業務を体験できるケースが多く、自分に合う企業や仕事なのかをより判断しやすくなります。

インターンシップについては、「インターンシップとは?行う意味や期間別の特徴をご紹介」の記事も参考にしてください。

8.OB・OG訪問をする

就活をする際は、OB・OG訪問をするのも良いでしょう。OB・OG訪問とは、志望する企業で実際に働いている先輩社員を訪問して話を聞くことです。実際に企業で働いている人と直接話ができるため、企業説明会では聞きにくい情報を得られる貴重な機会だといえます。

たとえば、一日のスケジュールや職場の雰囲気など、企業のWebサイトや採用ページでは分からないリアルな情報を得られると、入社後の姿をイメージしやすくなるでしょう。

また、OB・OGから就活に関する具体的なアドバイスを受けられたり、選考プロセスで役立つ情報を得られたりする可能性もあります。就活を始めたら、大学のキャリアセンターなどでOB・OGを紹介してもらえないか相談してみてください。

9.就職エージェントを活用する

就職活動のプロである就職エージェントを活用することで、就活成功につながりやすくなるでしょう。エージェントは個別の面談を通じて自分の希望や適性を把握し、一人ひとりに合った企業を紹介してくれます。

エージェントを活用するメリットは、非公開求人の紹介を受けられることや、履歴書・エントリーシートの添削、模擬面接など、選考対策のサポートを受けられる点です。自分一人で進めるよりも、効率的かつ専門的な対策ができるでしょう。

ただし、エージェントによって得意な業界やサポートの手厚さが異なるため、複数のエージェントと話してみて、自分と相性の良い担当者を見つけることが重要です。

10.書類選考の対策をする

書類選考の対策をすることも、就活を成功させるために欠かせないプロセスの一つです。履歴書やエントリーシート(ES)などの書類は、自身を企業にアピールする最初の機会。内容を充実させることはもちろん、読みやすく、論理的な文章構成を心がけましょう。

自己PRや志望動機は、企業が求める人物像に合わせてカスタマイズすることが大切です。ただ経験を羅列するのではなく、「主張→根拠→具体例」の流れで、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
この構成により、説得力と納得感が増して採用担当者に自分の強みを深く理解してもらえます。

また、誤字脱字がないか第三者にチェックしてもらうなど、提出前の確認を徹底するようにしてください。

11.面接対策を徹底する

面接は選考結果に影響するため、面接対策を徹底しましょう。面接は、熱意や人柄、コミュニケーション能力を企業に直接伝える場です。

質問への回答内容を事前に準備することはもちろん、実際の面接と同じ状況で練習する模擬面接を繰り返し行いましょう。面接対策を怠ると、本番で緊張して実力を発揮できず、評価されない可能性があります。

本番を想定した練習をすることで面接にも慣れて、スムーズに話せるようになるでしょう。また、面接でよく聞かれる質問に対する回答を用意しておくのもおすすめです。

面接でよく聞かれる質問とその回答例は、「面接でよくある質問20選を回答例付きで解説!就活成功のための対策も紹介」の記事を参考にしてみてください。

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就活に臨むときの注意点

就職活動は将来のキャリアを左右する大切な期間ですが、不安やプレッシャーも多くなりがちです。就活に臨む際は、周りの状況に流されず、自分自身のペースを守ることを心がけましょう。

ここでは、就活生が陥りがちな失敗や注意点を理解し、精神的に安定した状態で活動を乗り切るためのポイントを解説するのでチェックしてみてください。

就活とプライベートのバランスを保つ

就職活動中は、企業研究や説明会、面接対策などで多忙になりがちですが、意識的にプライベートとのバランスを保つことが大切です。就活だけに時間を費やすと、精神的な疲労が蓄積し、本来のパフォーマンスを発揮できなくなる可能性があります。

就活とプライベートのバランスを保つために、「日曜日は就活の予定を入れない」「午前中は就活、午後は趣味の時間にする」と自分なりにルールを決めるのがおすすめです。気分転換を図ることで、就活へのモチベーション維持にもつながります。

心身がリフレッシュされると、面接時にも過度な緊張が和らぎ、自然体で高い集中力を保てるため、結果として自分の魅力を最大限に引き出せるでしょう。

周囲と比較しない

周囲と比較しないことも、就活で気をつけたいポイントの一つです。たとえば、友人が先に内定をもらったり、順調に選考が進んでいるのを見ると、焦りを感じるかもしれません。

しかし、人によって志望している業界や企業は異なります。焦って就職先を決めても、入社後にミスマッチが起きる可能性があるので、早く内定を得れば良いわけではありません。就活中は、周囲と過度に比べるよりも、自分のモチベーションを維持することを優先してください。

内定が出ても終わりではない

就活は、内定が出たら終わりではありません。内定先の企業に就職すべきかどうかをよく検討しましょう。就活を進めているうちに、いつの間にか内定獲得がゴールになってしまい、よく考えずに内定を承諾してしまうケースも少なくありません。

就活において、内定はゴールではなくあくまで通過点です。内定をもらったら、あらためて自己分析や業界・企業研究した内容を振り返って、「入社後に活躍する姿がイメージできるか」「長く働く覚悟があるか」を考えてみてください。

キャリアチケットが25卒に実施した「2025年卒の内定承諾・辞退に関する実態調査(前編)」によると、約半数が内定承諾後も就活を進めていることが分かります。

内定承諾後に就活を継続していたかのイメージ

入社後の自分の姿を想像しながら、自分に合った就職先を選ぶようにしましょう。

参照元
キャリアチケット
2025年卒の内定承諾・辞退に関する実態調査(前編)

学業を怠らない

就活が始まっても、学業を怠らないよう注意してください。内定を獲得しても卒業できなければ、内定取り消しになる可能性があります。

就活と並行してレポートや試験などを進められるように、スケジュール管理を意識してください。また、卒業に必要な単位数や必修単位が取得できているかどうかも確認しておきましょう。

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就活で内定をもらったあとの対応

志望企業から内定をもらったからといって、そこで就活が完全に終わりではありません。承諾の連絡や入社準備など、内定後の行動も就活の大切な一部です。

内定をもらったあとの対応は、社会人としての基本的なマナーが求められるフェーズでもあります。丁寧で誠実な対応を心がけることで、入社前から好印象を与えられるでしょう。

期限内に内定承諾の連絡をする

企業から内定(内々定)通知を受け取ったら、まずは感謝の気持ちとあわせて、期限内に明確な意思表示を行うことが大切です。内定の連絡が届いたら、「内定をいただいたことへのお礼」とともに、「承諾するのか」「辞退するのか」をはっきりと伝えましょう。

すぐに承諾を決められない場合は、承諾の保留について企業に相談することも可能です。ただし、保留期間は一般的に1週間程度と短く、企業によっては保留を認めないケースもあるので注意しましょう。

企業の採用担当者と電話やメールで連絡を取り、現在の状況を正直に伝え、いつまでに返答できるかを確認してみてください。期限ギリギリではなく、早めに連絡を入れるように心がけましょう。

内定を辞退するならできる限り早く連絡する

内定を辞退する場合は、決意が固まった段階で速やかに連絡しましょう。早めの連絡が企業への誠意とマナーにつながります。

就活においては、やむを得ず内定を辞退するケースもあるでしょう。たとえ辞退するにしても、企業に感謝の気持ちを示しつつ、できる限り早く連絡することが、社会人としての礼儀です。

企業側は、入社できるという前提で内定を出しています。辞退者が出た場合、採用枠の再調整やスケジュールの見直し、追加の選考実施など、多くの対応が必要です。そのため、連絡が遅れるほど企業への負担は大きくなり、印象も悪くなってしまいます。

辞退を決めたら、まずは電話で連絡を入れましょう。その後、必要に応じてメールでもフォローすると丁寧な印象を与えられます。

入社前の準備を始める

内定を承諾したら、速やかに入社準備を進めることが重要です。まずは、企業から求められる「内定承諾書」や「雇用契約書」といった書類にしっかり目を通し、署名・押印・期日厳守を心がけましょう。

書類を郵送する場合には、送付状を添えて、提出物の一覧を記載するとより丁寧です。ほかにも、健康診断の受診や入社までに準備しておくべき公的な書類を確認し、企業からの連絡事項を確実に把握しておきましょう。

内定獲得から入社までの流れは、「就活における内定とは?獲得から入社までの流れや採用との違いを解説」の記事で解説しています。

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就活で何をすれば良いか分からない方へ

就活とは何か理解できても、「具体的に何から始めれば良いか分からない」と不安を感じている就活生も多いでしょう。就活を成功させるためには、できるだけ早く準備を始めるのがカギとなります。就活とは、大まかな流れが決まっている一方で、一人ひとりの活動内容が異なるのが特徴です。

一人で就活を進めるのが不安な場合には、就職エージェントのキャリアチケットへご相談ください。キャリアチケット就職エージェントでは、企業選びに欠かせない自己分析や業界・企業研究のサポートはもちろん、あなたの希望に沿った企業を厳選して紹介しています。

応募書類の添削や模擬面接をはじめとする選考対策も実施しているので、就活を成功させたい方はぜひご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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