商社の志望動機の書き方は?新卒向けの例文10選と注意点を解説

このページのまとめ

  • 商社の志望動機を作成するためには、業界の特徴や業種をよく理解する必要がある
  • 商社の志望動機では、コミュニケーション能力や語学力などをアピールするとよい
  • 商社の志望動機は、結論→具体的なエピソード→展望の順にまとめると効果的に伝わる

商社の志望動機の書き方は?新卒向けの例文10選と注意点を解説のイメージ

商社を志望している就活生のなかには、「志望動機の書き方が分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。商社業界は例年人気が高く、選考を通過するためには、質の高い志望動機が必要です。

この記事では、商社への就職を目指している就活生に向けて、志望動機の書き方や注意点を解説します。商社の志望動機のOK・NG例文もまとめているので、内定に向けて周囲と差をつけたい方は、ぜひ参考にしてください。

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目 次

商社の志望動機を作成するためには業界への知識が必須

商社の志望動機を作成するためには、商社業界を理解することが大切です。商社といっても、業務形態や取り扱う商材はさまざま。企業によってビジョンや得意とする分野が異なります。

商社の志望動機を作成するためには、業界研究を通して、自分がどのような企業や職種に興味があるかを明確にしなければなりません。業界研究がしっかりとできていないと、ありきたりな志望動機になりがちです。

選考を通過するためには、他の就活生と差別化を行い、印象に残る志望動機を作る必要があります。商社に対する理解度をアピールするためにも、まずは商社の主なビジネスや業種、職種などをよく理解しておきましょう。

なお、業界研究の進め方については、「業界研究、おすすめの方法は?これから就活を始める人へ」で詳しく解説しています。

商社の主なビジネス

商社の主なビジネスは、「トレーディング」と「事業投資」の2つです。それぞれの事業について解説します。

トレーディング

トレーディングとは、売り手と買い手の間に入って需要と供給を一致させ、仲介手数料を得る仕組みのことです。商社業界においてビジネスの中核を担います。

売り手と買い手の双方にとってWin-Winの関係性になるよう、中間業者としてあらゆるサポートをするのが商社の役割です。

事業投資

事業投資とは、別企業の持つ経営資源に対して投資を行い、収益を得る仕組みのことです。経営資源とは、「ヒト・モノ・カネ・情報」などの資源を指します。ただし、総合商社は自社で生産設備がないため、モノへの投資は行いません。
商社の事業投資ビジネスは、バブル崩壊後、トレーディングのみによる収益向上が困難となったのを背景に始まりました。事業投資は、商社ならではの幅広いネットワークと柔軟性を活かした、時代に沿ったビジネスモデルだといえるでしょう。

総合商社と専門商社の違い

商社業界は、大きく「総合商社」と「専門商社」に分けられます。ビジネスの形態や規模、取り扱う商材などが異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで志望動機を作成するのがポイントです。

総合商社

総合商社は、特定の分野に限らず、多種多様な商材を総合的に取り扱います。総合商社が取り扱う商材は、ガスや金属などの資源から、機械やアパレルまでさまざまです。下記の総合商社は、国内における「7大商社」と呼ばれています。

・伊藤忠商事株式会社
・三菱商事株式会社
・丸紅株式会社
・三井物産株式会社
・住友商事株式会社
・豊田通商株式会社
・双日株式会社

総合商社にはグローバル展開している企業が多く、海外転勤の可能性が高いと言えるでしょう。そのため、海外志向の強い学生にとっては魅力的な選択肢です。

総合商社については、「総合商社の仕事内容は?業界の特徴や事業内容・専門商社との違いも解説」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

専門商社

専門商社とは、特定の分野の商材を専門的に取り扱う商社です。専門商社の特徴として、トレーディングを主な事業としている点と、売上の50%以上が特定の製品である点が挙げられます。

総合商社と比べて、専門商社のほうが規模は小さい傾向です。しかし、特定分野における専門知識や顧客のネットワークに精通しているなど、専門商社ならではの特徴があります。

商社業界の主な職種

商社の志望動機では、具体的な職種や仕事内容に関連して、自分の経験や強みをアピールすることが大切です。商社業界の主な職種を、下表にまとめました。

職種 主な役割 仕事内容
営業 製品やサービスの取引を仲介する ・市場調査
・仕入先との調整
・新規顧客への営業
・既存顧客へのサポート など
営業事務 営業の仕事をサポートする ・企画書や資料の作成
・製品の受注および発注作業
・顧客管理 など
貿易事務 貿易実務を担当する ・貿易書類の作成
・輸送手配
・通関手配
・出荷および納品管理 など
事業企画 企業全体の運営管理に携わる ・事業の目標設定
・事業計画の立案
・新規事業の立ち上げ など

商社の職種のなかでも、営業はメインであり、人気のある職種です。キャリアチケットの「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」によると、25卒学生が就職したい職種で営業は2位でした。

25卒学生が就職したい職種の調査結果のイメージ

引用:「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査

人気の高い職種になるため、選考を通過するためにはより入念な対策が必要です。

なお、営業や事務の職種と比べて、事業企画は新卒で配属される可能性が少ない職種です。事業企画の仕事に興味がある学生は、将来のキャリアプランの一つとして伝えるとよいでしょう。

参照元
キャリアチケット
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商社業界が就活生に人気の理由

商社業界の人気が高い理由として、主に下記の3つが挙げられます。

・平均年収が高い企業が多い
・海外で活躍できるチャンスがある
・グローバルな環境で働ける

給料の高さやスケールの大きさなどに惹かれる就活生が多く、商社業界は例年競争が激しい傾向です。企業選びの際は、総合商社に限らず、専門商社やベンチャー企業などもよく調べてみると、選択肢が広がるでしょう。

商社に就職するメリットと注意点については、「商社に就職するにはどうすればいい?仕事内容や選考フローについて解説」をご覧ください。

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商社の志望動機作成前に必要な準備

商社の志望動機を作る前に、自己分析で自分の考えや強みを整理しておくことが大切です。また、業界研究や企業研究を行い、商社についての情報収集を行うことも欠かせません。

ここでは、志望動機作成に向けて必要な準備を3つ解説します。

自己分析

志望動機作成前に自己分析を行い、自分の考えを明確にしておきましょう。「なぜ商社を選んだのか」「商社のなかでも、なぜ志望企業なのか」について考えることが大切です。

また、志望動機でも自分の強みを絡めて、企業にどのように貢献できるかをアピールします。自己分析で強みを明確にしておくと、どのようなアピールがよいか考えやすくなるでしょう。

自己分析の方法については、「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

業界研究

業界研究を行い、ほかの業界との違いを明確にしておきましょう。商社業界を選んだ理由を考えるには、商社への理解はもちろん、ほかの業界に対する理解も必要です。

ほかの業界についても学んでおけば、「どのような点が違うのか」「どのような点が共通しているのか」がわかります。そのうえで、商社業界を選んだ理由を明確にでき、志望動機で伝えられるでしょう。

業界研究の実施方法については、「業界研究、おすすめの方法は?これから就活を始める人へ」の記事を参考にしてください。

企業研究

企業研究を行い、数ある商社のなかで、志望企業を選んだ理由も明確にしましょう。ほかの商社との区別がついていないと、「どの商社でも実現できる志望動機になっている」と思われるからです。

商社ごとに扱う商品やサービス、企業理念などは変わります。企業研究を入念に行えば、ほかの商社ではなく、志望する商社を選んだ理由が明確になるでしょう。

企業研究の進め方については、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事を参考にしてください。

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商社の志望動機を作成する3つのステップ

ここでは、商社の志望動機を作成する3つのステップを解説します。

効果的かつわかりやすい志望動機を作成し、選考を通過するためにも、以下の構成を参考にしてください。

1.最初に結論である志望理由を述べる

商社の志望動機は、結論である志望理由から書き出します。結論から述べることで、要点が読み手に伝わりやすくなるからです。

たとえば、「私が貴社を志望するのは、△△だからです」のように伝えましょう。「なぜ商社なのか」「なぜこの企業なのか」を簡潔に述べてください。

志望動機で最も重要なのは、志望理由です。ありきたりな志望理由にならないよう、志望する商社の特徴と結びつけながら伝えるとよいでしょう。

2.具体的なエピソードで補足する

次に、具体的なエピソードを用いて志望理由を補足します。商社を志望するきっかけとなった経験とあわせて「どのような問題意識を持っているか」を伝えるのがポイントです。

下記のような活動を振り返ってみると、志望理由につながる印象的なエピソードが見つかるでしょう。

・アルバイト
・サークル活動や部活動
・ゼミなどの学業
・留学
・趣味
・ボランティア活動

自分の経験に基づく価値観や考え方を伝えれば、志望理由に説得力を持たせられるほか、独自性のある内容で強みをアピールできます。

3.貢献できることや将来の展望を述べてまとめる

最後に、将来の展望を踏まえて、自分が入社後どのように貢献できるか述べてください。志望動機は、採用担当者の印象に残る言葉で締めくくるのがポイントです。

具体的かつ現実的な内容を述べれば、自分が入社後に活躍する姿を採用担当者にイメージしてもらいやすくなります。志望動機を作成する際は、最後に前向きな表現で自分の意思をしっかりと伝えましょう。

志望動機の書き方については、「志望動機を履歴書(新卒用)に書く方法!魅力の伝え方も例文つきで紹介」の記事で詳しく解説しています。どの業界でも志望動機の基本は同じなので、チェックしておきましょう。

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商社の志望動機作成に必要な4つの考え方

ここでは、商社の志望動機を作成する際に必要な考え方のポイントを4つ解説します。

人気が高い商社業界の選考を通過するためには、採用担当者の目に留まる志望動機の作成が不可欠です。アプローチの方法やコツをおさえておくと、周囲との差別化につながります。

1.なぜ商社を志望するのか

志望動機を作成する際は、なぜ商社を志望するのか理由を説明することが大切です。そのためには、商社業界についてよく分析し、理解を深める必要があります。

商社の仕事は、商材を通してさまざまな業界や企業、人をつなげていく仕事です。商社の特徴を理解したうえで、入社後に活躍するにはどのような能力が求められているか把握しましょう。自分の強みや長所を商社の仕事でどのように活かせるか、しっかりと考えてみてください。

2.なぜその企業を選んだのか

商社の志望動機では、数ある商社のなかから、なぜその企業を選んだのか明確にする必要があります。採用担当者にとって、企業選びの理由は最も知りたい内容です。

商社の志望動機には、志望する企業の業界内における立ち位置や、自分が魅力を感じる部分などを盛り込みましょう。具体的なきっかけや問題意識を伝えられると、採用担当者の印象に残りやすくなります。

企業によって取り扱う商材はさまざまです。志望する企業の主力製品や事業内容をよく理解し、特定の商社でなければならない理由を明確にしてください。

3.入社後どのように貢献できるか

商社の志望動機を作成する際は、志望する企業が求める人材像をイメージすることも大切です。商社業界や志望する企業で自分がどのように貢献できるかを伝えましょう。どれだけ商社業界で働きたい気持ちをアピールしても、熱意だけで内定を勝ち取るのは難しいといえます。

たとえば、部活動で部長として活躍した経験があればコミュニケーション能力の高さを、海外留学の経験からは語学力をアピールできるでしょう。

入社後の姿を自分でイメージするためには、インターンシップへの参加やOB・OG訪問などがおすすめです。志望する企業でどのような人が活躍しているかを知り、自分と企業のニーズがマッチしていることを伝えられると、志望動機の効果的なアピールにつながります。

4.将来どのようなことに挑戦したいか

商社の志望動機では、自分のキャリアプランについても伝えましょう。入社後、どのような仕事に挑戦し、どのようにキャリアアップしていきたいかイメージを具体化しておくのがポイントです。

自分のキャリアプランが明確になっていれば、業界や企業選びの裏づけにもなります。将来の展望を伝えると、より説得力のある志望動機になり、採用担当者が自社で活躍する応募者の姿をイメージしやすくなるでしょう。

キャリアプランって何?と思った方は、「キャリアプランの答え方とは?営業職や事務職など職業別に例文を紹介!」の記事をぜひ参考にしてください。

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商社の志望動機でアピールできる強み5選

ここでは、商社の志望動機でアピールできる5つの強みを解説します。志望する企業がどのような人材を求めているか把握し、ニーズにマッチする強みを伝えられるようにしてください。

1.コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、商社の志望動機でアピールできる強みです。商社の仕事では、取引先との調整や各種手配業務など、高いコミュニケーション能力が求められる場面も少なくありません。

特に、商社の仕事では、下記のような能力が役立つでしょう。

・ヒアリング力
・交渉力
・雑談力
・周囲を巻き込む力

商社の仕事は、人と関わりを持ちながら仕事をするのが基本です。たとえば、営業の場合は仕入先と販売先の利害関係を考慮しながら、伝えるべきことをきちんと主張できると、取引をスムーズに進められます。

高いコミュニケーション能力があれば、商社のあらゆる仕事で強みを発揮できるでしょう。コミュニケーション能力をアピールするコツについては、「自己PRでコミュニケーション力を使いたい!新卒の評価ポイントと例文紹介」の記事を参考にしてください。

2.語学力

語学力も、商社の志望動機でアピールできる強みの一つです。特に、グローバル展開している商社では、普段から海外とのやりとりが多く発生します。英語を中心とする高い語学力があれば、商社に就職するための大きな武器になるでしょう。

商社のなかには、英語圏以外に進出している商社も多いため、中国語やスペイン語など、英語以外の語学力が身についていると周囲との差別化にもつながります。

ほかにも、留学や海外ボランティアといった海外経験があれば、あわせてアピールすると効果的です。語学力を客観的に証明するためにも、学生のうちからTOEICのスコアアップに向けて取り組んでおくとよいでしょう。

就活で評価される英語レベルについては、「就活に必要な英語レベルは?評価される職種やアピールのコツを解説!」の記事を参考にしてください。

3.チャレンジ精神

商社の志望動機でアピールできる強みとして、チャレンジ精神も挙げられます。さまざまな商材を取り扱う商社では、新規事業を創出する機会も少なくありません。

時代に合った新たなビジネスを提案するためには、前例がなくても前向きに挑戦できるチャレンジ精神が必要です。学生時代に新しいことや苦手なこと、難しいと感じたことに取り組んだ経験があれば、商社の志望動機でチャレンジ精神をアピールしやすいでしょう。

4.分析力

分析力も、商社の志望動機でアピールできる強みの一つです。商社の仕事において、市場の流れを読んだり、将来性を見据えて最良の選択をしたりするのに、分析力が役立ちます。

なお、分析力に欠かせない能力として、次のような強みもアピールできるでしょう。

・情報収集力
・問題解決力
・論理的思考力

特に、営業や事業企画などの職種では、市場を分析し、将来性を見極めたうえで提案したり企画したりする能力が求められます。学生時代に分析力を発揮して成果を上げたエピソードがあれば、商社の志望動機で積極的にアピールしましょう。

5.好奇心

商社の志望動機では、好奇心もアピールできます。商社は、新たなビジネスの創出に注力している企業が多く、新しい業務に対して前向きに挑戦できるでしょう。

好奇心を持って幅広い知識を得て仕事に活かせると、新たなビジネスチャンスの獲得につながります。新しい情報に敏感な好奇心や自ら興味を持って調べる探究心などを、商社の志望動機でアピールすると効果的です。

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総合商社向けの志望動機例文2選

ここでは、総合商社を目指す就活生に向けて、志望動機の例文を2つ紹介します。

「世界に商品を流通させたい」と伝える志望動機の例文

私が商社業界を志望する理由は、モノを本当に必要としているエリアへ流通させたいと考えているからです。

私は大学時代に、バックパッカーとしてよく海外を旅していました。さまざまな国を旅するなかで、食べ物や日用品が不足している地域での生活を目の当たりにし、大きな衝撃を受けました。どれほど便利な製品であっても、本当に必要としている人たちの手元に届かないと意味を成しません。また、製品の流通は、開発に携わった人たちの努力を形にする方法の一つでもあります。

私は、より多くの人たちが快適な生活を送れるよう、営業として製品を国内外に流通させることに注力し、貴社に貢献したいと考えています。

「幅広い商材を扱いたい」と伝える志望動機の例文

私は商社の多角的な事業展開に強い関心を持っており、業界内でも取り扱う商材が多い貴社で活躍したいと考えています。

私は高校時代にラグビー部の部長を務め、大学ではラグビーサークルの立ち上げに注力しました。立ち上げ当初は、メンバーが少なく練習相手や練習場を探すのに苦労しましたが、大学公認のサークルとなってメンバーが集まると、立ち上げから3年で地区大会への初出場を果たしました。

私は苦労が伴う場合であっても、自分の意思を強く持って常に前向きに挑戦できます。貴社のようにさまざまな商材を取り扱う商社では、既存の事業のみならず、新たなビジネスにも積極的にチャレンジする姿勢が求められると考えます。

貴社に入社後は、何事も高いモチベーションを持って仕事に取り組み、挑戦から得た学びを次のアクションに活かすことで成果につなげていきたいと考えています。

志望動機はエントリーシートや履歴書だけではなく、面接でも伝える場面があります。面接で志望動機を伝える場合のコツを「志望動機を面接でうまく伝えたい!ポイントを例文付きで解説」の記事で解説しているので、こちらも参考にしてください。

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専門商社向けの志望動機例文6選

次に、専門商社を目指す就活生に向けて、志望動機の例文を紹介します。

専門商社向けの志望動機では、「総合商社ではなくなぜ専門商社なのか」「なぜこの商材なのか」といった理由を明確に伝えるのがポイントです。

食品を扱う商社を志望する際の例文

私は、すべての人々に充実した食生活を届けたいという思いを実現するために、貴社を志望しました。

私は大学進学を機に一人暮らしを始め、課題やアルバイトで忙しいときには、普段からスーパーやコンビニの惣菜や弁当にとても助けられています。大学では異文化交流サークルに所属し、留学生のサポートを担うなかで、さまざまな理由で日本の食生活に難しさを感じている人がいると知りました。訪日外国人の数は年々増え続けており、今後も食に関するニーズは多様化していくと考えられます。

私は営業として、ヴィーガンやハラールなどの分野におけるマーケティングを強みとする貴社で、人々のニーズに適した食生活を提案していきたいと考えています。

入社後は、すべての人々が充実した食シーンを楽しめるよう、顧客や消費者が抱えるニーズや課題を解決するために尽力したいと考えています。

鉄鋼を扱う商社を志望する際の例文

私は、グローバルな世界を舞台に多くの産業を支える仕事がしたいという思いから、貴社を志望しました。

私は、幼少期から英語を学び、大学では中国語とスペイン語の第二外国語も習得しました。アルバイトで企業の通訳や翻訳をサポートするなかで、語学を活かしてモノづくりを支える仕事をしたいと思うようになりました。あらゆる産業で必要とされる鉄鋼をグローバルに取り扱う専門商社の将来性に、強い魅力を感じています。

貴社では全社員が海外勤務を経験していると知りました。若手のうちから語学力を活かして裁量のある仕事をすることで、グローバル市場における貴社のプレゼンスの向上に貢献したいと考えています。

機械・半導体を扱う商社を志望する際の例文

私は、ビルメンテナンスサービスを通じて人々の生活を支えたいという思いから、貴社を志望しました。

ビルは、私たちの生活において欠かせない存在であり、日頃から快適な環境を人々に提供しています。大学では生活環境経済学を専攻し、生活環境が日常の豊かさに与える影響について専門的に知識を深めました。

貴社のビルメンテナンス機器や専門技術は、国内でトップのシェアを誇り、人々からも信頼されています。入社後は、細部にわたるメンテナンスを通じて、人々が心地よいと感じられる空間を提供し、顧客の満足度を追求していきたいと考えています。

繊維を扱う商社を志望する際の例文

私は、貴社が取り扱う国内産の肌着をグローバルに展開したいという思いから、貴社を志望しました。

私は大学2年生のとき、留学先のイギリスで日本製品に対する信頼性の高さを知りました。特に、下着や肌着など、直接肌に触れるものは海外の富裕層にとても人気があり、市場の将来性を見込めると感じています。

貴社はアジア圏における繊維事業で成功を収めており、今後は欧州市場にも展開していく予定です。入社後は、留学を通して身につけた英語力を活かし、貿易事務として貴社の肌着をグローバルに展開していく仕事を通じて、貴社に貢献したいと考えています。

化学・医薬品を扱う商社を志望する際の例文

私が貴社を志望する理由は、地域に密着して人々の健康を支える仕事がしたいと考えているからです。

私は現代社会学を専攻しており、大学時代は高齢者介護施設でボランティアをしていました。地域の人々の健康を支える仕事にやりがいを感じる一方で、介護の現場における医療体制の不十分さに課題を感じました。この経験から、私は介護施設や医療機関をサポートできる仕事を通して、地域の人々の健康を支えたいと考え、医薬品の商社に強い魅力を感じました。

貴社は医薬品の安定的な流通に加えて、ヘルスケア課題に対する地域密着型のサポート事業を展開しています。入社後は、顧客や消費者の課題解決につながる製品やサービスを流通させ、ヘルスケアのサポート事業の拡大に貢献したいと考えています。

燃料・エネルギーを扱う商社を志望する際の例文

私は、人々の生活に欠かせないライフラインに関わる仕事がしたいと考え、貴社を志望しました。

高校生のときに豪雨災害を経験し、人々が安心して暮らせるのはインフラが整備されているからだと気がつきました。また、大学時代にはクリーンエネルギー開発が活発な北欧諸国を単身で訪れ、現地で活動する環境保護団体のパネルディスカッションにも参加しました。そのなかで、資源の安定供給と環境課題解決の両立に取り組むエネルギー分野において、環境変化に応じて柔軟に事業を展開していく商社の仕事に強い興味を抱きました。

貴社は、エネルギー専門商社として業界のトップシェアを誇り、再生可能エネルギーの分野でも存在感を示しています。私は、人々が安定した生活を送れるよう、強みである探究心を活かして新たなサービス開発やソリューションの提供に貢献したいと考えています。

専門商社の志望動機を作成する場合は、専門商社について詳しく知るのが大切です。専門商社についてさらに詳しく知りたい方は、「専門商社とはどんな会社?仕事内容や種類を解説します」も参考にしてください。

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商社の志望動機のNG例文2選

商社の志望動機のNG例文もあわせて紹介します。

商社の志望動機を作成する際は、以下で指摘するポイントに注意してください。

志望理由に具体性がない

私が貴社を志望する理由は、語学力を活かして働きたいと考えているからです。

大学3年生のときに、貴社のインターンシップに参加させていただきました。5日間のプログラムでは、営業事務の仕事として資料の作成をサポートしました。海外の現地法人とメールでやり取りする際に、語学力を活かしてやりがいを感じられたのが印象に残っています。また、社員の方の丁寧な仕事ぶりを拝見し、将来のキャリアイメージがより明確になりました。

入社後は、私の強みである英語力を活かし、仕事の幅を広げていくことで貴社に貢献したいと考えています。

「なぜ商社なのか」「なぜこの企業なのか」といった具体的な志望理由が伝わらない志望動機です。また、自分の強みや経験をどのように活かすのか説明がないため、入社後の姿をイメージしにくいといえるでしょう。

業界・企業研究の内容を振り返り、志望する企業が取り扱っている商材や事業内容に触れながら志望理由を述べると、説得力のある志望動機になります。

メーカーの志望動機と混同している

私は、人々の暮らしに欠かせない「食」の安全を世に届けたいという思いから、貴社を志望しました。

貴社は、製品開発からコンサルティング業まで、物流を超えた幅広い事業を展開しているのが特徴です。貴社のプライベートブランドの製品は、安心・安全でコストパフォーマンスに優れており、私も普段からよく口にしています。貴社の製品をさまざまなスーパーで見かけるたびに、多くの人に愛されていると実感しています。

私は海外ボランティアへの参加で培ったコミュニケーション能力を活かして、海外事業部で活躍したいと考えています。入社後は、安心・安全な製品を世界に届けることで、貴社のグローバル展開に貢献したいと考えています。

商社とメーカーを混同する就活生も多いため、志望動機では気をつけましょう。基本的に、自社で製品を製造する役割を持つ企業は「メーカー」に該当します。しかし、商社のなかには、自社で製品の開発を行っている企業も珍しくありません。

商社とメーカーの機能を併せ持つ場合、志望動機の作成にあたってそれぞれの役割を混同しないよう注意が必要です。

自社で加工や製造までしているようであれば、商社ではなくメーカーだといえます。志望動機を作成する際は、志望する企業の事業内容を今一度確認しましょう。

商社とメーカーの違いについては、「商社とは?仕事内容や事業など就活生が知るべきポイントをわかりやすく解説」もご覧ください。

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商社の志望動機を作成したら第三者に添削してもらおう

商社の志望動機を作成したら、完成度を高めるためにも第三者に添削してもらいましょう。客観的なアドバイスによって自分では気づかない改善点が見つかるなど、わかりやすい志望動機を書けているか確認できます。

志望動機の添削は、できるだけ就活に詳しい人に依頼するのがポイントです。

・大学の先輩や友人
・大学のキャリアセンター
・新卒応援ハローワーク
・Web添削サービス
・就活エージェント

志望動機は自分でも添削できますが、単に見直すだけでは改善点に気づきにくいでしょう。内定獲得に向けて、志望動機の内容をより確実にブラッシュアップするためにも、添削は第三者に依頼するのがおすすめです。

志望動機の添削について詳しく知りたい方は、「志望動機の添削は誰に依頼する?自分でチェックする際のポイントも解説!」もご覧ください。

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商社の志望動機作成でつまずいているあなたへ

商社からの内定獲得に向けて、「完成度の高い志望動機を作成したい」と考えている就活生も多いでしょう。商社の志望動機を質の高いものにするには、自己分析や業界研究を入念にしたうえで、なぜその商社に入社したいのか明確にする必要があります。

なお、志望動機は書類選考から最終面接まで、何度も聞かれる質問です。自分の言葉でしっかりと伝えられるよう、なぜ商社なのか志望理由を深掘りしておきましょう。

「志望動機がうまく書けない」「プロ視点でアドバイスが欲しい」といった悩みを抱えている場合は、就活エージェントへの相談がおすすめです。

就活エージェントであるキャリアチケットでは、業界分析や応募書類の作成、面接対策など、一人ひとりにあった就活のサポートをしています。内定獲得に向けて、好印象につながる志望動機を作成したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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